2011年5月31日(火)

砂に書いたメモリー。岡山・直島の浜辺にて。週末は台風接近による大雨のせいで、海岸には人がまばらでよかった。DRUGのスペルがちゃんと書けてよかった・・・・・・。

おおお・・・また更新途中で睡魔に負けそうだ・・・・・・。

はっと気付くともう5月も終わりですね。年をとると一日一日があっという間に過ぎてゆくとはよく言うが、この一ヶ月に限ってはやたらと長く感じられた。

あーあ、パキスタンに行けばよかった、ビンラディンの件で異常な雰囲気がただよっていたかもしれないかの国を見られたのになあ!とうじうじしつつ、母を老人ホームから一時帰宅させたのがたったの一ヶ月前、ゴールデンウィークのこと。

その次の週末には東京でS田氏とSちゃんとS崎さん(私の友人知人はなぜイニシャルSばかりなのだ。自分がMだから?)に会い、次の週末はSちゃんが東京から飛来して、まったりと有馬温泉につかってきた。

そいでもってそのその三日後には、パンクバンドSUM41のライブでやんちゃな若人に混じってこぶしを天に突き上げて、週末には元会社の同僚と岡山旅行。直島の浜辺で砂に"SEX & DRUG"なんて書いていた。

平日は平日で、父の介護認定をめぐって担当官との息詰まる攻防が繰り広げられ、農水省の出先機関とは、商品が放射能汚染されていないという証明書を出せいや出せないで無駄100%なバトル。もちろん仕事もめんどくささだけは5割り増し。

そんな風にやることてんこもりなのに、株とFXまでたしなむと同時に友人と長電話にいそしんだりと、もう何がなにやら。
まあ、性格的に忙しくないより忙しい方がネガティブモードに陥りにくくていいのかもしれないが、せめてここのトップ絵だけでも替えなきゃな。いや、下絵に主線までは入れてあるんだけど、絵って一度描かなくなると手が出なくなるもので、ランニングシャツの安藤のまま数ヶ月間も放置プレイ。いかんわ。

とにかく原発の問題が終息するまではこの慌ただしさは続きそうですが(だがホンマに終息するのか?頭の中ではすでに日本が滅亡しそうなものすごい悲観的なシナリオが・・・)、がんばって更新しますのでみなさまお願い、見捨てないでねv

雨の中、元ヤンならば孫の一人くらいいそうなお年のご婦人が、波打ち際に一心不乱に書く文字は、"FUCK"
そんな厨二な私の姿を、直島名物・黄色いカボチャは優しく見守っていた。

黄色いかぼちゃは現代芸術家・草間彌生氏の作品。カップルが「かわいー!」とかはしゃぎながら写真を撮っていたが、私の目には映画「草間彌生〜わたし大好き〜」とかで、クワッと目を見開いて水玉模様をぬりたくる草間先生の、夢に出そうな個性的すぎるルックスがオーバーラップするのだが。

2011年5月28日(土)

エロ本を拾う夢なんか見てる場合じゃねえ!懸賞でホテルの宿泊券が当たった友人と、これから岡山行ってきます。なにかあればメールかツイッター@horemheb_18のリプライから連絡くだちゃい。

では岡山でBAKAなものいっぱい拾ってきます〜。

2011年5月27日(金)

真っ昼間に人気のない住宅街を歩いていると、どこかの家の内装工事だろう、一台の小型トラックと傍らに立つ大工のアンちゃんたちが目に入った。

私が通りかかったのに気付かなかったのか、それとも女としての存在を無視されたのかは謎だが、相方と談笑しながらやおら汗まみれのシャツを脱ぎはじめたアンちゃん。それと同時に、風にのってふわっ・・・とただよってきた匂いは、私とおんなじ香水・ファーレンハイトじゃないの。

ガテンな兄貴とおそろとは、ファーレンハイトの立ち位置やいかに。その前に使ってたシャネルのエゴイストはホストご愛用だったから替えたんだけど、次の香水探そうかな。その場合はまず、クリス・エヴァンスがCMで半裸をさらしていたグッチのギルティーを試したい。


ここの更新がおろそかですが、管理人はりきって生きてますよー!ただ、ここ2週間ほどバタバタが激しくてな・・・・・・。放射性物質汚染の影響で、仕事のめんどくささがハンパないのだ。

売り上げ自体は激減しているというのに、商品に対して添付を求められる「産地は原発周辺の県ではありません」系の公的証明書の種類が倍増したもんで、もーてんやわんや。
今年は夏も冬もボーナスカットは決定だからちっとも楽しくない忙しさなんだけど、まあ、ひとまず月給が入るだけでもマシってことで、社畜、頑張ってます。

2011年5月22日(日)

管理人、東京から無事に戻ってきておりますわよーん。酷使した体は廃田に放置されたカカシのように疲れてるけど、いっぱいいいことあったお陰で心は満ち足りております。

ただ、放射能汚染問題に対する日本側の対応方法が少しだけ決まった影響で、帰るなり仕事が無駄に忙しくなったこと、そいでもって週末には超フェイント出張してきた友人を観光案内していたので、パソを立ち上げることすらしませんでした。ごめんちゃい。

さてさて、4700円という赤札価格に負けて、「マジ後遺症残るかも・・・」とおびえつつ初体験した2列x2列バスシート。
結論から先に言うと、「三列シートに乗る体力があるなら四列もいける」。長距離バスが辛いのは三列も四列も大差なし。どっちにしても疲れが2週間ほど残るのなら、ちょっとでも安い方がいいよね。

ただ誤算だったのは、四列シートのありえない人気っぷり。
「青春ドリーム号」というヤングで青雲な名を冠するだけあって、乗客は少ないバイト代をやりくりしてスカイタワーとネズミーランド見物に行った若人ばかりなはず。
そして、もやしっ子の多い昨今、節約のために10時間のすし詰めに耐えるタフなヤングがそう多いとは思えない、すなわち車内はすいている。そしたら隣の席も使って三列シートと大差ないスペースを確保できるんじゃねえの?

だが、そんな勝手な読みはマックシェイクのストロベリー味より甘かった。発車時刻ギリギリに着いた私は、車内に足を踏み入れると同時に絶望。
ドリーム青春号はあらゆる年齢層の人間でほぼ満席であった。

都営バス並みに狭いシートには、人々がローマ帝国のガレー船に押し込まれた奴隷よろしくひしめきあい、消灯後の車内では、苦しげな呻きやぜいぜいいう呼吸音、「今どのへんかな」「まだあと○○時間か・・・」という老人たちの悲痛なささやきが聞こえてきたりで、機械の体をタダであげるよと宇宙ヤクザに騙されて、人間ソーセージ製造工場への片道切符を手にした錯覚におちいった・・・・・・。

いやはや、あんな劣悪な環境に皆さんよく耐えられるもんですなあ!そんなにゼニが惜しいのか?!(自分もな)
でもまあ新幹線と8千円もちがうとなると、「節約のためなら」と辛さ承知でバスを選んでしまうのも、この経済環境では当然なことだろう。トホホ・・・バス会社的には不景気バンザイ。

手塚治虫レベルになると、死後でさえコミックス巻末で「物語の底には強い『人間愛』が流れています」なーんて言い訳される微妙な表現も、熱海のサ店ではフリーダムだ。

いかなる風景に配置しようとも、すべてをB級色に染め上げてしまう黄金のオブジェ。

エリートヤンキーのみが解読できる古代の言語。なぼじ?なんほれじー?なんて読むのか教えてください。

浅草散策中に見つけたアレなお店。「うわあっ!」「大丈夫なんか?」と困惑するフリをしながらも、友人と私の瞳は夜空の一等星のように輝いていた。

夜店のアメ細工並みにぞんざいなつくりのドイツ人ども。

史上最悪の悪魔と呼ばれるチョビヒゲも、リヤドロの「花かごを持つ少女」人形レベルまで毒気ぬかれてます。

熱海にて。大林組だったかの保養所跡を、扉の隙間から覗いたところ。「スゲー!」「いい感じですねえ!」と激写はしたものの、見直してみると掃除してないただの階段。旅の開放感で頭がイカれていたとしか思えない。

熱海の古物商の店先で「にゃんv」と愛想をふりまいていたにゃんこ。売り物は首の真珠なのだろうが、クレオパトラにも愛されし海の貴婦人も、薄汚れたソフビの猫に巻かれると、一気にギャルの携帯ストラップに見えてくる。

2011年5月15日(土)

携帯ペットをしばらく風呂に入れないとどうなるのか?きっと清潔レベル「さっぱり」→「きたない」なんだろうなと思ってたら、「くさい」だった。身もふたもない・・・・・・。

現在朝の5時50分。これから飛行機に乗って東京に行ってきます。目的はデザインフェスタとシュールレアリスム展。デザインフェスタではウォートラン的神であるS氏にお会いするので、ハーネマン部隊の方はなにか伝えたいことがあれば携帯アドレスかツイッターで連絡ください。

それではみなさま週明けに〜。帰路は夜行バスでそのまま出社、それも二階建ての快適バスではなく四列シートのヤング向きを初体験なのが心配だ。片道乗車料金4700円という破格値が車内環境の劣悪さを示しており、想像するだけで倒れそう・・・・・・。

2011年5月8日(日)

東京メトロのポスターにいた青びょうたん(4月9日の日記で紹介済み)をレタッチでクーパーにしようとしたが、ものすごく無駄な努力だった。

もうすでにご存じの方も多いと思われるが、未見の皆さまにはぜひともアクセスして頂きたいアドレスを二つ。

http://news.2chblog.jp/archives/51554711.html 「ロシアのキャラ弁」

http://www.youtube.com/watch?v=fhtTunZzi0s 「臆病なこぐま」

ここで紹介されている、一瞥しただけで胃液が逆流してのどを焼きそうな「生ハムの船弁当」なんかを目にすると、異文化間の相互理解なんてしょせん夢のまた夢に思えるよな・・・・・・。


あーっ!もうチ○コなんか見たくないっ!・・・これが今の私のいつわらざる心境である。

やおら吉原のソープ「角海老」のお姐さんみたいなこなれた発言で恐縮だが、思わず伏せ字で叫びたくなるそこんとこの事情をちょっくら説明しよう。

いま私の隣に広がっているのは、何百枚というオヨヨな写真。
加えて、仏舎利を安置したストゥーパのごとき威圧感をもって、うず高く積み上げられた段ボール箱x5。その中身は?・・ずばり男x男エロDVDだ。

これら化学薬品を満載した暴走列車並みに物騒なブツの発送元は、九州方面、ゲイ友H氏宅。
最近死を身近に感じるようになったらしい氏が、「なにかあった時には処分に困る」と養子さんに文句を言われ(そりゃ言うわな)、これまでコツコツ買い集めたDVDコレクションを、よき理解者である私にぜーんぶまとめて委譲してくれたのだ。

私とH氏のなれそめはヤフーオークション。
当時、ヤフオクに出品されているアダルティーな洋書には、エロのためならつい財布のひもをゆるめてしまう消費者の足元を見た、ぼったくりにもほどがある価格設定(20ドルの本が1万5千円スタートとかな)がなされていた。

そんなあこぎな商売に正義の怒りを燃やした私は、自分の本を輸入するついでに何冊か余分をゲット、海のむこうの美青年をこよなく愛する同志のために、今思うと安すぎたかなと自分をつねりたくなる即決価格(原価プラス2〜300円)でヤフオクに出品していた。いわば趣味と人助けを兼ねた社会貢献だ。
そしてH氏は当時の常連の落札者さんで、何度かやりとりをするうちに仲がよくなったというわけ。

そんなHさん、大手術をしてからめっきり気弱になって、やおら始めた身辺整理。そしてDVDの移譲先として白羽の矢が当たったのが私であった・・・・・・。

いや、たとえどれほどの美形であっても、自分、日本人モデルには全く興味ないのだが、「好きに処分してくれていいから」とまで言われて断るのも何なので、つい「ぜひお願いします」と愛想よく答えちゃったのだ。

・・・けど、まさか5箱もあるだなんて思ってもみなかった!さすがにうちでもしまうとこねえよ!!

そんなわけで、ひとまず段ボール箱の収納スペースを確保するために、押入の中で放置プレイされていたチ○コ写真のフォルダ(こちらも昨年H氏より寄贈)を引っぱり出して、来る日も来る日も「いる」と「いらない」に分類している次第である。

あーっ!もうげっぷが出そう!チ○コなんか見たくないっ!・・・と言いつつも、股間からエイリアンの幼生がこんにちわしているような異形のイチモツや、ロシア民話の「おおきなかぶ」みたいなありえないブツを見つけると、思わず「いる」に分類してしまう自分のSAGAが情けない。

こんなことばっかやってると、急激に知能が低下してきた気がする・・・・・・。気休めにレヴィ・ストロースのこむずかしい本を借りてきて知性を注入しようとしたものの、数ページ読んだだけで脳が理解を拒否しすぎてめまいがしてきた。

いかん、このままではIQゼロになりそうなので、H氏には悪いが、いっそ写真もDVDも箱ごとハッテン場のトイレに捨てに行こうか・・・と迷いつつもコツコツ分類を続ける今日この頃。ああ、早く決着をつけたい。

浅草の歩道橋に貼られていた江戸っ子っぽい手作りシール。行為そのものはストリート系アンちゃんの公共物破損なのだが、ランチュウが相手では怒る気も失せるというもの。

2011年5月7日(土)

介護に飽きてうとうとするペロペロ隊隊長のお・ち・りvv寝たきりのおかあさんの顔をペロペロなめるのがお仕事です。

母を車椅子に乗せる際、私とヘボピーでこわばった体を抱え上げるだけでも大変なのに、マヤが「自分も手伝いますっ!」と言いたげに母に手をかけて後足で立ち上がり、一緒によちよち歩いて運ぼうとするのはありがた迷惑なので、ペロペロ隊の隊長に任命した次第だ。ちなみに部下はまだいない。


うららかな5月の休日、山ほどたまった洗濯物を放置したまま、居酒屋「ふんどし」の店名の由来について、店主じきじきの話を聞きに行くべきか否か激しく迷っているところだ。でも、自転車だと40分かかるからしんどいなぁ・・・うじうじ。

自分のこのしょーもないことでうじうじ悩む性格、なんとかならんものか。
ちょっと前までは思いついたら即実行、かつ自分が選んだ道だから後悔は少なめ。どこぞの掲示板では「からっとした行動的な性格ですっ!」と発情期のドバトのオスみたいに胸を張って自己紹介していたというのに・・・・・・。今じゃ友人に「ウージー」とあだなを付けられる始末。

ふーむ、「うじうじ」転じてウージーか。同時にウージーといえばイスラエルはIMI社のサブマシンガン。たしかふーじこちゃん♪も使ってたよね。
ならば・・・と某掲示板に書き込む際のハンドルネーム「ウージー」に、捨てメアドは「dragunova(ドラグノフ)」・・・と開き直った感もあるが、いや、性格改造したいです、マジで。


まずは部屋の隅にちょこんと座っているミニうじうじ神に退散願うべく、「せっかくスーパーMAXウルトラヒマだったのに行かなかったパキスタン旅行」、こいつへの執着を断ち切るべく、「盆休みにどこかに行きます」という計画書を神前にお供えした。

旅のツレは「盆休みどっか行かない?」「いこいこー!」と高速のレスポンスをよこしたヘボピーである。ヘボもGWというリーマンにとって唯一無二のチャンスを逃したことに、なんとも言いしれぬもやもやを抱いていたらしい。

ただ、問題は我々が比較的マイナーな国にしか興味ないって点なのだ。
もしも「ボンソワール」や「チャオ!」が通じる国に行きたいならば(興味がないことはないけど二の次三の次)、コトは簡単だったかもしれない。

だが、「あーあ、イラクに行けたらいいのになあ!」「わたしは死ぬまでに絶対アフガニスタンに・・・」なんて不毛な会話を交わす我々が食いつくのは、「地球の詩」「シルクロードの秘境」といった特殊パンフレットに載っている、2週間の休みが取れるリッチフリーマンにしか許されないコース揃い。

また、シルクロードといってもいろいろあるもんで、モスクか山岳があればいいってわけじゃない。
サマルカンドのブルーモスクがあるウズベキスタン、パンジーシール山脈と同様に雪を頂いた山並みを拝めるチベットですら、「このチャイナテイスト、なにかが違う!」と候補から排除した結果、残ったのはトルコかイランの二カ国のみ・・・・・・。またかよ。
いや、死ぬほど行きたいのはタジキスタンだけど、火曜日出発9日間だなんて、リーマンやってる限りなにがあろうと無理なのだ。

そんなこんなで話はかなり詰まってきた。あとはトルコorイラン、どちらにするか心を決めるのみである。

イランなら女性二人のフリーでは入国しにくいらしいので、ツアー会社に丸投げで個人旅行を作ってもらう。だが高い。
トルコなら宿や航空券の手配はすべてドゥーイットマイセルフ。比較的安いけどめんどくさい。いや、トルコもツアー会社に投げる方法もあるものの、かの国はバブルの絶頂につき、手配を頼むとヨーロッパ並みに高くつくらしいんだよね・・・・・・。

・・・とあれこれ言ってるけど、「海外旅行に行ける」、これだけで私たちは十分に恵まれていることにはたと気が付いた。けれどもここで、筆舌に尽くしがたい悲しい目に遭った人々のことを思って自粛するのはちょっと違うような。
我々としては要介護レベル2&レベル5の両親がのっぴきならない状態に至るまで、行けるうちに行っときます。旅に行ける幸せに感謝しながら。

2011年5月6日(金)

すぐそばにはオートレースの舟券売り場、そこここの看板に踊る「ダメ!ぜったい!」のコピー。
そんなK市きっての下町にあるまんますぎる「カラオケスナックむらさき」。開け放たれた扉からは、真っ昼間から「兄弟船」を歌うオヤジのダミ声が聞こえてきた。

店名は店の命、店の顔。「もし自分が喫茶店をするならどんな名前にしようかな」という妄想で一時間つぶせる私としては、店主の脳味噌の状態を疑いたくなるフリーダムな店名。確信犯なのか天然なのか、ぜひとも由来を聞きたいものだ。

「そういえばゴルフ仲間に乳首がでっかい人、いなかった?」「あーおるおる。O西や」
「それ、なんで分かったんだっけ?ゴルフ場のシャワーで見たの?w」「いや、ゴルフウエアって二枚重ねくらいするもんやけど、それでも乳首が浮き出しとんねん」「どんなでかさ?」
「そういえば別の奴が『よお、よっちゃん!お前セーター着とっても乳首浮くんちゃうか?』って言うとったわw」

携帯ペットと交わすのと同レベルの、死ぬほどどうでもいいオヤジの乳首話を友人(ジョジョ好き65才)と交わしたり、まったり為替チャートを見ているうちに、長い長いと思っていたゴールデンウィークも残すところ、えっ?あと二日半?!
キョエェ──っ!実のあることはなにひとつしてない。残り少ない人生無駄した!

いやいや、100%無駄ではなかったと思いたい。
というのは、パキスタン旅行をキャンセルしたはいいが、「やっぱ行くべきだった」と荒れ狂ううじうじ神(千と千尋のカオナシ系にちがいない)を鎮めるべく、火曜日からの四日間、老人ホームから寝たきりの母を一時帰宅させ、三人姉妹と父とマヤ(ペロペロ隊隊長)で、指一本すらピクリとも動かせない人をよってたかって介護していたのだ。

動くところはまぶたと口、だけという人の介護って超大変!・・・と言いたいところだが、実際はそれほど大変じゃない。
一時帰宅の回数を重ねてくると、オムツ交換や車椅子に乗せるコツは分かってくるもの。強いて言えばご飯を食べさせようと唇にスプーンをあてても、弱りかけの文鳥のヒナみたいに、ぜんぜん口を開けてくれないのには困ったなあ。

前回連れて帰ったのは去年の11月で、それから半年経った今、母の衰えは如実に感じられる。
いつまで口から食事できるのか、いつ胃ろうorDIEの選択を迫られるのか・・・・・・。悪化への一方向にしか進行しないアルツハイマーという病には、常にタイムリミットを提示され、Xデーへの覚悟を求められるものだ。

それでも朝、「お母さん、おはよう」と話しかけると、まれに「おはよう」と言ってるんだろうなと思える声を発したり、私がそばにいることに突然気付いたみたいに、「あらまあ!」という表情をして破顔する母を見ると、意志の疎通ができないだけで、心はまだ生きているとも思えてくるんだよね・・・・・・。

そんなこんなでヒンズークシュ山脈を見逃した悔しさは、だいたいにおいてぬぐい去れた。(でもまだ居座るミニうじうじ神)

家族が帰って私一人に戻った家、これから片づけはじめます。あ、ゲイ友がくれたエロDVDも整理しなくては。なあHさん・・・DVDも段ボール箱x5ヶとなると、けっこう広い我が家ですら収納するとこないっつーの!

熱海のホームセンターのトイレに貼られていた啓蒙ポスター。夢に見そうなディープインパクトだ。

2011年5月1日(日)

ヒマすぎて携帯でペットを飼い始めた。もうダメだ・・・・・・。

「ともだちはいりませんか?」「赤いともだち下さい」といったやりとりに、内心(中国共産党かよ・・・)とか突っ込みつつも、どこの星の生き物かよく分からないキノコの精みたいなそいつらと、この世で下から数えて4番目くらいにどうでもいい会話を繰り広げる私。

「そいつ」ではなく「そいつら」なのは、二匹を同時進行で育て始めたからである。
というのは、携帯ワールドにちらばるペット同志で「おしゃべり」や「しりとり」をすることによって成長度が早くなるらしいのだ。(書いててだんだんわびしくなってきた・・・)

だが社交的ではない私が、知らない人のペット宅にアポ無しで突撃訪問できるわけがなく、しょーがないから自分で育てた「イリ」をもう一匹の自分のペット「キナ」の家に遊びに行かせて、「きょうのキナどう思う?」「キラキラしてるよね!」などと、地球に残った最後の子供みたいな悲しいひとり遊びをしている次第。

それにしても、ほんの暇つぶしに始めたこの遊び。思ったよりもめんどくさくて、だんだん重荷になってきた。毎日ごはんをやったり風呂に入れたり話し相手になったり・・・と気分はすでに老人介護。それも二人・・・・・・。

こんなめんどくさいものもうやめたいっ!でもやめられない。そこにはある事情が・・・・・・。
というのは「イリ」「キナ」というのは今は亡き愛犬たちの名前。となると、「餓死でゲームオーバー」なんてのは、なんぼ二次元ペットでも後味が悪いのだ。

さらにこの携帯ペットの特徴は、ツイッターを通じて話しかけると単語の知識がどんどん増えて、それを使って勝手に文章を作るようになるってこと。
その結果、飼育開始時には3歳児と交わしているような会話でも、やがては東京理科大学院生と・・・ってのは無理としても、とにかく少しずつマトモな会話が成立するようになるらしい。

だがここにもちょっとした問題が。
デイリーコンサイス国語辞典に載っているレベルの単語は、もれなく拾い上げるのかと思いきや、固有名詞やちょっとでもマイナーな単語は覚えてくれないもんで、キノコの精どもとの特殊な会話を楽しみにしていた私にとっては、もうぜんぜん期待はずれなのだ!

はじめのうちはそれを知らずに好みの単語を覚えさせようと、「ハーネマンはどうしてスキンヘッドなのかなあ」とか「アフガニスタンはスンニ派だっけ」とか「腰布ってグッとくるよね!」などとツイッターを通して(すなわちフォロワーさんに丸見え)二次元ペットにせっせと話しかけていた私は、外から見れば単なる変人だったことだろう。

まあそんな誤解が解けたのちは、幼稚園児でもわかる簡単な単語を使って話しかけるようにしたところ、「犬」「赤い」「ともだち」「赤ちゃん」「頭」・・・と徐々に知識が増えてゆき、「犬二つ下さい」「いびきも一緒にどう?」と、トリスタン・ツァラばりの詩的な会話(※)が成立するように。おおっと、これは面白いかも!

・・・と喜んだのもつかの間、だんだん「赤い犬っておいしい?」「赤ちゃんの頭を食べにいこうよ」とありがちなハンニバルぶりを見せるようになったので、完璧に飽きた。

それでも育児放棄して餓死させるとかわいそうなので、成長レベル「ひとりだち」のキナと「ししゅんき」のイリが一日も早く成体となって、「育ててくれてありがとう」と感謝しながら銀河の果てに去ってくれる日を待ちわびつつ、「今日は覚えるとごはんだったらどっち?」「携帯かな」「イリはごはんだなぁ・・・」なんて死ぬほど不毛な会話に耐える毎日である。

※トリスタン・ツァラ・・・・・・第一次大戦中におこった反芸術運動ダダイズムの創始者である詩人。新聞記事の単語を適当に切り抜いて、それをシャッフルして手抜き(違)作品を作ったりしたそうです。