<インドでお買い物>

ちょっと前まではショッピング大好きだったプレ・バブル世代の管理人。海外旅行に行こうものなら、気に入ったものを手当たり次第に買いまくっておりました。
だがしかし、こんな不景気な世の中で、いつまでも物欲の奴隷ではアカンのでは?と思いはじめた今日この頃は、『すてきな奥さん』の読者(略称・ステオク)の境地を目指しつつ、日々倹約にいそしんでます。

そんなわけでインドでも物欲をねじ伏せた結果、点数はかなり少な目となった購入ブツ。
いや、帰国してからストールも紅茶も日本ではアホみたいに高いものばかりだと判明して、「贈答用にもっとガバッと買っとけばよかった!」と、もう一回ダージリンに行きたくなるほど後悔してるんですが……控えめショッピングの結果をちょっくらご紹介いたします。

ガントクの市場で見つけたグルッポー。30ルピー(日本円で約50円)。ねじを巻くと羽をバタつかせながら前に進む。

羽の繊細なグラディエーション、無表情な目、鼻の上に盛り上がったピンクの肉っぷりなど、日本では可愛くキャラ化されがちなところを、かなり忠実に再現。いいドバトである。

我々がこいつに興味を示すと、勤務先はマイクロソフト・インディアです!と言われたら信じてしまいそうなインテリ風味のメガネ青年は、店頭に無造作に積み上げられた50円のオモチャを次々と取りあげ、一つ一つネジを巻いて動かしてみせてくれた。

だが、懸命のプロモーションにもかかわらず、これ一個しか買わなかった。他にも白いハトとかオットセイとか可愛いのがあったのに……

しょーもない節約をした己を呪うアイテムの一つである。

ダージリン・ヒマラヤ動物園の周辺に軒を連ねている屋台で購入。日本円で約500円。インドなのになぜプーケット?

はじめ屋台のおねーちゃんに700円と言われたところを、「まけて」と言うと500円になった。だが「もうちょっとまけて」と言うとダメと言われたから「じゃあやめとくわー」といったん退去。

そしてもう店の前を通りかかると、おねーちゃんに大声でに呼び止められた。「もう20ルピー負けるからどう?」

20ルピー=約36円。日本人にとってはたったの36円。ここは36円を巡って価格交渉する世界なんだなーと妙に感じ入った。

それにしても価格交渉する対象はこれだもんで、負けろ負ける言うてるうちに、だんだん恥ずかしくなってきたよ……。

デリー空港の国内線乗り換えウイング近くの店で購入。ペンケースは約600円、トレイは約千円。緻密で美しい手描きである。

空港の売店はアホ高いのが常識だから、高値つかみをするのがイヤでこれしか買わなかった。街のバザールに行ったらもっと安く売ってるはずだと思っていた。

だが、旅行中にこういう繊細な商品を扱っている店は発見できず、帰国時の国際線サイドにある免税店は、外国人観光客向けのせいか、同様の商品をこれの5倍くらいで売っていた。

これも「もっと気合い入れて買っとけばよかった」と後悔しきり。

ダージリンをぶらぶら歩いていると、刺繍大好きな管理人が狂喜乱舞の店を偶然に発見!カシミール地方の刺繍製品が天井まで並ぶ店内は、まるで天国。

だがツアーの悲しさで、夕食の集合時間までにホテルに帰らなくてはならない。テンパリすぎて6枚しか選べなかった管理人、次の日に息せききって店に向かったら、お休みでその場に崩れ落ちた……。

白地はいらないとかピンク地は好みじゃないとか、インドまで来てケチった自分に罰を与えたい。

みなさま、こちらをごらんください。
左はダージリンで購入したストール。右は大丸で購入したターラ・ブランカ(カシミール直輸入のストールを販売しているブランド)でございます。

ターラ・ブランカを拡大。

インドで買った方を拡大。

さて、みなさまは二つを比べてどう思われましたか?
ターラ・ブランカの方が色をいっぱい使ってて高そうに見えるって?

……確かにそうですね。手が込んでいるという点においては、確かに大丸で買った方がクオリティーは高いことは認めます。

でもね……。ターラ・ブランカは14万円。インドで買った方は5千円だと聞いたらどうですか?

ぢくしょー!もう二度とデパートでメイドインインディアは買わねえど──!!!!