２０１８年１月３１日（水）

２０１８年１月２３日（火）

長いこと姿をみかけなかった取引先の兄ちゃんが久々に営業にやってきた。なんでもインド支店に転勤になっており、先日晴れて故郷に戻れたらしい。で、インド行きを切り出した時の上司の台詞が「お前、カレー好きやったな」。ひどいっ！！（笑）

２０１８年１月１８日（木）

２０１８年１月１０日（水）

今さらながらマヤがかわいい。かわいくてかわいくて、なんべん「かわいい」を重ねても足りないくらいかわいくてたまらない。
いつもより多めの牛肉をごはんにのっけてやった日、あっという間に平らげて別室にいる私の足元に走ってきたマヤ。やおらお尻を高く上げ、顔を床にこすりつけるとぐりんぐりん転がり始めた。きっと「肉おいしかった！」を伝えたかったのだろう。「かわいい！」がせり上がって呼吸困難になりそうだった。

マヤがそばにいない時──駅で電車を待っている間、道を歩いているとき、仕事の書類をさばいている時、ふとマヤのことが頭に浮かぶや「かわいい！」で胸がいっぱいになるあまり、恋するロシアの少女みたいに森でハミングしたくなる。

そんなかわいい犬ももうすぐ１５才。人間だと８０才近いとなると、さすがに「老い」の影響を受けて日々変化しつつある。たとえば「妖怪厠（かわや）のぞき」。

朝目覚めてトイレに座ると、とすとすとす……という足音と共に、むくむくの茶色い物体が洗面所の角から姿を見せるのが、我が家の朝の恒例行事「厠のぞき」。じっとこちらを見つめながら尻尾をふって朝の挨拶をすると、とすとすとす……と去ってゆく。

だがこの「朝の厠のぞき」のタイミングが変わってきた。以前なら人が起きる気配を察知して、寝室から出ると足元で「おはようございます！さあ！ごはんを食べましょうか！」とばかりに大きなのびをしていたものだが、このごろは起きても気付かないのだ。

枕元を通っても死んだように横たわったままの犬を見おろして、「ひょっとして……ついにその時が？」とドキドキしながら目を凝らし、静かに上下しているおなかに「よかった、生きてる」と胸をなで下ろすのが日課となった。

これは耳が聞こえなくなったせいで、布団のすれる音に気付かないためだろう。向かいの肉屋のムカつくパピヨンの吠え声がしてもしらんぷりの犬を見るとちょっと寂しい。以前ならばマンションの下からキャンキャンいう声が聞こえるや、キッ！と顔を上げてベランダに走ってゆき、憎々しげに肉屋の店頭を見つめていたというのに。

加えてトイレが猛烈に近くなった。老化で膀胱の筋肉が衰えたために、おしっこしたい！と思うと我慢ができずに、あっ！と思う間にその場でもらしてしまう。
私もヘボピーもいくら漏らされても叱りはしない。「ちっち出たねえ」と微笑みながら床を拭くけれど、そそうの後始末に追われるのは大変でないと嘘になる。今では処理を簡単にするために、リビングにはびっしり敷き詰められたペットシーツ。我が家は動物嫌いの人が一歩足を踏み入れるやブクブク泡を吹いて卒倒しそうな「おっきな犬小屋」だ。

あれだけ足腰も丈夫だったのに、狭い歩幅でよたよた歩く。関節炎が悪化してびっこをひくようになったせいで、サプリメントがまた増えた。
ごはんを食べさせてもキュンキュンいって、もっともっとと欲しがるものだから獣医さんに相談すると、ひょっとすると痴呆が始まっているかもしれませんね、と言われてちょっとへこんだ。

でも、年を取るにつれてどんどん進化している面もある。例えば「立ちイヌ」テクニック。
以前なら立ち上がってテーブルの上のものを盗るだけだったのに、技術を磨いたマヤは、なべのふたを取って中身を狙ったり、持ち手を上手にくわえて引きずりおろそうとする。
それに、現場を見られるとばつが悪そうにしていたのが、今では見とがめられても「それがなにか？」という顔で動じもしない。それどころか人間の見ている前で「タチイヌ」をする厚かましさだ。

このように劣化と進化がないまぜになりつつ、来週バースデーを迎えるマヤ。いつもはマメ（ドライフード）の上にちょっぴり乗せるだけの牛肉がバースデーのメインメニュー。厚切りのヒレステーキをご馳走してやる。
喜ぶ犬を目にした私たちは「かわいい！」が溢れるあまり、「こ、これが愛？」と驚く「美女と野獣」の野獣みたいになりそうだ。もし１月２５日に私が王子様に変わっていたら、マヤの「かわいい」のせいだと思って頂きたい。

２０１８年１月６日（土）

さて、年は変わってはや６日。昨日は会社に初出して「やっぱ規則正しい生活はいいなあ！会社サイコー！」と叫びながら書類の山をばっさばっさと切り捨てたのも束の間、今日から再び三連休。ならば５日もきっぱり休みにしてくれれば１０連休となってイランくらいには行けたのに……。１月のカレンダーはサラリーマンに何を求めているのか。仕事しろ？レジャーしろ？どっちなの？！

……と年明けから順調にぼやきつつ、さりげなく今年の抱負を発表させていただきたい。
今年、いや定年退職するまでの大目標、それは「死ぬまでにもう一頭だけ大型サイトハウンド（サルーキ、アフガン、ボルゾイ、グレーハウンドのいずれか）を飼う」ことである！

そのために必要なものは庭付き一戸建て、そして友人でも夫でも同性パートナーでも、そのあたりは問わない。一緒に犬を飼ってくれる人間である。
いや、家はお金さえ貯めれば買えるけど人間は買うものではない。モノと人間いっしょにすんな！と怒られそうだから言い換えよう。「志を同じうする犬好きと協力関係を築き、なにがなんでも目的を達成する！」

こんな無謀とも言える目標を掲げたきっかけは、去年の台風で吹き飛ばされ、バラバラになった開かずの物置から出てきた小学校の卒業文集。
「大人になったらやりたいこと」という定番の設問に対し、「お医者さんになって病気をなおしたい」「ケーキ屋さんになっていっぱいケーキを作る」「エベレスト山に登りたい」「宇宙旅行をしたい」と、子供らしい夢と希望にあふれ、かつ世界のためにもなりそうな回答をが居並ぶ中、目つきの悪いペルシャ猫のイラストが添えられた、このような自分のコメントを目にしたからである。

「私の家はマンションなのでペットがかえない。だから大人になったらお金をかせいでかわいい猫をたくさんかいたい」
……小学生にして夢がいきなり「ゼニをかせぎたい」だったとは……己のリアリストぶりに微笑みも凍り付くというものだ。

今でこそ犬犬言っているが、犬にシフトチェンジしたのは中学生になってから。当時は猫が飼いたかったようだが、それでも……と考えた。あれから４０数年が経った今、私はまだ子供の頃の夢を叶えてないじゃないの？！

今から医者になったり宇宙飛行士になったりするのは難しくても、「動物をいっぱい飼う」という夢を叶える時間はまだ、ギリで残されている。体力はもうあまりないけれど、「いっぱい」を「おおっきいの一匹だけ」に書き換えた上で、誰かと一緒なら６５才くらいまでなら何とかなりそうだよね。

やおら浮上した「将来の夢」。カナが他界してからこちら、「マヤを楽しく生きさせて最期は安らかに逝かせること」、これがたったひとつの生きる目的だった。
だが、これでは愛犬亡き後はアタシ死にますと言っているようなもの。下手するとあと４０年ほど生きかねないなら、マヤがかろうじて元気な間にもうひとつくらい目標を設定してもいいだろう。

そういうわけで今年から猛然と節約しはじめた。折しも物欲も外出欲も消滅しつつあるお陰で、一日中家にこもって図書館の本を読み、目が疲れれば犬の散歩で風に吹かれるだけで十分エンジョイできている。いいぞお！この調子で定年まで働いて退職金も投入すれば、中古一戸建てなら夢じゃないぞ！

目標！６，７０坪で庭に木のある家！
定年退職まであと数年。脳内カリキュレーターによれば、投資商品には一切手を出さずに目標達成するのは厳しいとの数字がはじき出されているが、愛犬家の一念岩をもうがつ。○年後には庭でサルーキとたわむれている自画像を思い描きながら、根性すえてがんばります。

２０１８年１月１日（月）