2008年8月30日(土)

肉屋で見つけた犬のおやつ、お利口に留守番している土佐犬へのお土産にどうぞ。

うちの今のワンちゃんはちっちゃなコッカースパニエルだから、長さ40センチもあるこいつはやれないが、以前サルーキたちがいた頃にはこれよりももっと大きな骨ー全長50センチ以上ある大腿骨ーを肉屋に頼んで取り寄せてもらい(一本300円)、チャリンコの荷台にくくりつけて帰宅、家庭用パスタ鍋で無理矢理ゆでては家中にラーメン屋の仕込みタイムのような匂いを充満させていたものだ。

もちろん犬たちは大喜び。だが、牛の大腿骨の骨なんて、サルーキみたいな大型犬にとっても手に余るサイズだったようで、くわえて運んでいるとあごが疲れるのだろう、途中で骨を口から離しちゃうので、その度にドーン、ドーンとどでかい音が響き渡る。ちなみに私のおうちはマンションの4階。

下の住民にはトレーニング中にバーベルでも落としたんだろうと思われていただろうが、近所迷惑だから骨は間もなく取り上げた。

なお当時のこの家(賃貸)、ふすまも犬どもが丸くぶち抜いており、お客さまがいらっしゃる度にふすまの穴の向こうから、大きな犬たちがサーカスのライオンよろしくぴょんぴょん飛び出してきてお出迎え、お客さまは腹を抱えて大爆笑、となかなかウケる家だったよ。そしてもちろん敷金は一円たりとも帰ってこなかったよ・・・・・・

さて、今日は土曜日。そして午後2時過ぎ。
さっきまで人様から預かったゴールデンレトリーバーが逃げ出して大慌てとか、戦国武将にセクハラされる夢なんかを見ながら、延々14時間眠り続けていた。
自分、どんなにダラけた日であっても午前11時には絶対に起きていたので、目覚めた時に2時を指している時計の針を見たときには「やっぱ疲れてるんだ」で済ませたものの、せっかくの休みを無駄にしてちょっとショック。

でも、さすがに己に厳しいマゾ気質の私でも、ここしばらくホントに体がダメすぎて、疲労に精神力がついて行かないのだ。
先週の胃いけいれんに始まって膝痛と腰痛にも襲われて、加えてこのサイトにはオトコノコも来てくださってるのでこういう話はあんまりしたくないのだが、ストレス由来の生理不順が凄くてさぁ・・・・・・一週間前にやっと終わってくれたばかりなのにまたしても本格的に始まってしまって、もう倒れそうな貧血。

私は子宮筋腫で子宮がザル状態なせいで、生理のたびにこのまま出血多量で死ぬんじゃなかろうか?と思うほど出血する。ましてや前回からの間隔が短かすぎる今回は、体内でヘモグロビンの製造がぜんぜん追っついてないと見えて、顔色は青白く舌もまぶらの裏もまっしろけのハーネマン状態。
ああ、こうやってちょっとパソに向かい合っただけでもクラクラしてきた・・・・・・さすがにジムはお休みするけど、これからウォートランフルステージできるかなぁ(駄目)。

今日は10日ぶりにショートステイから母が帰ってくるってのも超絶プレッシャーである。最後に会った時に比べてさらにボケがバージョンアップしてたらどうしよう、ホントに壁登ったらどうしよう・・・・・・とかあれこれ想像すると、恐怖のあまり失禁しそう。

ともあれこれから実家に帰ります。やっぱいくら別人みたいにボケてても、母の顔は見たいしね。オールナイトでウォールクライミングされた場合に備えて、眠らずに済むようにDVDも三枚準備している。

どんな映画かっていうと、ストーリーはぜんぜん知らねども、「アフガニスタン」で検索かけたらヒットした「スター・オブ・ソルジャー」と、アフガンの貧困階級の悲惨な話「カンダハール」、そして平和だった70年代アフガンの記録映画「天上の足音」の三本・・・・・・あぁーっ!!アフガン縛りだなんて選択間違ったーっ!母の見張り番の時間つぶしには、あまりにもダークがすぎるラインナップだ。

次からはオールナイト介護の時には、もっと明るい気持ちになれるドアホ作品ー例えば「チアリーダー忍者」とか「おしゃべりパソコン犬危機一髪」とか「ファンタスティック・フォー」なんかを準備することにしよう。

2008年8月26日(火)

近頃人様に「変わってる」と指摘されることが多い。
まぁ自分でも世間には迷惑をかけない程度には変人だと思ってるし、逆に「普通」だなんて言われるとかえって「自分疲れてるのかな?」と不安を覚えるくらいだったのだが、最近はストレスがハンパじゃないせいだろうか。会う人会う人に「変わってる」を連発されると、以前ほど喜ばしい気分にはなれないことに気が付いた。やっぱあれだね、「普通」が一番いいよ、多分・・・・・・

加えて昨日、信頼している人とちょっとしたことで諍いになってしまい、「お前はなんでもやたらと真剣に受け止めすぎなんだよ」なんて言われて、気分は一気に急降下。

親身になって相手の話を聞くことは美徳だと思っていたのだが、それも時と場合によりけりで、私の場合はやや相手の気持ちにシンパシーを示しすぎると叱られて、そう言われればそうかなぁと己を振り返ってみた。
けど、思い起こせば逆に「冷たくてロボットか宇宙人みたい」だなんて言われたことも多々あるのだが。ちぇっ、一体オレにどうしろっつーんだよ・・・・・・

そんなこんなで、この年になって他者にどう接すればいいのか急激に分からなくなってきたのは、今の私が置かれている環境においては、かなり危険な「心の風邪」サインにも思える。
こういう場合には神経内科のカウンセリングを受けるという手もあるかもしれないが、それをやっちゃうと継続的投薬は避けられそうにないので、当面は会社とジムとゲーセンのバミューダトライアングルに住まう清く正しいオタクとして、妄想と安寧の世界で二次元の住人達を相手にのんびり休養することにした。

そうと決めたらやることは幾らでもあるんだよねー。クパハネ話も書きかけばっかだし、上げなきゃならないエジプト原稿もある。久々にいっちょコピ本も作っちゃいますか!この期に及んでウォートラン本を(笑)

ならばまずは、締め切りがシャレんならないほどさし迫っている原稿用の資料を・・・・・・と本棚を探っていたら、厚さ4センチもある「ザ・レザー・ブック」(レザーフェチのためのファッション史)と「マイアミ・ヒートウエーブ」(筋肉モリモリのマッパ男たちがビーチで微笑む、己の棺桶に入れたくなる写真集)とヒエログリフ辞典の間から、写真下の物体が発掘された。

そういえばかなり前、今と同じく薄暗いモードに陥った時に、気持ちをを鼓舞しようとしてハンズで衝動買いしたんだっけ・・・・・・

自分、これを一体どこで着用するつもりだったのだろう。ゴヤの絵のバックで踊ってそうな右のフェザーはもちろんのこと、左のパピヨンもSMバーか武装錬金のコスプレにしか使えんっちゅーに。

こんなものがナチュラルにポロッと出てくるあたり、やっぱり変人と呼ばれて傷つくだなんてお門違いかもなぁ、などと、不惑にしてようやく己と正面きって向かい合ったひと夏の経験であった。

2008年8月24日(日)

夏が終わった、北京の夏が・・・・・・とは言っても、試合はといえば、逆三角形の体型がビュティホーな闘う人魚たちの男子水泳と、室伏クンにだったら抱かれたいわんvというオトコノコの気持ちが痛いほど分かる男子ハンマー投げ、そして萌え系メガネ美人のくせして、ジャンプ成功のたびに拳を握りしめハーピーまがいの奇声を上げるドイツ選手に、可愛い顔してさすが狩猟民族とびびらされた、女子走り高跳びをちょこっとづつ見た程度なのだが。

あ、あと今日の男子バレー、アメリカxブラジルの決勝戦も、ジムのテレビにスキンヘッド男が数名映ったもんだから、つい最後まで見ちゃったよ。

私が目の付けどころがシャープでしょなチェックを入れたのは、褐色率の高いブラジルじゃなくアメリカチーム。スキンヘッドのおっきいアンちゃんとちっちゃいアンちゃん(でもちっちゃい方でも確実に180センチはある)、そしてシャツの下ではきっと胸毛が鳴門海峡もしくはエドガー・アラン・ポーの大うずまき状態・ワイルド系ヒゲ&タトゥーのその名もキンタ・・・・・・もといボール選手に萌え。

バレーボールなんかルールすら知らないのにラストまで延々見続けたのは、とっととアメリカが勝ってくれて、喜びにうち震える選手たちが抱き合う際、ついうっかり子供は見ちゃいけませんレベルのイチャベタな抱擁をしちゃわないかなー、なんて不純な動機があったせいだが、きっとスポーツの女神の不興を買ったのだろう。ほんの一瞬テレビの前を離れてる間に、勝利の瞬間を見逃してガックリ。

それにしても、バレーボールって私的にはでかい男女がちっこいコートの中で跳んだりはねたりという、どっちかっつーとカッコ悪い分類のスポーツだったのだが、今日のアメリカvsブラジルを見て考えを改めた。
いや〜、意外にカッチョいいもんだね、バレーボールって。特に注目したのはサーブのシーン。選手それぞれの癖があって、サーブする前にボールをくるくるっと器用に回す人とか、ものすごい前傾姿勢になる人とかいて面白いんだけど、ボール選手のドライブ感溢れるワイルドサーブには、モジャな容姿と相まってスゲェ萌えたv

でもってさっきまで見ていたのが閉会式。
演出としてはイマイチまとまりに欠ける上に、かゆくなるほどイモ臭いところも多々あるものの(少なくとも娘さんたちのキャップ&ミニスカ&ポニーテールはやめておけ)人海戦術のパートだけは、おおっ!さすが雑伎団の国!と人を驚嘆せしめる、良くも悪くも中国らしい閉会式だったように思う。

それに、イモ臭いとか言ってるけど、日本でこれだけの演出ができるの?と問われたら、選手にレインボーカラー=ゲイカラーのユニフォームを知らぬが仏で着せるのみならず、仮面ライダーの悪の首領みたいなコスプレをさせられたフィギュア選手が、聖火の点灯をつとめたという我が国の前歴を思い起こし、無理ですごめんなさいとソッコー謝るしかないような。いやホンマ要らんよ、東京オリンピックは・・・・・・開会式と閉会式を想像するだけで怖すぎて卒倒しそうだ。

あと、北京閉会式で最後までドキドキしたのは、いつテロリストが最後っ屁とばかりに攻撃を仕掛けてくるか、やけっぱちみたいに上がる花火でうっかり鳥の巣が焼けないか、そして、ご老体ジミー・ペイジが演奏中に心筋梗塞でブッ倒れないか、という点であった。

なにはともあれ17日間の長きに渡ったオリンピックも、振り返ってみればあっという間。
見られる側も見る側も、ボランティアで国際交流に一役かった人民も、大気汚染防止のために工場を休業させられた人民も、北京に農業用水を回すために稲作からトウモロコシに転作させられて、地を這うようなビンボー生活を強いられる農業戸籍の人民も、みなさんどうもお疲れさまでした!
オリンピックという国家的事業が終わった今、安心しすぎて足元がいろんな意味でガクガクッときて、世界経済に影響を及ぼさないよう、祭りのあともしっかり頼みますよん。

2008年8月24日(日)

来世ではこういう男に生まれ変わってSASに入隊したいのなら、現世の苦痛も悲しみも乗り越えてゆくんだミキっ!と己を鼓舞してはみたものの、肉体的、精神的に甘えきった一介のジャパニーズOLにはどだい無理な話だったようだ。

自分、火曜日あたりまではそこそこ元気だったのにさ、水曜日に実家にたったの一泊しただけで、今まで見たことがなかったタイプの母の異次元的行動にショックを受けるあまり、次の日は胃けいれんで病院に担ぎ込まれてそのまま自宅で養生、今日になってやっとライフポイントが復活した感じ。
だってお母さんたら、腐ったサバみたいな目をしたまま登ろうとするのよ、
壁を。アルツハイマーって一体どんな恐ろしい病気なんだよ・・・・・・と愕然としちゃったわ。お母さんも前もって知らせてくれれば、ロッククライミング用の足場くらい組んでおいたのに。(違)

でもって、壁に登ろうとするものの、スパイダーウーマンじゃない母は当然のようにドーン!と後ろに倒れては、でも痛みなんか感じなくなっているのだろうか、すぐにゾンビのようにムクッと起きあがってまた登ろうとする・・・・・・それを一晩中繰り返されては、かなり強靱な精神力の持ち主でもストレスフリーでいられるわけがなかろう。

ただ、幸いなことに母はその翌日から来月一杯と、未だかつてない長期間、施設に泊まってくれることになっている。だから胃けいれんを起こしつつも、気持ちとしてはまだ楽な方なのだ。

そんなわけで来月は4,5日の介護で済むもので、久々に海外に行ければいいなぁと思ってる。候補に上がってるのはイラン、エジプト、モロッコ、トルコ、シリアあたり。
もちろん第一希望はアフガニスタンなのだが、もうちょっと長生きしたいから今は止めておく。でもどうなのかな、私が生きている間に行けるのだろうか?イマイチ希望は持てそうにない・・・・・・ましてやタリバンが復活しつつある今となっては、ツーリストの受け入れなんて20年ほど先に持ち越された感じよ。

とにかくどこでもいいから久々に聞きたくてたまらないのだ。太陽が昇る前から大音量で響き渡り、信者のみならず極東からやってきた異教徒をも叩き起こすエザーン(一日5回の礼拝への呼びかけ)の心震わせる旋律が。でもって酒が手に入りにくい国で、この酒びたしの体からアルコール分を抜き、クリーンな肝臓になって戻ってくるのだ。

ただ問題はやっぱり会社。前述の国への旅行は最低一週間かかるので、連休を絡めたとしても四日の有給ゲットは至難の業。
ならいっそ海外は諦めて、大阪〜沖縄の間に残っているウォートランの筐体をしらみつぶしでチェックするため、西日本ゲーセン行脚ってのもいいかもしんない。

ともあれ母を預かってくれる介護施設の、神さま仏さまのような皆さんのおかげで、私は今、カップヌードルのCMのようにフリーダムを満喫している。
天から降ってきた一ヶ月の休暇をどう過ごそうか・・・・・・そんな思いをめぐらせていると考えすぎでまた胃がけいれんしてきたので、これからひとまず風呂入ります。

2008年8月17日(日)

4連休もあっという間に終わりに近づいているというのに、やらなきゃと思っていた事の数々ーメールの返信もエジプト原稿もヲタ原稿も家の掃除も、たった一つも終わってないから自己嫌悪に陥って、それでもなお疲れのせいで次の行動に移れないお盆休みも最終日の夕方4時。

あ、そういえば今日はコミケも最終日か。同じ疲労でもコミケ疲れは、狩りが終わったという達成感ある疲れだからいいよね。それに比べて私ときたら・・・・・・とうじうじダラダラ。
いかん、こういうネガティブ思考は避けたいのだが、久々に鬱モードが入ってきているようでぜんぜん体が動かん・・・・・・。そんなだらしないことでは来世で男になってSASに入隊できんぞっミキっ!

最低限のお盆の行事として、先祖供養とイリの供養、そしてマヤの通院(お陰様で血液の値はかなりマシになりました)だけは済ませてあるのはまだ救いながら、実家と自宅を行ったり来たりするだけで、暑さと帰路の坂道のキツさと、狂ってしまった母を目にしなくてはならないという苦しみのせいで、体も心も一気に参っちゃったんだよねー。

また、実家に泊まって枕が変わるとほとんど眠れないので、最近では始発電車で母の世話に帰るというパターンを採用しているのだが、昨日は「急遽帰って欲しい」という妹の依頼があったもんで、人と会う約束をキャンセルしてドナドナ状態で実家へ戻り、またしても睡眠不足で一気に体調を崩した感じだわ。

今朝は母をデイケアに送り出してからソッコーで自宅に戻ったものの、この4日間に激しく動き回ったせいか、一時間だけ仮眠するつもりが、4時間も寝てしまってまたしても自己嫌悪ぐるぐる。だらしない自分は一番嫌い。

肉体的にも精神的にもタイトなせいか、見る夢も恐ろしいものばかり。介護なんて夢の中でまでやりたくないし、テロリストの計画を阻止するため、機密を託された少年と化して(ガールじゃなくてなぜかボーイ)と化して、アフガニスタンはカイバル峠を逃げ隠れするってのも、夢であってもちとキツい。

中でも一番恐ろしかったのは、マヤを死なせてしまう夢。私にとって何よりも大切な存在ー犬たちが死ぬ夢を見る時には、疲れがピークに達しているということなので、断末魔のような己の絶叫で目覚めた時には、これはヤバいなぁと少々あせりと感じた。

夢の中で私はマヤを地上40階の空中庭園で遊ばせている。見上げれば遠く霞む高層ビルの群れ、見下ろすとおケツがぞくっとするような遙か彼方の地面。そんなビルのそこかしこに、人は無理だが犬ならすっぽり入ってしまう小さな隙間があいている。

植え込みをクンクン嗅ぎまわりながら、私の少し前を行くクマさんに似たマヤのお尻を眺めながら、「引きひも付けなきゃ危ないなぁ」と思った瞬間、つるりと足を滑らせて、ビルとビルとの谷間に落ちてゆくマヤ。
もちろん夢の中であってもそこは冷酷無惨にリアルである。40階から落下してコンクリートに叩きつけられたちっちゃな犬ころの命があるはず無い。

「>*0*<キャアアッ」なんて女らしい悲鳴じゃなく、私の喉から発されたのは「グァオォゥオォオゥーー!」という喉から血が吹き出さんばかりのウルフガイ系。体に力が入りすぎて、目覚めた時にはもうヘトヘト・・・・・・。
思い起こせばあんな声を出したのは若かりし頃、夜道で突然知らない人に肩を叩かれて(どうやらナンパだったらしい。夜道でナンパなんかすんな!)びっくりした時以来。

あの時には、私の帰宅を察知してすでに庭で待機していた愛犬たちが、「ご主人さまの危機!」とばかりに一斉に遠吠え、それにつられて近所の犬たちもオオカミのように合唱を始めて、絶賛開催された深夜のワンワンコンサート。
こんなシーンあったよねえ、ディズニーの「101匹ワンちゃん」で、犬たちがクルエラの魔手から子供たちを救おうとしてさぁ・・・・・・と思いつつ、犬たちのハートをここまで揺さぶった己の悲鳴に本人が唖然とするうちに、はた迷惑なナンパ師はびびって逃げてしまったのだった。

とかなんとか言ってるうちに明日の出社まで余すところ15時間。疲れたとか鬱だとかうじうじしてても意味がない。
今読んでる「アフガンの男」で、いたく胸に響いた言葉・・・・・・主人公が引用する英国詩人・テニスンの詩の「よりよく死に得るすべはあるのか」という一節を思い出しつつ、一発気合いを入れ直すべく、これからジムとウォートラン行ってきます。(駄目)

2008年8月14日(木)

朝5時に枕元のケータイから、死人も目覚めるボリュームで流れ出たウォートランのメインテーマ。ベッドから飛び起きると顔も洗わず駅までチャリをぶっこいで、ギリギリセーフで始発電車にスライディング。

ブートキャンプの新兵でもあるまいし、オイラ朝っぱらからなんでこんなにバタバタしなきゃなんねぇの?と心の中でぼやきつつ「アフガンの男」を開いたものの、3ページも読まないうちにあっさり眠りに落ちていた。

実家では母にデイケアに行く準備をさせて朝食を作り、引きちぎられて部屋中にまき散らされたオムツと生ゴミを掃除して、洗濯してるとホームの人がお迎えに。でもってすぐにこっちに帰ってジムに行き、今は自分の洗濯をしながら一休みしているところ。

小さい子がいるのにフルタイムで働いてるお母さんなんか、きっともっと忙しいんだろうなぁと、己を慰めるためにわんぱく坊やが年子で三人いるお母さんの、ハードな日常について想像を巡らせてはみたものの、子供に接したことが無い人間にとってはイメージを湧かせること自体ちょっと無理だった。ただ、少なくとも子供は呆け老人よりは愛らしいよね、きっと、いやぜったい。

それにしても暑い。こうしてキーボードを叩いているだけで汗がダラダラ流れ落ちてくる。でもクーラーは入れない、いや、節約のために入れられないのだ。
だってさっき郵便受けに入ってた電気料金の請求書、いつもならせいぜい2千円なのに、今月は5千円も来てたもんで目ん玉飛び出しそうになって、「これはいかん!」と真剣な節約生活に入ることを誓ったからである。

それにしても暑い。暑いと言えばオリンピック開幕式。(話を無理矢理繋いだ!)
私はオリンピックにはあんまし興味ないので、あれはなんていうの?花火が上がったり聖火が灯されたりした最初のイベントは見なかったのだが、ジムで自転車こいでた時間にたまたま映っていたので、選手入場行進だけは半分ほど見た。

「オリンピックには興味ない」とか言ってたくせして、バラエティー豊かな民族衣装も続々登場するこれ、見始めるとなかなか楽しくて、つい筋肉痛になるほど延々と自転車こいでしまった。

男子スポーツ選手にはナンパなロンゲの奴はあんまりいない。大抵がキリッとアニキな短髪で、それだけでも男前に見える上に、国籍や肌の色を問わず、誰を取っても(オマケに付いてきた役人のオッサン除く)スポーツマンだけあってハラショーな肉体。マッチョマニアとしては「うほっ!いい男」とエキサイトするあまり、ジムを出るときには別の意味でヘトヘトに・・・・・・。

二百数十カ国が登場する行進の中でも、私が一番見たかったのはアフガニスタンの入場。
放送は途中から見たために、もう終わってるかなと半分諦めていたのだが、黒と緑と赤の国旗が見えた瞬間には、己の祖国でもないのになぜか胸がキュンvと・・・・・・。

そっかー、アフガニスタンからの出場選手は、若い女性たった一人だけだったんだね。
そういえば激しい男尊女卑のあの国で、オリンピックを目指している若い女性がいて、殺害をちらつかせるほどの脅迫を受けながらも頑張ってる、という記事を読んだことあるけど、なんとか無事に出られたんだなぁ。(※)
また、彼女の入場の一瞬後には、VIP席で隣のオッサンとなにやらひそひそ話をするカルザイ大統領も映ったもんで、これまたなぜか胸がキュンv(笑)。

(※)これについてはさっきちょっと検索したところによれば、亡命しちゃったとかなんとかいうニュースが目に入ったので、真相はまた改めて。

アフガン以外で印象に残ったものはといえば、選手入場のバックで踊っていた、白いミニスカ&白ブーツの心なしか「喜び組」入った中国えり抜きの娘さん達が、暑さのせいかだんだん弱ってきていたこと。
それから何と言っても、白いワイシャツのわきの下にベッタリ汗じみ作ったプーチンたまである。

プーチンたま、ご存じの通り黒い噂は多々あれど、カッチョよさという意味では純粋にカッチョいい。ブッシュもサルコジも足元にも及ばない、無論福ちゃんは言うに及ばず。
疲れのせいか、ブッシュのバックで死にかけ人形と化していた福ちゃんなんぞ、プーチンの手に掛かるとデコピン一発でノックアウトだろ・・・・・・。

実を言うと私はプーチンの、主にルックスがかなり好きである。それもロシアの新聞第一面に「休日に半裸で釣りを楽しむ大統領」の写真が載って、ロシアのゲイワールドに旋風を巻き起こしたという、あの時期からのミーハーファンってのはかなり恥ずかしいのだが(笑)。

会社のパソコンの壁紙をプーチンにしようかどうしようか迷って、思想的にツッコまれては元も子もないので思いとどまり、今の私のデスクトップには、ドイツで人工飼育されたシロクマ、フロッケが転がっている。でもプーチンに対しては、図書館の関連書を読みあさる程度には、最近モリモリ興味あるんだよねー。

・・・・・・とここまで書いたところでこれから出発。最近このパターンばかりで芸がなくてすいません。
お盆なのでお寺に供養に行ってから、母を迎えに再度実家に帰って、それからレズバーに遊びに行ってきます(笑)。

2008年8月13日(水)

始発に乗って実家に帰り、マヤっこにトイレをさせてソッコー帰宅。眠くてくっつきそうなまぶたをこじ開けながら、自宅までの道をチャリ漕いでると、まばゆい朝日を浴びたせいか、やっておくべきことをふと思い出した。
「そうだ、神社にお参りしとこう」

そこでハンドルを自宅近くにある、天照大神のご長男を奉った由緒正しき神社へと切り、清い心で参拝。でもって敷地内にあるお稲荷さんと竜神さまにもお参りして心は爽やか。はぁぁーっ!やっぱやることやったら気も晴れ晴れするなぁ!

そう思いながら帰ろうとすると、奉納された絵馬の数々が目に入った。
「○○高校に合格しますように」「家族みんなが仲良く健康で暮らせますように」「商談が成功しますように」
そんなあたりさわりのない願い事に混じって、グイグイと力強い筆致で書き付けられていたのは・・・・・・
「我が闘争 Y組の中で勝ち残れますよう」

K市万歳!さすがY組のお膝元だけあって、こういう絵馬もナチュラルにアリね。(Y組とはもちろん誰でも知ってる日本最大の広域指定暴力団です)
まぁ、こっちよりも子供の字らしきたどたどしい筆跡で、
「神さまの子どもになれますように」って書かれた絵馬の方が、ある意味よっぽど問題なんだけど。
坊やのパパとママは本当のパパとママじゃないのかな?どういう意味なのかな?「神さまの子ども」って・・・・・・と、オバちゃんこの子に問いただしたい気持ちで一杯だわ。

でもって、今日はオリンピックの感想とかを書くつもりだったのだが、もうおねんねの時刻が近づいてきた。時間がたつのって早いなぁ。でも5時間は寝とかにゃこの盆を乗り切れん。

明日からは楽しい盆休みなんだけど、この期間は「盆くらい介護休ませてくれや・・・・・・」という家族がモリモリいるせいで、どこの施設からもはじき出された母の介護に、貴重な我が4連休を捧げねばならないのだ。闘う男(女だが)に休息はない。

・・・・・・ってことで明日も始発なのでもう寝ます。電車の中では、やっと図書館から回ってきた「アフガンの男」を読むのが楽しみだわぁ。
表紙からして萌えすぎて血が滾るぜ。生まれ変わったらこういう男に俺はなる!(無理)

2008年8月10日(日)

ヲトラン友のゆめちゃんのとこで頂いてきた「お部屋教えて」バトンに答えてみるよ。

悠々自適なハイミスのお部屋には、スタイリッシュなソファーや椅子や飾り棚がマストアイテム。
私は悠々自適ではないハイミスながらも、美しいものをそばに置いておきたいという欲求だけはデカダン貴族的に強いため、その手の高級インテリアの世界にはうっかりと足を踏み入れかけたこともある。
けど、有名ブランドの商品って、プライスリストを一ケタ読み間違えるほど高いんだよね・・・・・・。

前歴が分からないモノにはえもいえぬ恐怖心を抱いてしまうので(本や洋服ならまだいいんだけど、アクセサリーや家具はパス!)アンティークには絶対に手を出さない。
だけど、一般的に高いものだと思われがちなアンティークに比べて、新品が安いかといえば必ずしもそういうわけでもないのだ。

例えば、名品とされるブランドー銀座のクラブとか、儲かりすぎてる歯医者の待合室にありそうなDe Sedaのソファーはセットじゃなくてたかが単品で180万円。
チェアーの世界に目を向ければ、ちょいと名の知れたデザイナーの椅子だと、50万円Overは当たり前だなんて、そんなもん零細企業のリーマンに縁があるはずないじゃないのさ。

そうは言いつつも、来年の新居への引っ越しは、インテリアを一からいじり直すいい機会かなーとか夢想したついでに、大塚家具からの「今後もパンフをお送りしてもいいですか?」というアンケートハガキには、「パンフを希望する」の方にグリグリとマルを付けてしまった。み、見なきゃ心を乱さずに済むのに・・・・・・。

おっと、前置きがいつものごとく長くなった。己の部屋がどうだかなんて、答えてみても誰も嬉しくなかろうが、今夜はちょっぴり飲み過ぎてーいや、エンゲル係数を引き下げるため、お店じゃなくて自宅で580円のワインを飲んでたんだけどさーフツーの日記を書くのがしんどいので取りあえずバトン。

●○部屋教えてバトン○●

■あなたは実家?一人暮らし?
成人してからずーっと一人です。気ままがすぎていまさら共同生活には戻れない・・・・・・。
老後は女だけで集まってアパートを借りる計画なんてものがあるんですが、皆さまについて行けるのか不安です。

■あなたの部屋に写真はありますか?

飾ってはないけど愛犬たちの写真はありますよ。そういや人間の写真はゼロだなぁ。あ、写真集も入れていいなら、マッチョなイケメンが500人ほど微笑んでます。

■あなたの部屋に何が掛かってる?
今いる部屋ということなら、墨でざざっと描かれたアラブ馬(馬具は金に塗られてキラキラしてる)の絵と、白にトルコブルーで染め付けられたイスラムの花のタイルアート。

タイルの方はトルコで購入して日本に送ってもらったのですが、これが入ってた木箱がありえないほどでかくて、荷物が会社に届いた時には「ミキさんが拉致した美少年が入ってるかと思った」と口々に言われました。

なお、そのバカでか木箱はといえば、手先の器用な会社ビルの管理人さんの手によって立派な本棚に生まれ変わり、どこかで第二の生を送っています。

■あなたの部屋にぬいぐるみはありますか?
意外かもしれませんが三つもあります。
一つはよく分からんアメコミキャラらしき緑のトリのぬいぐるみ。後頭部にツノみたいなのが生えてて、その先には脳天気なパラソルがついてる(笑)。フリマで100円で購入したのですが、私が買わなければきっと捨てられてた代物です。
もう一つは目がとれて犬の牙で穴があいたイノシシのぬいぐるみ。これらは今は亡き愛犬イリのお気に入りだったのでそのまま置いてます。

あと一つ、道ばたの屋台で「可愛いっ!」と飛びついて購入した、アバンギャルドな造形のバクのぬいぐるみ。300円。タグによれば名前は「ヌーピー」らしい。
どのぬいぐるみも、普通の日本人の感覚ではぜんぜん可愛くないそうです。キャラものに対する私の「かわゆい〜んv」は相当に感覚がズレているようです。

■あなたの部屋に漫画はありますか?
今の部屋(パソルーム)にはありませんがベッドルームにはがっつりありますよ。品揃えは主にゴッド手塚&永井GO.

■あなたの部屋にある機械は?
パソコンと一万円のCDプレイヤーとデジカメと電子辞書。機械モノは操作方法を覚えるのがめんどいので、できるだけ増やさない主義です。

■あなたの部屋でこれだけは人に負けない!のは?
本気のコレクターには負けますが、普通のヒトには大抵勝利するであろうのは、もちろんペルシャ絨毯。
「絨毯にそんなゼニを出すのが理解できない」とアホ扱いされるたびに、自分が救いがたいろくでなしに思えるのですが、やっぱり静かに眺めていると、眼前に小宇宙が出現したりとなんともいえず心が安らぐのです。

■寝るときに必ず周りに置くものは?
体圧分散のための抱きまくら。ゆがんだ体はこいつの助けを借りないと、あっという間に睡眠不足に・・・・・・。
色はパステルピンク、形はといえばウジ虫の親玉か、顕微鏡で見た水虫菌みたいでファンシーです。

■あなたの部屋は何畳?
今いるパソルームは10畳だったかな。パソコンするのにそんな広さは不要なのだが・・・・・・エアコンが効きにくくてスゲェ不経済。

■あなたの部屋は全体的に何色ですか?
黒とブラウン。薄暗い。

■ポスターなど貼ってありますか?
この部屋にはないなぁ。玄関にはファンタスティック・フォー、リビングにはウォートランのポスターがあるのですが。

■部屋についてこだわりはありますか?
広いにこしたことはなし。だだっ広くて荷物を搬入する前のイベントホール的に殺風景な部屋がいい。理想は国立近代美術館。現代美術に囲まれたクールな部屋で生活したいな。

でも、押し入れとかほら穴みたいに暗くて狭い部屋も大好きです。
そういえば、幼い頃は誰に乞われるでもなく一日中段ボール箱に入っていました。親も「娘が欲しがるんですよ、ははは」なんて言って回収してきた冷蔵庫の箱なんかを、望むがままに与えちゃいかんだろ。

■部屋を教えて欲しい5人を紹介してください。
すみません。安ワインが回ってきましたので、指名キツいです。どうぞ自由にお持ち帰り下さい。

2008年8月10日(日)

ショーウインドウに飾られていた帽子を買おうか買うまいか迷っている。
どんなデザインなのかといえば、黒いレザーのつば付き帽子。ひらたくいえばナチの将校、いやそれよりも、
「フォー」のHGがかぶっているやつと言った方が分かりやすい。

昔から帽子は好きで、一時は凱旋門賞を見にロンシャン競馬賞に結集した貴婦人たちがかぶってそうな、キテレツな帽子でワードローブが埋め尽くされていたこともある。
だが、ハードゲイキャップにだけはさすがに手を出したことがなかった。だって、いくら人様の視線は無視する主義の私でも、アレをかぶることは己のキャラ的に、ポロニウム並にヤバいことくらいは分かっているからだ。

とは言うものの、ジョン・レノンがビートルズでポールと仲良く活動していた頃には、どこの帽子屋でも簡単に手に入ったであろうこの形の帽子、今じゃレザーフェチ御用達の海外通販サイトからでないと手に入らないのでは?と思うほどにお目にかかれる機会がない。
うーん、どうしよう・・・・・・ここで会ったのも何かの縁、取りあえず押さえておくべきなのだろうか?ハロウィンのコスプレ用に。

このように悩める私の心境はまるで、アキバのコスプレショップでパイレーツ・オブ・カリビアンの衣装を買おうか買うまいか、激しく迷うイエスのそれである。そ、外では無理でもパジャマにするから!(聖☆おにいさんを知らない人はぜひ読みましょう。超おススメです)


聖☆おにいさんといえば2巻が発売されたが、なんだかさりげなく腐女子に優しい仕様になってきたような・・・・・・(笑)
特にブッダが螺髪
ほどいてサラサラのロンゲになるショット!きっとお仲間も「いただきーっ!」と心の中で拳を握りしめたに違いない。

かく言う私も2巻を読んでから、泡食ってコミケカタログをチェックした一人である。いや、もしいくつかサークルさんがあったら、日帰りででもコミケに行こうかと思ってさ。

ま、私が確認した限りでは1サークルさんのみだったもので今回は見送ることにしたけれど、冬コミではひとシマできてそうな、そんなシックスセンスが働くのは私だけではなかろう。

なお、聞いたところによれば、世間的にはどっちかっつーとブッダの人気が高いようだが、私は断然イエス派である。元々バタバタ落ち着きのない男が好きな上に、ミキさんこの行動パターンにそっくりだって言われたせいもあって、なんだか親近感を感じちゃうんだよねー。

もしすでに妄想活動が行われているとなると、避けて通れないのがXやら/。
どうなんだ?現時点の聖界的には、どっちが前に来る方が優勢なんだろう。でもってそれをどういう風に略するんだ?どう考えてもおさまりが悪いのだが・・・・・・。あ、ひょっとすると本名のヨシュアとゴータマで?

自身には腐女子的な萌えはないんだが、そんな数々の疑問を抱えてこれから網をたずさえネットの海に出漁する。いや、すでにそこそこあるらしいもんで・・・・・・聖☆おにいさんサイト。

それにしてもいいのだろうか?人類史上最高格付けのセレブを同人的にいじっちゃったりしてさー、などとそこはかとない罪悪感もなきにしもあらず。

2008年8月9日(土)

今我が家は奇跡的に片づいている。いや、ベッドルームを除いてなのだが・・・・・・。
リビングとパソ部屋の床に散らばっていたガラクタが、すべて集結したベッドルームの光景にはなんかデジャブがあるなーと思ったら、「闇金ウシジマ君」に出てきた、多重債務で人生デッドエンドの兄ちゃんの部屋だった。

ベッドルーム以外はなぜ奇跡的にキレイなのかと言えば、昨日ウォートランの戦友が演習に来てくれた際に、拙宅に泊まってもらったからである。
私が家にお客さまを呼ぶのはレアケースだが(掃除しなきゃならないから)、遠方からやってきた友とゲーセンの閉店時間ぎりぎりまで演習するためには宿泊必須。それに、たまにはボーナスつぎ込んだペルシャ絨毯コレクションも人様に見て欲しいもんね。

さて、我が家周辺はしょっぼいながらも取りあえず観光地である。
で、友人が到着してから帰るまで、時間はかなりあったので、まさかゲームばっかやるわきゃないだろうと観光ガイドを立ち読みして、かろうじて見るに値する観光スポットをいくつかピックアップしてはいたのだが・・・・・・。

フタを開けたら、お友達とはリアルでは初めてお会いしたその5分後から、翌日に別れる5分前まで、途中食事休憩をはさんだものの延々ウォートラン。
観光地を回るシティループバスのカードも使わずじまい、かろうじて押さえた観光スポットらしきものはといえば、ゲーセンから見えるK市随一のアベック向け夜景くらいであった。

振り返ってみると、通しでやれば一時間以上かかるハードなゲームを、トータルでは一体何回やっただろう。
途中まで数えていたものの、途中でミッションに失敗したりして何度も同じ面をみるうちに、二人とも疲れのあまり目がうつろ、頭は長崎ちゃんぽん麺。

それでも肉体の方はといえば、まるで天界から指令を受けているかのように、自動操縦で100円玉をバカスカ投入。充血した目に目薬をさしつつ延々プレイを続けたのは、愛と根性と意地のせい。

結果から言えば大体の目的は達成できたものの、究極のアイテム・ICBMがもうどうしたって取れなかったのは遺恨を残した。S少将、次回こそ3面アフロのタマ獲りましょうぜ!でないと私は悔しくて夜も眠れません。

とにかくここまでみっちりウォートランやったのは久方ぶり。二人以上でプレイすると一人でやるより長くなるのがパターンなんだよね。いやー、さすがハーネマンファンだけあって皆さん執念深い・・・・・・(誉めてます)。

これだけ教官の顔を見ると、なんぼ好きでもいいかげんお腹いっぱいで、「もうしばらくやりたくないよ、ウォートランは」なんて言ってたものの、次の日にはもうゲーセンに足が向いていた。
そういえば自分、小学生の頃もデパートの屋上にあったクレー射撃のゲームが大好きで、親が買い物をしている間、「ゲームしてなさい」と渡された小遣いを全投入して延々とトリガー引いてたっけ。意外と好きなのだろうか?ウォートランに限らずガンシューというものが。

いずれにせよなかなか上達しないのにこの粘りよう、ハーネマンのせいだけではなさそうだ。なんにでもパッと燃え上がって一瞬で燃え尽きる飽きっぽいはずの己に隠された、意外にねちこい一面を発見した気がしないでもない。

2008年8月9日(土)

実家に帰ってきたぜ・・・・・・。5時台の始発電車に乗って、犬の散歩のためだけに・・・・・・。

以前ここに書いた通り、我が家の太ったコッカースパニエルは、溶血性貧血で浴びるようにステロイドを服用している。ステロイドとは喉が乾く薬とのことで、常時の3倍は水を飲むようになったマヤ。当然おしっこの量も3倍。

それが困ったことにマヤくんは家でトイレをしてくれない。どんなにおしっこしたくても、外に連れて行ってもらえるまでパンパンの膀胱を抱えたまま我慢している。(たまにはおもらしちゃうけど・・・・・・)
だからステロイドを飲ませ始めた当初なんぞ、一日三回の散歩を一日10回に増やしていた。これが平屋なら問題はないが、実家は四階。それもエレベーターすらない旧式マンションゆえ階段の上り下りはかなりキツい。

最近マヤのほっぺたに、リンカーン大統領みたいな可愛くない毛が生えてきてちょっとムカつきます。

今でこそ多少は薬の量が減ったお陰で、散歩は5時間おきでもいいものの、犬の膀胱をパンパンにさせるのは愛犬家として忍びない。だから日中の犬の世話をしている父も、痛む膝をだましだましマヤをトイレに連れて行ってくれていたのだが・・・・・・。

そこへもってきて父、今回の肉離れで戦線離脱。さっき帰って父の様子を見ると、屋内の移動は可能なものの、四階までの階段を上り下りするのは無理みたい。だからこの週末は、私が代わりにトイレ当番を受け持つことになった。

我が家から実家までは電車をバスを乗り継いで往復2時間強。犬を5時間おきにトイレに連れて行くためには、電車の車掌さんばりに阪神間を行ったり来たりしなきゃならない。

それはまったく頭をかきむしりたくなるほどの時間と体力のムダではあるけれど、実家には自分のものがぜんぜん無くて勝手が分からない上に、非・ネット環境だから、たとえ時間と体力の無駄をしても、出来る限りいたくない。それに正直なところ無性に嫌いなのだ、私もヘボピーも元気だった頃の母も、私が小学生の頃に引っ越してきた今の実家のある土地が。
だからしばらくは電車とバスの一日乗り放題切符を使いながら、ツバメ返しで移動を繰り返す方を選んだというわけ。

そうは言っても、今は母がいないのがせめてもの救い、とよかった探しをしたりして。だって母が在宅だと、徘徊してよその家のドアをガンガン叩いてないかとか、生ゴミをぶちまけて床に塗りつけてないかとか、そういう想像をするだけでたとえ自宅にいようとも、精神的に参ってくるんだよねー。

上空から撮影したスフィンクス。お尻ムチムチなのはプトレマイオス期の特徴的表現です(嘘)。

背中の毛は成犬になると短くなってたのに、キン○マ取ったとたんにボーボーに伸びてきて、今じゃ赤ちゃんの頃の背中とおんなじに・・・・・・。マヤは永遠の少年になったんでしょうか?

だけどこの週末の手間は、娘の顔も分からなくなってしまった母のためではなく、玄関で脱いだ靴をくわえては楽しげに放り投げるという、ワンワン流歓迎セレモニーをしてくれる愛らしい生き物のためだと思うと、肉体的には多少キツかろうとも「まあしゃーないか」と心は安らかである。

おっと、もう9時半?いかんいかん、これから昼の散歩に帰れるように、ちょっくら寝て体調を整えます。

2008年8月9日(土)

ちょっと聞いてよ奥さん!!

昨日からうちの母、ショートステイで一週間ほど介護施設に泊まってくれることになってたの。
母、最近ますます徘徊や奇行が激しくなってて、こっちも限界寸前だったもんだから、やれやれ、ホームにいてくれる間だけは実家に帰らずに時間を自分の好きなように使えるわぁって、私、すっごく楽しみにしてたのね。

それなのに昨日、今度は父が肉離れ起こしちゃったの!でもってぜんぜん歩けないの。
そのせいでまたまた週末は実家に帰らなきゃならなくなったってなによソレ?!

ねぇ、どう思う?この狙ったようなタイミング。この土日こそ思い切り羽を伸ばせるぞって思ってたのに、またしても家に縛り付けられてガックリだわぁ。

あっ、もうそろそろ始発電車の時間!顔洗って出かけなきゃ!

・・・・・・ってことで、これから実家に帰ってきます。ここまでタイミング悪いとさすがのアタシもへこんじゃう。

2008年8月6日(水)

会社に新しい女性がやってきた。
正社員、派遣を問わず新人さんが来た際に私が一番気になること、それは「オタクかそうではないか」。それによってどこまで自分の地を出すか、どんな会話を選ぶのか等々、微妙に対応を変える必要が生じるのは、オタクな皆様にはよくお分かりかと。

ただ、問題は相手がヲタか非ヲタかであることをどうやって見分けるかである。「おたく、オタク?」と正面きってはなかなか聞けないもの。
そこで後輩(パンピー)に問うてみた。「新しい子がオタクかそうじゃないかを知るには、どうやって確認するのが無難かなぁ」。これもせいぜいな質問だが。

「新しい子の目につきそうなところにこれ(ナルトのステッカー。社内にあった)とさりげなく置いとくってのは?」
「それともこっち(渚カヲルのフィギュア、社内にあった)やあっち(ゴーオンジャーの食玩、これも社内に・・・・・・)の方がいいかな?」

すると、入社時に初めて私と一対一で会話した際に、開口一番「趣味はなに?」と星飛雄馬ばりの剛速球を投げられた彼女、かぶりを振って静かに曰く、「いやミキさん。そんなややこしいことしなくても、紹介される日に迷彩着てくればいいんですよ
なるほろ〜!その手があったか!

実際には入社当日にはそれをすっかり忘れていて、新人に紹介された時の私のファッションはというと、密猟者につけ狙われそうなヒョウ柄であったが、結果的にはそれでよかったのよね・・・・・・だって後輩達の話によれば、新人さんはまごうことなきバンピーのお嬢たまだったから。

かつて社内にはたった一人だけお仲間がおり、「カエサルの墓参りに行ってきま〜す」とイタリアに出かけて、お土産にとイタリア男のマッチョ写真集をゲットしてきてくれたりしていたものだが、彼女が「中国企業に転職しま〜す」と去ってしまって以来、社内にマニアなお仲間がいなくなってしまったのがちょっと寂しい。

ま、会社には、相当な変人ですら優しく受け入れるーっていうかみんな単に他人のことには興味ないだけなんだがー懐の広さというよりもおおざっぱさがあって、常々「ここでは変わり者でないと続かない」と自分たちで言ってるような職場環境。
だから、小学校から大学までエスカレーター式女学校だったという、ごくフツーの女のコとおぼしき新人ちゃんも、半年もすればオタクとまではいかなくとも、朱に交わって立派に社のカラーに染められるのかなと想像するのは、ちょっと楽しみなことではある。

2008年8月3日(日)

携帯メールで“ソルジャー”と打とうとした。
だが、“ソル”まで入力したところで、変換候補として“ソルトレーク”と“ソルマック”そして“ソルボンヌ”は上がってきたのに“ソルジャー”は出てこなかったもんで、急降下した我がケータイの評価。
“ソルマック”は二日酔いのリーマンのためだとしても、フツー打つか?日本人の日常生活において「今日のコンパ、ソルボンヌ大学の乗馬部となんだー」なんてメール。

さて、仕事と母の介護と愛犬の病気と己の貧血と連日の猛暑のせいで、自分が一体何をやっているのか、どういう優先順位で何をすべきなのか、頭の中が長崎ちゃんぽんの今日この頃。
名刺フォルダには介護関係者の名刺ばかりが増えているが、母の預け入れ先の介護施設は見つかる気配すらこれっぽちもなくて、自分たちの未来について考えるたびにダークサイドに墜ちそうになる。

昨日は朝早くから実家に帰り、靴を脱ぐ間も惜しんで溶血性貧血で要観察のマヤを動物病院へ。
「暑いから歩くのヤだ」と座り込む15キロの太ったコッカースパニエルを抱っこして、ふわふわの長毛の暑苦しさに気が遠くなるのを感じながら、ゴルゴダの丘に向かうイエスの十字架を肩代わりする、ベンハーのように汗まみれで坂道を昇り、病院へ着いた時には全身がシャワーを浴びたみたいに汗まみれ。

ワンちゃんの診療終了後はソッコー帰宅して、「聖☆お兄さん」を読みながら小休止。イエス&ブッダに慈愛の心を刺激され、今度は母を連れて買い物へ。
けど、外出が大好きだった人だから、連れ出してやるのがせめてもの親孝行だと思ってたのだが、どこでどういうスイッチが入ったのか、途中までは大人しかった母がいきなりクレイジーモード入っちゃってよぉ・・・・・・

なんとか自宅に戻って鎮静剤を飲ませ、意味をなさない言葉を繰り返して泣きながら追いすがる母をなんとか振り切り、逃げるように自宅に帰還。正直なところ、あのモードに入るとこちらまで発狂しそうで、慈愛もへったくれもあったもんじゃない。
ベッドの上であれこれ振り返るにつれ、「もうちょっとだけ辛抱してなだめてみればよかった」などと、後悔の念がふつふつと湧き出して、それはそれでまた苦しいことなのだが。

昨日はそんなこんなで精神的に疲れ果てたが、今日の母はデイケア(日中だけ預かってくれる施設)行きだから、実家に戻る必要はない。だから家でDVDでものんびり見ようと思ってたものの、ふと思いついて引き出しを開け、取り出したのは青春18きっぷ。
そうだ、まだ見ぬウォートランの筐体チェックのため、隣の県まで遠征することにしよう。

電車に乗ること二時間半。周辺にはたった一軒の飲食店もない駅に降り立ったのは、太陽が頭上で輝く正午過ぎだった。
ゲーセンまでの道沿いには、信用金庫の出張所とか診療所の建物がやらぽつぽつあるだけで、殺風景きわまりない田舎の道には、日光をさえぎってくれるものは何もない。でも私はタクシーには断固として乗らないケチウーマンなのだ。

油をぼたぼた垂らしながらローストされるヒツジの肉のように、遠赤外線でじりじり炙られながら歩くこと30分。
こんがり焼いたホモサピエンスのバーベキューが出来る寸前に、ようやく辿り着いた砂漠のオアシスにあるウォートランは、四丁ある銃の照準がすべて、史上サイアクなレベルでずれまくっていた・・・・・・。

アキバのゲーセンで朝10時から夜10時までプレイしたこともあるけれど、あの時の疲れには「ギネスブックに載せる『世界一長い巻きずし』を作った人もこんな気分なのかなー」という爽やかな達成感があり、今日のこれとはちょっと違う。撃っても弾が全く当たらないって、やっぱりストレス溜まるもんだよなぁ!
それなのに「交通費と時間をかけてせっかくここまで来たんだから・・・・・・」というケチ根性が発動して、結局はフルステージX3回もやってしまった自分、あんまりアホすぎてちょっぴり誉めてやりたくなる。

あ〜あ、私にとってウォートランとは、辛い現実をしばし忘れさせてくれる癒し系だというのに、今日ばかりはちょっぴり嫌いになりそうだったよ・・・・・・。
だというのにそれから三時間かけてようやく地元に戻り、電車から降り立った時には苦痛はすでに忘却の彼方、煩悩の海にこぎ出した私は、夢遊病のハイジのようにMyホームゲーセンを目指していた。
あぶないあぶない。この疲れっぷりではろくなスコアを出せるはずなくて、ますますストレスが溜まるかも。

だからムチャはやめてジムに行き(この行為もせいぜいだな)、ヘロヘロでトレーニングしてから、おひとりさまで焼き肉屋に入り、貧血によさそうだと生レバーなんぞ食べたら一気に気分悪くなってきたので、今日は早めに寝ることに。

うーむ、こうして己の行動を振り返ってみると、親孝行とかタフだとかいうより、自分、単なるマゾじゃないか?って気がしてきた。
今週半ばには隣県どころか3つほど向こうの県から、往復10時間以上かけてヲトラン友が演習に来てくれるので、それまではウォー禁で体力温存しようかな・・・・・とか言いつつも、本日の恨みを晴らさんと、明日の退社後はゲーセンに直行する自分が見えるのは、夏の暑さが見せた蜃気楼かしら。