2018年12月27日(木)

ドレスウィ、というネットショップをご存知だろうか。ドレスウィ。アルファベットではDoresuwe。そう、「ドレス」がDressではなくDoresuとローマ字綴り……と、そこからしてなにやら怪しげな光線をギンギンギラギラに放射しているのだが、私の危機管理能力は不定期に幼稚園の年少組さん並みに低下するので、先日このショップのお世話になった。いや、なってしまった。

最近はめっきり見なくなったというか、私がツイッター自体やらなくなったせいでDoresuwe の最近の活動ぶりについては知らないが、今年の初夏のある日を境に、スマホでツイッターを開くたびに、とんでもなく魅力的なワンピースの数々が目に飛び込んでくるようになったのだ。

女神様とみまごう美しい西欧美人が身にまとう商品は、色・柄・デザインのどれを取っても、セレブがアカデミー賞のレッドカーペットで着ていそうな素敵なお品。こんなワンピース、日本だとグッチやヴィトンで円マークのあとに6ケタの数字が続くタグを付けてディスプレイされている商品の中でしか見つからない。

さらに色々クリックしてみると、えっ!ウソッ!!これがサンキュッパ?!あっちはニッキュッパ?オーマイガー!ありえない!でも何度見直しても数字は四ケタ。どうやらこれは現実らしい。オーマイガー!

その時点で「怪しい」と気付よって話だが、そこで気付かないのが梅雨の湿気で頭が狂った幼稚園の年少組。だが、ハアハア言いながら写真のリンク先に飛ぼうとすると、初めて見るアナウンスにブロックされた。
「こちらは警察の指示により、詐欺サイトとして注意を受けています」(文面ははっきり覚えていないがだいたいこんな感じ)

なにこれ?こわいっ!と3秒ほど思ったものの、迷った時には敢えて火中に飛び込む悪いクセが発動。燃えさかる炎のあちら側からサンキュッパのワンピースに手招きされて取った行動は、「グーグルプレイからドレスウィのアプリをむりくりダウンロードする」であった。(はい、これで「アンドロイド用アプリの審査はザル」といううわさは本当なのかよく分かりますね(=´ω`=)

アプリをゲットした後は、ウキウキショッピングのスタート!ヘボピーにも「好きなのどれでも買っていいよ!」と大盤振る舞い。姉妹でスマホをのぞいてキャッキャ言いながら計5枚を注文した。それでも日本円で1万5千円。安い!

だが。クレジットカードで精算を終えてから、二つのことが今更ながらに気になってきた。
ひとつは「1万○千円(忘れた)以上のお買い物で送料無料」とあるから1万5千円も買い物したのに、よく読むと「割引後の合計額が1万○千円以上」で、2千円近い送料がONされていたこと。(何となく戻って選びなおすのがめんどくさくて、つい精算してしまったのだ)

もう一つはさっきの「警察の指導うんぬんで詐欺サイト」という文面の件。そこでネットで「ドレスウィ」と入力すると、出るわ出るわ!「クレジットカードの情報を抜かれるぞ!」「商品が来ない」「クレームを受け付けてくれない」「写真とは北極と南極くらい離れている品が届いた」等々。

そして最も私の不安をあおったのは、「ドレスウィの前身はタイドバイ。タイドバイが社名を変えただけの代物」という情報であった。な、なんですとー!さすがの私も「詐欺サイト」として世間をにぎわせたタイドバイのことは耳にしたことがある。
こ、これってマジでまずいんじゃないの?!……って気付くの遅いよ!!(不安のまま話はつづく)

2018年12月21日(金)

あんよ、ピーン!

我が家ではこの状態を「ジャンピングジャックマヤ」と呼んでいる。
以前、こういう「ピーン!」の形で、ちょっと高いところから飛び降りた時にはびっくりしながら大爆笑。
だって、このままの姿勢で0.3秒ほど空中に浮かんでるんだよ!(=´ω`=)

これがジャンピングジャック人形。ひもを引っぱるとぴょこぴょこ動くらしい。
ヘボピー情報によれば、「大草原のちいさな家」で、お父さんが買ってきたこの人形をぴょこぴょこ動かして、家族で大爆笑する場面があったそうだ。
開拓時代のアメリカのド田舎では、ロバがぴょこぴょこするだけで家族そろって大爆笑とは……なんかいい。

2018年12月19日(水)

<今日は暗いver.です。ご注意を>

また夢にカナが出てきた。カナと母とマヤが出てきた。喪った妹を夢に見た時、目覚めるといつも「自分が生きている意味」を改めて考える。

夢の中で私は、マヤをガードレールにつないでちょっとした買い物に行こうとしている。すでに呆けかけている母にマヤを任せられないから、母の手を引いて歩き出した。
幼女に還りはじめている母は、たどたどしい言葉で楽しそうに話す。暖かな手の懐かしい感触。アルツハイマーになる前の健康だった母とも、いつも手をつないでおしゃべりしながら買い物に出かけたものだが、あの、完璧に幸福だった日々を思い出す。

あまりに楽しいものだから、この幸せをカナにも分けてやろうと振り返ると、じっと私たちの背中を見送っていたのだろう、マヤとカナの視線と目が合った。
「カナ!あんたがお母さんと一緒に行って。私はここで待ってるから」と言った時、カナの顔一杯に笑顔が広がった。こんな笑顔、長い間見たことない!というくらいの笑顔で、カナはこういう顔で笑っていたことを思い出した。

その時の、妹の全存在を精一杯愛する喜びと、この子とはもう二度と会えないのだという現実認識の哀しみがないまぜになった感覚は、いつもカナの夢を見た時のそれとはどこか異なっており、「あれっ?いつもと違うな」と思いながら、妹の笑顔をむさぼるように記憶に焼き付けていた。また同時に、どこが「いつもと違う」のか、分析しようとしていた。(いつも思うが、夢の中ですらいつも自己分析するこの癖はよくない。疲れる。)

しかしいくら自分の感情を観察しても明確な答えは得られずに、あと少しで木の上の果実に手が届くのに!という、胸がむずむずするような気持ちの悪さばかりが残っている。

いつもの「カナの夢」だと、ただ、夢でも亡き者に会えたチャンスを逃がすまいと、全身全霊で妹の一挙一動を見つめるのだが、今日のはそこに少し違った感覚が入り込んでいた。でも、夢の中では何かを掴みかけたのに、目覚めて振り返るとそれがどういうものだったのか、どうしても思い出せない。ただ、疲れた。

こんなことを繰り返していると、哀しみという水が体内に静かにすこしづつ沁み入って、やがて心が壊れてしまうのではないか、という不安を覚えることもしばしばである。またそれと同時に、目覚めて窓の外の山を眺め、鳥の声を聞くと、死ぬまできっと大丈夫という感じもしてくるのが不思議なのだ。

2018年12月16日(日)

どんな手作りぶりなのか興味津々だ。

ある晴れた冬の日、ベランダに並んだマヤちゃんのベッド。

マヤはベッドを六つも持っている。そのうちの幾つかは常におねしょでぐしょぐしょで、
いつもどれかを乾かしているから、六つあってもちょうどいいくらいなのだ。

ブルーのベッドは夏用のひんやりベッド。今は折り畳んで枕にしている。
夏用のベッドを干しながら、来年の夏までマヤは生きていて、このベッドを使えるのかな?と思ってちょっと悲しくなる。

ヒトと犬とが見つめ合うとき、両者の体内では「幸せホルモン」「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシン活発に分泌されるそうだ。
その量は平常時比で犬・130%、ヒト・男女を問わず300%増……って、
ちょ、ちょっと差、ありすぎじゃない?!
そしてこの犬に至っては、ヒト・400%に対して、せいぜい110%アップくらいな気がするわ。

2018年12月13日(木)

 マジか????!!!

近頃メルカリに凝っている。いや、凝っているどころか姉妹そろってメルカリの虜だ。この半年、メルカリ以外で買った服はユニクロの下着のみという、なかなかのヘヴィユーザーぶりである。なになに?みんなが中古市場で服を買うから新品が売れない?アパレル関連企業がバタバタ潰れてる?デパートの売り上げが減少?そんなん知らんな、悪いけど。

メルカリとユニクロ以外で服は買わないと言ってもメルカリの商品はありえないほど安いから、つい考えもなくボタンをポチるため、勢い的にはバブル期と肩を並べる購入ペース。
気に入ったデザインのファストファッションに至っては「スペア」と称して出てくる度に買っちゃうために、「ユニクロのラメールコラボVネックプルオーバー(黒)が5枚」なんていうジョブズもびっくりの状態で、時には「こんなことしてる場合じゃないのに……。」とへこむくらいだ。

最近はようやく「こんなことをしてる場合じゃない」心が購買欲を押さえ込んでいるお陰で、購入ペースはやや落ちた。それでもヒマさえあれば「人様の趣味」をあげつらって楽しんでおり、今度はゼニの代わりに時間をメルカリに盗まれている。

ご存知の通り、メルカリに出品される商品は基本的にセコハン。誰かが気に入って買ったはいいが、もう使わないからと売り飛ばす、電脳フリーマーケットだ。
……ということは、どんなに奇天烈な商品であっても、かつては「わあっ!これ、素敵っ!」と誰かの財布を開かせた選ばれしお品。そして、それらの中には私の理解を太陽系の果てまで越えるような「わあっ!これ、素敵っ!」が多くて、世界の広さを再認識している真っ最中だ。

なぜここにリボン?!なんじゃこの変ちくりんなパーツは!こんなピエロみたいな服に○万円も出すなんて、信じられん!と、メルカリの画面を眺めるたびに心の中で奇声を上げる。そして「世の中にはいろんな嗜好があるもんだ」としみじみ思うのである。

「わあっ!これ、素敵っ!」 43.36グラム、手彫りのヒスイのカニ。9800円
ヘボピーが止めてくれなければ衝動買いしていた。

裏側のキモさでハッと目が覚めた。リスキーな裏側を写してくれた出品者に感謝する。

爽やかな青空を背景にしてもだまされないぞ!!


手塚火の鳥大好きな私はこれも衝動買いしそうだった。かつて友人に「ミキさんって手塚の火の鳥そっくりだね」と言われたせいもある。
だがヘボピーが「ちゃあちゃ、さすがにこれはヤバいで」と言ってくれたお陰で、購入未遂で済んだ。妹もたまには役に立つものだ。

ウエッジウッドの奇天烈な皿。何を表現しようとしているのか、凡人の理解を超えている。
でも、これを出してる人にとっては「わあっ!これ、素敵っ!」だったんだよね。世界は広い。

2018年12月10日(火)

ひょっとして胃ガンで余命いくばくもない?まっそれならそれでしゃーないか!死んだ人たちに会えるかな、と妙な諦めをもって受けた胃カメラ検査の結果は「異常なし」。平均以上に美麗なストマック。
じゃあこの夜中に目が覚めるような痛みはなんなんですか先生?これが「神経性胃痛」というやつですか?と尋ねたところ、肝臓と膵臓の検査もすることになった。つくづく思うが、医者は「神経性」という言葉がよほど嫌いらしい。まあ、なんでもかんでも神経のせいにしてちゃ医学的には問題なのだろうが。

一方マヤ太郎はといえば、足が萎えたのは一日限り。今は電気じかけの犬のオモチャのように、トコトコ元気に歩いている。
でも、今度こういうことが徐々に増えてきて、やがて寝たきりになるのだと獣医さんに言われたから、わんわん介護の幕開けに備えて心の準備をしている私とヘボピーなのだった。

立てなくなった次の日、あわててマイカーでユアさんに連れて行かれるマヤ太郎。

向かい風が気持ちよさそう!いい気なものだ。

2019年12月5日(水)

朝晩寒くなってきましたね……と言いたいところだが、なんだ12月と思えないこの気温?!
昨晩なんかマヤが夜中に何度もベランダに出たがるから、枕元のサッシを開けっぱなしで寝たんだけど、寒さも覚えずスヤスヤ眠れたわ。12月にもなるってのに!

さて、自宅の便座の電源をONにして、夜中にトイレに立った時や朝起きたとき、お尻がほんのり暖かくなるささやかな贅沢を日々の楽しみにしている今日このごろ。他の楽しみはといえば、出勤してドリップコーヒーを入れることと、仕事帰りにサイゼに寄って、デカンタワインの250ミリを飲むことくらい。
だからもーゼニがたまってたまって困るワー!……とまで言うと言い過ぎだけど、かつての消費魔人も、加齢の影響かお金を使うことがあまりなくなった。

しかしその分、マヤがガンガン使ってくれる。病院代、サプリ代、薬代、ペットシーツ代……。月々の食費なんか私よりも高いくらいだ。
そんな甘やかされ放題のワンちゃんが、先日とうとう立てなくなった。それについてはまた後ほど。私も心労がたまって、明日、胃カメラを飲みに行く。

 意地でくつろいでいる。

すぴーすぴーと寝息を立てる顔をのぞき込んでは、家族として共に暮らした15年5ヶ月の年月に思いを馳せる。

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