2011年7月30日(土)

昨年母を一時帰宅させた際、車椅子を押してみんなで散歩に行った公園で、こわいわるいガキンチョにひっこぬかれて、泥まみれで転がっていた球根を発見した。

持ち帰って鉢植えに植えたものの、枯れてしまったのかそれとも土の下で息を潜めているだけなのか、判別に困るような状態が長らく続いたので、ベランダにうっちゃったまま思い出した時だけ水をやっていた。

それがどうしたことか!ある日ベランダに出てみたら、突然こんな花を咲かせているではないか!びっくりした。もやしっ子だった近所の坊やが、アメリカ留学から帰ったらムキムキマッチョのボディビルダーに変貌していたような驚きだ。それも直径10センチもあるピンクの花。どう見ても異国の植物、外人さんだね。

花は次の日にはしぼんでおり、植木鉢の中はまたしても主が生死不明の状態に・・・・・・。せめて緑の葉っぱでも出てれば生きてると分かるのだが。

でも今日見たら、細い葉っぱが2本、ひょろひょろ顔を出していた。

そんなわけで、こいつをもっと肥沃な環境に移動させるかどうか迷っている。今のひょろひょろ状態での植え替えは、胃の切除手術を受けたばかりの人の口に、むりやり上カルビを押し込むようなものでは?とためらっちゃうんだよねー。

どなたか植物に詳しい方!こいつの正体はなんなのか?どういう環境で育てるのが適切なのか?ご存じでしたらぜひともお知恵をお貸し下され。


ある日の要人発言。

ボラードRBNZ総裁
「通貨高で利上げの必要性が低下の公算」
「通貨高は経済の重し」

ベイナー米下院議長
「新たな計画では将来の1兆8000億ドル削減の提案を求める」

マイルズ英MPC委員
「直近の経済回復は緩や」
「景気後退へ戻るリスクある」

ショイブレ独財務相
「EFSF・ESMを用いた市場での債券購入の際、白紙小切手を拒否

ペクレス仏予算相
「一般的な増税策は計画していない」

プロボポラス・ギリシャ中銀総裁
「ECBの政策金利は適当」

IMF(国際通貨基金)
「欧州債務危機の影響で成長率予想に下方リスクある」

トリシェECB総裁
「欧州は、米国や日本よりも問題が少ない、両国とも政策を是正すべき」
「ギリシャのデフォルトに対する思惑は、確実に損失を被るだろう」
「格付け会社の仕事は最適なものではない」

スワン豪財務相
「消費者物価は農作物の成長とともに下落する見通し」
「豪ドル高抑制のための市場介入は行わない」

野田財務相
「為替は激しい動きをしている」

今日も暑いねー、それにしても為替は激しい動きをしているwww・・・なーんてふざけてるうちに、ずるずる円高が進行して、今日の朝起きてパソコンを立ち上げたら、チャートが示した数字は見たくもなかった恐怖の76円台!ゲエエエエェエエ(トイレで吐いてます)

ワーストケースとして心の片隅で覚悟はしてたけど、まさかリアルにこうなるとは。この調子じゃ日本国未到の境地、悪夢のシナリオ75円台もありえるかもな。

このレベルに達してもなお、月曜日に野田のジジイが相も変わらぬ呑気なコメント出してるようなら、あたくしダイナマイトを体にくくりつけ、両手には日本刀、頭には懐中電灯で国会議事堂に・・・・・・いや、やっぱり日銀介入を信じて、しばらくは無の境地で座禅でも組んでます。

これまで何度か紹介しているオシロイバナは、その後誰にも邪魔されずにすくすく育ってこんなに荒ぶってます。

それにしても管理人、ぶっちゃけガーデニングとかどうでもいいってのが丸分かりのベランダだよね。

うちの植物は基本放置プレイだが、種は一応植木鉢にまく。だが中にはこういうケースも・・・・・・。
流された種が排水溝のゴミみたいな土くれにしがみついて芽を出している。おおお!なんという生命力!これを見た瞬間に思いだしたのは、手塚『火の鳥』黎明編のラスト近く、狂女ヒナクのダンナが「うっ!うまいっ!」と芽ぶいた雑草をむさぼり食う場面だ。

2011年7月28日(木)

今、私が一番気に入っている、というか頭にくっついて離れない台詞は「為替は激しい動きをしている」。いや、はじめは腹が立つばかりだった。危機的通貨高に直面した一国の大臣の発言としてありえないと。

しかしムカムカしながら頭の中でリピートしているうちに、BAKAがすぎてどーんどん好きになってくるー♪byドリカム。ちなみにその前のブームは「いいえケフィアです」、いやちがう、ありきたりだけど「こんにちワン ありがとウサギ」かな、多くの日本在住の人々と同じく。

そいでもって、野田のオッサンのダメ発言ばかり頭に浮かぶということすなわち、ようやくうつモードから抜け出せるかな?って兆候なのだよ。

誰だってそうかもしれないが、ネガティブモードにはまった時には、早く墓を買わなきゃとか、父の介護めんどいとか、母の最期に立ち会えなくて悲しいとか、リアルな考え事で頭がいっぱいになって、ますますうつが加速するというDEATHスパイラルに陥ってしまう。

でもやや気力が回復した今、頭に浮かぶのは「為替は激しい動きをしている」を筆頭として、映画『パウダー』のいじめシーンでさらされる主人公のまっしろいおケツ(このあまりにも強烈な作品については後日述べます)の残像や、公園に集うスズメにまいてやる食パン計画とか、どれを取っても死ぬほどどうでもいいことばかり。
でも、「どうでもいいこと」を考えられるってすごく幸せなことなんだよね。

さて、そうこうするうちに出社時間が迫ってきた。会社のことも年収が激烈に下がったせいで、先日はネガティブ丸出しでグチグチ言ったけど、人間関係のストレスゼロというよき面を見て、もうしばらく気楽に勤めようかと。

それにしてもさあ、「みにくいアヒルの子」って、アヒルの目から見るとマジみにくかっただろうな・・・・・・。
白くてちっちゃくてきゅるんvってしたアヒルに比べると、ハクチョウのひななんて、ドブネズミ色でぬぼーっとしててエサばっかバカスカ食って。母アヒルだって「うちの子じゃない!」って思うわなぁ・・・・・・とか考えてると、いかん!時間だ、着替えなきゃ。

それでは今日もいっしょうけんめいお仕事して、そのお給料を元手に投資&投機、がんばるどー!(ぜんぜん駄目)

100円ショップで一個だけ残ってたやつをゲット。ワニとウナギは残ってたけどウサギとライオンはなかった。みんな正直。

2011年7月27日(水)

Cさん(中島みゆきマニア)提供のソーセージマルメターノ。大阪の一部ではけっこうメジャーな食物らしい。恐るべし大阪。

こいつをパッと見た時には「いやーんvかわゆいーん!vv」と身をよじったものの、よく見るとさして可愛くない、いやむしろキモい。

前方のはかろうじてミスドやヤマザキにありそうだけど、後ろに見えてるどす黒いピンクのブツ!エロギャグマンガで無理矢理ブリーフに収納された巨根みたいで、食べるには100%勇気を要求されそう・・・・・・。

ドル円が80円60銭に戻る夢を見て、「ありえねーよ!でもひょっとすると予知夢だったりして」と0.01パーセントの希望を胸にパソコンを立ち上げたところ、寝る前よりさらに無慈悲に冷酷にアンド情け容赦なく円高は進行しており、がっかりするあまり首まで地面にめりこんだ可哀想な管理人。

もう一度ベッドに戻って出社時間ギリギリまでふて寝したところ、荒ぶる心はソッコー夢に反映された。

あっ!警察だ!ねずみ取りだ!ええいー!ぶっちぎっちゃうぞーwww!と検問を突破して、パトカーと繰り広げるカーチェイス。いや、私はママチャリだったけど。

その後夢は突然切り替わり、高校生に戻った私は体育の授業の見学中(死ぬほど体育がキライだった関係上、リアルライフでも見学常連組だったのだ。うへへへ)。横に座ったぜんぜん知らない女の子と、のんびりネコの話なんぞしている。

「うちのネコ、白黒模様なんよ。あごとほっぺのところにほくろみたいにちっちゃいブチがあるねん」「へええ、見てみたいなあ」「うん。すっごい可愛いよ」
「・・・で、その黒いブチのそのところには長い毛がはえてる?」「・・・・・・へっ?」「いや、オッサンのほくろみたいに、一本だけぴょろっと長い毛が
はえてるよね?(自信たっぷり)」「・・・・・・」

やさぐれて見る夢がポリスとのカーチェイス、ってのは理解可能としても、私はなぜネコのほくろ毛のことなんか問いただしたのか。この脳味噌とのつき合いはもう長いが、いまだにこいつがこの世で一番分からない。

←こういうぴょろーん毛を指していたらしい。

2011年7月27日(水)

寝ている間にドル円が80円60銭まで円安に戻っている夢を見ていた・・・・・・。
「やたー!すぐ起きて手持ちのドルぜんぶ売らなきゃ!」と夢の中で喜びつつも、「でも寝る前に77円台だったのに、急に80円台に戻すなんてありえない。夜中に日銀が介入でもしたのか?いや、やっぱりありえない」と、嫁の浮気を疑うオテロー並みに疑心暗鬼だったのがもの悲しい。

そして今、目覚めてパソコンを立ち上げたら、やっぱり夢は夢だった。現在ドル円77円80銭て・・・・・・おおおお!もう77円台が常態化するんじゃねえの?

輸出企業の生命力をそぐ自国通貨高には、どこの国のトップも神経質になるもので、日本と同じく通貨高にやきもきするオーストラリアもスイスもアジア諸国でも、関係各省のえらいひとたちは「あんまり高くなったら仕返しするお」とビシッと牽制球を放っている。だが、日本のトップときたら・・・・・・。
毎朝「各国の要人発言」を読むたびに、野田財務相をはじめとする我が国のえらいさんのコメントだけが、どれもガキみたいで日本人として情けなくなる。

坂道を転がり落ちるように円が高くなっても「注意深く見守っていきたい」とオウムばりに繰り返すだけなのには、怒りを通り越してあきれるばかり。もう見守るでも注視するでも勝手にしてくれ。
それでも昨日の野田ジジイのコメント、
「為替は激しい動きをしている」はないわー。それ、単に事実を述べてるだけじゃん!小学生のメダカのかんさつにっきじゃん!(怒)

2011年7月19日(火)

「サバイバル」という観点からすると、菜ばしみたいなモデル体型よりも、ちょっとくらい脂肪が乗っている方が、飢えや伝染病に対する耐性が高くてよろしいだそうだ。
よってサバイバー大好きな私は、男も女もムッチリむぅにいを良しとする。え?身長168センチで体重43キロ?
ペッ!(つば吐いてます)そんな神田うの体型はご退場下さい。

皮膚の下にラッコみたいに脂肪をたくわえておれば、落盤で炭坑に閉じこめられた際や、第二のリーマンショック勃発により、TOKYOがマッドマックス的ワイルド王国と化した際などは便利に違いない。だって悪のモヒカンの洗濯係にされて満足な食事をとれなくても、己の脂肪を燃やしてもちこたえられそうだもんね。

だがしかし、「むっちり」と「デブ」、「ふくよか」と「中年太り」が似て非なるものであることは、皆さま痛かゆいほどご存じの通り。
そして、子宮筋腫に負けて昨年からジムに行ってない私のボディは今、いらっしゃいませ、カオナシ様のお姉さまのお越しぃ!と「千と千尋」のカエルどもに歓迎されそうなボテボテっぷり。こんな肉体ではサバイバルどころか、エイリアンに追いかけられた時、一番はじめにとっつかまって幼生を産み付けられちゃうよ!

風呂の鏡に映る己の姿を見るたびに軽いめまいを覚える中、腹・二の腕・ふくらはぎの三位一体で構成される中年太りと決別すべく、買ってしまった。『カーヴィーダンスで即やせる!(DVD付き)』を・・・・・・。

なんでもこのダンスを編み出したのは、樫木裕実さんというエクササイズの先生。私と年が同じだというのに、本の表紙の写真を見ると、フォトショで修正してんじゃねえの?といぶかしく思うほど若くてへこむ。
さらに『カーヴィーダンスで即やせる!』は、アマゾン、楽天ブックス双方で販売ランキング一位につける売れっぷりのもうけっぷり。推定年収を比べてみても、自分が虫けらに思えてきてますますへこむ。

・・・・・・といじけるのはひとまず横においといて、この本を購入する際には、清水の舞台とまではいかなくても、ジャングルジムの上から2段目から飛び降りるほどの勇気を求められた。
なぜなら心は男の私にとって、おなごの流行をフォローすることは、なんだかとてつもなく気恥ずかしい感じがするからだ。考えすぎですね。

それでも恥ずかしさをこらえてやってきたジュンク堂のカウンター。
「あのぉ〜、タイトルはよく分からないんですけどぉ、えと、カービーダンス???(思い出すふりをして視線を宙にさまよわせる)とかなんとかいう・・・そう!DVDがついた本を頼まれたんですけど・・・」と、肥満に悩む妹のお使いに来た芝居を一席ぶった。

しかしここまでのメガヒットになると、書店のクールなメガネ女子にとっては、人間が買おうとチュチュを着たピンクのカバが買おうとどうだっていいのだろう。
背後の棚に積み上げられた『カーヴィーダンスで即やせる!』を、振り返りもせずに肩越しにしゅっ!とつかんだだ彼女、「こちらでしょうか」とさっ!と差し出してきた。おおっと、殿に密書を手渡すくの一みたいだ。

そんなわけで今、私の横にはカリスマトレーナーがにこやかに微笑む本がある。一日一回踊るだけ!48歳でこのスタイル!一週間でウエスト−6センチ!タレント・女優も即やせた!・・・実に分かりやすいコピーだ。

しかしミキ家でそのダンスはまだ、ただの一ポーズすら実行されてはいない。

というのは、単にめんどくさいってのもあるが、この本の存在を教えてくれた行きつけのバーのオーナーによれば、カーヴィーダンスは肩胛骨を寄せて両手をぱたぱたさせながら「天使の羽根だよぉ〜♪v天使の羽根だよぉ〜♪v」と呪文まで唱えなきゃならないらしいのだ。
いくら一人暮らしとはいえそんな恥ずかしいこと、男塾の塾生にとっては敷居高すぎる。

キレイになるために「天使の羽根だよぉ〜♪v」を受け入れるかそれともデブ一直線か、揺れ動く過剰な自意識。
まぁ、なんつーのかもう、表紙写真からして同い年の樫木裕実さんに戦わずしてすでに負けてるわけだから、カオナシの姉でもジャバ・ザ・ハットの母でも、もうどうでもいいような気がしてきた。

というわけで、ベニスの商人に訴えられた時に役立つこの腹の肉は、惚れた相手に「痩せれば?」と言われるまで、ひとまず取っておくことにしようか。

2011年7月17日(日)

またまたご無沙汰しております。いやもう何と申しましょうか・・・・・・のっけから辛気くさいこと書くのも気がひけるが、管理人、心身共に絶不調。
この1,2年ずっと具合悪いから、今さらそれがどうしたって感がないでもないものの、日本国に住まう多くのネガティブシンカーと同様に、弱ってたところを震災にとどめさされたって感じだ。

いや、あまりにもサイトの管理を怠るのも、性格的にそれはそれでストレスの元なので、ちょっとでも更新したいなー、とパソコンの前に座ってはみる。
だが、うつ気味の時に書いた文章はどうしたって、コールタールの沼に沈んだウサギのような痛々しい感じになってしまうせいで、読み直してこりゃーアカンわと削除を繰り返す毎日。

たとえば昨夜書きかけた日記は、XジャパンのTaijiの死にからめて、同年輩として中高年うつについてのあれこれを。
Xジャパンといえば小泉元総理の好きなバンドって程度の認識しかないというのに・・・・・・。読まなくたってどんなにダメか想像がつくというもの。

自分のうつの原因は分かっている。ひとつは動物として徐々に死に近づいている、残された時間はあまりない、という中高年特有の焦燥感と、こんな生き方で果たしてよかったのか?という後悔の念。
二つめは数年内に確実に訪れる両親そして愛犬との別れへの恐怖。

そして三つめ。これがこのところ台頭しているせいで、急激に体調が悪化したみたいなのよねー。
それは会社への不信感と仕事のやり甲斐のなさ。いや、原発放射能もれの影響は静かに続いており、添付書類が三倍になったりと、仕事の煩雑さは昇り龍の勢いで右肩上がりだが、細々ながらもお客さんからの注文が来ているわけだからそれはまあいい。

愛社精神をすっかり失った理由は、バカな経営陣のバカな思いつきのせいで、一億もかけて導入したバカな商品管理システムがMAXつかえねー!ってこと。
加えて、そのシステムに手を取られるせいで増やした3人の社員(三人とも5時ジャストに爽やかに退社)の余計な人件費と、バカなシステムの管理費が毎月数十万円かかってくるせいで、3月のボーナスはゼロ、夏のボーナスは20万ぽっちって、勤続20年にもなるのにどこの新入社員だよ!って死にたくなった。

よって今年の年収はついに栄光の300万台突入!20代の給料に逆戻り。20代ならそれでいいかもしれないが、なんぼ零細企業とはいえ、己の年齢と勤続年数を考えると情けなさすぎて、やる気滅失しても当然だと思う。

・・・・・・とまあさんざ愚痴って申し訳なかったが、ここまで年収が下がった今、無理して勤め続ける必要もないよね・・・という気がしてきたはいいことかもしれない、と一生懸命ポジティブシンキング中。
これまでは環境の変化が怖くてふんぎりがつかなかったけど、会社を辞めてしばらく海外でぶらぶらして、帰国後は必要最低限のお金だけバイトでかせぐという、後悔少なめな生き方もアリなのでは?と思いはじめた。

いずれにせよ一度しかない人生、できるうちにできることをしなきゃね。鬱々してたって仕方がない。
それでは台風接近の中、これから母の見舞いに行ってきます。これも母が生きている間にしかできないこと。ぼちぼち口からものを食べられなくなってきたので、ファイナルカウントダウン感が満点なのだよ。
とにもかくにも、帰りに明石海峡大橋が、台風で通行不能とかにならないことを祈る・・・・・・。

2011年7月8日(金)

「クビチョンパ」と聞いて「ああ!あれね!」と即座に思い出せる方はガチで40才overだと思われるが、あなたはご存じだろうか、このただごとではなさげな名称がなにを指し示すかを。

「ジャコバン党に関係ある?」なんて思ったあなたは勉強のしすぎ、「食人大統領アミン」あたりを連想した人はもっとマジメに生きましょう。
クビチョンパとは、私が小学校の3年か4年生の頃に、ガキどもの間に旋風を巻き起こしたおもしろグッズである。
ソフビ製の円筒の先にはドリフのメンバーの顔がついており、円筒をグッと押すと空気圧で首がRPGミサイルのごとく飛んでゆくという、今ならPTAのクレーム必至のゆゆしきブツだ。

いや、たしか当時ですら「首がチョンパするのは教育上いかがなものか」と問題になった記憶があり、そのうわさを耳にした時には、「こんな愉快なものにまでケチをつけるなんて大人ってサイテー!」と権力に対する幼い怒りを燃やしたものだ。

しかし、かくいう私は愉快なクビチョンパをひとつも所有していなかった。下駄屋のおしゃまな娘・竹内さんに貸りて遊んでいた。
なぜならばクビチョンパは非売品。三菱の高級鉛筆「MONO」を一ダース買うとおまけについてくる、すなわち財力の証明でもあったからである。

私が「親戚中でただ一人の子供」という地位をかさにきて、大人たちを意のままに動かし黒い欲望を満たせたのも幼稚園まで。
クビチョンパ流行当時、ミキ家にはすでにこうるさい幼児(妹)が二人もわいて出ており、没落貴族と化した子供にとっては、高価なMONOを、それも一本じゃなくて一ダースだなんて、とてもじゃないけど「買って」とねだれる代物じゃなかったのだ。

今でも目を閉じるとまぶたの裏に鮮やかに浮かびあがる。竹内さんちの無駄に広い子供部屋の光景が。MONOを何ダースも買ってもらえた友人といっしょに、チョーさんやカトちゃんの首を黙々と飛ばしていた幼い日の記憶が。

それにしても、このクビチョンパのみならず、アメリンカンクラッカーもモーラーもスライムも、いったい何が面白かったんだろう?と不思議に思う。
それと同時に、今の子供たちが遊んでいるダンボール戦機やジュエルペットと比べて、昭和70年代のシンプルなおもちゃが必ずしも劣っているわけではなく、むしろ「工夫する力と想像力をはぐくむ」という意味において、おもちゃはシンプルイズベターだと考えるがいかがだろうか。

・・・・・・と、やおらレゴ社の広報担当者的な発言をかましつつ、今なら企画の段階であっさり却下になりそうなクビチョンパと、タブー判定のゆるやかだった時代を懐かしく振り返るのだった。

2011年7月7日(木)

ここを覗いてくださっている皆さま、震災からこちら更新がウィークリーペースですみません。これじゃ「日記」じゃなくて「週記」ですよね・・・・・・。

いや、オーダーがガンガン入って仕事が追っつかないとか父の介護に忙殺されているとか、そういうわけではなくてむしろヒマです。
でも、時間はあっても何をする気もおこらないのです。素人診断しちゃダメなのですけど、これはきっと更年期につきもののうつ。

今の自分の状態が病院に行くべきレベルなのか?正直なところ休まず会社に行ってるだけでも偉いよ!と自画自賛したいほど毎日ダルくて、友人からは「一度相談に行けば?」と勧められたりも。
でも、抵抗あるんですよね、薬を飲むことには頭痛薬に対してさえ。だからあと少し様子を見てから、となんとか日々をしのいでいる状態です。

そういうわけで、ここの更新はなかなかできませんが、けして大きな災いにみまわれたわけではありませんのでご安心下さい。そしてこれまでのペースではなくてもぼちぼち更新しますので、今後ともよろしくお願いいたします。

2011年7月1日(金)

洗濯物を干そうとベランダに出た私の足元を、ヨロヨロ歩いていたコガネムシ。どんくさい私にあっさり捕獲されるほど弱っており、むざむざコンクリートの上で死なせるのも気の毒なので、樹のある所に持っていこうと拾い上げた。

自然にかえす前に今際のフルーツでも・・・と、冷蔵庫をマレーシアの屋台みたいな微妙な匂いでいっぱいにして、あとは捨てられるのを待つばかりだった腐りかけのマンゴーをやったところ・・・・・・。
え?さっきまで死にかけてたんじゃ・・・とおののく食べっぷり。悪の巣窟から脱出して、「命拾いしたぜ!」と革の水筒から水をがぶ飲みするインディ・ジョーンズばりの勢いだ。

そりゃまあマンゴーは美味しいよね。匂いからして強烈で糖度も高いし、柔らくて食べやすそう。マンゴーを食べたことのある日本のコガネムシなんて、そうそういないよ、よかったね。

マンゴーを削り取る小さな口、時々背中をかく細い足。指の先ほどの大きさの生き物が滑らかに動くのを見ていると、なんともいえず不思議な気持ちになる。
そうこうするうちにあっという間に時間がたって、「貴重な休みを無駄にした!」と頭をかきむしりたくなると同時に、ふと蘇った幼い頃の記憶。そういえば私、昔からこんなことばっかしてたなあ。

幼稚園〜小学校低学年にかけていじり回したのは、クモとカマキリとアリさんたち。中でもアリは、ネスカフェエクセラの空きビンの中に広がる帝国を夢見て、日がな一日地面をほじくりかえしていた。
そう、ご存じかと思うが、アント・キングダムを我が手につかむためには、クイーンが不可欠。アリさんは女王さまがいないと巣を作ってくれないのだ。

結果的にはただの一匹のクイーンの捕獲もならず、夢はあっさりついえたものの、自分はなぜあそこまでアリの巣を手に入れたかったのだろうか?理由はよくわからない。

とにかく、夏の太陽に背中を焼かれながら、黙々と地面を掘り続けた執念の源に思いをはせると、懐かしさに胸がしめつけられ・・・・・・いや、それより友達と遊べよ!とタイムマシンで40数年前に戻って、自分の背中をけ飛ばしたい気分だ。


コガネムシから話が飛んだが(いつものことですね)、自分の思い出話に限らず、人が「何を記憶にとどめているか」「何に対して強烈に惹きつけられたか」というポイントには、以前から多大な興味を覚える。

近頃凝っているのは、「一番はじめに覚えた“エッチな感じ”」「幼い頃に怖かったもの」「思い出せる中で一番古い記憶」、この三本立て。

「絵本に出てくる悪い魔法使いに木片に変えられた女の子が、暖炉にくべらえて『パチン!』とはぜるシーンに胸がしめつけられた」(26才会社員・女)
「目の前をチョロチョロ動き回る幻想のこびとをいじめて興奮」(44才自由業・女)

「SF小説に出てきた全身タイツのブロンド宇宙飛行士(♀)の股間に、おしっこを排出するための管がつけられていたのにはチンチンがギュンギュン」(65才自営業・男)
「一番古い記憶は、父のひざに座って眺めていた、カチ、カチ、カチ・・・と打ち鳴らされるアメリカンクラッカーの振り子運動」(43才自営業・女)

「河原で痴話喧嘩していたホームレスカップルの男の方が、女の肩に手を掛けてひっぱった際、ブラジャーのひもが伸びてパチン!と音を立てたのが初めて感じたエロ」(65才自営業・男)

・・・などなど、人それぞれに歴史あり。
いろんな話を聞くたびに、「人間はどこから来てどこへ行くのか?」という深遠な命題について、なにかつかめそうな気がする・・・・・・というのは単なる気のせいとして、ネタとしてなかなかに興味深いので、ここでぼちぼち紹介したいなと。

ですので、飲みの席などで「ところでさー、一番はじめに感じたエロは?」なーんてやおら質問を振られても、変人は今に始まったことじゃなし。ほんのすこしだけ時間をさいて、お話聞かせていただければ幸甚にございます。

「海原さおり・しおり」「中田カウス・ボタン」のごときコンビ感あふれる岡山の手前の駅。「西川原駅」と「就実駅」に分かれる分岐点なのか?と思ったがそうではないらしい。
社内放送で「つぎはにしからわ・しゅうじつ〜、にしかわら・しゅうじつ〜」と言っていたのかどうなのか、聞きそびれたのが悔やまれる。

管理人がバハマと勘違いした海の見える公園には、こんなエッジのきいたベンチがあったよ。(6/20の日記)
さすが現代アートに優しい直島だけあって、コストなんか気にしなーい!とんがった部分をケツに突き刺すとかして、田亀源五郎先生のSMアートに使えそうだ。

モネ最晩年の「睡蓮」連作とジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品を、安藤忠夫のコンクリ建造物にぶっ込んだ直島「地下博物館」のトイレ。たしかにカッチョいいけれど・・・・・・。

「地下博物館」の訪問客はジジババ多し。サインとしては分かりにくすぎてノット・バリア・フリー。ご婦人用と殿方用のマークを取り違えたオバちゃんに、チンチン見られちゃっても知らないよ!

今回の旅行のツレ、元同僚のMもオタッキー。SFもそこそこいけるので、あちこちでなりきりプレイをエンジョイした。

ここ地下博物館」(入場料2千円)の廊下では、スピルバーグの「未知との遭遇」で、宇宙人に捕らわれていた「行方不明の人々」が、数十年の時を経てUFOから降りてきた時のイメージで。こっ・・・ここぁどこだぁ?オラの牛っこもカカァもどこいっただぁ?

ベネッセミュージアムにあるブルース・ナウマン作「100生きて死ね」。
EAT AND DIE, TOUCH AND DIE, FELL AND LIVE, CRY AND LIVE・・・などと書かれた電飾が一斉に点滅するのは何度見ても感動する。

直島には外人観光客もけっこういたよ。みなさんこんな雨の日に一体何しにきてんだ?・・・ってアートに触れるためですね、すみません。

ベネッセミュージアムにもツアー会社に配布されたらしい雨がっぱを来た外人さん。原発作業員・・・もといゴーストバスターズみたい。おいおい〜!こんな時にマシュマロマンなんか想像すんなよ〜〜!(涙)

一コマ余ったからSF映画つながりで、中野ブロードウェイで見つけた「エイリアン2」のヒックス伍長のヘボフィギュアを。
ウォートランのプレイヤー名に登録するほどお気に入りキャラだったけど、「エイリアン3」ではあっけなく・・・しくしく。それにしてもこのエイリアンのガニ股ぶり!つまようじであっさり退治されるね。