<年越し in INDIA>

インド風にデコられたテレビセット。くどい。

日本ではパナソニック日立東芝の後塵を拝して「ウォークマンの頃は良かったよね(´∀`*)」と憐れみを投げかけられるメーカーでも、海外ではいまだ絶大なステータスを誇っていると見えて、そこそこ高級ホテルの液晶テレビはみんなSONYだったよ。

2012年が2013年に変わろうとする時、私はかつてシッキム王国の都だったガントクにて、そのまま出家してチベット仏教寺院に住み込みたくなるような憂鬱と戦っていた。

「インドで年越し」。ちょっとやそっとの気分転換じゃない。それでも気持はぜんぜん晴れなくて、うんざりしながらテレビをつけたら、おーっと!ソニーのテレビに目が釘付け!!そこにはしばし鬱を忘れる非日常的光景が広がっていた。

ひゃー!いかにもインド〜って感じ!宗教番組かな?としばらく見ていたのだが……いや、なにかがちがう!

爺さんの横でこの手の美丈夫たちも、セミヌードて恍惚の表情を浮かべて沐浴している。分かる人なら「なにか匂う!」と鼻をひくつかせる怪しさである。

ガンジスのほとりで♪Fun Fun We hit the step step♪ときめ〜きを運ぶよ Choo Choo TRAIN〜♪ 
少なくとも宗教番組ではなさそうだ。さらに音楽番組でもなさそうだ。

こういうジジイが登場してようやくピンときた。きっと神話をベースにしたインド版大河ドラマなのだろう。
それにしてもクドい。一つだけでもクドい顔が三面も!

インド神話のことは全く知らないので、ちゃちいCG製の光の束で拘束されたこのオヤジがなんてキャラなのか分からないのが残念だ。
それにしてもクドい、ソースカツ丼よりクドい。

ATTENTION PLEASE.THIS IS H-A-R-A.
この腹をデフォルトで晒すことは日本ではまずないんじゃないか?さすがインド、登場人物の田亀源五郎アベレージがかなり高い。ヒゲクマ好きにはパラダイス。

ワンモア田亀キャラ。あらま、ちょっとカッコいい?そう思った私は装飾品にまどわされるタイプ。

登場人物が思いをはせる時、空に浮かび上がる爺さん(ブラフマーか?)演出やりすぎです。

神さま?聖者?のヒゲ男が山頂で瞑想するシーン。この一枚だけ見るとゲイビデオと錯覚しそうな絵ヅラである。

剣を手に取るや、ちらとの迷いも見せずに己の喉元に切っ先を押し当てるヒゲ男。
ちょ、ちょっと待った〜〜!!

あちゃーっ!!!やっちゃったよこのヒト!

己の首を投げ捨てるヒゲ。すると……にゅにゅにゅ〜〜!

新しい首が生えてきた!
仮面ライダーウィザードのCGの方がマシなレベルの子供だましCGで、このシーンが3,4回繰り返されてもうUN−ZA−RI!!
分かりましたから次のシーンに進んでくださいたのんます……。

ヒンディー語?が読める人、タイトル教えてください。
まー分からないながらも、中央の男を後ろの二人が支えつつ、悟りを開くとか王国を取り戻すとか悪を滅ぼすとか、なんかそういう感じのアクションを起こすドラマと見た。

主人公の弟と推測されるキリッとさん。私がプロデューサーならこっちをメインに据えるのだが……。

主人公は若い頃のトラボルタみたいなケツアゴ男。ラジニ・カーントやシャー・ルク・カーンが人気俳優の国インドでは、ふくよか系男子が万民に受けるのかな?

チャッ!って擬音を振りたくなる。多分インド神話最高神の一人・ヴィシュヌと思われるが、中の人のせいか微妙に俗っぽい。

チャンネルをひねると歌番組をやっていた。シッキム州の地方局がやってる素人のど自慢番組のようだ。

日本では絶滅寸前、昭和のサラリーマンの宴会芸はここシッキム王国で生きていた!はちまきというよりむしろ頭ネクタイ。
きっと「うれしいですぅ〜」とか言ってるんだろうな。マイクの持ち方がカマっぽい。

一方こちらは審査員。マイクが小さすぎるのか、それとも顔がでかいのか。きっと後者だろう。
どっちでもいいけど、あんたもマイクの持ち方なんとかせい!

あらゆる意味で謎の存在。濃ゆすぎるというかキモいというかキュートというかこれは何という種類ですかというか、あらゆる評価の言葉をグッと呑み込ませる何かを秘めた男(だよね?)

左に写ってる手作り感満載の棒はなに?君はプロなの?アマなの?どっちなの?とか聞きたいことはたくさんあるのに、彼が何者だったのかは今ではもう知る由もない……。

歯に蛍光塗料塗ってんのか?
こいつはインド番組じゃなくてアメリカンプロレス。しばらく見ないうちにWWEのヒール(悪役)はより凶悪に進化を遂げたようだ。

12月31日夜、みんなが紅白歌合戦を見ている時に、インドで見るのはこういう絵ヅラや左のフグちゃん……。悩むのがちょぴりバカらしくなった。


この他にも、ネパール、ブータンとの国境に近い土地柄か、ブータンの番組も見ることができた。
ブータンアイドルを招いてインタビューする徹子の部屋的な番組とか、ブータンの若人が楽しげにダンスするミュージッククリップとか、ブータンの幼児が故郷を紹介するとか、愉快な番組が色々とあったのに、ただの一枚も記録を取っていないのだ……。

顔が三つあるインドの神さまとかミステリアスなフグちゃんとか、歯が白いプロレスラーといった濃ゆいもののオンパレードのあとで見ると、ブータン人のいでたちは地味すぎて、記録するほどのもんじゃねーわ、と思ったのがくやまれる。

それではみなさん さ〜よ〜お〜な〜らぁ〜

<年越しin INDIA 2につづく>