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2011年6月27日(月) ラマダンに立ちはだかられてイラン旅行を泣く泣くキャンセルしたものの、2日休んだら6連休にできるお盆休みは、2日以上の有給を続けて取れないリーマンにとってはやっぱり魅力的。 「ちょっとアフリカの砂漠まで ナミビア・ナミブ砂漠5日間」 「ちょっと」じゃねーだろ!と激しく突っ込みつつも、ホリデー難民にとって5日でおさまるのはありがたい。砂フェチとしてはとりあえず砂漠さえ見られれば満足だしね。 「五日間」の内容はというと、香港とヨハネスブルグで乗り換えて、二日目の夕方にナミビアに到着。 かような日程でお値段298,000円。うーむ、安くはないけど相手はアフリカ、個人ツアーだしまぁ妥当な線なのかなと、もしこの料金だけで済むならブツブツ言いながらも、財布のひもをゆるめたかもしれない。 まずは一人参加の追加料金8万円。 はいっ先生!(手を挙げてます)「燃料油価格調整金」とも呼ばれる燃料サーチャージって、石油価格の急騰に備えてイラク戦争の頃にはじまったシステムですよね? ・・・・・・と背筋をのばして質問したいところだが、たとえ消費者が怒りの葡萄と化したとしても、「ふっ・・・それなら船舶で行かれては?」と航空会社にしれっと言われるのが関の山。マルコ・ポーロじゃあるまいし、そいつはさすがに無理がある。 そういうわけで電卓を入れた段階であっさりとん挫したデューン45とのふれあい感謝デー。一日こっきりの砂遊び488,850円也は、さすがの好き者でもようやらんわ。 |
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2011年6月26日(日) 暑い。雨ばかり降ってじとじとしてると思ったら、いきなり脳天に突き刺さらんばかりの真夏級サンシャイン。すでに「キンチョーの夏、ニッポンの夏」の趣ですなあ。 我が家ではすでに蚊取り線香がフル稼動。そいでもって昨夜は暑さと湿気に耐えきれず、ついに初エアコンを入れちまった・・・・・・。まだ6月だってのに自分、許すまじ。罰として腕立て300回!レンジャー! え?もうエアコン?今からエアコンのお世話になるようでは、灼熱の8月のイランでどうするんですか!となじられそうだが、いやぁ・・・それがその・・・あれだけ見積もりだの航空券だのと大騒ぎしといてまことに言いにくいのだが、ほぼ決定していたイラン旅行はあっさり延期した。 ご存じの通りラマザン(アラビア語の発音では「ラマダン」だけど、ペルシャ語では「ラマザン」らしい)とは、ほぼ一ヶ月間にわたり、日中の飲食を断つことによって貧しい者に思いをはせ、忍耐を通してアラーへの帰依を示す、イスラム教徒が一年に一度くぐらねばならない苦難の門だ。 夜明けにドカ食いしたあとは、日が落ちて「食べてよしっ!」とサイレンや鐘で合図されるまでは、一切の飲み食い禁止。合図が出るや待ちかねた人々はいっせいに食事をはじめ、再びドカ食い。その光景は異教徒から見るとなかなか趣深いものだが、ダイエットにはあんましよくなさそうな戒律だよな。 もちろん小さな子供や妊婦、病人や老人や旅行者、異教徒は例外として飲食を認められてはいるものの、敬虔な信者になると、水どころかつばすら飲み込むのを我慢するらしいので、そういう人々の横でファンタグレープなんかをグビグビやるのは、異教徒といえどもやっぱ気を遣う。 ならばなぜ私はそんな一大イベントの存在を忘れ去り、ホイホイ見積もりなんぞ取っていたのか? エジプトに年三回だなんてクレイジーな行き方していた頃のラマザンは、気候的に涼しくなった時期。 「不肖宮嶋の本読むと、真夏に中東もオツに思える。陸自派遣部隊が50℃のサマワでおでんを食うの読むと行きたい!」 妹ヘボピー(自衛隊マニア)もそんな浮かれたメールをよこしてくるほど、行く気マンマン、テンション↑↑だった我ら姉妹。 そういうわけで、海外旅行は10月に延期にすることにして、イランに備えて暑さに体を慣らす必要がなくなった今、背徳感に苛まされつつも、今夜も26℃設定のエアコンのスイッチをポチッと入れるのである。 |
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2011年6月20日(月)
だが、ボツ写真フォルダに投げ入れる間際、テーブルの上に置かれた試作品を前に腕組みして「とんかつ・・・スカイツリー・・・とんかつ・・・とんか・・・ツリー・・・そうだ!とんかツリーでいこう!」と己のギャグにひざを叩いて大ウケする老舗の店主を幻視したので、ここは彼もしくは彼女の顔を立て、かつ日本史の一ページを彩る(多分)スカイツリー完成を祝しあげておく。 それにしても3〜4人前3980円って価格設定は高いのかお得なのか?アリなのかナシなのかどうなのか? 眺めているだけで胸焼けしそうな写真に目をこらすと、視認されるのは『デビルマン』の美樹ちゃん首チョンパシーンを彷彿とさせる、竹串にぶっ刺されたプチトマト、トンカツと海老フライ、あとはせいぜい貝柱フライが背景に隠れている?程度だろうか。 となると、一人頭千円強につく勘定。ぶっちゃけ高い。ここにビールでも頼もうものなら割り勘の際、人間関係に微少なヒビを入れかねない。そんなことなら食いたい奴だけカツ丼とか海老フライ頼んどけって話だ。 まぁ少なくともカロリーという一点においては、デルタフォース隊員でも丸一日バリバリ働けそうなほど高いのは確実ということもあり、再度ここは平成史の一ページを彩るスカイツリー完成を祝し、優しい気持ちで「アリ」ということにしておこうか。 今回のターゲットは、銀座のフレンチビストロ・マルディ・グラ。 聞くところによればこの店、東京人にはかなり有名らしく、シェフ監修の料理本まで出版されたりして、三週間前から受付開始の予約があっという間に埋まる、上から目線の人気店だそうだ。 いや、正直なところ私はそんな名前、全く知らなかった。 とにかくこのマルディ・グラ(「マルディ」と「グラ」の間にワンスペース入るのがめんどくせー)、食べログ他のレビューを見ればこんな感じ。 ・・・とまあ多少超訳したが基本的に感想が男くさく、ゆるふわ女子ならドン引きなのはお分かりいただけるだろう。 だが、レストランレビューは別項にゆずることにして結果だけ言うと、三週間前から執念で席を確保、当日の昼食はもんじゃ半分づつでセーブして腹をすかせて店に向かった我々は、店を出た時には心なしか口数が少なくなっていたよ・・・・・・。 いや、これまで行った中には、飲食店として存続を許可したくない店(※)もあって、無論マルディ・グラはそういうレベルではないのだが、うーん、まあ、期待が勝ちすぎちゃったんでしょうかね。 おまけにマルディ・グラに続けて行った2軒のバー(銀座「ルパン」とペニンシュラ「ピーターバー」)もツッコミどころ満載の大外れで、こきおろすこともまた楽しい、と思える相手と一緒でなければさぞかし気まずい思いをしただろう。 とにかく今回のグルメ旅で確信したことはひとつ。「食べログのレビューってやっぱ信用できねーわ」。これに尽きる。 ※・・・・・・テーブルの上のしょうゆさしからしょうゆを入れたら、ピチピチとイキのいいウジもいっしょにまろび出てきた四国のうどん屋など、記憶に残るオヨヨな店はけっこうあるけど、「ひどかった店」でまっさきに思い出すのは、工場夜景バスツアーで川崎駅前に行った際に、ぶらっと入った小料理屋だ。(店名控えときゃよかった・・・) 店に二人いるオバちゃんは客の存在を8割方無視。呼んでもスルー、なにか聞いても木で鼻をくくった返事しかかえってこない。 きっと女性客が嫌いなのだろうが、ものにはほどというものが。
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2011年6月15日(水)
エジプトのことを思い出すとき、まっさきに心に浮かぶものがある。それは萌えがはじける葬祭殿でも、目がつぶれそうにゴージャスなカイロ博物館のお宝でもなくて、背中をゆがめて足を引きずりながら砂の中を歩いていた子犬の姿だ。 子犬はエジプト中部にある、トゥーナ・アル・ジャバルという末期王朝の遺跡にいた。 そこで犬どもの期待に応えるべく取り出したのは、海外で移動する際にはワンタッチ(=犬とのふれあい)に備えて携帯している「おみやげ袋」。ホテルのモーニングでかっぱらってきたパンやお菓子が、サンタさんのプレゼントよろしくギチギチに詰め込まれている。 パンをちぎって投げてやると、フガフガ言いながらぱくついた。そりゃあそうだよね、四つ星ホテルで出てくるパン、やわらかくてバターたっぷりで、田舎町の犬ころにとってはびっくりするほど美味いに決まってるよね。 夢中になって平らげたら、「おいしい口」(※)をしながらしっぽを股の間にはさんだまま、ぱたぱた振ってみせた。見るからに臆病な子犬だけど、こんなにいいものをくれる人は悪い人じゃないとちょっと気を許したみたい。 ※・・・愛犬家はご存じだろう。犬に美味しいものをやると、そうでないものの時に比べて顔がぜんぜん違うのだ。 でも、変な具合に体をかたむけた子犬にじっと見つめられた時、たまらなくもの寂しい気分になった。 エジプトの犬はどのくらい生きるのだろう?人間の平均寿命ですら日本よりもはるかに短いエジプトでは、犬なんぞせいぜい5,6年間ってところだろうか。ましてや一目見て体が悪い子犬とあっては・・・一年だって怪しいものだ。 もちろん犬ころが死ぬなんて珍しくもないこと。でも、遠いエジプトにある二度と訪れることのない場所で、おどおどと尻尾をふっている子犬には、生きることの辛さとはかなさが凝縮されているように思えてきて、なんともいえないもの寂しさが胸にせり上がってきた。 あれからもう6,7年が経ったから、あの子犬はきっともういないだろう。砂の中で人目を避けて死んだのかな、と想像すると悲しくなる。 けれど「そう長く生きられないよ」と自信たっぷりにヘボピーに語った私の予想を見事に裏切って、子牛ほど巨大に成長。肩をいから 番人の乱杭歯のオヤジは死んだスズメを指さして、ツタンカーメンの秘宝を見つけたかのようなものすごくいい笑顔を見せてたけど、おっちゃん、それ単なるスズメだから!別に面白くもなんともないから!(怒)
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2011年6月12日(日) あなたの記憶に残っている一番古い光景はなんだろうか。おとうさんに連れて行ってもらったヒーローショー?商店街の大売り出しで風に揺れていたセルロイドの花?それともおかあさんのおなかの中の記憶? 母の胎内の光景を記憶に刻めるほど物覚えのよくない私の場合、それはどこかの誰かの薄暗い部屋、そして玄関先に飾られていた「メリーゴーランドの絵のついた洗濯せっけん缶」である。 愛の対象が遊園地のリアルメリーゴーランドに向かうのは当然として、おもちゃ(プラレールの「遊園地駅」──模型の電車が止まるとメリーゴーランドがカクカク動く)、イラストつきグッズ、絵本など、微細なメリーゴーランド情報をも、アメリカ国立電波天文台のパラボラアンテナばりに受信していた。 まだ己の名前すらちゃんと発音できない幼児にあるまじきマニアぶりだが、たったひとコマでもメリーゴーランドが書いてある絵本でも発見しようものなら、そいつを掌握するまではバッテリーの切れたアイボのように動かなくなるので、親や親戚はうんざりしつつも、求められるままに買い与えていたそうだ。 おまけに売っているものだけでは足りなかろうと、父は子供部屋の壁全面に貼った紙にメリーゴーランドの絵を描き、叔母は傘に紙でつくった馬をいくつも糸でぶら下げて、「ほーら、メリーゴーランドでちゅよー」とクルクル回していたと聞く。 そんな育て方したら末はろくでなし決定だからヤメテー!と、デロリアン号で過去に戻って言いたいところだが(そしてきっちりろくでなしに成長・・・)、親戚中で生まれたのが一番早く、大人の中のたった一人の子供という玉座に4年の長きに渡り座していられたことは、ま、ラッキーっちゃラッキーと言えるかも。 そんなこんなで、馬鹿な大人たちをあごで使って黒い欲望を満たしていたある日、問題の「記憶に残る一番古い光景」と出会うことになる。 そして、その家の玄関先にどっしりと置かれていた、バケツほどでかい洗濯用洗剤の缶。いや、正確に言えばそこに描かれたメリーゴーランドのイラスト(もっと正確には写真) ♪カステラ一番電話は二番♪の文明堂CMで、ラインダンスをしていたクマのぬいぐるみをご存じだろうか?(若い人はご存じないですね)あれによく似た作りの少年少女が、白や青のおうまさんに乗って楽しげに回っていた。ぐるぐる、ぐるぐると・・・・・・。 ようやく片言を発しはじめた幼子だったせいか、記憶に焼き付いているのはそのイラストだけなのだが、聞くところによればその缶には土がてんこもりに盛られ、植木鉢として使われていたらしい。 そしてバッテリーの切れたASIMOのように動かなくなった孫のために、祖母は「植木ごと譲ってくれないだろうか」と交渉、あっさり玉砕したそうだ・・・・・・。ごめんなさいおばあちゃん。 ・・・・・・と、最も古い記憶すらもマニア心に起因していることに突然気付いたきっかけは、行きつけのバーのオーナーが「けっこう面白いよ〜」と教えてくれた「ほへと秘数術」。 数秘9の基本性質 基本性格: 不思議な性格の持ち主です。 やさしいけどナルシストでエゴイスト。 常識的な振る舞いの奥に幼児っぽいところがある
自我や本能が薄いため、影が薄い。(人間果汁が30%未満) ☆補正オプション Std8:バランスをとり、数秘のもつ性質の弱点を補正。複数の考えがたまに自己矛盾を引き起す場合もあるが,現実に幅広く適応できる。初心者向き(謎)。サブに数秘8の性質を少し合わせ持つ。結果、長期熟成思考、マニアさが追加されます。 「影が薄い」はどうかと思うが、確かにやさしいけどナルシストでエゴイスト、マニアで自己矛盾。
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2011年6月6日(月) まーたまたご無沙汰しております。ここしばらく一週間に一度の更新ペースですびばせん・・・・・・。 せいぜいあと5年以内に訪れるであろう両親とマヤの死、それよりももっと近い将来に決断を下さなくてはならない母の胃ろうorDIE(アルツハイマーが進行して口から食べ物を摂取できなくなると、胃に孔を開けてチューブで栄養を流し込み、生命だけはつなぐのだ)の選択、それら逃れようのない事実が心に引っかかりだすと、ネガティブスパイラルに陥って体まで動かなくなるのよね・・・・・・。 このどうしようもない悲観的思考は、元来ペシミスト(主に幼時に与えられた『火の鳥』と『デビルマン』の影響)なところへもってきて、更年期障害もあるのではと思ってる。 こういう時には誠心を捧げて守るべきなにか、全ての情熱を注げるものがあれば、いたって思いこみの激しい素直な性格につき「更年期うつ?ああ、そういうこともあったねーwww」と笑い飛ばせるんだろうけど、現実って厳しいものよね、いろんな意味で。 ・・・と、放射能に膝カックンされた会社がひとまず落ち着いてきたらきたで(無駄な忙しさだけど!)新たな心配事を見つけてくるあたり、ネガティブシンカーの面目躍如と胸を張りたい。 まあこうしてうじうじしている間にも、脳味噌の細胞はガンガン死滅し、肉体は衰え、ついでに震災で傷ついた母国は高速道路をアクセル全開で逆走するレベルで迷走中。 と、この点だけはひとまず認識できてるので、発作的にドアノブにくくりつけた手ぬぐいに首を通さないよう注意しながら、当面は何とか日々を乗りきっていく所存です。
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