2009年9月30日(火)

「クパハネで映画を撮るならどういう感じがいい?」
「ゴダールとかどうよ。地べたに横たわって『最低だ・・・』ってつぶやく瀕死のクーパーを見下ろして『最低ってなんだ?』としれっとハーネマンが言う(笑)」「ブライアン・シンガーにもお願いしたいね」「ロッカールームのエロシーンすらもゴージャスな映像に!(笑)」

「ヴェンダース風ロードムービーもいいかも」「オンボロ車で田舎道を運転して、セルフサービスのガソリンスタンドでガソリン入れるのね」「もちろんそれはクーパーの役目。ハネは車の中で腕組みして見てるだけ(笑)」「牧場ではトラブルおこして牧場主の老人に頭を下げるクーパー」「またしてもそれを見てるだけのハネ(笑)」
「そのあとで小さな入り江にたどり着いて・・・」「砂浜に腰をおろすんだけど、話すことがないから波に向かって石を投げる(笑)」「砂浜にこう・・・足跡がついて・・・」「カニが出てきて・・・(笑)」

「そんなもろもろを年老いたクーパーがロッキンチェアーに揺られながら回想するんだよ」「ブロンドの頭が白くなって(笑)」「孫が『おじいちゃーん』とか言ってはしゃいで(笑)」「ハネはとっくに死んでるの」
「あぁーっ!まるで見てきたみたいに頭に浮かぶ!」「見たい!すごく見たいそういう映画!!」

ハネ萌え上京4日目は、いよいよウォートランのオンラインサービス打ち止め日。

翌日は面接だというのに、名古屋から夜行バスですっ飛んできたもう一人のハーネマン親衛隊員である、Sマチ少将(携帯の待ち受け画像はプーチン)も加わって、ミキ少将とSヲ大佐の三人で、これまで歩んできた教官との闘いの日々を振り返るべく、ゲーセンではアンフェタミンを一リットル注射されたランボーのようにウォートランをプレイ。居酒屋では犬神に憑かれたように冒頭のようなガールズトーク・・・というより妄想リミッター解除トークで大・爆・笑。

銃フェチのキモメンにはまりまくっただけあって、ヲトラン以外でも萌えのツボがみな同じなのは喜ばしい。
トム版ワルキューレは他の二人は見てないくせして、『オペレーション・ワルキューレ』はみんな揃ってしっかり鑑賞済みだったり、水木しげる先生版『ヒットラー』の口笛シーン話やビリーヘリントンで盛り上がったりと、タールの温泉に首までつかったような濃厚なひとときを過ごさせて頂いた。
いやはや、年齢と濃ゆさって比例しないものなんだと、オバちゃんしみじみ思ったわぁ・・・・・・。

でもって妄想トーク一段落後はみんなで色紙に寄せ書き。昼間に拙サイトWTサイドのテクニカルアドバイザー・カゲ師匠から受け取ってきた男性プレイヤー陣ーウルキ元帥を筆頭とするそうそうたるメンツのコメントの横に、"WARTRAN GIRLS' SIDE"として一筆したためてから、最後の仕上げで再びゲーセンへと。

それぞれのハネカードを愛する筐体にグイッと突っ込み、狂ったように萌えプレイ。暗闇でハーネマンが走り回る3面では、白い悪魔を明るく照らし出してくれるフレアーボムを「辱めてやるーーーっ!」と叫びつつ絶妙の連係プレイでガンガン打ち上げて・・・と、ウォートランをやり込んだ親衛隊ならではのプレイを堪能した。

それぞれのサブカードを投入して萌えプレイ。左からクパハネ大尉、チビハネ准将、ハネモエ少尉、ミッヒラブ中尉・・・・・・狂っとる。

振り返るとオンラインサービス終了が告知されてからのこの数ヶ月、あっという間に過ぎた気がする。

こんなに楽しいゲーム、無理してでももっとやっとけば良かったなあ・・・と今さら後悔しても遅いけど、最後の4日間はほどんど思い残すところ無く過ごすことができた。(「500万点以上のスコアを出す」って目標がかなえられなかったのだけは残念だけどね・・・)

「お姉ちゃん好みのスキンヘッド発見!」という妹ヘボピーの報告を受けて、場末のゲーセンに貼られていた神シマダ氏のポスターを目にしてからというもの、ウォートランまみれだったこの三年半。

母の介護苦、マンション購入にまつわるトラブル、リーマンショック、円高株安、ボーナス激減・・・と辛いこともいろいろあったけれども、それらすべてを乗り越えて来られたのは、いい年こいてこう言うのもちょっと恥ずかしいけどウォートランのお陰。
まだ見ぬ筐体を求めて、一生訪れることがなかったであろう田舎道をてくてく歩いた思い出、さまざまなプレイヤーとの邂逅など、このゲームにまつわる思い出はたくさんありすぎて、今、私の頭の中は長崎ちゃんぽん状態だが、少し頭を冷やしてからWTサイドの「私とウォートラン」コーナーに、己のささやかな回想も上げたいと思ってる。

とにもかくにもプレイヤーの皆様、1994年1月の発表から今に至るまでの5年半、演習お疲れさまでした!敬礼!!

2009年9月27日(日)

ハネ萌え上京2日目はムービーパラダイスで蒲田へ。
積み重ねると天井まで届くほどのヘフテン中尉本は無理だとしても、あれだけ男まみれのもってけ軍服な映画なんだから、サークルさんもいくつかあるっしょ!?とナメてかかっていた私が甘かった。ワルキューレ本はただの一冊も発見できず。まぁファンタスティック・フォー本が3冊もあったからそれで良しとしなきゃね。

ワルキューレ本の代わりってわけでもないだろうが、会場に向かう途中で道に迷いまくった我々は、静かな下町の風景の中でぽっかり白く浮かび上がり、なんとも不吉なオーラをまきちらしている古い建物にでくわした。

唐突な優良物件の出現に胸を躍らせつつ観察を開始したところ、さびた鉄格子のはまった窓、ツタが絡まるにまかせた白い外壁・・・などかぎりなく廃墟的ではあるものの、その病院(精神科)は今でも絶賛営業中、患者も随時受け入れ中らしい。

薄暗いオーラのせいで、ここにだけは絶対入院したくねぇ!と思う病院はしばしば見かけるものの、その建物のイヤな感じは群を抜いている。あまりに胸に引っかかったもんだから、ムーパラの買い物が終わってからウオノメが痛む足を引きずりもう一度見に行ったのだが・・・撮影しようとカメラを構えたとたん動かなくなるデジカメ・・・うーん、分かりやすい。

「ウッソー!」と冗談交じりに叫びつつ、内心はハリケーン状態で電池を入れ直すとひょこっとレンズが出てくれたので、ここにアップすべく何枚か写真を撮った。
けれど窓にかかる古びたカーテンや、鉄格子のあちら側に広がっているであろう病室の光景を想像すると、いくら個性的な物件だとはいえ自分が何かいけないことをしているような気持ちになってきて、足はすでに建物とは反対方向を向いている・・・・・・。

あとからデータをチェックすると、さすがに「撮れてなかった」なんてオカルト現象はなかったどころか、お行儀良く並んだ窓と白い壁と薄曇りの空の対比が、どことなく外国の建物っぽい雰囲気をかもし出しており、写真としてはなかなかに美しい。よし、サイトにはこいつを使うことにするか。

だが、次の日に律儀なSちゃんが「あの病院のことネットで調べてみたんですけど・・・」と知らせてくれた、以前そこで働いていた人の話を聞いて、背筋がゾゾゾ。
母のアルツハイマーの関係で患者の拘束とか薬漬けとか、そういう病院の事情はそれほど縁遠い話ではなかったものの、経営者がナチュラリストで殺虫剤は御法度につき南京虫が云々・・・なんてオプションはキツいものがある。霊現象なんかよりも生きているヒトの行為が実のところは一番怖いよね。

そういう話を聞く顔にはあからさまな動揺の色が浮かんでいたのだろう、「写真、削除しちゃいますか?」と聞かれたものの、これもひとつの旅行の思い出だし、建物写真としては味があるから捨てきれない・・・と言いつつも、デジカメの中に置いているとネガティブな染みがほかの写真にまで広がりそうで、削除すべきかせざるべきか迷っている。
たかが写真、そんなに迷う必要はないかな、とも思うんだけどねぇ・・・なーんて、東京帰りの日記がいきなりダークになっちゃってすびばせん。薄暗い空気をはらいのけるために、物件そばで見つけたリラックス犬の写真をのっけていきます。

彼は道路に面した家の玄関先で無理のある寝方をしていた。柴犬なのに体が柔らかい。両足を広げたままでお腹が床につきまーす。

水はどんぶりで与えられている。このどんぶりがなぜかツボに入って大爆笑!買ってやれよ!犬用の皿くらい。

2009年9月26日(土)

シルバーウィークには母をホームから連れ帰って、こんなところまで行ってきたよ。

右手にちょこっと写っている排ガスにけぶる市街をご覧いただければお分かりの通り、「風の丘」と名付けられたこの場所の標高はけっこう高い。意志疎通が98%不可能な寝たきり老人を車椅子にくくりつけ(ヒデェ)、ロープウェイに乗せてこんな山の上まで連れて上がるのは、マッチョな姉妹が力を合わせてもかなり大変だった・・・・・・。

ちなみにこの丘、限りなくゲイ臭いバレエ「白鳥の湖」公演の際に、かの有名なマシュー・ボーンがダンサーたちを引き連れて遊びに来ていたと聞く。

偶然居合わせたラッキーな人の話によれば、美しい男たちが上半身裸になってキャッキャはしゃぎながらバレーボールなんかしていたらしい。うーむ・・・想像しただけでいいもの見すぎたバチがあたって、一週間ほど目が見えなくなりそうだね。

(写真右)昇りはロープウェイ、下りは人力車。車椅子を押すヘボピーさん。Gジムで鍛えた全身の筋肉よ、今こそ立ち上がれ!
写真では大したことなさそうだけど実際にはこの坂はかなりキツいので、ヘボピーさんの上腕二頭筋は小刻みにふるえている。

でもちょっと手を離しただけで車椅子が「戦艦ポチョムキン」の乳母車のごとくノンストップで山を爆走、最後は港にダイビングして母は車椅子もろとも海のもくずに・・・となりかねないので、私もヘボピーももう必死!翌日から3日ほど筋肉痛に悩まされた。


あちゃー!!あと3時間で出発!?まだ荷物も作ってないというのに、DVDを立て続けに二枚も見ちゃった私は時間の使い方が下手な女。

いや〜、「ヒトラーの建築家、アルベルト・シュペーア」ってドイツ製TVドラマを見てたんだけどさー、シュペーアが好きすぎるヒトラーに爆笑させてもらった1巻に比べると、「シュペーア・ムショ暮らし編」の2&3はもひとつパンチに欠けたなぁ・・・・・・。でもマユゲ星人ヘス役の俳優さんがいい味出してたので良しとする。

・・・なんてうだうだ言ってるうちにも時計の針は進みゆく。ではこの週末はちょっくらムービーパラダイス(映画系同人誌イベント)とハーネマン萌え会に行って参りまちゅ。ムーパラでは天井に届くほど買えるといいのになぁ、ワルキューレのヘフテン本(ぜったい無理)。

2009年9月22日(火)

一体どこの絨毯屋。

この連休は母を特別養護老人ホームから一時帰宅させる都合から、犬も我が家に遊びに来ている。写真は人や犬の足の裏被害から守るため、パソルームに疎開させた絨毯と国境を越えて侵入してきたマヤ。

マンション売却の件がなにげにプレッシャーになっているせいだろうか。五千坪はありそうな広い庭(というかむしろ野っぱら)付きの家を捨て値で売って超後悔。今では人の所有物になってしまった元・我が家をこそこそチェックしに行く夢を見た。

私が住んでいた時には工事費を惜しんで境界線を引いていなかった庭には、今ではぐるりと鉄条網が張り巡らされている。それを見ると自分が手放した土地がますます貴重なものに思えてきて、後悔のあまり頭皮がはがれるほど頭をかきむしる私。

だがその時突然空が暗くなり、バババババ・・・という羽音と共に庭に降り立ったのは・・・何?ここは日本のはずなのに、どうしてフラミンゴとアフリカハゲコウの大群が?!
かしましく鳴き交わしながら遠慮無用で庭に穴を掘っている鳥たちを物陰から眺めつつ「これでここは自然保護区に指定されて、マンションは建てられずに土地の評価額が下がるな・・・クククク」とほくそ笑んだ自分はかなりセコいと思う。

夢の中とはいえ他人の不幸を喜んだバチがあたったのだろうか。昨晩見たもうひとつの夢では淫行の疑いをかけられて、息苦しさのあまりベッドの上で身もだえた・・・・・・。

淫行(してないんですけど)の相手はというと、年の頃15,6歳の美少年。飛び級でスタンフォードに入った天才児というあたりはモロに夢。それもシリーズ第一作目の時のハリー・ポッターそっくりの欧米少年。

そのあたりは夢そのものなのに、淫行のそしりを受けて警察に目を付けられ、弁護士から内容証明郵便を送りつけられ、2ちゃんでは水に落ちた犬を棒で叩くように貶められ・・・というくだりは、淫行の経験すら無いわりに妙に生々しい。
淫行と言われても自分はショタコンの気ゼロ。彼とはご飯を食べてメールの交換をしたくらいなんだけどなぁ・・・思ってもみない疑いをかけられられてやるせなさは満点。ああ、このままでは心が折れる・・・・・・。

・・・と傷ついているところへ、つっかい棒をするどころか追い打ちをかけてくれたのは本命からのメール。
「2ちゃん見ました!年が離れててもぜんぜんいいじゃないですか。私は応援してます!」って、ち、ちがう!誤解だ!頼む、信じてくれーーっ!!!(バタッ)
ショタではないと主張しつつも、愛らしい男の子に慕われて一瞬でも舞い上がった自分が馬鹿だった、とまたしても頭皮がはがれるほど頭をかきむしったところで目が覚めた。

このごろ一時よりも体調がいいせいか、やっと現実味の薄い夢を見られるようになった!と喜んでいたのだが、ハンパにありえない夢はかえって疲れるものだ。これからは夢の少年とメール交換して2ちゃんで祭られるくらいなら、仕事で大ポカかます夢を見るべく、枕の下に書類の束を敷いて寝ようかな。

声に出して読んでみよう。「あー危ないーその急ぎ方 私はそれで天国へ 気をつけて 横断歩道を渡りましょう」・・・・・・うーむ、死者視点は珍しいものの、いまひとつリズム感に欠けるレターフロムヘブンですな。

2009年9月21日(月)

備忘録として使っている携帯電話のメモ機能。スーパーの特売価格や書評で読んで気になった本の題名、友達になった人のバースデーとか、信号待ちしている時に思いついたエロネタなんかを手当たり次第詰め込んである。

しかしあまりにも無節操に詰め込みすぎて、あとから見るとそれが一体なにを表しているのかさっぱり分からないこともあるんだよね・・・・・・。

先日メモした「ジャンプスーツは脱ぐのに手間がかかる」。これがクーパーの白いジャンプスーツを指していることは即座に分かるんだけどさ、「8195ドイツけいこ鹿児島」っていったい何なのか?メモした本人がさっぱり分からんのですが、このエニグマを誰か解読できる人はいないでしょうか。

ところで先週月曜日の夜のこと、クパハネSSが佳境にさしかかった時、怒ったパソが突然クラッシュ!
口からぶくぶく泡吹きながらあせりまくって再起動を繰り返すうちに、ようやくモニタに浮かび上がったのは健康なMacのしるしであるスマイルMac君ではなく、また問題発生を示す爆弾マークやクエスチョンマークでもなくて、これまでのクラッシュ経験においても初めて目にする無機質な白黒のスクエア柄・・・・・・。それは葬儀で使われる白黒の鯨幕を彷彿とさせて、背中に溶けかけのミルク金時を流し込まれたみたいにゾッとした。

ともあれ書きかけのエロ話が失われた哀しみはとりあえず胸にしまって、生命維持装置のチューブのように繋がれた裏面のコード類をひっぺがし、すぐさま駆けつけたのは中古マシンのボタ山の向こうに住まうMacオヤジの改造工房。

ママチャリのかごがゆがみそうに重いG4を乗せて中国雑伎団ばりのテクで商店街を走り抜け、工房に飛び込むやまっつあおな顔でデータの吸い出しを頼んだものの、Macと共に歩んでン十年のオヤジのテクをもってすらデータ修復はインポシブル。バックアップを取っていなかったデータはすべておじゃんとなり死にたくなるほどガックシきた。

これまでHDのクラッシュは幾度となく経験しており、クラッシュを恐れるあまり私のパソはHDを計4枚も装備しているのだが、マメにデータを移さない限り何枚入っていようともぜんぜん意味ねえ。この1,2ヶ月は妙に気持ちが落ち着かないせいでバックアップをさぼってたんだけど、まさかこんなに唐突にお亡くなりになるとは!

「ちゃんとやってない時に限って問題が起きる」とか「大事な時に限って壊れる」というのは、きっと誰にでもよくあることで、多分「マーフィーの法則」にも載ってるんだろう。
Macオヤジとの立ち話によれば、マシンのクラッシュは不思議と締め切り直前に起きることが多く、オヤジの工房では夜中11時に瀕死のマシンを抱えて鳴門大橋をぶっ飛ばしてきた半泣きの印刷屋や、東京からカートに乗せたマシンを引いて、新幹線で駆けつけた顔面蒼白なデザイナーが観察できるそうだ。

世の中のほとんどの人たちはWinユーザーと化した今、全パソコン台数のうちたったの数パーセントしか占めていないMacに固執する人はマシンと同じくマイノリティー。Macオヤジからこういう話を聞くとマイノリティー同士、ほかのMacユーザーにはつい共感を覚えてしまう。
ゲームはできない、ソフトは少ない、携帯で撮った写真すら転送できない。強みといえばウイルス感染が少ないこと(ユーザーが少ないからウイルスを作る手間が無駄無駄無駄!)・・・と百害あって十利もなさそうなマシンだけど、そういうどうしようもないところが良くなってくるのはダメ男に惹かれる心情と似てるかな。

なんたってレインボーカラー+かじりかけのリンゴという初期Macのマークは、自殺した現代計算機科学の父ゲイでもあったアラン・チューリングへのオマージュではないか、という話にキュンときた。こういうエピソードを耳にすると今さらゲイツの軍門には下れない。

そうそう、不便なマシンに愛着を覚えるというマゾな同志の方。もしも愛機がクラッシュした時には口コミでMacユーザーの駆け込み寺となりつつあるオヤジの工房を紹介しますので、ぜひともミキまでお問い合わせください。通常ならば2,3週間の入院、または「残念ですが・・・」とか言われるところを1,2泊で退院させてくれますぜ。

2009年9月20日(日)

2年前に地元で契約→キャンセルした物件の振り替え分として、大阪に購入したマンションが17日にようやく竣工。

こいつを目にしたのは、契約に訪れた時の工事中の状態ただ一度のみ。シャープで現代的で無駄のないデザインは、安っぽいエセ西洋風味の地元キャンセル物件よりははるかに私好みだったからこそ、少しでも払ったゼニを取り戻せる可能性(キャンセル物件の頭金をこっちに充てていったん購入→売却)に賭けて購入契約を結んだのだが・・・実を言うと完成した状態ではまだ一度も見ていない。

ネットの掲示板を見ると期待以上の仕上がりらしくて、オーナーとしては一度見ておきたい気もするものの、一度見てしまうと「こんなに綺麗なマンションなんだからもっと高く売れるかも!」と欲が出そう。
だからこのまま、モンゴル在住のフォスターチャイルドとフォスターペアレントであるアイルランド在住の独身の老女のように、遠く離れて死ぬまで会うことのないままの関係で終わらせようと思っている。

一方、販売活動の方は引き渡しが終わった瞬間から、仲介業者の尻をビシバシ叩いてソッコー開始。新聞の折り込み広告、ネットの中古不動産サイトへの登録、不動産投資会社へ直接の営業活動、と三方向から攻勢をかけてもらっている。

銀行ローンの関係で私の住民票は今、大阪市北区中之島に置かれているのだが、これがまた落ち着かないんだよね・・・・・・。
中之島というと「水都・大阪」とかいうイベント開催中の場所。日銀や美術館や公会堂があったりと、大阪では比較的お上品な場所とされているらしいものの、地方都市であるK市民の感覚からするとあまりにも緑が少なくて息が詰まる。一時はこのマンションにヘボピーを住ませることも考えたものの、ヘボも大阪住まいはきっと無理だろーな、とあっさり断念。

・・・となると会社の手前、住民票を今年中に元に戻すために11月中に買い主を見つけなきゃならない。しかし折良く今は絶好の不動産不況びより。周りの新築マンションもゾロゾロ値引きをはじめてるので、欲かいてちゃ逃げ切りはぜったい無理だ!
そこで「いくらでもいいから元手を回収する」ことを目標に掲げて、いきなり買値から一割のプライスダウンでスタートした。

このままの価格であっさり売れてくれれば万々歳。お祝いにパーッとドイツにでも行って、ヒトラーがビアホール一揆をやった場所でジョッキを高く掲げるところだが・・・・・・。大阪の人は絶対値引き交渉が入るそうなので、さらに値引きしなきゃならない予感がモリモリしている。

とにかくこれが売れないことにはいつまでたっても落ち着けない。頼むから早く楽にさせてくれ・・・とこのままでは悪魔とでも契約しそうな疲労感とあせりでいっぱいだ。

2009年9月14日(月)

本日は東京から飛行機で帰ってきて、でかい旅行カバン持参でそのまま出社・・・とこう書くとものすごい仕事熱心なリーマンの鑑みたいだが、月末に2日連続で有給を取る都合上、今日はさすがに休む度胸がなかったから・・・と理由はあくまで後ろ向き。

限りある時間を有効に利用して、有給を使わずして東京ナイトライフを楽しむために編み出したこのたびのスケジュールは、いつもの南千住のホテルーというよりドヤ街にそびえ立つ黄色いマンションーに土・日と連泊して、月曜日の早朝の飛行機で帰ってくるという方法。これだと月曜日9時から出社できるから有給を使う必要がないんだよね。

だが、朝6時半の飛行機に間に合わせるのは予想以上にキツかった。
新幹線だと在来線から近くて駅ー駅の連絡時間が読みやすいし、万一指定列車に乗り遅れたとしても、適当に次の列車の自由席に乗ればいいやという気楽さがある。

だが、飛行機の場合、そう簡単じゃないのはご存じの通り。
空港までのアクセスが一筋縄ではいかない上に(空港バスだと乗り換えなしだが、アホ高いから無視)、「フライト15分前までにはボディーチェックを受けて、手榴弾や出刃包丁や鼻毛切りを持っている人は身辺整理しておくべし」という不動のルールがあり、それを守れない人はあっさり地上に置いて行かれる。

目当ての便を逃した場合、チケット買い直しなのは言うまでもない。必死こいて取った早割の片道8千円チケットは紙きれと化し、代わりに買わされるのは1万5千円のレギュラーチケット・・・・・・。ぶるっ・・・地べた派にとって飛行機のこの敷居の高さは恐ろしい。
それに比べて新幹線!ペットボトルや刃物を持ったままギリギリで飛び乗る客も優しく迎え、すぐさま駅弁やアイスなんかをホイホイ売りに来てくれるあたり、ものすごく呑気だ。

・・・とさりげなく新幹線を擁護しつつも、のぞみ号では9時の出社には間に合わないもんで、今回初トライした飛行機の第一便。いやー、死体になるほどバタバタしました・・・・・・。

フライト時刻は6時半。ホテルを出たのは4時45分。南千住ー羽田に二時間近くかかることはなかろうと思ったものの、階段で転ぶとかコンタクトを落とす等の不測の事態を考慮して、スズメも眠る時間に開けたホテルのドア。

だが、スズメは寝ていても山谷のおっさん達は起きていた。起きてホテルの前でたむろっていた。
きっと日雇いの仕事を勝ち取るためなのだろう。飯場の朝がスーパー早いということは「ホームレス大全」etcで読んではいたものの、談笑するオッサン連中や朝の5時前から絶賛営業中の大衆食堂なんかを実際に目にすると、山谷の朝を肌で感じられてちょっと感動。

話がそれた。そんな感じで早起きしてちょっと得した気分を胸に、寝ぼけまなこで向かった空港。
腕が伸びるほど重い荷物を提げてアキバで乗り換え、どこまで続くのかとイラッとくるほど広い構内を渡り、品川から京急に乗って空港到着は6時5分。余裕で着くつもりが、チェックポイント通過のタイムリミットまであと10分?!ふーっ・・・結構ギリギリだったなあ。

・・・とここで「ギリギリ」を認識すれば問題なかったのに、ハネ萌え同志とのヲタ話でただれた脳味噌の、どこか変なスイッチが変な具合に入ったらしい。

どういうわけだか「6時30分」のフライト時刻は「7時15分」と上書きされ、まだぜんぜん時間あるじゃん!と勘違いした私は、「若い芽のひろば」のベンチに腰をおろすと、やおらコンビニ弁当を広げて余裕のよっちゃんで食べ始めた。

「若い芽のひろば」。ここでくつろぐのがためらわれるほどダサダサのネーミング。いったい何を考えてこんなボーイスカウト的命名をしたのやら。

黙々と弁当を食べ、悠々とお茶など飲み干し、デザートに手を伸ばした私の耳元にその時、そっとささやいてくれたのは山谷の守護者、南千住に泊まる時には欠かさずお参りする玉姫神社の神さまだったのかもしれない・・・・・・。
はたと気づいてフライトスケジュールを取り出すと、そこには「6時30分発」の文字。ええーーっ?!今何時?・・・6時20分?・・・てことは・・・ぜんぜんダメじゃん!(絶望)

「離陸の15分前までにセキュリティーチェックを通過」というアルティメットなお約束が頭をよぎる。だが、それでも走った。ダメもとで走った。この20年間で一番走った。そして「間に合いますか?!」と叫びながらカウンターにダイブした。

びっくりしたのは空港のお兄さん&お姉さん。私の出現を受けて血相変えて電話をかけている。これまでは空港職員のそんな姿を見るたびに、どこの間抜けがトラブル起こしてんだよ、ケケケ・・・とせせら笑っていたというのに、まさか自分がトラブルメーカーと化すとは・・・・・・情けなや。

それでも一縷の望みにすがって金属探知器に引っかかるシルバーバックルのベルトを引き抜いていると、グラウンドホステス(今は別の名称があるのかな)が「私がご一緒しますーっ!」と叫ぶやいなやヒールつきのパンプスで猛ダッシュ開始!20キロ近くある荷物を抱えてその後を追う私!その時羽田の第2ターミナルは古代オリンピアのトラックと化した。

結果から言えば間一髪でセーフ。
これは常備しているアーミーナイフをたまたま持っていなくて、旅行カバンのX線チェックがスムーズに済んだこと。加えて羽田上空がモーニングラッシュのせいで、離陸が5分ほど遅れたおかげもあったみたい。

もう、何がどうだったのか、どこをどう走って何をどうしたかはっきり覚えていないが、あまりにもの必死っぷりが同情を買ったのだろう。地上勤務のお姉さんやセキュリティーの人たちやスチュワーデスに、未だかつてないほど優しく接されて、今振り返るとあれも結構いい経験に思えてきた。

しかし空港ダッシュするのは二度とごめんだ。これからはなんぼお腹がぺこぺこでも、弁当はセキュリティーポイントを通過してから余裕をもって食べるよう、肝に銘じておく。

2009年9月10日(木)

どうせ登記するならもっとよく考えた方が・・・と言いたくなるけどおおきなお世話ですね。(南千住)

2年前のちょうど今頃、リーマンショックに襲われる前の世界はまだプチバブルに湧いていて、そこかしこでは建築中のタワーマンションが競うように天を目指して伸びていた。

どんどん忙しくなる仕事と、それに比例して増加したボーナスに浮かれてそのうちの一軒を契約したはいいが、実際に立ち上がってきた建物のとんでもねえ安っぽさにギョッとして、支払い済みの手付け金をオール放棄の上でキャンセルしたのはご存じの通り。あれから2年、先日そのマンションがようやく完成した。

街の中心にそびえ立つひょろ長いタワーが目に入るたびに、ゴジラのひと蹴りで倒壊しそうなこんなしょぼい建物に残りの人生縛られなくてよかった・・・と胸をなでおろすと同時に、身のほどをわきまえない選択の果てに、アフガニスタンに学校の一つ二つは建てられそうな手付け金を捨てざるを得なかった己のおごりとアホっぷりを振り返り、何ともいえずブルーな気分になるのも確かだ。

タイムマシンがあれば2年前に戻り、契約書にホイホイ判を押そうとする自分の後頭部を「ダメ!ぜったい!!」と鉄パイプで殴打するところだが、タイムマシンを持たない身の上では、ユーミンが"DANG DANG"で歌っているように、別れた男と会っても「だんだん何も感じなくなってゆく」のと同じ境地に至るまでは、出来るだけマンションのそばを通らないようにするしかないんだろうね・・・・・・。


・・・とメランコリー入っていたのは朝方までの話。9時のNHKニュースが流れる頃にはそんな憂鬱なんかすっかり忘れて『風色サーフ』にいそしんでいた。

こう書くとサクサク進行のように思われるだろうが、実のところはPS2をテレビにつなぐ時点で四苦八苦。
謎のボタンだらけのコントローラーも、どこをどう押せば画面がどうなるのやらさっぱり分からない。手前に二つついてる黒いボタン、これって押すもの?回すもの?どっちなの??あちこち空しくいじり回しているうちに、自分がNASAに迷い込んだオランウータンに思えてくる・・・・・・。

息子に持たされたケータイの使い方が分からずヒステリーを起こす年寄りの気持ちがよく分かる。ソニーさんにソフト屋さん、頼むから取説はもうちょっと親切に書いて下さい・・・・・・。プレイする前からいったい何度「もうやめとこう・・・」と諦めかけたことか。こんな人間がPS3を買わなくてホントによかった。

それでも何とかかんとかゲームの進め方が分かって(いったんセーブしたあと元の場面に戻る方法はいまだ分からず、電源ブッちぎってOP画面に戻ってるけど)トイレに行く間も惜しんで『風色サーフ』、ぶっ通しでプレイしてみた。
へえぇ、乙女ゲーってこういうもんなんだねー。私のイメージとはいろんな点でかなり違っていたものの、各種イケメンとお付き合いが進むうちにどんどんムキになってきて、ハッと気付くと4時間経過。

この先どれだけ続ければエンドロールに至るのか?そもそも誰とも親密度MAXになれなくてもゲームは終了するものなのか?謎が多すぎて「このままずっと終わらなかったらどうしよう・・・」と不安に襲われ、日付が変わった次点で一旦ホールド。あぁ目が乾く!目薬、目薬をくれぇえ!!

現時点では常に困ったような微笑みを浮かべている、温和なアレック伍長38歳といい感じ。あと一押しでヤレそ・・・いや告白されそうな予感モリモリなので、明日ももうちょっと頑張ってみる。

それにしても主人公(=私)の飛行機整備士見習いの娘は、ちょっと真面目すぎて肩がこるよ・・・・・・。ぶっちゃけぜんぜん感情移入できないタイプなので、己を鼓舞するために名前「ミッヒ」でプレイしているが、いつの間にやら主人公=私ではなく男性キャラ=私の視点になっていた。

この話の主人公が17歳の女のコじゃなくて、30代後半の悩み多きオッサン(CIAエージェント)だったらもっと楽しかろうに。恋愛シュミレーションには男が男を口説く、そういうタイプの作品もあるのだろうか?誰か知ってたら教えてほしい(除く火垂留)。

本文にはぜんぜん関係ないけど、南千住にあるラーメン屋「熊さん」の壁にでかでかと描かれたクマさん。ハシを器用に使う手が不気味すぎ。足の長さとひざの角度も少なくともクマのそれではない。遺伝子操作の結果産み落とされた悪夢の申し子のようだ。

こういうヒトと動物のハーフを見ると思い出すのはオリバー君。当時、津々浦々の小学生たちは、ヒトとサルのハーフというふれこみ(あとから毛が少ないただのチンパンジーと判明)のオリバーくんに恐れおののいたものだ。

2009年9月9日(水)

『風色サーフ』のプレイを始めようとようやく重い腰を上げてまずはソフトの箱を開けたところ、えっ?「メモリーカード(8MB)が必要です」ってなんですかそれは?
どうやらゲームをセーブするためには必要不可欠なアイテムらしいが、んなもん当然のように本体に同梱されてるっしょ・・・と信じてPS2の箱をひっくり返して捜してみたけど見つからない。どうやらオプションで買わなきゃならないらしい。
サ、サギだ!

そこに追い打ちをかけるような友人からのメール。「旧型プレステ3ならプレステ2のソフトも3のソフトもどっちもできるのに、あえてプレステ2を選択したでありますかっ?ってSさん・・・お姉さんそんなこと、夢にも知らんかったよ・・・・・・(バタッ)

そう言われて冷静に考えてみれば、3で2のソフトが走るのも当然のことに思えてくる。どうやら極端に互換性を欠くMacOS92.と付き合ううちに、頭の中身も旧式Mac色に染まってしまったらしい。
おいおい〜(泣)はじめからそれが分かってたら3を買ったのに!とブクブク泡吹きそうになりながらソニーの公式サイトに飛んでみると、
うごぁあぁーっ!確かにほとんどのPS2のソフトは3でもできるんですね。
諦めきれず購入した店に「交換、無理ですかねぇ?」問い合わせてはみたものの、返品交換は一切受け付けてませんと冷酷に返答されてガックシ。

それに加えてお仕事のために朝から晩まで脳味噌がただれるほど『風色サーフ』をプレイし続けたSさんによれば、私が手はじめに調教・・・もとい告白しようと思っていたサブキャラのアンサルドさんは「隠しキャラ」につき、彼を攻略するためにはまず貴族的なぼっちゃんを二人ほど落とさなくてはならないと聞いて目の前まっくらけ。なんつーかもう、色々無知すぎてすみません、って謝りたい感じだ。

まぁ2は1万5千円だったけど3は3万円弱。このお値段の差で自分をなぐさめている。
それに元々ゲームにはあんまり興味がない人間。たとえ3を買ったとしても3対応の高等テクを求められるゲームはプレイしない予感たっぷりなので、ここは半分のゼニで済む2で良かったと思い込むしかない。

加えて『空色サーフ』が終わったら次はミリタリ系洋ゲーをするつもりなんだけど、XBoxならミキさんが好きそうなバタ臭いゲームがいっぱいあるよー!とゲイツ派M君に勧誘されているもので、PS3を買うくらいならXBoxを・・・と思ってる。

PS2に飽きたらずXBoxに進出したあかつきには、先輩に尻花火を強要されて前線基地のトイレでむせび泣いていた新兵が徐々に昇進してゆくゲームとか、300人のスパルタ軍マッチョがペルシア相手に首チョンパの肉弾戦を繰り広げるとか・・・日本人の胃には重すぎるそんなテンダーロインステーキ的ゲームをやってみたいな。


ペットショップのガラスケースの中で目をくりくりさせていたチョウゲンボウ(♀)20万円。かわいい!飼いたい!ものすごい飼いたい!!けど今から慣らしても肩にはとまってくれないかなぁ。

腕や肩にタカやワシをとまらせてホホホホホと高笑いする、というのは幼い頃から抱いている夢の一つ。

ドバイでは鷹狩りのまねごとをさせてくれると聞いた時には、「腕の代わりに頭にバサァァアッとタカがとまって流血」というギャグやりたさに旅行社に駆け込みそうに・・・いや、結局のところ、ドバイ→神田うの→湯水のごとくゼニを使わなきゃならない・・・という連想に恐れをなして、タカを頭にとまらせるギャグは断念したのだが。

そんなささやかな夢の代わりにもならないが、先日ドバトを腕にとまらせた。港でハトの群れにパンくずを投げいると、わらわら集まった奴らの中から一羽の勇者が飛び出して腕にとまり、手のひらから直接エサを食べ始めたのだよ。

「うおっ!?お母さぁーん!!あの人ハトとまらせてるぅーっ!」という小学生男子の叫びを賞賛の声と受け取って、得意満面でハトを腕に乗せて遊んでいたが、後ほど友人にこの話をすると「アホ!ハトは病原菌持っとるからあぶない!」と叱られた。

そういわれてみればなんかいたよね・・・ハトに寄生するイヤな虫。「レース鳩アラシ」で読んだような記憶がある。これからはハトは手に乗せないよう気を付けたいが、とりあえず腕に乗った状態のハトの写真を証拠として提出する。

2009年9月7日(月)

アニメはたまたまテレビをつけた時にやっている番組ーたとえば『極上!めちゃモテ委員長』なんかを食事しながら見る程度なのだが、土曜日に放映された『ジャングル大帝』は久々にテレビの前に陣取って、はじめからおわりまでじっくり鑑賞。ミシュラン二つ星級のクサさに負けて、途中何度かトイレで心を落ち着けつつも、サブキャラに助けられてそこそこ楽しませて頂いた。

『ジャングル大帝』といえば幼い頃の私のバイブル。ゴッド手塚の原作にはじめて出会ったのは、ひらがながやっと読めるようになったばかりだっけ。レオの両親であるパンジャとエライザ、それから成長したレオが大好きで、狩りをするライオンの絵で埋め尽くされたお絵かき帳は、親に娘の脳味噌の偏りを疑わせる格好の証拠品となった模様。

その当時一番好きだったのはレオの最期。レオは何か大切なものを捜して分け入った雪山で遭難・凍死寸前のヒゲオヤジが体力の限界であることを見抜き、怖ろしい咆哮をあげて襲いかかり自分を撃ち殺させて、己の暖かい血と肉と皮を与え人間を生き延びさせるのだ。

まっしろなライオンが吹雪の中で血を流しながら横たわり、「いいのです、これでいいのです・・・」と呟いてこときれるシーンの、赤x白の色彩と自己犠牲と「滅びの美学」は幼児ながらたまらんほとグッときて、他の手塚漫画と共に私の美意識を思いっきりゆがめてくれたような気がする・・・・・・。

すまん。話がそれすぎた。まぁこういう思い入れのある『ジャングル大帝』だったからこそ、「勇気が未来をかえる」というサブタイトルに若干ヤバいものを感じつつも、9時きっかりにテレビをつけて胸躍らせて見たのだが……。

一言でいうと今風というかなんつーか・・・いろいろ詰め込みすぎで窒息死寸前。

ベースはあくまでeco。みんな大好きEco。
Ecoなベースに、ヒトから与えられた幸福には飽き足らない動物たちの自由への渇望と、グローバリズムに踏みにじられたアフリカの人々の怨嗟の呻き、もひとつおまけにクローン技術への疑念をミックス。

そこへおごり高ぶった人類への神の鉄槌を2,3発食らわした上で、一時間半ほどシェイクすれば『ジャングル大帝・勇気が未来をかえる』の一丁あがり……と言うとますます分からなくなりそうだが、なんつーか、EcoならEcoだけにしときゃいいのに、国連の人に化けたテロリスト(グローバル企業に土地を奪われたらしい)にスゥイサイドボムまでさせちゃうとは、ちょっくらいろいろ欲張りすぎましたね・・・って感じ。

・・・・・・とクソミソ言いつつもついつい最後まで見てしまったのは、ハーネマンと同じ色調の肌を黒いスーツに包んだスキンヘッド男の登場ゆえ。

彼・剛田(いかにもな名前だ!)は、自然を征服・制御しようとするうちに、自分が神にでもなったかのような錯覚に陥った悪徳社長ー暇さえあれば指先につけた鉄の爪を飛ばしてダーツの的を破壊しているーに嫁よりもべったりと付き従い、半ば背景と化している忠臣。軍隊もどきの森林監視人ども(※)を率いる立場にあるらしい。
※ケダモノたった一匹殺るために、「フレアーサンダー」なるナパーム弾もどきの火器を使用して一帯を丸焼けにしていた。

思いがけないハゲキャラの登場に、途中で何度も「ジャングル大帝にいいスキンヘッドが出てるよ!」とハネ愛同志にメールしようと携帯を手に取ったものの、結局のところ知らせずじまいだったのは、剛田の身長が2メーター30センチはありそうな上、首がやたらと太くその反面、ウエストは女王蜂のようにきゅうっと締まり、目はグリコ社長誘拐犯顔負けのキツネ目…と、小兵でスリムでギョロ目のハーネマンをスタンダードとする、我々のスキンヘッド美的感覚にそぐわなかったから。

しかし終了15分前になって私は激しく後悔していた。やっぱり知らせるべきだったかなぁと……。

それまで背景と化していた剛田だったが、自然制御施設の心臓部に侵入したサルを相手に大立ち回り!森林警備員に命令を下していた時のニヒルな表情はどこへやら、電気ショック棒をぶん回して「死ねぇぇえええ!」と目をひんむいてサルに襲いかかった挙げ句、勝手に足をすべらせてプールにドボン、即・感・電。

懐刀の敗北を聞き、「なにぃ?剛田がやられたぁ?!」とびっくらこく悪徳社長に、「サルにな・・・」と心の中で突っ込みつつも、ものすごくデキそうなルックスの割に、剛田さん情けなさすぎてかえって萌えv

だが、剛田の活躍は「プールに落ちて感電」で終わりではなかった。
感電10分後にボロボロになりながらも再び登場。今度は
「死ねぇぇえええ!」と目をひんむいて小鳥に襲いかかった挙げ句、足を踏み外して高いビルの上から奈落の底へ・・・・・・合掌。

相手がジャングルの王・パンジャならまだしも、ひょうきんものの子ザルと小鳥が相手では剛田の霊も浮かばれまい。一体なんのために登場したのかイマイチ分からんキャラだったが、一瞬見せてくれたヒャハハな表情にはけっこう萌えるので、もし再放送があるならハゲフェチ限定で見て欲しい。

2009年9月4日(金)

東京・山谷で見つけた売り家。あと10年ほどしたら自然に還ってそうな廃屋ぶりだというのに、定期借地権つきと縛りだけはきつくて恐怖を覚える。こんな不気味な物件を買う人間なんかいねぇよ!と思っていたが、一ヶ月後に通ると売れていてまたまたびっくり。

あーっ!『風色サーフ』はよやらんならん!2万円もはたいてソフトもハードも買ったはいいが、プレステ2接続の取説を読むのがめんどくさくて、裸男の写真満載の箱(20「x5箱)と並べて玄関先で絶賛放置プレイ中。

家庭用ゲームのプレイ経験は超兄貴とスーパーマリオ(ド下手すぎて3面でギブアップ)のみーっ!という爽やかなまでのゲーム音痴にとっては、恋愛シュミレーションゲームである『風色サーフ』が一体どういうものなのか、実際のところイマイチよく分かっていない。

公式サイトをざざっと見たところによれば、プレイヤーは17才の飛行機整備士の少女となり、とある仮想王国の陸軍航空小隊にて、少尉や少佐や定食屋のネエちゃんを口説いてツンツンされたりデレデレしたりで胸をドキドキさせるものらしい。『風色サーフ』と聞いて舞台は湘南、BGMはTUBEかと思った私は短絡的。

ただ、プレステを設置してやおらプレイを始めるに至らない原因は、絵柄とキャラの若さ。
キャラリスト ttp://www.w-russell.jp/kazeirosurf/chara01.html をご覧の通り、どいつもこいつもキラキラ王子すぎで私の好みとは正反対。綺麗な絵柄ゆえ好きな人も多いとは思うのだが・・・・・・。

どうせなら同じ軍人設定でも、少年の頃からアル中の親父に殴られて、家から逃げだしたくて志願した軍隊では、愛のムチと称する先輩のセクハラに遭い、尻に花火を刺されて前線基地の簡易トイレでむせび泣くようなキャラをリアルな絵柄で欲しかったな(無理)。
でも『風色サーフ』の軍人さんはそろって貴族的すぎて、シラミよけの丸刈りや尻花火とは無縁の存在。口説こうとしても冷たい一瞥を投げられて、反射的に「ご主人様、馬の用意ができました」なんて深々と頭を下げてしまいそうだ。

若いのが怖いならオッサンにすればぁ?と言われるかもしれない。
まぁ確かにオッサンもいないでもないが、どちらもヒゲなのが悔やまれる。加えて自分と同年輩ではなぁ・・・なんぼ仮想世界とはいえ17才の乙女となって、上官である紳士(ほんとは同年輩)にコクるのは厚かましすぎかも。

・・・とか何とか文句をつけつつも、いざプレイを始めてみたら「むっちゃ楽しいーっ!」と大はまり。寝食も忘れて全キャラにコクったあげく、「オズウェルxエリカ(=自分)」でスパコミ参加を決めてたりして。

昨夜某バーで「アラフォーで恋愛シュミレーションゲーム?そりゃきついわ!」と爆笑されたばかりではあるものの、今夜あたり重い腰を上げてプレステ2の箱を開けようかな。そして手はじめに人食いヤマンバのまな板に乗せられるのは、コックの白服よりもGSG9の黒戦闘服が似合いそうなアンサルドさん、あなたです。

ヘボピーが衝動買いして激しく後悔していたバッグの上、おなかなでてもらえるかな?と微妙な角度で足を上げている。

ぬいぐるみみたいに可愛いく見えるが、その実体は鋭い牙で家族をまんべんなく血祭りに上げた悪魔のコッカーです。

2009年9月4日(金)

金曜日。金といえば某所で目にした「8月31日あたりから、それまでほとんど動いていなかったゴールド相場が動意づき、毎日数十ドル単位で上昇。あっという間に千ドル突破するよーん」という予言というかチャート分析が心にひっかかって、時折ゴールド価格を気にしていたところ、昨日一昨日と連続で急に上げたのでちょっとびびっている。もしその予言が本当に当たってるなら、次に来るのは株の暴落と巨大金融機関(シティとか)の破綻?リーマンショック再び。

昨夜のワールドビジネスサテライトでも、突然の上昇にとまどったようなコメントが出ていた。昨年オイルが投機の対象になったように、これからは金が注目されるのだろうか。

金価格の上昇と聞くと大恐慌を連想してしまう。第一次世界大戦後、インフレで貨幣価値が一兆分の一(ヒデェ!)になったドイツとか。
でも当時はインフレ下の金高だったけど今はデフレ下の金高。それってどういう意味なんだろう・・・・・・。やおら動き始めたゴールドに興味を覚えると同時に、これから日本と世界の経済がどういう方向に向かうのか、漠然とした不安を感じるのは私だけだろうか・・・・・・。

かわいいもので癒されてください。
みんなねんね。