2009年10月30日(金)

下の薄暗い日記から数えることほぼ一週間のご無沙汰ですね。

恋慕の情に悶々とするあまり、日記を書く気にもなれないんだろうな・・・と思われてそうだが、待ってたメールが来たのですっかり元気になって、ジムでピチピチのタンクトップを汗でぐっしょり濡らしている筋肉男を鑑賞したり、FXで米ドルにもNZドルにも豪ドルにも思いっくそ刺されて、元老院議事堂で殺害されるカエサル気分を味わったりしてました。
いや、それまでは長らく返信がなかったもんで、おいおい〜!自分何か気を悪くさせるような事を書いちゃったんか?と悶々としつつ、送信済みメールをうじうじ20回くらい読み直してたんだけどさ。

それにしても、若い娘がメール交換しただけの相手とソッコーでヤっちゃうことも多々ある平成の世にあって、お便りが来ただけで満足だなんて、中原淳一描く『それいゆ』の乙女かよって感じだ。
自分、そういう清楚なタイプどころか、狙った獲物にかぶりついて引きずり倒さなきゃ気が済まない野生の王国系だったはずだったのに・・・・・・。人間もコンポストの堆肥と同じように、時と共にしづかに変化するものですね。

まあ己の転身っぷりに若干のあせりを感じないでもないものの、相手に気づいてもらう必要性もさして感じられないので、こうなったら自分は、シュタウフェンベルグ大佐を密かに見つめる副官ヘフテン君なのだと思いこむことに決めた。
それもロマンティックが止まらないテレビ版じゃなくて、シンガー監督のワルキューレ版ヘフテンね。最期の時にあってもテレビ版のようにスローモーションで駆け寄ったりすることなく、ただストイックに見つめて銃殺されるのみ!

そんな実りなき妄想プレイにいそしみつつ、明日のハロウィンに備えて着々と準備中。
パジャマのボタンが2つ取れても付け替えないせいで、いつも怠け者のタヌキのように腹出しっぱなしなくせして、久々に針と糸を持ったと思ったら制服にルーン文字の襟章をチクチクお裁縫・・・・・・。女性としていかがなものかと思うが、オタクとしては及第点。

モラル的に人前で着ることには若干気後れするせいと、ヴィジュアル系やSM系の人もよく買いにいらっしゃいますよ、とお店の人に聞いたせいで、これまで手を出せなかったこの黒い制服。ちょっとしたきっかけで上から下から勲章までそろえることになったんだけど、袖を通すと・・・先輩!ヤバイっス!このドキドキ感、他の制服とはケタ違いっス!

当時リクルートに役立ったというのが実感できるこいつは、明日行きつけのバーのパーティーで着るんだけど、着替える場所が無いもので、家から店までロングコートの下に隠して行くのもドキドキ感をいや増してくれる。

ましてや目的地は、オッサンオバちゃんのモードが、ヒョウ柄ライオン柄ワニ皮でサバンナ状態の阪神電車ではなく、クラッシイな紳士淑女がよく利用する阪急電車沿線。

一見、そんな阪急電車でも違和感のないマダムっぽい女性のロングコートの下には、良識ある人々に唾を吐きかけられそうな禁断のフル装備が隠されていようとは、お釈迦さまでも思うまい・・・ククク・・・と自意識過剰のあまり挙動不審な人と化さないよう、車内ではくれぐれも注意しなくてはな。

2009年10月24日(土)

シャッターを固く閉ざした南千住の薬局前にて。コインを入れるとぐいんぐいんと動く乗り物だが、投入口に何重にもかぶせられているバケツからすると、稼働していないのは火を見るより明らか。

それにしてもこのキャラは一体?初見ではワンサくんかと思ったのだが・・・・・・。手塚キャラっぽいがそうでない気もする。ガキに落書きされて寂しそうに佇むこいつが誰か知ってたら、ぜひ教えてください。

こう書いてると今突然、数十年ぶりに「吠えろブンブン」のことを思い出した。犬アニメながら犬キャラデザインがダサダサで、興味ナッシングだったんだけどね。

下の日記で書いた件を主な理由として、勝ち目のない闘いからの撤退を願いつつも果たされず、絶望的に零下30度のスターリングラードを包囲するドイツ兵モードだった管理人、早朝に見た悲しすぎる夢に最後の一太刀を浴びせられた気分よ。

はじめに見たのは道を歩いていると、前から人並みが押し寄せてきて、あ、これはヤバい、魔よけの水晶を取ってこなきゃ!と思う間もなくぐちゃぐちゃ踏みつけにされた・・・と思いきや、何十人という無表情の人たちに透明人間みたいにすっ、すっ・・・と体を通り抜けられた夢。
通り抜けられる時の何ともいえないイヤな気分ときたら!思い出すと背筋がゾクッとする。これってあっちの世界の人たちなのかなぁと思うと同時に、単なる夢にすぎないと夢の中で笑う自分もいたんだけど。

それからは立て続けに母の夢を見た。
母が特別養護老人ホームに入って丸1年、暇さえあれば元気だった母のことを思い出して、自分で自分を追い込んでいた頃と比べると、言い方は冷たいけれど、ちょっとは考えずに済むようになってきたな、と自分で自分をほめていた矢先だから辛い。

夢の中で母は、まだかろうじて自分の足で歩けて片言ながら話もできる。そんな母の状態が嬉しくて、「お母さん!歩けるようになったんだね!」と叫んで飛びつく私。「大好きよ!」「私もお母さん大好き!」と抱き合って、あまりにも嬉しくてオンオン泣いた自分の声で目が覚めた。

夢って叫ぶとか泣くとか、一定レベルのエネルギー消費を要求される内容だと、自動的に目が覚めるものなのかなぁ、とぼんやりした頭で考えながら涙をぬぐってまぶたを閉じると、またしても母の夢。
今度は前の夢よりもっと元気で、すでにアルツハイマーを発症はしているものの、パチンコに行ける程度にはしっかりしている。

「お母さん、パチンコ行ってきたんだ」「へへへ・・・」ちょっと照れくさそうな顔の母を見て、ああこれは負けたな、でもパチンコができるほど元気になってよかったなあ、と思うと同時にこれが夢だということも分かっている。

だから母に言った。「お母さん、私またこんな夢見てる。起きたら悲しいだけなのにね」すると母は「ゴミ夢やな」みたいな、はっきりは覚えていないけど(起きた時にメモを取ろうとしたのだが・・・)すごく的を射た愉快な台詞を口にして、その口調が、ギャグセンスが最高だった元気な母そのものだったので、嬉しいやら懐かしいやらで泣き笑いして目が覚めた。

一晩に二回も母の体のぬくもりと、やせ細った体の感触まで感じられるリアルな夢を見るなんて、先の夢で透明人間に通り過ぎられて、どこかのチャクラでも開いたのだろうか?これがきっかけで、スーパーナチュラルな存在に好かれて迷惑する体質に変化してなければいいのだが(笑)。

ちょうど今日、ヘボピーが母の見舞いに行くと聞いていたので、起きてからメールした。「お母さんが夢に出てきた。パチンコに行ったって。だから今日お見舞いに行ったら『お母さん、パチンコ行った?』って聞いてみて」。

もしもそれで母が何らかの反応を見せたら、幽体離脱なんて非科学的な・・・と一言で片づけるのは止めた方がいいのかもしれない。
ま、話しかけてもきっと何の反応もないんだろうけど、ホームのベッドに縛り付けられているように見える母が、本当は自由にあちこちを飛び回っているのかもしれないというのは、あまり悪い想像でもない。

話が薄暗くなった勢いで、母と並んで私がこの世で最も愛していた存在、今は亡きイリの写真を・・・・・・。

左は国立科学博物館にいたオリックスの剥製で、右がビーチで遊ぶサルーキ種のイリちゃん。

このオリックスを見たとたんにイリを思い出して涙がぶわっ。半泣きで剥製の写真を撮るなんて、気持ち悪いヒトだなぁと思われてるだろうな、と微妙に人目を気にしつつオリックスを激写。

2009年10月23日(金)

上野の森の樹の根元にくくりつけられていたプレートby東京都健康局。ゆるキャラ系のルックスに似合わず「動物飼育の遵守事項:公共の場所並びに他人の土地及び物件を不潔にし、又は損傷させないこと」と言ってることはバリバリ硬派。

ご無沙汰しております。先の日記からこんなに間が空いたその訳は、病に苦しんでたから・・・と書くと、そういえば膝痛のシーズン到来だよねー、と思われそうだがそうじゃなくて、モニタの前でドン引きしないで欲しいが・・・恋わずらい。(最小フォント)

すまん。こんなこっ恥ずかしい発言をする予定は、自分でも人生計画には入れていなかったのだが、愛の女神ハトホルに意地悪された結果、駄目男ハムレットに惚れたオフィーリアのように苦悩のまっただ中。おおお、このまま悩みすぎて気がふれて、花環を枝にかけようとして花環もろとも淀川に落ちないように注意しなくては・・・・・・。

こと二次元が相手だと脳内妄想は個人の自由。こんな私だって恋の達人だけど、相手がリアルとなると台本もwikiもなし。話は『風色サーフ』のようにサクサクとは進んでくれない。
恋愛シュミレーションゲームでは、優しい王子さまもヤンデレな定食屋の小僧っこも、父親ほど年が離れたロマンスグレイの上官ですらも、よりどりみどりで思うがままなのにさ・・・リアル世界の住民は難攻不落だ。

振り返れば最後にリアルな対象にはまったのは、20世紀が21世紀になった頃だったからほぼ10年ぶりになる。
7年ごとに訪れるバルカン人のポン・ファーよりスパンが長いって、どんな化石人間だよと思われそうだが、基本的にはモノと二次元男にしか興味がない反動のせいか、一度はまるとつい熱くなりすぎて、そのうち相手に疎まれるのが悩みの種。

10年前の時はといえば、こともあろうに干支が同じ、すなわち12才年下の、それも某業界では有名なその人のことがもう好きで好きで大好きで、かなり見苦しい執着っぷりを見せていたもんだから、当時はまだ元気で恋の悩みも相談できた母に「そんな無理めな相手はやめてしっかり現実を見なさい!」と叱られたのが懐かしい。

けれど今はもう母はいないし(生きてはいるけど)、今回も相談する人を選ぶやや特殊なケースなので、「実はある人にベタ惚れでさぁ・・・」「えーっ恋バナ?珍しい!聞かせて聞かせてっ!」「うへへへ・・・そもそもの出会いは・・・」と気楽に吐き出せないのもストレスが溜まる。考えてみれば今のところ、ゲイとビアンとバイの友人にしか話してないなぁ。

それならいっそサクッと告っちゃったらいいじゃん!というアドバイスは却下!断固として却下!友人関係を壊すのが一番恐ろしい。そもそも結婚したいとか同居したいとか、肉体的にどうこうしたいとか、そういう野心は一切無いから、今のままでもいいと言えばいい話で。

ただ、好きなことだけを相手に知っていてもらいたいんだよね・・・とモツ焼きが美味しい飲み屋のカウンターにて、みゆきファンの友人(♀)に、小林麻美モードでぼやいたところ、現在妬ましいほどカノジョとラブラブの友いわく、「中島みゆきさんも年とってきて同じこと言ってたなー」だって。うーむ、そうなのか・・・これって年のせいもあるかもな。

兎にも角にもぜんっぜん!脈が無い相手にベタ惚れした結果、おぼこ娘のように悶々とするあまり、眠れなくて朝の5時までFXをやり続け、その結果大損こいてちゃ話にならん。
たとえ天変地異が起きてコクったとしても、「気持ちは嬉しいんですけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下無言)」と言われるのが関の山。
その沈黙シーンの妄想プレイだけで、気まずすぎて頭をかきむしりたくなるので、こいつはもうすっぱり諦めるとか他の対象(真珠とか戦史とか)に興味をスライドさせるとかで、この非建設的な状況をなんとか打開しなくては、このままでは心も体もゼニももたんわ。

・・・とこんな感じで悩みつつ、うだうだ考えてもしょーがないから、これから気晴らしに、TSUTAYAから届いたばかりの『ヒットラーと将軍達』でも見ようかな。『カイテル・追従のみで元帥になった男』って副題には「えーっ?そこまで言うのぉ?!(怒)」というカイテルのクレームが聞こえてきそうで、見てもいないうちからお姐さん吹きそうよ。

上野・国立科学博物館にて。白日のもとにさらけだされたウシさんの体のひみつ。アプローチは科学的だが悲しいかな、見る人の反応は決まって「うぉおっ!これってモツ鍋何人前?」だ。

2009年10月19日(月)

昨日は朝10時まで寝たんだから、寝過ぎた分を取り戻さなきゃ!と妙なセコさが発動した結果、現在夜中の3時。さすがに上まぶたと下まぶたがくっついてきたので、リンクページをちょこっといじってから今夜はもう寝ます。
リンクさせて頂いたのは、お友達サイトのルリさん宅とsugio525さん宅。そいからポップンサイトでハーネマン関連テキストを上げてくださっている、通りすがりさんのお宅でございます。

浅草の八百屋の店頭に並んでいた辛味大根、一本百円也。この太さ&短さがCawaii!!!
隣に並んでいるシイタケもつるつる丸っこくて肉厚で、思わずソフトタッチでナデナデしたくなる。

南千住らしからぬ(失礼!)小ぎれいな花屋の店頭で店番をしていたトイプードル。わぁ!お人形さんみたいに可愛いなぁ!と近寄ったら、般若の形相で吠えつかれた。

雨上がりの浅草では洋品店の店頭に虹が出ていたよ。
こんな色モン一体誰が買うねん?!って感じだが、このテイスト、カラオケの発表会には欠かせないのだろう。ならば私は左の赤いベストを着て石井明美の「CHA-CHA-CHA」を歌わせて頂きたい。

店名の代わりにいきなり「食堂」と書いちゃうひねりの無さもさることながら、文字をペンキではなくビニールテープで表現する店主の投げやりぶりが胸を打つ。南千住にて。

浅草の薬局の店頭にて。棚は隅から隅まで強壮剤でパンパン。

「精泉ビンビン液」「男のメンツが立つ」「♂自信回復液」「精泉ビンビンX(エックス)」など、目にするだけで虎より気の強いマダムに迫られた童貞のように萎えてしまいそうなネーミングがずらり。

メンツを立たせなきゃならない殿方も大変ですな。ビンビンXを飲んでせいぜい頑張ってください。

浅草で『ワルキューレ』を上映していた名画座では、きっとおさわり防護策なのだろう、女性用シートは男性用シートとは異なったカバーで決然と色分けされていた。

女性客も動員したいなあ、ともくろむ経営側の配慮はトイレにも現れている。「男子侵入厳禁!侵入しますと痴漢とみなし、警察に通報します」えぇーっ?そんなに痴漢多いんか?とかえって不安になる女心をよそに、太ゴシックと赤ビニールテープにて痴漢を威嚇・・・どんな言い訳をしようとも、ぜったい許してくれなさそうだ。

2009年10月18日(日)

ベッドの中では何度も目が覚めたものの、ええい!久々にゆっくり寝てやれ!と10時に起床。
お陰で十分に睡眠は取れたけれど、絶好の行楽日和だというのにこんなに遅くまで寝てしまった怠惰な己に、激しい自己嫌悪。

目覚ましが鳴った時にどうして起きなかったんだろうとうじうじしつつ、『アドルフの画集』のノア・テイラーが、厳しい父親の束縛に苦しむ天才ピアニストを演じる『シャイン』に萌え萌えしたり、マンションが売れたら買うつもりでいる真珠のネックレスを、楽天ポイント三倍サービスのうちに押さえるべきか否か、激しい葛藤を繰り広げつつ真珠屋のサイトを出たり入ったりしながら過ごすうちにも、おぉっともう3時前?!足の悪い父に代わってマヤっこの散歩に行かなきゃならないので、バタバタ準備してこれから実家に帰る。

それにしても見てくださいよこのネックレス!ローンを抱える身としては、高価な買い物なんかできるはずがない。もし買うとしても3,4万のやつに押さえとこう・・・と決めていたのに、居並ぶネックレスをじっと見ていると、やっぱりこれがずば抜けて好きなんだと思えてくる。

とは言っても20万の出費はさすがに痛い。それだけあるならローンの繰り上げ返済しとけって話で。でもこの店の20万の商品は、T真珠とかの実店舗では100万くらいしてるよ、と真珠に詳しい人から聞くと、ますますこのクラスのを一本は持っときたくなるんだよね・・・・・・。

行きつけのペルシャ絨毯屋も廃業したことだし、あとは死ぬまでクソ高いものは何も買わずに済むやと思っていたのに、今度は真珠ですか?って感じだな。いかん、この物欲をなんとかせねば、このままでは首が絞まる。

上野・国立科学博物館「地球館」海の恐竜コーナーでは、巨大な骨格が同一方向を向けて展示されている。

この展示法、かつての大海の覇者たちが海中を猛スピードで泳ぐイメージを彷彿とさせて、ほら、馬鹿でかいカメの標本ですらグッとくるほどカッコいいんだぜ!

私の世代だとバビル二世のロプロスを連想するけど、今の子供たちはこの骨格に何を思うのだろう・・・オシリス?ギラティナ?それとも千と千尋の饒速水琥珀主?
ともあれこの展示が幼い心に「何か」をめばえさせているのは間違いない。

「カッコいい」を熟知するのが国立博物館のは虫類や両生類とするならば、こちらはカッコいいとか悪いとか、可愛いとか可愛くないとかは意識の彼方にある無防備きわまりない両生類。ドライブ中に前を走っていた引っ越し屋のトラックから採取。
アリさんやパンダのマークに「アイキャッチ」を念頭に置いた媚びがあるのに対して、この「なーんも考えてない」カエルの自然体っぷりには軽い感動すら覚える。

2009年10月15日(木)

玄関前には噴水を配置。「水の街中之島」をイメージしているのだろうが管理費が気になるところだ。

契約時に建築途中の状態を一度見たっきりで、内覧会にも引き渡し会にも行かず放置プレイ状態だったマイマンションに、完成後一ヶ月経過した今、ようやく足を踏み入れた。

どうして大枚はたいてゲットした家をここまで放置したかというと、単に「ムカついてたから」。

ご存じの通りこの物件、好きこのんで買ったものではなく、キャンセル物件の代わりに押しつけられた・・・と言うと責任転嫁がすぎてみっともないが、とにかく紆余曲折を経て入手したブツ。

キャンセルするならすでに支払い済みの一千ン百万円の手付け金はびた一文たりとも返金しないよーん、というえげつないD京の心優しい(事実はどうだったのかは別にして)販売責任者が、私の粘りに敬意を表し、手付けの一部を建築中の別物件に振り替えてくれた結果、契約に至った。
これがある一定以上の価格で売れたら、差額は手付け金の一部を返してもらったのと同じことになるので、いちかばちかでバクチってみるか・・・と思った次第。

だけど家を買うって大変なこと。契約やローン、住民票の移動・・・と山積するややこしいことを片づけているうちに、中古不動産市場は習志野の高度4000メートルから・・・とまでとはいかないものの、パラグライダー程度には降下中。果たしてプラスが出るのか損をするのか、日々微妙な状況と化しつつある。D京が何百万でもいいから返金してくれたら、こんないらん苦労することもなかったのに!

フロントにはコンシェルジェのお姉さんが二人待機しており、クリーニングを出したりタクシーを呼んだり夕食材料の配達を取り次いだりしてくれる。クリーニングくらい自分で出しに行けよ!と思う私のような貧乏性には向かない物件だ。

前置きが長くなった。ただでさえ心が折れがちな私にそんな風にプレッシャーを与えるマンションのことは、ぶっちゃけ「憎!」と思っていたのだが、先日はじめて完成物件を見に行って、憎しみがちょっぴり愛に変わった。
さすがT工務店、キャンセルした物件を施工したZ組とはムーン&スッポン。なかなかええ仕事してはるわあ。(急に関西のオバちゃん)

エッジのきいた外観は建築中に見てそこそこ気に入っており、だからこそバクチを打つ気にもなったんだけど、完成品のフロントや玄関のつくりもモダンで好みに合っている。これならしばらく持っていても思ったほど苦ではないかな。
・・・と賞賛しつつも、じゃあ自分が住めばいいじゃんと言われると二の足を踏んじゃうんだよねー、これが。ペット可なのはいいけれど今の家より狭いのだ。ベランダまで入れると60平米近くも・・・・・・。

人間、狭いところから広いところに引っ越しするのは嬉しいだけだが、その反対はストレスがたまるもの。
今は角部屋で明るいけど、新しいブツはベランダが一方向にしかなくてやや暗いのも問題。それなのに値段は今の家と同じって、やっぱり大阪のド真ん中と一地方都市では土地の価格が違うんだなあ!と痛感。

廊下は内廊下。台風の時にも風雨が吹き込まなくて快適な都市生活を送れます。この光景にホテルと同時に監獄も連想した私は・・・住まない方がいいかもね。

ともあれ、一刻も早くこれが売れてくれないと、ローンの金利や管理費や固定資産税を支払い続けなきゃならないからものすごく困る。でも、のっけから15パーセントオフにしてるってのに、これがぜんぜん売れないんだよねー。ものはいいのに不動産市況が悪すぎる。

ある程度は辛抱がいるとは思っていたけど、ここまで売れないとは思ってもみなかった。最悪の場合損切りもやむおえず・・・とすでに爽やかな覚悟すらできている。
もうぶっちゃけどうでもいいから、精神的に早く楽にさせてくれ!と世界の中心で悲痛に叫びたくなる今日この頃でした。

2009年10月14日(水)

油ギッシュといえばケンタのチキン。ケンタのチキンといえば油ギッシュ。ようやく暑い夏が去り、肉体が油っぽいものを受け入れる季節になったので、久しぶりにケンタッキーフライドチキンに足を向けたところ、店内で目に付いた一枚の張り紙。
「お客様へ。同一部位が重複する指定はご遠慮下さい」
なんですってぇーーーーーーっ??!

ここで何度かしつこく書いたからよーく知ってるよ・・・と言われそうだが、私はケンタの「棒」の部分が嫌い。2ピースパックの片われが「棒」だったりしようものなら、気分は習志野の高度4000メートルから急降下。たっぷり半日は鬱気分を味わえるほど嫌いなのだ。
だというのに考えすぎな性格が災いして「『棒』は入れないでください!」なんて注文をつけるのは、なんか厚かましいよね・・・とたった一言を放つ勇気がなくて、このン十年間というもの運を天にまかせてきた。

一方、世間では部位のオーダーが当たり前になっていたとは!あまつさえ「棒ばっか入れといてな!」なんてしれっと同一部位をオーダーする行為までもがナチュラルにまかり通っていたとは!!
おおお!外食産業がそこまで客のワガママもといリクエストを受け入れるようになってたなんて・・・・・・(がっくし)

これまでケンタに行くたびに「棒」に一喜一憂させられてきた自分がバカみたい。これからはうじうじ悩んどらんと、きっぱり「棒は入れないでください」と言い放たねば。

それはそうとみんな、私が「棒」と称するあの部位を何て呼んでるのかな。「手羽元」?「長いとこ」?それともやっぱ「棒」?正式名称が何ていうのか、こんどケンタのお店で聞いてみなきゃ。

・・・と相変わらずどうでもいいことを考えながらたゆたっている秋のある日。シャケが入っているはずの弁当用タッパを開けると、中からは真っ赤な血をしたたらせた生肉が顔を出したりでますます気力減退の管理人の元へ、「元気を出したまえ」とばかりに美貌の十二使徒が舞い降りた。

それは2010年アスリートウォールカレンダー。私と男の趣味が酷似しており、洋書を買うときにはいつも「いい人いたよ」と互いに声を掛け合っている、海外イケメン愛好家のKさん(♂)からのプレゼントだ。

箱の中には他にも「お母様に」と虎屋のようかんと、私の好みバッチリの筋肉ガイズがあふれんばかりのおフランス製ゲイ雑誌が数冊。うーむ、さすがKさん。ツボを押さえたいいセレクションですなあ!

Kさんからの荷物とほぼ時を同じうして、H氏(♂)からはプラスチックのフォルダからあふれんばかりの海外エロDVD、S嬢からはお手製ハーネマンCG(黒ビキニVer.)、M君(♂)からは「ガチムチ隊」への入隊許可メールが到着・・・と心温まる贈り物の波状攻撃に、ウォートランオフライン化で沈没した私の心は一気にサルベージ。脳内は秋のイケメン祭りで心のゆとりも多少出てきたような。

それにしてもこのアスリートウォールカレンダー、見れば見るほど私の好み!特に最上段右の野郎と上から二段目の左の野郎と下から二段目の真ん中の野郎が・・・とイケメンパラダイスにウホウホしつつも、一体これをどこのウォールに貼るべきか、それが悩みどころではある。

2009年10月11日(日)

セイタカアワダチソウに占拠された空き地の向こうに、突然出現したクラシカルな建築物。「角えび本店」とあるからエビ道楽的な存在かと思いきやその実体は?・・・ソープでした〜♪
そういえば南千住のこのあたりは江戸時代の吉原遊郭。エビ専門店と間違えるネーミングの角えびだが、「嬢王蜂(じょおうばち)」なんて駄洒落た店と並べてみると、かつて花魁道中の先に建ち、男性諸君のあこがれの的だった由緒ある大店に見えてくる。

セクスィーかつダルそうなお姉さんたちが続々とタクシーから吐き出されている一角を抜けると、こんどはひねりゼロな看板が現れた。
「喫茶パイパイ」て・・・・まぁ嫌いな殿方はあんましいないだろうが、店名としては無邪気すぎる。「ぱいぱい!」と力強くシャウトして許されるのは3歳まで。たぶん中年オヤジが経営していたであろうこの店、パイパイを司る地母神の不興をかったのだろうか・・・きっちり「貸店舗」になっててちょっぴり残念。

吉原周辺では風雪と牛脂で黒光りした風情満点な木造家屋で、歴史あるすきやき屋が絶賛営業中だったりと、よそではあまり目にしないものがぽつぽつあってなかなか楽しい。

写真左は関東や東北ではさして珍しくないそうだが、関西人にとってはびっくりものの「馬肉専門店」の価格表。グラム200円のスジ肉から900円のさしみ用までお好きなウマをお選び下さい。
私はふんぱつしてすき焼き用を購入。けれどくせがなくてそれなりに美味しいものの、ぶっちゃけ一度味わえば十分って感じ。同じ800円出すなら、私はウマよりウシいや、ヒツジがいいな。


今日は気持ちのいい秋晴れ。窓の外からは無邪気に遊ぶわらべの声が聞こえてくる。
一方、所狭しと敷き詰められたペルシャ絨毯を日焼けから守るため、一筋の日光も許すまじ!とばかりにカーテンをぴったりと閉め切った薄暗い部屋で、ドジでのろまで陰気なカメは、貧乏でイタくて陰気な画家だった若き日のヒトラーを描いた映画『アドルフの画集』を食い入るように鑑賞していた。

ヒトラーとナチスについての発言が抱えるデリケートな問題については、私ももちろんある程度は知っているし、ネットのような不特定多数の人間の目に触れる可能性のある場所で、気安く扱うべき話題ではないってことくらい承知している。

そんなもろもろを重々承知の上で、ほんのちょっぴりでいいから吐かせてください。

                ∧∧∩
                   ( ゚∀゚ )/
             ハ_ハ   ⊂   ノ    ハ_ハ
           ('(゚∀゚ ∩   (つ ノ   ∩ ゚∀゚)')
       ハ_ハ   ヽ  〈    (ノ    〉  /     ハ_ハ
     ('(゚∀゚∩   ヽヽ_)        (_ノ ノ    .∩ ゚∀゚)')
     O,_  〈                      〉  ,_O
       `ヽ_)                     (_/ ´
   ハ_ハ        キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!        ハ_ハ
⊂(゚∀゚⊂⌒`⊃                       ⊂´⌒⊃゚∀゚)⊃

(↑「キターAA集」ttp://dokoaa.com/kita/さまより拝借)

一目惚れならぬ一目萌えレベルではウォートランには及ばないものの、『ワルキューレ』以来久々のハートわしづかみ状態。映画を見終わるや否やヤフオクにアクセスしてDVDとパンフとポスターに入札。返す刀でTSUTAYAにログイン、アドルフ役ノア・テイラーの出演作品をすべて「予約候補リスト」にブチ込んだと言うと、エキサイト度が何となく想像頂けるかも。

これは若き日のヒトラーその人が云々というよりも、ノア・テイラーの不幸体質ヒトラーがミキ視点における三次元版ハーネマンに限りなく近いこと、今ちょうど『ヒトラー秘密の生活』を激・読・中ってこと(どんな本か興味のある方は自分でお調べください。びびると同時に深く首肯しまっせ)、そこへ生来の「貧乏萌え」が混じり合って、アルフレッド・ノーベルもびっくりの化学反応を引き起こしたってところだろうか。

こういう半・公の場で「近代史上最も憎むべき悪魔」について「萌え〜!」だなんて書くことについてはなんつーかもう、腰が引けてたまらんのだが、もういい、それでも書いちゃう。
DVD再生中、一体何度「おいおい〜!いいのかこれは?
大丈夫なんか?」と歓喜の声をあげると同時に製作関係者の身を案じたことだろう。それほどまでにアドルフが・・・・・・・・・・・・・・・愛らしい。(小声)

自分の演説はどうだった?と主人公マックス(裕福なユダヤ人画商)に上目遣いでおずおず尋ねて、「しょーもな!」みたいな返答に肩を落とすアドルフ、冷たくなった両手にはーっと息を吹きかけるアドルフ。
ビンボーで暖かいものを飲むゼニもないからおごってもらいたさに、マックスの背後でもじもじして「えいくそっ!レモネードをおごってやる!」とやけっぱちのマックスに喜々としてついて行くアドルフ、マックスに渡す絵を持ったままサ店で待ちぼうけのアドルフ。
あまつさえ自転車に二人乗りまでされると、一体どこのおフランス製恋愛映画やねん!って感じで、アドルフの歴史的立ち位置もうっかり忘却の彼方。ラストの20世紀の歴史を変えたかもしれない壮大なすれ違いには胸もキュンキュン。

まぁこれらの視点は私が腐女子ゆえであって、一般的にはこういう見方はしねえよ!と言われるなら安心なんだけど・・・でも、パンピーの目から見てもここで描かれるヒトラーが、繊細で弱く孤独な憐れむべき人物に写るのは間違いない。

ヨーロッパでは人間・ヒトラーを描くことはいまだにタブー視されていると耳にしたが、こんな映画の上映が許されるなんてびっくりした。(さすがにドイツでは公開されなかったらしいが)
ここはマックス役のキューザックが「これまでに出会った最高の傑作」と賞賛してノーギャラでの出演を了承した脚本が、キューザックとアドルフ役のテイラーというプリズムを通して、予期せぬレインボーな輝きをまとった完成フイルムへと変貌した結果、試写室の製作サイドを「こ、これは・・・!!!」と内心びびらせたのでは、などと妄想してみる。

・・・と思いっきり楽しみつつも、なんぼ萌えても同人活動に発展させようがないのは辛いところ。
だってこの映画、かなり前の公開なのに加えて、これの千倍腐女子受けしそうな『ワルキューレ』でさえ、たった一つのサイトもサークルもないことを鑑みると、この度も私の独り萌えプレイで終わるのだろう。
ま、少なくともお友達の○さんとか△さんとかには、だまされたと思ってソッコー見とけ!と勧告する次第である。

2009年10月10日(土)

街で見かけたリクルートスーツ姿が初々しい女子二人連れ。黙々と歩いていたメガネっ娘の方が突然、後ろを歩いている私にも聞こえるような大きな声で一言。「あぁーっ!金持ちになりてぇーっ!」
そりゃまあ私だってなれるもんならなってみたいと心の中では常々思ってるけどさ、公道のド真ん中で叫んじゃうとはよほどモヤモヤしてたんだろうなあ・・・と若人の身もふたもない魂の叫びに吹き出しそうになった。

昨夜の月。夜道を歩いているとまっすぐに伸びた路地の先の空、大きなだいだい色の半月が異様なほど低い位置にかかっていたからびっくりして撮影。でも写真を見るといつも通りの月にしか見えなくてガッカリだ。

天変地異が起きるんじゃないかとおののくような真っ赤な月や、舞台道具もどきの黄色さの月なんかを時折目にしません?でもそんな月をケータイカメラで写して意気揚々と人に見せて、「何コレ」って苦笑された経験のある方も多いのではなかろうか。

そんな中にあって、自分が見たイメージに最も近い感じで撮れたのが写真右。エジプト・カルナック神殿では、完全に日が落ちてからも入れ替え制で入場を許可、と観光客の秘孔をついたサービスを提供中だが、この日は運良く満月。萌えすぎてルナティックになった私はもうウルウルだったのだが、横のヘボピーさん一言。「なんかUFOが降りてきてさらわれそうだよね!」そ・・・そう言われれば確かにそうかも。


ここしばらくサイトを放置していたので、台風の日にテレクラ看板の角にでも当たって入院してるんじゃないの?と案じてくださった方もおられるかもしれない。ご心配おかけしてどうもすびばせんm(_ _)m 肉体的には問題ないのですが、精神的複雑骨折でリハビリ中です。

いやもうそれが・・・10月に入って10日も経ったんだから、ぼちぼち気力を取り戻してもよさそうなものだと自分でも思うのだが、これがぜんぜんダメ!ダメ!丸出ダメ夫!!(古い?)

毎日これといったこともせず、なんとなく会社が終わると独りでは外食する気すら起こらないから背中を丸めて帰宅。第三のビールを飲みながら漫然と映画を見たりぼんやりFXをしたり(疲れた時にやるもんじゃないとよーく分かったぜ・涙)、でもって12時になると眠くなってベッドに入らず顔も洗わず、お母さん犬のおっぱいを腹一杯飲んだ子犬が急に寝てしまう勢いで椅子の足下に横たわって入眠、大事なペルシャ絨毯によだれのしみをつける日々。

そういう時は心ゆくまでのんびりしたらいいんですよ〜、という肩の力が抜けたアドバイスも聞こえてくるものの、私は「のんびり」「まったり」「癒し」というワードがどうしても肌に合わないサメ女。今の状態は泳ぎ続けていないと呼吸ができないサメが溺死する寸前って感じなので、なんとか気力を取り戻して泳ぎ続けなくちゃ!ってあせりだけはものすごい。
そしてあせればあせるほどやる気がない自分が嫌いになって、ネガティブの無限ループにはまっている感じかな。

そういえば思い出した。去年の10月も同じように鬱モード入ってたよなぁ・・・・・・。去年は母の介護で疲れてたから仕方ないと思ってたんだけど、ひょっとするとこれは理由がどうのこうのではなくて、一種の季節イベントなのかもしれない。

そう思ってふと友人からのメールで話題に上った六星占術(M君、私も霊合星です・笑)で「10月」の欄を見てみると、10月の私は「乱気」にあたり、それは「『達成』までの時期に溜まった精神的なウミを 外に出すときです」とあってそこはかとなく納得。まぁ「木星人の財運・・・衝動買いせずにコツコツ貯える。石橋をたたいても渡らないほど慎重」ってあたりでご神託の信憑性は一気に地に墜ちるのだが。

とにかく試しに過去日記の10月あたりを見てみよう。毎年この季節になると今みたいにうだうだ言ってるようなら、なーんだ、犬の発情期と同じじゃん!と、やる気がなくてだらしなくてダメダメな自分を、あるがままの姿で受け入れられるかもしれない。

「白い犬のお父さんボイス」と同じ店に並んでいた、赤と黒のカラーリングが怪しいガチャガチャ。これさえあれば君も今日から極秘のエージェント!イヤホンを差し込んでスイッチをまわせば、遠くの声やヒソヒソ話がよく聞こえるよ!極秘会話を聞きのがすな!

スパイ活動にあこがれるのは少年の常。私は少年ではなく少女だったが「壁にコップを当てると向こうの会話が聞こえるぞ!」というので日がな一日コップに耳をあてていたり、友人への手紙はミカンの汁であぶりだしにしたり(それは忍者だ)、果ては親に与えられた本格的マイクロカメラ(特別のフイルムを使っておりちゃんと現像できる)を用いて近所のムカつく猫などを盗撮していた。

なお、このガチャガチャも「白い犬」と同様、「見本以外のものも出るよ!」としっかり注意書きがなされている。ボーイスドントクライ。

2009年10月6日(火)

魚介類が微妙に古そうな南千住のスーパー前に設置されていたガチャガチャ。「こら!意志が弱い!」「ボーイズビーアンビシャスだ」など、お父さんが七つのメッセージをしゃべってくれるよ!

商品名の通り、写真の犬は「白さ」という点では問題なし。ただしよく見ると正調お父さんが北海道犬なのに対して、こちらは口の周りにわさわさと剛毛をはやしたテリア系雑種。微妙に著作権侵害を回避している・・・ような。

百円入れれば誰でも白い犬のお父さんをゲットできると思いきや、小さく「見本以外のものも出るよ!」と書かれているのもミソである。きっと中身はほぼ全て「見本以外のもの」に占められており、勇んでガチャガチャしたガキどもを地面にめり込むほどがっかりさせるのだろう。

ウォートランのオンラインサービスが終了してほぼ一週間が経過した今、管理人が一体何をやってるかというと、みなさまのご想像の通りまっ白な灰になっている。
一台、また一台と全国のゲーセンから撤去されることによって、覚悟というか別れを受け入れる心の準備期間を与えてくれていたはずなのに、生き残った筐体を求めて知らない街を走り回ったり・・・と、相変わらずあきらめの悪い夢にうなされる毎日。

病気がどんどん悪化する母を目の当たりにする辛さのあまり、泣きながら電車に飛び乗って片道一時間半かかるゲーセンに向かい、何ラウンドかプレイして心を落ち着けてから日常生活に戻る・・・なんて尋常ならざる使い方をしていたゲーム。これまでの人生で一、二を争う辛い時期を支えてくれた作品ゆえに、過剰な愛着があっても無理はないのだが、私の中の冷めた部分はたかがゲーム・・・と思わないでもない。

「たかがゲーム」と「されどゲーム」との間で、不器用な子供が作った発泡スチロールの船のように揺れながら、この空虚な心のすきまを埋めてくれるものを求めて、延々と恋愛シュミレーションゲームをプレイする毎日。相手は二次元ボーイズ(一人だけオッサン)とはいえ、一日で三人落とすとさすがに疲れて夜はよく眠れる。

乙女ゲーに接するのは生まれて初めてなのだが、この「空色サーフ」って作品は、同種のゲームの中では比較的クオリティーが高いらしい。絵もなかなかに華麗で「この手の絵はぜんぜん好みじゃないよー!(笑)」となんて小馬鹿にしていたくせして、美少年達とゲーム世界で息詰まる攻防を繰り広げるうちに、彼らに対する愛着もそこはかとなくわいてきた。

殿方と親しく接する夜のクラブ活動、平たく言えばおミズの花道の経験もございます、と現実世界の経験値はむちゃくちゃ低いわけじゃないはずなのに、三択を示されてもちろん答えはこれっしょ?常識的に考えて!と自信満々で選んだ返答に対して、息子レベルの若造に「好感度↓↓」でがっかり顔をされると、なんだかものすごい敗北感。リプレイして口説き直したり・・・と、すっかりラッセルピュアの思うつぼにはめられた感がなきにしもあらず。

2千円以上する「空色サーフ・公式ファンブック」もうっかり買ってしまいそうな今日このごろ。ギャグ漫画(たけし)→エジプト→ガンシューときて次のテーマは乙女ゲー?!だなんて迷走ぶりにびびられないよう、一刻も早くXBoxを買ってゲイツ派M君のお薦めに従い、ガチムチ戦士となって廃墟を駆け回らねば。