シャダ萌えエジプト旅行またまた
古代エジプト・バカ・コレクション<その1>

「ヒャハハハ〜!こけるこけるぅ〜!助けてぇ〜!(笑)」「もうやめとけよ・・・怒ってるぞ、先生」
クラスに一人はいるノリのフリチン君。<サッカラ・カゲムニの墓>

さて、皆さんは「古代エジプト美術」と聞くといかようなものを連想されるでしょうか。ツタンカーメンの黄金マスク?ヒエログリフびっしりの墓壁画?それともセトのポエム石板?
いずれにせよ古代エジプト美術といえば、人体を横から見ているはずなのに目や肩は正面を向いてるとか、並んでいる人間なのに大きさが全く違う・・・などという特徴はあれど、ぶっちゃけ「どの絵を見ても同じじゃ〜ん」と思われるのではないでしょうか。

それも仕方のないこと。ご存じの通り古代エジプトの絵画は本来人に見てもらうためのものではなく、描かれた対象があの世で現世と同じ役割を果たすのが目的である宗教的・魔術的な性格が強い絵画。
そのために「ものの本質をいかに効果的に表現するか」という点に主眼が置かれ、あらゆる絵は対象の本質に近いとされたプロポーションや色において一定の「おやくそく」のもとに描かれました。

その上、古代エジプトの人たちがやたらめったら保守的だったせいもあり、その「おやくそく」は上下エジプトが統一されてからクレオパトラ七世の死によって終わるまでのエジプト三千年の歴史の間、ほぼ変わらなかったという、他の文明には見られないものすごい頑固一徹さを示しております。

このような理由から古代エジプト美術は「没個性で退屈な美術」だと評されることも多々あるようですが、実際には画工の微妙な個性や工夫が見られることも多く、様式美の間に見え隠れする遊び心やバカっぽさや暖かみに触れた時の喜びには格別のものがございます。

・・・というわけで、今日は私のエジプト旅行三大目的「シャダ萌え・バカコレ・犬タッチ(ワンタッチ)のうちのひとつである「バカコレ」の成果の一部をごらんくださいませ。

なお、今は資料をひもとく時間が全くといっていいほどございませんので、それぞれの写真についての詳しい説明は基本的にナシだったり記憶だけに頼ってちゃんと確認してなかったりしてますのでその点ご了承下さい。いい加減ですいませんね・・・でもこう見えても採取にけっこう苦労してんのようっ!

♪フニックリッフニックラ〜♪ 変なダンスに興じる野郎ども(体操説もあり)。
手をつないでいる上に肩や腕のあたりがマッチョなせいか、そこはかとなくホモ臭がただよってくる。いつかこの構図&衣装でカリムとアクナディンを描きたいものだ。

左のレリーフの続き。最初見た時にこれは「V字型食い込みエロパンツ」(Vの角の部分で股間を隠すやつね)だと思いこんでいたのだが、わざわざ再訪して確認すると腰布があったので残念だ。人間の記憶って都合のいいように改竄されるもんだなぁ。「ナイスパンツ発見!」なんて喜々として報告したら恥かくとこだった・・・<サッカラ・メレルカの墓>

ト・モ・ダ・チ・・・(ET)

変てこなポーズはテーベにも棲息していた。こちらは指と指とを触れ合わせて心を通わせている。多分このポーズで何かのヒエログリフを表しているのだろう。<ルクソール・レクミレの墓>

「オラァ!どうだぁあっ!」
「アヒィィイイ〜〜!
もっときつくぅ

・・・じゃなくて、租税が払えなくて罰としてしばかれてる可哀相な人です。<サッカラ・メレルカの墓>

ヘタにもほどというものが。

若い娘さんたちを描いたものと思われるが、子供の落描き?ま、まさかプロの絵じゃあないよねぇ、エジプトのひと?!
こんな絵でもきっちりエジプト美術の「おやくそく」を守っているのには泣けてくる・・・
いずれにせよ描いた本人は、数千年を経てこんな絵が博物館で展示されるとは夢にも思わなかっただろうて。<カイロ博物館のオストラコン>

どう見ても大根

王朝時代にはせいぜい千種類だったヒエログリフは、プトレマイオス朝〜ローマ時代には約六千種類に増えたそうだが、これはそんなプトレマイオス朝の遺跡で掘り当てた朝堀り大根。一本200円。
この時期のレリーフらしくむっちりと肉感的で、輪切りにしておでんにしたくなる。<エドフ・ホルス神殿>

「オー!アンビリーバボー!」
カイロ博物館のガラスケースに向かって懸命にシャッターを切る欧米のおばちゃん。
なに?なんなの?この黒くて丸い玉は?!見捨てられたスズメバチの巣?酒蔵の軒先からさがってる杉玉?
ノン!ノン!その正体は・・・

・・・古代エジプトのカツラでした〜。左の女性の頭のサイズと比べていただくといかにでかいかお分かりでしょう。
なぁ・・・ホンマにこんなキモイもんかぶってたのか?遊戯王ファンとしては思わず目をそむけたくなる古代エジプトの暗黒面。

バカコレ その2へつづく