2014年2月27日(木)

拙サークル発行のエジプト同人誌「古代エジプト萌え萌えウォーカー」に載せていたヘボピーさんの「シナイ山」を、写真をカラーに差し替えてアップしました。

それはにがつのさむいあさのことでした。
「うわあ!ゆきがつもってるよ!」へぼぴーねえちゃんのこえです。

おふとんからとびおきたまやちゃんは、いそいでまどのところにはしっていきました。

でも、まやちゃんはちいさいので、まどわくにてをかけてたちあがってもなにもみえません。

すると、へぼぴーねえちゃんがだっこしてくれました。
あれれ、じめんもおやねもまっしろだ!

おそとにいってしろいもののうえをあるいてみると、さく、さく、とおとがして、とてもゆかいです。

でもそのうちに、だんだんあしのうらがつめたくなって、じんじんしてきました。まやちゃん、おうちにかえりたそうなかおをしていますね。

「せっかくだからこうえんにいこうよ」とおねえちゃんがさそうので、しぶしぶついてきたまやちゃん。
するとそこにはしろいひとがすわっているではありませんか。

まるいからだとまるいかお。てのかわりにきのえだがつきだして、ふしぎなすがたをしています。
まやちゃん、こわくてこわくてたまりませんが、こうえんのがーどまんとして、しょうたいをつきとめなくてはなりません。

いつでもにげだせるようにしてちかづくと、そっとにおいをかいでみました。

くんくん、すんすん。
おそるおそるはなをちかづけても、しろいひとはなにもいいません。

なんだ、ちっともこわくないよ。ちょっぴりゆうきがでたまやちゃんは、もっとちかづいてみました。
くんくん、すんすん。

くちをきゅっとむすんで、そらをみあげているしろいひとからは、つちのにおいとにんげんのこどものにおい、そしてかすかにはいきがすのにおいがしました。

2014年2月25日(火)

これはなんといういきものですか?

<ひんと>
いつもおなかをすかせています
わん、わんとほえながらにんげんをかみます

こたえはみき・まやちゃんです!

たのしいバースデーパーティーのすぐあとに、またへぼぴーねえちゃんにかみついたこわいわるいみき・まやちゃんです!
みなさんはかっときてひとをかまないようにきをつけましょうね。

胃カメラを飲んだ。年末から続いている胃の痛みは市販薬を丸一ヶ月間飲んでも治らず、ムカムカするあまり夜中に何度も目覚めるようになったもので、ひょっとするとこいつは深刻な事態……?と不安を覚えて苦行を決意した。

痛む胃を押さえる私の頭によぎるのは、雨上がり決死隊の宮迫さんと、隣町に住んでいた角園さん。
角園さんは私が愛犬イリを亡くして失意のどん底にあった時に、「けっこう良く視られる人がいるよ」と友人に紹介してもらった占い師である。それから何度か相談に乗ってもらったのだけれど、ある日胃ガンが発見されて、胃の半分を失ったと聞いた。

「占い師のところにはみんなが変なモノ置いていくから仕方ないのよねぇ〜」とほがらかに笑っていた角園さんだったが、ある日を境に商売をたたんで連絡が取れなくなった。「友人」と呼べるほどの関係ではなかったので、彼女が今、どうしているかは分からない。

ただ、二度目に相談に行った時に、「ミキさんが初めて来た日の夜、熱が出て寝込んじゃったわ〜。よっぽど色々くっついてたのね〜。あははははは」と軽く笑い飛ばされたことのある私としては、廃業の理由はいったい何だったんだろう……と、今でものどに魚の骨が引っかかったような感じを覚えている。

話がそれた。胃カメラに戻る。

胃カメラを飲んだことのある方ならば、そんなこと分かり切っとるっちゅーねん!というほどご存じだろうが、あれはかなり相当必ず絶対キツい検査である。
いや、これまでに大病も入院もしたことがない自分が知らないだけで、世の中には「胃カメラなんざ子供の遊びよ!カーッペッ!」と言いたくなるほどハードな検査がひしめきあっているに違いないけれど、それでも、胃カメラが鼻をかむほどイージーかといえばそれは絶対にない。

だって、ちょっと痰がからんだだけでも気持ちが悪い部分にチューブを通されたまま、胃の中をじろじろ見られるんですよ?!たとえ検査中にしまじろうのアニメを見せてもらったとしても、ちっとも楽しい気持になれないだろう。

「胃カメラはキツい」。
だがそんな人類の共通認識を変革すべく、医療界は産学一体となって新たな検査方法をあみ出した!

前回検査を受けた10年前には、口から内視鏡を入れる「経口法」一択であったが、今回は鼻から入れる「経鼻法」が加わって、患者は二種類のメニューからお好きな方をチョイスできるようになっていたのだ。
おお!医学の勝利!……と言いつつも、「鼻からチューブ」は耳鼻科でギブアップした経験があるもんで、私は昔ながらの経口法にしたけどね……。

<おっとひとまずここまで。これから会社なんだけど、丸一週間更新してないから「元気にしてます」とお伝えするために書きかけをひとまず上げていくわ。
それでは続きはのちほど……ってもったいぶるほど大したこと書くわけではないのだが。>

2014年2月18日(火)

「臨界温度をとらえる」って、まるで高速増殖炉もんじゅだがモノは豚。

養豚の現場が分かる・見える月刊『養豚界』は1600円。専門誌だけあって割高ながら、毎月出ているところを見ると購読者をガッチリつかんでいるらしい。

月刊『養豚界』は昭和41年の創刊以来、「儲かる養豚」をテーマに、養豚経営のあり方を常に先取りして、養豚家の実際の経営に役立つ情報を提供し、読者の方々よりご好評を得ています。厳しい国際化の荒波のなか、生き残りをかけた養豚産業の現在を飼養管理全搬から流通・消費動向まで最新情報を通して明らかにしていきます」

「厳しい国際化の荒波のなか、生き残りをかけた養豚産業の現在」……なんだかプロジェクトXばりのドラマがありそうだ。そう思いながら見出しを眺めていると、だんだん1600円払ってでも読みたくなってきた!


少し前の晩のこと、隣の布団で寝ている妹ヘボピーの、笑いを含んだ大きな声で目が覚めた。
「2012年っ!2012年っっつ!!(笑)」
......寝言らしい。

翌朝聞いたところによれば、夢の中、妹は江戸川乱歩の小説の舞台にでもなりそうな、古びた家に迷い込んでいた。
そこに現れたのはシルクハットをかぶった、英国ビクトリア朝っぽい装束の老人。

こいつこの世の者じゃない。
直感でそう感じ取った妹、一緒に連れて行かれてはたまらんと、「自分はこの時代に生きている者だ!」と伝えるために、「2012年っ!」と必死で叫んだらしい。まあ、微妙に西暦、間違ってるんだけどね......。

そんなこんなで本日は夢の話をばいくつか。


<父が他界した2ヵ月に見た夢>

布団から出てきたばかりのねぼけまなこの妹が、開口一番。
「今、夢にお父さんが出てきたわ」

「洗面所に行こうとするお父さんの後姿が見えたから、今しかない!と思って肩をがしっと掴んで『ありがとう』って言ったら、『ええで、ええで』って言ってた」

一方その頃……。
私は山で拾ってきたみなしごの子イノシシに、建てたばかりの新居をフンまみれにされる夢を見ていた......。

いや、私だって父の夢は頻繁に見る。あまりに見すぎてどっちが現実か分からなくなってきたくらい。
そして夢を見ながら、苦しさで心臓が止まるんじゃないか?と思うほど後悔しているのが常である。

先日は夢の中で、サッシと網戸のすき間に迷い込み、ババババババ......と壊れた扇風機みたいな羽音を立てるオニヤンマを見せようと、父の腕を引っ張っていた。

お父さん見て見て!トンボが入ってきてる!
呼びかけながら、どうして生きている頃にもっとこういう他愛のない話をしてやらなかったんだろう?とひどく後悔している。
私たちの足元には楽しそうなことを嗅ぎつけたマヤ。絶望的に羽を震わせる獲物に飛びかからんばかりだ。

その時、どこからか姿を現してオニヤンマにいどみかかる、種類は定かではない羽のある虫。
二匹は戦闘機の空中戦のような激しい戦いを繰り広げはじめた。

その虫をよく見ると、背中になにかが乗っかっている。──小さくなったマヤだ!

虫の背中で上手にバランスをとりながら、オニヤンマをしとめようと牙をむくマヤ。
一方オニヤンマも頑丈なあごをガチ、ガチッと猛々しく鳴らして一歩も引かない。

お父さん、ほら、こっちに飛んだ!いや、こっち!
ぜんぜん見えへん、と弱音を吐く父の鼻先で、豆粒のように小さな犬とオニヤンマはガラスのあちら側、いつ終わるとも知れぬ闘いを続けていた。


<ロマンチックな夢>

今朝、目覚めたばかりの妹が感無量という顔で言った。「すごいロマンチックな夢みたわぁー!」

イタリアとおぼしき街、妹はスズメになっている。
スズメになって一人の老人と、老人と結婚の約束を交わした娘を眺めている。

だが不幸なことに、老人は突然にこの世を去ってしまった。
そして妹の化身であるスズメは、老人の魂に月を見せてやろうと仲間のスズメたちと力をあわせ、高い高い塔のてっぺんにある窓を開け放とうとするのだ。

やがて場面は変わり、今度は海が目に飛び込んでくる。
スズメの目には波打ち際ではしゃぐ若者たちと、彼らの間にあって一人だけ寂しそうなあの娘が映っている。
そんな娘を慰めるため、スズメは浜辺で見つけた桜貝を運んでやるそうだ。おおおお!ウルトラロマンティック!!

さすが「一番好きな小説」にオスカー・ワイルドの『幸福の王子』を挙げるだけある。
それに、窓を開け放つために登る塔の螺旋階段では、仲間の四羽のスズメが美青年に姿を変えたそうだが、そのあたりには、ハンサム界のチョモランマ、ジャン・マレー主演によるジャン・コクトー版『美女と野獣』のお耽美な香りもプンプンなのだが。


さて、妹のロマンチックな夢の話を聞いて、思い出したのは母が元気な頃に聞いた夢。
母も目覚めて開口一番、「すごくいい夢みたわぁー!」とえらく興奮していたものだ。

夢の中で母はある小説家を陰になり日向になり支えている。
恋人ではない。もちろん夫でもない。
ただ、いつの日かその才能が花開き、彼が報われる日が来ることをひたすら信じて無私の愛を注いでいる。

やがて年月はさらさらと流れゆき、若者だった小説家の顔にもしわが刻まれ、髪の毛に白いものが混じり始めた頃、彼はノーベル文学賞を授与されるのだ。
そして授賞式で彼はスピーチする。「今の私があるのはある女性のおかげです」と。

その言葉を聞きながら、母は体が震えるほどの幸福と、完璧な充足感を覚えていたらしい。
後にも先にもこんなに幸せな夢は見たことがなかった!と興奮まじりに語る嬉しそうな顔は記憶に焼きついている。


そういえば母の母、私たちの祖母。
祖母は自ら商売をしていたし、戦中戦後の動乱の中、女手ひとつで子供たちを育て上げた現実派だったから、死ぬまで少女のようだった母に比べるとロマンチックな印象は薄い。

それでも血筋というやつだろうか。あるSFのことをひどく気に入っていた程度には、幻想的なものを好んでいた。(この小説については何とかタイトルを調べたいと思っているので、別の機会に改めて)

そんな祖母の「ロマンチックな夢」で思い出すことがひとつ。

あれは祖母の隣で寝ていた夜のこと。
唐突に布団から跳ね起きて、「心臓発作でも起こしたか?」と私たちをびっくり仰天させた祖母、肩で息をしながら「おお、のおし、おお、のおし」とつぶやくではないか。
(「おお、のおし」という言葉はどういう意味だか私は知らなかったけれど、母の言うには「ああ、びっくりした!」という高知弁らしい)

一体なにが「おお、のおし」だったかと言うと、「平安時代のお姫様になっとった!」っておばあちゃんアンタ......。

母と祖母のみならず、銀山を発見するために英国から技師まで招いた(そしてきっちり挫折)という母方の祖父も、ある意味山師、もとい究極のロマンティスト。
私たち姉妹のロマンティックが止まらないのは、脈々と流れる浪漫の血のせいだと諦めた方がいいのかもしれない......。


<先週見た夢>

2月7日、家族や親戚の人たちがたくさん出てくる夢を見た。
母だけ、父だけ、妹だけの夢は時折見るけれど、家族5人が揃う夢は生まれて初めてだった。

夢の中ではいとこのトシ君もアユちゃんも、お金のことなんか心配しなくていい生活を送っている。もちろん現実世界では事業に失敗して、色々と大変な思いをした叔父と叔母も。
ただ、本来そこにいるべきもう一人のいとこ、マー君はいない。

独立して始めた商売が成功して、大金を得たトシ君に新車のベントレーを見せてもらいながら、M家はお金ではずいぶんと苦労したけど、みんな幸せになって本当によかった、と喜び合っている。

一方こちらはミキ家。お金持ちにはなってはいないけれども、父も、母も、二人の妹たちもいる。5人が揃った懐かしい世界。

夢の中で母はガンで余命わずかと宣告されているのだけれども、奇跡が起きて病巣は消滅したと知った。
「これは夢だ」と分かりながら夢を見ている私は、たとえ夢であってもなんて幸せなんだろう!と嬉しくてたまらなくて、治ってよかったなあ、お母さんにまた会えて嬉しいわ!と母と固く抱き合ってオンオン泣いた。

そして、別宅に住んでいる末の妹に電話すると、「もしもし」という声はさっきまでそばにいたはずの父の声。
かつては家に電話をすると受話器から聞こえてくるのが当たり前だった、けれど今ではもう二度と聞けない、記憶から徐々に姿を消しつつある懐かしい声だ。

ああ!お父さんの声だ、懐かしい!
私、なんていい夢見てるんだろう!あ、録音しとかなきゃ!と混乱しながら、驚いてまくしたてた。
「お父さん!?なんでカナの家にいるのよお!!?早くそこを出て!殺されるよ!」

「殺される」だなんて不穏だけれど、40年近く続いた末妹と父の確執は筆舌に尽くしがたいほど激しいものだったから(妹の一方的な憎しみだったのだが)、これもある意味我が家の日常。人の心配なんかにゃ無頓着、マイペースな父にイラッと来るのもいつものこと。
代わり映えのしない日常が戻ってきたようで、私は心に沁みわたるような安らぎを覚えていた。


そこでパチッと目が覚めた。視界にあるのは真っ暗な部屋。
ああ、やっぱり夢だったんだ。
そう思うと同時に、なぜだかこんな言葉が口をついて出た。「マー君、ありがとう」

そう、その日はいとこの六回忌。
まだ30代だったマー君は、何かの拍子にハンドル操作を誤って、車ごと道路下に転落したのだ。
ほぼ即死だったそうだが、誰を巻き込むことも無くたった一人で、あとに一億円の保険金を残して逝って、当時借金に苦しんでいた両親はそのお金で救われた。

パンクバンドをやっていて、ちゃらんぽらんで心優しくて、私とはけっこう気が合ったマー君。
世を去る前の数年間は、私の母の病気と叔父の借金のせいで、二つの家の付き合いは途絶えがちだったけれど、彼の死をきっかけに交流が再開して今に至る。

こんな夢を見たのはその数時間前、叔母に「命日だね」と電話した影響だろう。きっとそうに違いない。

こう思いながらも心のどこかには、一足先にあちらの世界に行ったマー君が、「ちゃーちゃ、元気ないから楽しい夢見せて励ましたるわ!」と父母と笑い合っているのでは、と信じたい気持ちも確かにある。

2014年2月16日(日)

1月25日はマヤちゃんの誕生日。おくればせながらお誕生会がひらかれました。マヤちゃん、100円ショップの蝶ネクタイでおめかししています。

こんなマヤちゃんももう11才のおじいちゃんだなんて、年がたつのが早すぎてふるえてしまいますね!

あこがれの鶏もも一枚焼きにはイギリスと日本の旗を立ててもらいました。

おいしそうなおにくを目の前にして、二人のおねえちゃんが「かわいい!かわいい!」と叫びながら狂ったように写真を撮るものだから、すっかり待ちくたびれたマヤちゃん、目がうつろです。


にいさん、寒かろう。おとうと、寒かろう。

タイトルは忘れたけれど小泉八雲の小説に、中古で手に入れた布団から、ひそひそと子供の話し声が聞こえてくる話があった。
それは、貧乏なあまり布団までをも手放さざるを得なかった兄弟が、寒い寒いという念を布団に残して凍死するという、恐ろしくも哀しい物語だったと記憶している。

それにしても冷えますな。
このところ、おつまみなんかを準備万端整えて、酒を飲みながらDVD鑑賞をするのが私とヘボピーの間でプチブームなのだが、この寒さには閉口する。
下半身に毛布を巻きつけていても上映時間を半分過ぎた頃には「ねえさん、寒かろう。いもうと、寒かろう」と小泉八雲状態に突入だ。

だってうちには暖房器具がないんですもの!

いや、いくらなんでも小泉八雲のきょうだいほどにはビンボーじゃないから、ストーブくらいは買おうと思えば買えないことはない。(構造的に古すぎて、エアコンとガスファンヒーターは設置できないけどね......。)
それでも全ての窓がこれでもか!とばかりに南西を向いているお陰だろう。築40年で断熱材には無縁っぽい古マンションのくせして真冬でもけっこう暖かいことが、暖房器具なしの越冬を可能にしていた。

……だというのに、一体なんなんざんしょ?大雪が降った2月9日の底冷えっぷりときたら!

「ストーブって灯油入れたり、春になったらしまったりするの、めんどくさいよね」とこれまで雪の中のニホンザルのようにひたすら寒さに耐えてきた我々も、ついにギブアップ。
「マヤちゃんにこたつを体験させてやろうぜ!」という名目で、この期におよんでこたつ購入を決意した。

一旦決まるとこたつに入って酒を飲み、映画を見るのがものすごく楽しそうに思えて、居ても立ってもいられない。
数十年ぶりのコタツのある生活。ああ!来週末が楽しみだ!

それなのに、実際にこたつを注文したのはその6日後の金曜日。
いや、単純に忙しさにかまけて店に行かなかった自分が悪いのだが、それでもどうしても土曜日に欲しかったから、金曜日の午前中、おおあわてで翌日配達が売りの「楽天・あす楽」にて、目に付いたやつをカートに放りこんだ。

お値段は1万2千円也。高いのか安いのかよく分からない。
こたつなんか買ったことないし比較検討する時間もなかったから、一番売れているらしいやつを選んだ。

ほっ......間に合ってよかった。「商品を購入する」をクリックして、私は胸をなでおろした。あす楽といっても午前中に注文しないと、翌日配達してくれないからね。

だがその2時間後。
昼休みにこたつ布団を買いに行ったニトリで、私の血圧は不穏な感じで上昇していた。

なぜならば、お値段以上ニトリのこたつは、送料をプラスしても8千円。
こたつって一万円以下で手に入るんだ......とショックを受けつつも、配達は月曜日になると聞いて救われた思いだった。
楽天のこたつなら明日15日に到着して、土日はみんなでヌクヌクを楽しめるのなら、4千円高くてもなんとか許せる。DVDも4枚借りてきて、ホームシアター(言いすぎ)の準備も万端!
バッチこ──い!!

だがしかし。

なんなんですか?今週も雪って。(#^ω^)

いや、うちの回りはほとんど降らなかったのだが、注文したこたつはグンマー産で、ツイッターで見ると、群馬の積雪はもーシャレにならない状態のようだ......。

そして現在。2月16日午後10時半。

私は底冷えのする台所で、下半身を毛布ぐるぐる巻きにしてこの文章を打っている。
風邪をひいたヘボピーは、8時すぎに寒い寒いと嘆きながら布団にもぐった。
マヤはアラスカのそり犬のように丸くなり、スピースピーと弱々しい寝息を立てている。
そしてコタツは......。

ヤマト運輸の追跡サイトで荷物番号を入力すると、表示されるのは「2/14 14:18 発送 群馬物流システム支店」の文字のみ。どうやらヤツは今なお関西入りすらしていないらしい。

配達日変更依頼のために、ヤマトのサービスセンター(ナビダイアル料金60秒10円!!)に電話もした。
だが、何回トライしても、雪の影響で大混乱なのだろう。「オペレーターにおつなぎします」のまま放置プレイされたあげく、「たいへん込み合っております。おかけなおしください(ブツッ)」への華麗なスライドをかまされるから、いい加減ムカッ腹立ってきた。これでは「あす楽」どころか「しあさって苦」や!(怒)

こんなことなら市内の倉庫から配送してくれるニトリで買えばよかった、と後悔してももう遅い。

高くて遅いコタツに支払った代金と、ニトリのコタツの差額・四千円のつじつまを、一体どこで合わせるべきか?
そして欲しい時に届かなかった役立たずのコタツを、一体どうすれば愛せるようになるのか?

今、私の心中ではこれらの思いがムンクの「叫び」の背景にも似た、暗鬱とした渦を巻いている。

2014年2月6日(木)

世界的な株高の影響と、あの世にお金は持っていけないから……と現世消費にまい進する年長さん組の増大に伴い、世界のあちこちでクルーズが大人気と聞く。
その恩恵を受けているひとつが、日本を代表する豪華客船・飛鳥IIを擁する日本郵船。長らく足を引っ張っていた客船事業も、クルーズ人気の盛り上がりのおかげで5期ぶりに黒字転換する予定だとか。よかったね (^ω^)

一方、年収右肩下がりの管理人、日経の紙面に踊る「高額消費が絶好調」という見出しを見るたびに、靴みがきの少年のように唇を噛みしめる毎日であるが、妬みはひとまず胸にしまって、飛鳥IIの船内見学会に行ってきた。

クルーズのセールスを兼ねたこの見学会、タダだと思いきや世間はそう甘くない。ローストビーフを食しながらワイングラスをかたむける、心もち豪華なランチが付いて7千円。
フリードリンクにはシャンパンも含まれていたので、7千円でもまっいっか、と思ったものの、シャンパンなんぞガブ飲みできるものでもなし。加えてそうそうおかわりするのもみっともないなあ……と遠慮した結果、たったの2杯にて終了。銀座のアピシウスで飲むくらいに高くついた。

……というわけで、身銭を切ってその体内に進入してきた飛鳥II。ここは皆様にも船内をご覧いただき、ロト6でもうけた時はクルーズ旅行をご検討頂ければと思う。

飛鳥IIは総トン数 50,142トン 全長 240.96 mの体躯を誇る外航クルーズ船。
母港は横浜港だが、神戸港にもちょくちょく立ち寄っては、通りがかった庶民のあこがれのまなざしを一身に受けている。

この船が夜の港に停泊している姿はシャンデリアみたいでこの上なく美しい。
また、ボーッ、ボーッ、ボーッと三発低音の汽笛を鳴らして出航する場面は何度見てもしびれるあこがれるので、時々チャリを飛ばして見送りに行ったりするのだ。

クリスマスモードのメインホール。みんな大好き螺旋階段なんかあったりしてホテルみたい。
……とは言っても船のスペースには限りがある。頑張ってはいるけど、ホテルと比べるとちょっぴりしょぼいかしらん、というのが第一印象。

メインホールではダンスパーチーなんかが開催されるのだろうか、楽しげに踊るカップルの像が設置されている。

でもぶっちゃけ、平気で数百万円取るクルーズの舞台に設置するにはちょっと貧相。
ゴージャスさを醸し出したいなら、こんなチョコレートにきなこをまぶしたみたいな像じゃなくて、ラムセス二世の座像でも置いた方がいいと思うわ。

ランチが供されたフォーシーズンダイニング。
「クルーズするほどのお金はないけど、一度飛鳥IIを見てみたい!」と思いを一つにした数百人の人々で、休日のサイゼリアのようにごったがえしていた。

テーブルの間を縫って兵隊アリのように立ち働いているのは、日本人に加え、中国人やフィリピン人と思われる日本語があやうい(でもきっと英語は流ちょう)ウェイターさんたち。三杯目のシャンパンを頼む勇気は出せなかった……。

長い日程の船旅って、乗船後2,3日は何を見ても珍しくてテンションMAXだろうが、デッキに出て目に入るのは来る日も来る日も大海原では、だんだん退屈してくるんじゃない?

ご心配なく。そんな向きのために映画館も完備されている。どんな映画が上映されているか気になるけど、きっとロボコップはやらないだろう。

高いゼニを払って陸上でも読めるもんをわざわざ……と思うのだが、クルーズに慣れたリッチマンにはライブラリーで過ごすのも心休まる優雅なひととき。

棚に並んだ『日経マネー』『東洋経済』『プレジデント』『壮快』といった雑誌に、「お金も時間もたっぷりあるが、健康に不安を抱く高所得者層」という、クルーズ旅行のメイン客層が透けて見えた。

10名の歴代船長は、キャラの差はありこそすれ、麻原彰晃みたいなタイプはいない。
リッチな宿泊客とディナーをご一緒するのも船長のお仕事。操舵テクニックに加えて顔もけっこう重要なのだ。

そういえばいろんな映画で「食事しながら船長と歓談」シーンを見たことある。
あれを見るたびに、気を遣うから私ならイヤだなあと思っていたけど、死ぬまでに一度はやってみたいかも……と考えが変わったたのは年のせいかな。

船長さんらしい。

オーケストラでオーボエ吹いてそう。

自衛隊からサマワに派遣されてそう。

タ・イ・プ (*´ω`*) 他のオバちゃんたちも口々に「この人が一番いいねぇ」と色めき立っていた。

他のクルーズ客と裸のつき合いができる大浴場。ここでの出会いをきっかけに親交が深まり、商談成立することもあるかも。

バールーム。雰囲気よすぎて夜な夜な泥酔しそうだ。

一番お高い部屋のバスルーム。アメニティーはさすがのロクシタン。

ロイヤルスイート(88.2平米)で我が物顔の管理人。

2014年2月4日(火)

尻尾を振るスピードが速すぎてブレております

ぼく、まだぜんぜんねたくないのになあ

♪おーどーまー ぼんぎりぼぉーんぎり
ぼんからさぁーきゃ おーらんとぉー♪ 

♪ぼんがはーよーくぅーりゃ はよもーどーるぅー♪

なんか だんだん ねむ くなって……
……Z Z Z Z Z……

節分には豆まきしたかったけど、巻き寿司を丸かぶりできるほどの胃のキャパはないし、ベランダに豆をまこうものなら、四方八方からバババババ……!と飛来したポッポがそのまま営巣して居座りかねないので、豆を10個ほど食べて邪気払いの雰囲気だけ味わっておいた。
(それにしても私のパソコン、「まめ」と入力するとなぜ
「肉刺し」と変換されるのか。どうせ酔っぱらって単語登録したんだろうが、「ま」「め」と「に」「く」「さ」「し」、一文字もかすっとらへんっちゅーに!)

煎り大豆ってたまに食べるとおいしいもんだね、とポリポリやったお陰で邪気が払われたのだろう。さっきまでこんなメルヘェンな夢を見ていたよ。

道をてくてく歩いていると、エサをあさっていたネズミとばったり。びっくりしたネズ公、塀の隙間から逃げ出そうとしたのはいいけれど、あららら〜!お尻がひっかかっちゃったよぉ〜(´・ω・`) 

じたばたしているのを「こわがらなくていいんだよ」とそっとつまんで助けてやると、逃げ出す代わりにちょろちょろ近づいてきて、野ブドウのような黒くて丸い瞳でさも慕わしそうに私を見上げるではないか。

ト・モ・ダ・チ……(=´ω`=)
やがて腕を伝って私の身体によじのぼり、肩にちょこんと腰をすえたネズミ。その時の言葉を超えた交流の、なんともいえない幸福感ときたら!いや、ネズミ嫌いの人ならギャーッと叫んで飛び起きる場面だろうけどさ。

ほんわか心温まる夢に優しい気持ちで目覚め、そして枕元の携帯に手を伸ばしたら、ぎょえぇぇ──っっ!!NYダウ326ドル安

きたのか?!ついに来たというのか?初夢に見た大暴落が。
いやいや落ち着け。これは新興国の成長鈍化とか、米国金融緩和の出口作戦に対する過剰反応であって、むしろ試し買いのチャンスかも……。

心の平安を求めるあまり、今年に入って一度も取引していないけど、ここ数日間の見事な下げっぷりを目にすると、バクチ好きの血がたぎって心の平安なんかもーどうでもよくなってきた。
投資はやるもストレス、やらぬもストレス。どうせ胃潰瘍になるならやっとくか!

そういえばネズミといえばインドでは、富を司るゾウの頭の神さま・ガネーシャの乗り物。ならば夢でネズミに慕われたイコール「いっとけ」という神さまのサイン?
加えて年初にひいたおみくじにも「投資:余裕あり」とあったのだ。こちらも「勇気を出して!あきらめないで!」という神さまからのエール?

……ということでハイパーご都合主義な夢判断を下した管理人、荒れ狂う市場の海へ2,3日ほど漁に出てきます。クロマグロは無理でもせめてヨコワくらいは捕れればいいのだが。