WARTAN INSTRUCTORS' MEMORIAL SWEETS 「クーパーママの手作りフラップジャック」
今回はイギリス出身であるクーパー伍長のお菓子を作ろう!と思い立ったのは良いのですが、実は此れがなかなか手ごわいメニューでした…/苦笑。
イギリスのお菓子と云えば、私たち日本人に一番なじみが在るものが「スコーン」でしょう。
しかしスコーンとは上流階級のイギリス人達がアフターヌーンティーやハイティーの際に食べるもの。
中流階級のイギリス人には、実はそんなになじみがないものなのです。
そんなわけで、以前ミキさんと「クーパーは中流階級の出身に違いないぜ!」と熱く語り合った私としてはスコーンは却下…。
ではイギリスと云えばフルーツケーキの大御所でもありますし、其れでいこうかとも思ったのですが何かが違う…もっとこう、イギリス独特でありながらも素朴で中流階級的なお菓子はないものかとレシピノートをめくってみたのですが…ないです〜!!(*_*)
そもそもよく考えてみれば、スコーンとフルーツケーキ以外に日本でメジャーなイギリス菓子って…特にないですよ。
既製品が販売されていなければ、製菓本にも此れといって掲載されてない…こんな事態ではいくら日本語の製菓本を見ても仕方がないので、取り敢えず古本屋の洋書コーナーを可能な限り巡りました!
其処に在るイギリス家庭料理の本をいろいろと見てみると…必ず載っている「フラップジャック」。
なんでも日本でいうところの煎餅にあたるらしく、イギリス人なら誰でも子供の頃に必ず食べたお菓子なんだそうです。
其れに名前がフラップ(=上着のポケット)ジャック(=労働者)だなんて、なんとも中流階級極まりない!/笑。
ネーミングの由来については、「労働者のポケットにすら入っている程低価格なお菓子」や「ポケットに入れて持ち歩ける程手軽なお菓子」など、いろんな説が在る様です。
ですが、調理開始迄には本当に手間取りました…!f^_^;
此れは小麦粉ではなくオートミール(えん麦を荒く潰して乾燥させたもの)を使うのですが、日本でオートミールを使う料理ってまず在り得ませんよね。/苦笑。
だからどのお店に行っても兎に角オートミールがみつからない…在ったとしてもキロ単位で売ってたりと、使い道が乏しい日本人にはキツイ量でした。/苦笑。
逆に欧米人にはかなりなじみの在る食材なオートミール、様々なメーカーからいろんな種類が出ている様です。
と云うことは!様々なメーカーから出ていると云うことは…必ず買って損をする「マズいメーカー」が存在する筈。
だから買う前に人気の在るオートミールメーカーを調べ、改めてお店を駆け回って、何とか見つけました−★
更に此のお菓子には「ゴールデンシロップ」(砂糖の製造工程で出来るハチミツに近い味の蜜)を使います。
本にはハチミツでも代用可能と書いて在りましたが、お菓子作りには妥協したくない私ですので、またいろいろとお店を駆け回りました。/苦笑。
するとデパ地下で発見!やったね★
こうして苦労の末手に入れた食材…しかし其れに対して作り方がかなり簡単で材料の種類が少ない!
つまり配合がとても大切なんですね。o(^-^)o
しかし私は此のフラップジャックを食べたこともなければ、日本で売られているところを見たことがありません。
だから製菓本の写真から食感を想像し、たくさんの本を見比べて配合を調節…こうして完成した、苦労のお菓子なのです。(:_;)
試食して思ったのですが、やはりイギリス人はティータイムの天才ですよ!!
あれだけ少ない種類の食材で、短時間で簡単な手順で出来る、それでいて究極に紅茶に合うお菓子をあみ出すなんて!
きっとクーパーママもちゃっちゃと作ってくれたに違いないですね★
大好きなスケボーを抱えて二階から元気よく走って来たロメオ少年がテーブルに置いてあるフラップジャックをひったくり、口にくわえて出掛けちゃって…「こらロメオ、ちゃんと座って食べなさい!」って叱るクーパーママ。
「ごめんね母さん、俺急ぐから!」なんて云いながら、ちゃっかりお気に入りの女のコの分も持って行っちゃうおマセなロメオ少年。/笑。
ついこんな情景を想像してしまいます。o(^-^)o
|