メモリーズ その四 こどものさくぶん

小学生の頃の作文が出てきました。 その頃「モコモコ」という雲のような雪玉のような不定形の生き物を考えたのですが、それがクラスで意外な人気を呼び、モコモコを巡る各種のストーリーを作ったというその一部です。 すべて原文ママ。 ・・・こどもってバカ。


ここはおきなわ海洋博の会場です。 今は海洋博のへいかい式であります。(※1)

あ、あれは何でしょう。 おおなんとモコモコであります。 このよい上天気にモコモコがふるのでありましょうか? 私がアナウンスしている間にもモコモコはどんどんふりつもっております。

あっ、あれは何でしょう。 おお、ジャルパック(※2)の飛行機です。 そこから4つパラシュートがおちてきます。 どうやら明美、久美子、みさこ、千里(※3)のようです。

あっ、落ちました。 そしてモコモコポーズ!(※4)

おや、モコモコが泣いております。どうしてでしょう。 今、私がモコモコにインタビューに行ってみます。 

なになに、みなさん! モコモコはあんな美人にモコモコポーズをしてもらってうれし泣きをしているらしいのです。(※5)

今やモコモコは、おきなわ海洋博会場をうめつくそうとしております。

おや、アクアポリスの上で人間が二人さけんでおります。 あっ!池田と三宅さんです(※6) 二人はかたく抱きあっています。 おっと二人の頭上から直径101cmのモコモコが降ってきます。 池田、三宅さんの体の上におおいかぶさりました。 ドカーン! モコモコは池田の頭の上に落ちました。 池田、そく死です。 三宅さん、泣いております。 池田をかたく抱きしめました。 そして今三宅さんはうなだれたまま動きません。 あっ!死んでおります。 池田に死なれた悲しみのため死んだのでしょう。 なんとそうれつな死に方でしょう。(※7)

あっ、今天皇へいか(※8)の頭上に40cmのモコモコが落ちてきます。 天皇へいか逃げる、モコモコ追いかける。 あっ、天皇へいかモコモコにつまずいてころびました。 モコモコおそいかかる! おお!日本じえいたいの戦車です。 たいほう一発ドカーン。 モコモコふっとびました。

このことでおそれをなしたのか、モコモコは天へ逃げさっていきます。

これでおきなわ、いや日本はすくわれたのです。 日本ばんざーい。(※9)


※1 いきなし「であります」調・・・戦時中のプロパガンダ?

※2 飛行機会社はジャル、ジャルパックはパック旅行。 こどもはそこら辺の区別が付いてない。

※3 当時の仲良し4人組。 もちろん自分も登場。

※4 カッコいい組ポーズもちゃんとあった。   

※5 自画自賛。 アホくさ。

※6 当時付き合ってると噂のあった二人。 ゴシップのスパイスも振りかけなきゃね!

※7 池田さんは自分の悲劇的な最期に大喜びだったと記憶している。

※8 「天皇へいか」「じえいたい」「とうしょうへい」(中華人民共和国主席)は当時の私のマストアイテム。

※9 書くことに飽きてもうヤケ。