2009年6月30日(火)

バハレイヤ・オアシスの近くのデューン。この砂山は風にあおられて西へ東へ移動するそうだ。多幸感に酔いつつ細かな砂を踏みしめてここまで昇った私はただの砂フェチ。暖かい砂の上に寝転がって空を見上げた時には、このまま死んでもいいかも・・・と妄想が暴走。

砂クオリティーではデューンに負けるものの、寂寥感においてはエジプト遺跡西の横綱・アケトアトンの職人街跡。ここに立って空を飛ぶハヤブサなどを眺めていると、自分が今どこにいるのか見失って、軽くめまいがしてくるのが気持ちE!

白砂漠。石灰岩が風に削られてキノコの山になりました。こういう場所でたった独りでパンツをおろし(当然トイレはございませんので)、渺々と吹きすさぶ風になぶられていると、どこか他の惑星上にいるような不思議な気分がしてくる。
一方、離れて行動していたヘボピーさんは、運悪く通りがかった車から、外人ツーリストにケツを見られて大爆笑されたそうだ。

これらは気分が超ダウナーだった先週、エジプト写真フォルダから選び出していた「私の好きな場所ベスト3」。心の闇が垣間見られる荒涼感あふれるセレクションだ!

けれど東京から帰ってきたら、そういうムーディーブルースな気分は霧散していたよ。
それもこれもウォートランの大きな壁(スコア400万点)をやっとこさ越えられたから?もしそうだったら単純すぎる自分がちょっぴり哀しいかも・・・・・・。

哀しいといえばキノコの一つに書かれていたこんな落書き。あおば&りさは今頃平和な家庭を築いているのだろうか?私は「とっくに別れた」にベットする。

ソニー・新高輪プリンスホテル、日産自動車・パシフィコ横浜、ワタミ・両国国技館、資生堂・帝国ホテル孔雀の間。

そして我らがコナミ株式会社の株主総会会場は、京浜急行の青物横丁駅からごちゃごちゃした商店街を抜け、カンカン照りの太陽の下を10分以上歩いて到達したコナミスポーツクラブ本店「アリーナ」。

総会が自社施設ってあたりケチくさいなあと思いつつ、「アリーナ」というからには、せめてコンサート会場みたいなひな段スタイルを期待したら、目の前に広がった光景は、パイプ椅子が並んだただの体育館。体育館と違う点は、正面の大スクリーンにてクリエイターの小島センセイが、メタルギアソリッドについて熱く語る映像が絶賛上映中だったことくらいだろうか・・・・・・。

そしてもらったものはといえば、コナミ印のミネラルウォーター1本・・・ゴルァア!なめとんかコンマイぃぃ!
他社みたく土産に菓子や商品券をよこせとか、立食の懇親会をやれとまでは言わないが、せっかく六本木に立派なビルがあるんだからさぁ、来年からの会場はせめて本社にしようよねρ(-ω-、)

総会の内容的には、怒れる株主たちの罵声怒声が渦巻いて時間延長になったトヨタや日産ほどスリリングなものは期待してなかったとはいえ、赤ちゃんも眠るほど牧歌的で拍子抜け。ま、一応そこそこの配当もしてることだし、株主としては特に言うこともないってことなのかな。

株主のメンツはとあたりを見回せば、ロンゲを後ろでくくったデザイナー風のアンちゃんや、リュック&チェック柄シャツでアキバモードの豊満男子など、一目でお仲間と分かる人もぼつぼつ座ってるものの、ほとんどの席は遊戯王カードもMGSもポップンも知らんが、まあ配当がええからコナミとやらに投資してみるかね、って感じの紳士淑女に占められていた。

質問の内容も、オタク勢から返答に困るようなマニアなツッコミが入るのかと思いきや、「産休明けの女子社員の待遇が悪くなったと訴訟を起こされているが、コナミさんは女性の登用についてどうお考えなのでしょう」とか「東京オリンピックの影響は?」とか「今後の海外戦略は?」「FIFA公認のサッカーゲームのヨーロッパでのシェアは?」など大半が無難で眠たくなる。

とはいえ、ネットゲームの世界では「最速王」とか「賢帝」と呼ばれてそうなアンちゃんが、マジアカのバグについて文句たれた時とか、ゲーセンを活気づけるためになにか対策は練っとんのかゴラァ!とか、制作者の流出防止策はどないなっとんじゃゴラァ!とか、そういうアミューズメント関連の質問になると眠気も吹き飛んで、ふむふむとうなずきながら熱心にメモを取るのだった。

特に、イラク戦争を題材にした「6デイズ・イン・ファルージャ」、一体どういう経緯であんなけしからんもの(←個人的には見てみたかったのだが)が世に出そうになったのか?という質問が飛び出した時には、開発部の責任者が「あれは米国コナミへの単なる持ち込み案件なんです!あんなフライング報道をされて我々としては困ってるんですっ!」とちょっと顔色を変えたのには、そっか、A新聞に話をバカでかくされたのね・・・と興味深かった。

そんな感じで特にびっくりBEクリエイトな事件もなく、粛々と進行して無難に終了したコナミ株主総会。これだけが目的で上京したのなら、交通費と宿代と有給返しやがれ!と怒りたくなるところだった。
このたびはウォートランを愛するあまり株主にまでなったものの、総会そのものをよりエンジョイしたいと思うなら、これからはもっと荒れそうな会社を選ぶべきかもしれない。

2009年6月29日(月)

帰ってきまちた。株主総会はウォートラン続編製作が発表されるわけでもなく、また社長が壇上から転げ落ちるわけでもなくて、べつだん面白いものじゃなかったけど、ハーネマン同志のツレのお陰でそれ以外はたいそう楽しめた東京の旅でした。Sさん、ウォートランやミリタリショップはおろか、新宿2丁目のバーにまでついてきてくれてありがとう!

今回は飛行機代込みの2泊で3万円いかないというアンビリーバブルな価格に誘われて、上京の際にいつも使う会社のホテル(というかマンションの一室)の代わりに、南千住にある素泊まり旅館を利用。

畳三畳分の広さで風呂トイレなしというミニマリズムを追求した部屋は、幼い頃からヒマさえあれば冷蔵庫の空き箱や押入に入っていた私には心地よい環境。宿に着いてここに布団を敷いて寝転がった時には、あまりにもの快適さに今住んでる家を売っぱらって、こういう狭いアパートに移ろうかなぁ、などと妄想が暴走した・・・のだがそれも当初だけ。3日目の朝、二日酔いでムカムカしながらこの部屋で目覚めた時には、気分は思いっきりブルー寄り・・・・・・。ここよりもっと狭い場所で寝起きするネカフェ住民の疲れが取れないのも当然だよなぁとしみじみ思った。

・・・というところでこれから出社。束の間の休息を終えたリーマンはゼニがうずまく世界に戻っていく。あ、同僚への東京土産「ひよこ」を忘れないよう持っていかなきゃ。

2009年6月26日(金)

じ・か・ん・が・な・い!
本日はコナミの株主総会。7時の飛行機で上京するせいで5時には起きなきゃなんないのに、今すでに2時53分ですって?!
これから2時間しか寝られないけど、今日から3日間は、ハネ友とミリタリショップにドイツ軍制服を見に行ったりドイツ料理を食べたりウォートラン出張したり新宿2丁目でミリものエロDVDを購入したりと超ハードスケジュールが予想されるので、少しでも眠って体力を温存せねば。

・・・ということでなにはともあれ仮眠します。今日は不動産屋と会ったりで慌ててたせいで、うぉおぉおお!自分、命の次の次くらいに大事なメガネを会社に忘れてきとるやんけ!
どうしようもないからこれから3日間、コンタクトだけで乗り切らなくては・・・考えるだけで目がしくしく痛んできた(想像力が暴走するタイプ)けどなんとかだましだまし行くしかない。

それではしばしのお別れをば。株主総会、万が一にでも面白かったらのちほどレポします。

私信・カゲ師匠、調布のウォートラン筐体の報告ありがとう!アキバで時間取れたらハーフライフのあたりのぞいてみましゅ。

2009年6月25日(木)

書きかけのまま放置プレイしていた昨日の日記を開いてみたら、あまりにもの薄暗さに書いた本人がびっくり。どうも昨日の私は世界が来年あたり崩壊して、K市はアイスホッケーのマスクで火傷の顔を隠した殺人狂のボスに支配されるとでも思っていたようだ。よかった・・・あんなダーク日記を人様の目に触れさせなくて・・・・・・。
でもきっと誰にでもあるよね、サイトやミクシィに上げた己の日記を読み直して「自分ヤバっ!」とあわてて削除することって。

朝っぱらから憂鬱だったのはきっと、どうやら夏のボーナスは出なさそうだと判明したせいだ。輸出業だから欧米の不況の波をモロにかぶった。この調子では冬も出るかどうだか・・・・・・。

しかし同様のケースは他の会社でも多いはず。この秋あたりから、ローンを返せなくなった人が差し押さえられた家が不動産市場にどっと出てくるという情報も、急にリアリティーをもって迫ってくる。私みたいなシングルなら節約すればしのげるからまだいいけど、家のローンや子供を抱えた人たちはさぞ大変だろうな。

・・・いかんいかん、ちょっと油断するとまたしても薄暗くなってきた。すみません。ここ2,3日というものずっと夢に母が出てくるせいで、ぐっしょり寝汗をかいてガバッと起きる日が続いているのもなかなかのダメージ。

夢の中では母はヨロヨロで自分の足では立てないものの、頭はしっかりしていてちゃんと会話できる。それが嬉しくて嬉しくて、「お母さん大好き!」と抱き合って、二人してオンオン泣いたりするのだ。
また、さっきまで見ていた夢では「お母さんの病気が治ったんだから、まずは家族で記念写真を撮ろうよ」ということになったはいいが、構図に凝るあまりトロトロしている父に怒っているシーンで目が覚めた。

・・・とそういう感じで微妙に己と闘ってますが、朝が来るたびに元気を取り戻せているので大丈夫。それではこれから出社します。中途半端だけど続きは帰宅後にでも・・・・・・。

2009年6月20日(土)

不動産仲介業者のとこへ行ってきた。他社もいくつかあたったんだけど、手数料は物件価格3%プラス6万円、ディスカウントなし、というのはどこも同じだったので、3万円分のギフト券とコシヒカリ10キロプレゼントキャンペーン中の国内最大手に決定。
このギフト券でマヤの犬用ベッド(ピーターラビットつき)を買い、コメはインフルエンザウイルスが凶悪化して家に引きこもらざるを得なくなった時のために、押し入れの奥に備蓄しておくのだ。

担当者はネットから仮査定の申し込みをした時にたまたまついた人なのだが、リアルで会ってみると第一印象がなかなかいい感じ。これまでの経験上、第一印象のいい人は幸運を運んでくれることが多いから、彼もきっといい仕事ぶりをみせてくれると信じている。

ローン契約や内覧会など、自分でやらなきゃならないことはもう少し残っているものの、気分的にはこれで9月の竣工まで小休止。あとは担当さんが買い手を見つけてくれて、その人がいくらで買ってくれるかだけの問題だ。

そりゃできるだけ高く売りたいけど、こんな先の見えないご時世、欲ばっていては元も子もなくしかねない。
マンションの供給過多ーリーマンショックでローンを払えなくなった人たちが泣く泣く手放した物件が、どっと市場に出てくることや、景気のよかった2年ほど前に着工した物件が、期をほぼ同じうしてどっと完成するせいで、秋口から売り手にとっての不動産市場はかなり厳しいことになりそうです、と今度の担当者も言っていた。(買いたい人にはいい家を安く入手できるチャンスなんだけど)
だからキャンセルした物件の手付け金がちょっとでも返ってくる計算になる、ほどほどの値段で売れてくれさえすれば十分だよ。

そんな次第でマンションのことはもうあんまし考えなくてもよくなったせいで、開放感のあまりいつものバーで飲み過ぎた。
ビールとジンとウオッカをちゃんぽんしながら「マンションが売れたらヒラヒラのワンピースでシャンパン抱えて店に来るよ!」なんて約束した記憶がかすかにある。
もう売れた気分になってるらしいけど、買い手がつくのはどんなに早くても鍵の引き渡しが済む9月中旬以降。P.S.ミキ、今日も元気で先走ってます。

眠っているマヤを見るといつもいきもののわびしさを感じる。
・・・このデブさでは小型犬用ピーターラビットのベッドはちょっと無理かな?

高速バスと名のつくものは高速道路を走るものと思っていたが、T県にゲーム出張の途中、車窓から見えたのはNYの為替ディーラーですら仕事を忘れてほっこりさせるような山間の風景・・・・・・転落して川の清いせせらぎにバスごと洗われそうだから、高速は出さんでくれと言いたいが。

リーマンショックの余波はT県のバスの車内にも。
車内にはこれ以外の広告は皆無。ふつう牛乳パックの回収なんぞバス内で呼びかけるもんじゃなさそうだが、きっと広告主がガタ減りしたのだろう。バス会社が小売り最大手に泣きついた経緯が透けて見える。経済環境は地方でより急速に悪化している、というニュースを実感した。

T県ゲーセン近くの回転寿司屋にて。メロディー=ヤクルトではなさそうだが、シンプルにカッコでくくってしまう力業。この店ではいつもチェッカーズの「星くずのステージ」やキョンキョンの「渚のハイカラ人魚」寺尾聰の「ルビーの指輪」などの懐メロが大音量で流れており、寿司食ってるうちに徐々にうんざりしてくる。

オーナーは音のリズムを考慮して「ト」を削除したのだろうが、結果的には単に投げやりな雰囲気をかもし出している。

ものすごく民家感あふれるスナック・・・っていうか単なる民家。京都府福知山にて。

ものすごく民家感あふれるキャバクラ・・・っていうか単なる民家。福知山ではこのスタイルがわりかし一般的なのだろうか。

残念ながら本日は終了していた。明日もあさっても終了していないことを祈る。

2009年6月19日(金)

キャンセルしたマンションのHPをのぞいてみたら、自分が住む予定だった部屋が売れたと知ってちょっぴり胸がしくしく。

街の中心地にそびえ立つこのマンション、こんなこと言っちゃこれから住むつもりの人には申し訳ないけど、ペラいエンタシスなどが俗悪な西洋風味をかもし出しており、目にするたびに「ああ、捨てる決意をしてよかったなあ」としみじみ思う。

それなのに、いざ自分がキャンセルした部屋が人手に渡るのを見ると、とたんに薄暗い気分になるなんて、人間ってややこしいもんだなあ!きっと心のどこかには「ずっと売れなければいい気味なのに」というイジワルな気持ちがあったんだろう。

6千万というハンパなお値段のせいで(今、マンションは一番安い部屋と一億円越える部屋から売れていくそうです)、ソッコーで売れやしないだろうなとは思っていたけど、きっと「前の人が残していったン百万円分のオプションがタダでついてきますよ!」という売り方ができたからだろう。10日間ほど市場に出ただけで買い手が決まったとは早かった。

キッチンは大理石、照明は特別オーダー、壁はペルシャ絨毯が掛けられるようにピクチャーレール設置、老後のために壁の中には手すりをつけられるように芯を埋め込み、風呂はアラベスク柄のタイルなどなど・・・ふんだんに付けられたオプション料金はみんなキャンセルした人が払ってくれて、買った人(たち)はラッキーだ。
願わくは顔も知らない次のオーナーが、あの部屋で楽しく暮らしてくれますように!

大金を捨ててキャンセルする決意を固めてからというもの、自分がどうしてあんな分不相応(まさにその言葉がぴったりだ)のものを買おうとしたのか、当時の精神状態をふと振り返ることがある。

それはきっと母のアルツハイマーがどんどん進行して、朝が来るたびに昨日よりはちょっとづつ悪くなっているのを目のあたりにして、不安と寂しさのあまり頭が混乱していたからとしか言いようがない。

お母さんは近い内に元のお母さんの人格としてはこの世からいなくなる→その時に備えて代わりの心の支えが必要→犬がいてくれれば寂しくない→ペット可のマンションに住まなくては!

・・・とそんな気持ちでペット可の物件を探していたところへ、建築計画が持ち上がったマンション。
着工前だから好きな部屋は選び放題だし、建設予定地は母が青春時代を過ごした、そして私も好きな場所。それに高級タワーマンションで資産価値も高そうだから、もし手放す時も高値で売れるだろう。(そのもくろみはリーマンショックであっけなく崩れ去るのだが)

そして今振り返ると、契約に至った一番の理由は「母を安心させたかった」からじゃないかなぁと思っている。
母は病気になっても娘たちのことが心配で心配で、そんな姿を見て私は、長女は街の中心地にそびえたつ高級マンションの、市内を一望できる素敵な部屋に住めるくらいになったんですよ。だからお母さん、あとのことは心配ないよ、と母にK市の夜景を見せながら言ってやりたかったのだ。

しかしこの2年で母はもっと悪くなり、9月にマンションが竣工しても部屋から夜景は見せてやれない状態になった。すぐそばにあるゲーセンからは、つい最近ウォートランも無くなってしまった。
こうなると私にあのマンションに住む意味はない。ペット可物件が必要なら賃貸の方がリスクが少ないしね。

・・・ってことで、ちょっと薄暗くなってしまったが、ギリギリで決意できて運が良かった。
自分独りでは到底できなかったであろう決意をする後押しをしてくれた友人たちには、心からの感謝を捧げたい。ホンマ、あんなもん買ってたらドツボにはまって立ち直れないとこだったわ!

2009年6月18日(木)

ステオクを志して数ヶ月。食品や台所用品といった不要不急のもの以外には、極力ゼニを使わないように心がけているとだんだん物欲が少なくなってきた。よーしよし・・・・・・。

・・・と自分をほめそやしていた矢先、お友達のサイトで紹介されていた真珠のネックレスのありえないハイクオリティー・ロープラスに感動するあまり、ステオク精神を忘れ去ってあわや「購入する」をクリックするところだった。

真珠を買うお金があるならヒスイかトパーズの方がいいな。だって真珠ってなんか葬式くさいじゃん、だなんて思っていた私ですらすぅーっと吸い寄せられそうな美しい黒真珠が、11万円だなんてショック。
15年ほど前になるが、こういうかんじの真珠がたった一粒だけついてる指輪にオイラ30万ほど払ったんスけど、あれはタヌキにかつがれて見た白昼夢だったのでしょうか。

で、結果から言うとこのネックレス、買い物かごには入れたものの、希望の長さを選択するのがめんどくさくて「購入する」のクリックには至ってない。
けれど一度ショッピングスイッチがオンになると、オフに切り替えるのはなかなかむつかしいのかもしれない。
パソコンを閉じて入った風呂の中でたまたまつけたショッピングチャンネル。テレビ画面にちょっぴり神話テイスト入ったチュニックが映ったとたん、すっ裸で風呂から飛び出して、濡れた体のまま0120ではじまる番号を猛烈な勢いでプッシュしていた。

ショップチャンネルには魔物がひそんでいる!買う気なんかゼロで、他にいい番組がないからぼんやり見ていたはずが、だんだんどの商品もよく見えてきた挙げ句、ハッと気付くと夢遊病患者のように0120・・・とプッシュしていることが結構ある。
これはきっと通販番組を見るときには、心の奥底では「お買い得なんだから何か買わないと損」「うかうかしてると売り切れる」と攻めのスタンスで構えちゃってるからじゃないかな。

注文したブツはまだ届いてないのだが、到着すれば写真を撮ってお見せしたい。
ふんわりシルクの女っぽいデザインなんだけど、ペイズリー柄の配色が高級インポートものの香りをただよわせており、8千円弱というお値段にしてはかなりいい感じ。色はオレンジとグリーン、どっちにしようか迷ったから2種類ともゲットだぜ!(駄目)。
ただ、私がグリーンを着ると、ロッキー山脈の山小屋にひきこもった変わりものの猟師の空気を身にまとってしまうので、グリーンはヘボピーにプレゼントという名の親切の押し売りをしよう。

あ、こう書いてるうちに、上の写真の黒真珠のネックレスもだんだん欲しくなってきたなぁ。下の日記の「心安らかに持っているものだけで満足できる倹約生活を送りたいものだ」という台詞は、きっと私の中にひそむ「もう一人のボク」がうっかり口走ったに違いない。


<ひとことメールお返事だわよん>

Xさま・・・「じぇんとる麺」は湘南爆走族に出てくるラーメン屋だったのですね!ぜんぜん知りませんでした!
「湘南暴走族」は読んだことがないのですが、「ビーパップハイスクール」「工業高校バレーボーイズ」と一緒に古本屋の棚に並んでいるアレですね。
80年台の夢と希望が凝縮された店をダメネーミングだなんてけなして、すまんかったな「じぇんとる麺」のオヤジ!・・・と言いつつも、たとえポール・ウォーカーに誘われようとも、やっぱり入店は全力で拒否!

あとXさま、おニャン子が流行った当時の風俗店に「ぶりっこ」「ニャンニャン」、ありましたね〜!「ぶりっこ」は松田聖子期〜現代に至るまでなお各地に現存してそうです。
あと、うちの近所には「CCがーるズ」という店が白昼堂々花びら3回転の看板を掲げており、本家からクレームはつかないのか?と他人事ながら心配でした。

カゲさん・・・カゲ師匠を弱気筋の部屋にご案内〜!(笑)経済は一時的な薬を投与されているだけとのコメントに心強いものを覚えました。そうですよねーやっぱ無理ですよね、V字回復だなんてどこの国の話やねん。四の五の言っとらんと下がれ株!(魂の叫び)

選挙はどうなるんでしょうね。私はこれまで必ず投票に行ってましたが、今回は投票したい党がないから困ります。
鳩山さんもオカルト派閥のご夫人と一緒に「太陽をパクパク食べています!」なんて言ってるようじゃトップとしてちょぴり不安。いや別に何を信じようと自由だし自分もオカルトは嫌いじゃないので、政権交代するならとっととして、霞ヶ関のビルの地下に「オカルト省」を設置の上、官僚には北から飛んでくるミサイルの進路を念力でゆがめたり、財政不足をおぎなうべく手から砂金を出す訓練をさせて欲しいものです。

いっそ次の総理にはひこにゃんかせんとくんがなればいいと思います。

あけみさま・・・ありがとう、男の筋肉の付き方を見にうちに来てくれて!男の筋肉の資料が欲しければ、うちで唸ってる海パンガイズの写真集の山から、だぶってるやつを一冊土産にします。

3分の1って苦しいですね。あけみ先生の原稿は1ページに詰め込まれた情報量が、サムゲタンの鶏みたいに多いからなあ・・・手がかかって当然。記憶の希薄化を恐れる気持ちは分かりますが、家に缶詰にならず、たまには戸外(アキバとか)の空気を吸った方が筆が進みますよ!
そんなわけで私は月末に株主総会でそっちに行きますので、首を洗って待っててください(誤った日本語の使い方)

2009年6月17日(水)

ここしばらく夕方のニュース番組をにぎわせている「天から降ってくるオタマジャクシ」。あれ、アスファルトの上でべちょっとつぶれたオタマジャクシそのものもグロテスクで、食事時にホタルイカの塩辛でも食べてたら思わずウエッってなりそうだけど、現象としてもなんだか気味が悪いよね。

竜巻に吸い上げられたものが降ってくるファフロッキーズ現象だというのが最も有力な説らしいが、それなら前からちょくちょくあってもおかしくないのでは?って気もするし、「ペリカンが口に入れてたエサを落っことした」という説も、日本の上空におっちょこちょいのペリカンがそんなにいっぱい飛んどるんか!とツッコミたい。一番ありそうなのは「ネットで連携した悪ガキたちのイタズラ」だと思ってるんだけど。

まあ理由はおいといて、このニュースを聞いた時には反射的に「なにか大きな変化のサイン?」なんて思ってしまった私は、「サイン」や「シックスセンス」など、ナイト・シャマラン監督の映画が大好きです。

「天からサカナやカエルが降ってくる」のは、小学校低学年の頃の愛読書だった「世界のなぞとふしぎ」にも載っていた。その本でも、竜巻に巻き上げられたサカナが降ってくるのですよとあっけない種明かしがされており、少女のロマンはかき立てられなかったもので、そのページはいつも読み飛ばしていた。

それよりも私の心をとらえると同時にひどく恐れさせのは、人間が自然発火する現象。
ロッキングチェアーでくつろいでいたおばあさんが突然ボーボー燃えだして、唖然とする人々の目の前で苦しみもだえながら死んでゆき、あとに残されたのは真っ黒に炭化してもとのサイズの5分の一ほどに縮んだ老女の遺体・・・・・・。

ごていねいに暖炉のそばに転がった炭化した頭部のイラストまでが添えられており(高熱のあまり頭以外は燃え尽きてしまったそうだ。怖!)、昔から考えすぎの私は「自分も突然燃えだして真っ黒な死体になったらどうしよう」と不安で夜も眠れなくなった。

この現象に対してはたしか、「警察は人間の中のリンがなにかのきっかけで燃えたせいだと説明しましたが、本当のところは今なお謎なのです。エスパーの念のエネルギーがうっかり内向きにはたらいたせいだと分析している研究者もいます」みたいな説明がされていた記憶がある。
それを読んで、自分が実はエスパーだったらカッコいいのになぁ、とよく夢想していた私はびびってしまい、「やっぱりエスパーになんてなりたくないです!」と神さまに前言撤回を申し立てたものだ。

他にも「体が突然磁石になった少年」や宙に浮いてる身長2メーターの宇宙人など、子供をおののかせるアイテムてんこ盛り。学校に行けばユリ・ゲラー目指してみんながスプーンをこすり、テレビではUFOや心霊写真分析番組のオンパレード。
オカルティックなムードにあふれたそんな時代のことを、天から降ってきたオタマジャクシのニュースでふと思い出した。

2009年6月16日(火)

いかん・・・下の日記を読み直すと、ここ数日間の文章はいつもに増してまとまりに欠けてますね・・・どうもすいません。
近頃、たった数十行の日記を書く時ですら単語が浮かばなくて四苦八苦、そうするうちに夜はどんどん更けてゆき、やおら睡魔に襲われてハッと気付くと、舞い踊る迦陵頻伽(かりょうびんが)の夢を見ながらペルシャ絨毯の上でよだれをたらして眠っていた・・・なんてことがしょっちゅうで困っている。

これはマンションキャンセルと母の帰宅作戦による疲れが出てるせいなのかな?でもこれから先もまだまだイベントめじろ押し。疲れただなんて言ってられない。
こっちの家の問題は片づいたけど、振り替えで契約した大阪の物件の内覧会、ローン契約締結、登記、売却、抵当権抹消・・・と想像するだけで顔に斜線が入りそう。いまさら言うのも何だけど、家を買うってホントにしんどい。こういう時、めんどくさいことは丸投げできるダンナがいれば、どんなにいいだろうとふと思ったりもする。

・・・とそんな弱気の虫を払いのけて、この週末には仲介業者との契約に行ってくる。それにしても不動産の仲介料って高いもんだな!物件価格の3%プラス6万円を売り手と買い手の双方が仲介業者に払うシステム、あれはちょっと酷いんじゃないの?

たった3%ぽっちとはいってもモノは鉄道模型や同人誌ではなく、数千万円する不動産。5千万円の物件ならば一度に300万円以上をゲットできるだなんて、一年に一件売ればそれだけで食べていけそう。バブルの頃にイケイケの不動産屋が、クラブの女の子を口説こうと、バースデーにリボンをかけたポルシェをぽんとプレゼントしていたのもうなずける。

何はともあれ、お金のことを考えるのはもううんざり。肩に乗せた重荷はどんどん下ろしてしまいたい気持ちでいっぱいなので、大阪のブツはとっとと登記して一刻も早く売っ払おう。
マジで誰か買いませんか?大阪・中之島の新築未入居1LDK。5重ロックでガードマン24時間滞在、エレベーターはカギなしでは作動せず、各部屋の中にまでセコム完備と、セキュリティーは至れり尽くせり。いつ孤独死しそうになっても大丈夫、独身女性に優しい設定です。

そしてすべてが終わった時には、残ったキャッシュはすべて現物(金とか米とか)に替えて山中に隠し、あとは貯金を殖やしたいだなんて欲望は捨て去って、心安らかに持っているものだけで満足できる倹約生活を送りたいものだ。

2009年6月16日(火)

日付がかわったばかりなんだけど、さっきNYダウを見たら200ドル近く下げていた。いや、昨日某所で出ていた最高レベルの暴落警報、話半分に聞いてたもんだから「ホンマに来たのか?!」とびっくりした。

たしかにここしばらくのアナリストや政治家の発言はありえないほど楽観的で、素人の私から見ても一連のコメントに「その強気はさすがにないんじゃね?」と一抹の薄気味悪さというかお尻がゾゾゾとするような違和感というか、なんともいえず落ち着かない感じを覚えていた。

さて、どうなのかな、以前からあちこちでささやかれていた通り、NYのこの下げを皮切りに株も商品市況もグタグタになって、世界はいよいよ恐慌の入り口に立つことになるんだろうか・・・・・・。

ノストラダムスの大予言におびえて育った世代らしく、未来予報図に対して私はかなり悲観的。そういえば2000年問題の時にもカロリーメイトとミネラルウオーターを買いだめして、万一に備えて思いっくそ身構えていた。頭の中に常にあるのは北斗の拳orマッドマックス的荒廃した世界地図だ。

よって投資家としてはバリバリの弱気筋に分類されるせいで、偉い人たちがいくら「景気はV字回復する!」と自信たっぷりに喧伝してくれようとも、世界経済が二番底を迎えるのでは?という考えが頭から離れないせいで、株が下がる方に思いっくそベット(空売り)している。そもそもそんなに悲観的な性格なら投資すんなよって話だが・・・・・・。

だからここ1,2週間というものは、株がありえないほど上がったせいで霊魂が肉体から80%ほど離脱してるんだが、どうなのかな、これでぼちぼち空騒ぎは終わって下げ相場が始まり、私に逃げ場を提供してくれるのだろうか?それとも個人投資家ががんばってる日本市場は、ニューヨークやロンドン市場に比べて意外に踏んばるのかな。
個人的な損得勘定だけから言えば、下げれば下げるほど嬉しい株価だけど、全財産失って首吊りする投資家が出るほどの株安を望むのも人としてナニなので、日経平均が今より2千円ほど安くなってくれればそれで満足。

そもそも経済予言者の読みが当たって恐慌にでも突入しようものなら、アメリカがくしゃみをすると腸チフスになるうちの会社なんか、あっという間にバタンキューだ。
それではいくら株が下げて利益が出ようと元も子もないので、もし今一度景気が悪化するとしても恐慌なんて事態にはならず、弁当男子が増加するレベルの不況で持ちこたえて、その後の世界経済はまったりU字回復してくれるよう、流れ星にお願いしておこう。

2009年6月15日(月)

母外泊作戦完了っ!寝たきりの人の介護はどんなに大変だろうと腰が引けてたんだけど、おむつ交換も食事の世話も、妹ヘボピーと力を合わせたら拍子抜けするほど楽だったよ。

ホームではなにを見せてもほとんど反応がない母なのに、車椅子を押して家の回りを散歩すると、目をクワッと開いてあたりの景色を眺めていた。何十年も見続けた懐かしい風景だから少しくらいは分かったんだろう。景色を見てにっこり、私たちと目が合うとにっこり。何を言っているのかは分からないながらも一生懸命しゃべろうとすらしたものだから、連れて帰ってよかったなぁと嬉しくなった。

どうせならお母さんが大好きだった元町に連れていってやろうよと、なんとか電車に乗せて繁華街へ出かけてソフトクリームやスムージーを食べさせたり、部屋ではシャンソンや映画音楽の流れる中、ヘボピーがフェイシャルマッサージをほどこしたりと、時間と体力の許す限り親孝行したって感じ。

最も恐れていた階段の移動ーエレベーターの無いマンションの4階まで抱えて上がるのは、体が棒くいみたいに突っぱってしまっているせいで死ぬかと思うほど大変だったけど、足でも踏みはずそうものなら最低一人は天国行きなので、気合い一発で乗り切った。

計画ではおんぶで上がるつもりだったのだが、腕がミイラ並みにつっぱって首に回させるのが無理なので、横から二人で抱えて上がる作戦に変更。母の背中に回した手をヘボピーの手としっかり絡ませて固定するのは、お互いにキモくてイヤだけど背に腹はかえられない。「キモッ!」と言いつつも階段を一気に駆け上がり布団まで運びきった時には、「鍛えててよかったね!」「普通の女の人だとぜったい無理だよね!」と互いのパワー&マッスルをたたえ合う姉妹。
ちなみにヘボピーの上腕二頭筋、トレーニングの甲斐あって、中山きんに君みたいにピクピクするようになっててのけぞった。「私、本格的にボディビルはじめようかなー」なんて言ってたけど、マジなら姉は応援するぜ。

・・・ということで取りあえず帰還報告。2,3日ほど筋肉痛に悩まされるだろうけど、ぎっくり腰だけは避けられたからホッと一息ついてます。

2009年6月12日(金)

現在朝の10時。リーマンが平日のこんな時間に家でなにやってんの?と言われそうだが、上司とケンカして会社やめました・・・・・・というのは冗談で、今日は有給をとって友人が車で迎えに来るのを待っている。お迎えが来たら一路A島へ、本日はホームから母を連れて帰り、日曜日まで実家でかいがいしくめんどうを見るのだ。

今では寝たきりで固形物も食べられなくなった母の介護がどういう風に大変なのか、家族の誰もよく分かってないのがちょっと怖いけど、ここで連れて帰らねば悔いが残る。まだ表情があるうちに何とかもう一度家を見せてやりたくて、全身ぐたぐたの状態の人を、エレベーターの無いマンションの4階までかついで運ぶことにした。

昨夜まで母は高熱を出していて、朝9時の段階で熱が下がってなければ帰宅は延期にしましょうと言われてたんだけど、心の中でお母さん、せっかくのチャンスを逃したらダメだよ!と強力な電波を送った甲斐があったのだろうか。さっきホームから「熱が下がりましたので連れて帰れますよ!(喜)」と連絡があったもんでバタバタ準備中。

そんなわけでしばらく実家に帰ります。そうだ!今こそマッチョメンに混じって続けたトレーニングの成果を見せる時なんだ!・・・と言いつつも、介護中にひざと腰をグキッとやらないか微妙に不安。日曜日に無傷でここに戻れるよう、皆様どうぞ祈っててください・・・・・・。

鹿児島・天文館周辺をあてもなく歩いていると、目の前に突然出現した愛国的トーテムポール。招かれたのだろうか?英霊に。ならば私ではなく妹ヘボピー(旧日本軍マニア)の方が適任かと思うでありますっ!

天文館で50年!隼人で35年!背後の平和かぶれしたおちゃらけマン喫の看板を威嚇しているようだ。近寄ろうものなら時空の穴に落っこちて、ゼロ戦飛び交う太平洋戦争下の鹿児島に放り出されるかも。

「ほしがりません勝つまでは」「正しき平和うち建てん 理想は花と咲きかおる」「古武士の魂軍刀 昔そのまま」など、入り口には味わい深いコピーがこれでもかと並んでいる。
「農機具は農民の汗がしみこんでいる宝物」「農民に農機具がなくなれば国が滅びる」のあたりは、心なしか中国共産党が辺境の農村に掲げるスローガンっぽいのだが。

アキバで売っていた足フェチスタンドに、南の街で出会うとは・・・・・・。軍国酒場のマスターはこれを見るとどう言うだろう。「今の日本は腐っとる!(怒)」?それとも「おっ!」と言ったきり嬉しそうにニヤニヤするだろうか。

生ゴミは生ゴミステーションに、桜島の灰は「降灰指定置場」にすてましょう。それにしても鹿児島以外では灰って生ゴミ、荒ゴミどっち分類?土みたいなもんだからナマ?

ダメなネーミングの見本。たとえクリス・エヴァンスやロメオ・クーパーに誘われようともここでラーメン食いたくねえ。
だが、ネーミングのせいでとっくにぶっ潰れてると思いきや、夜中に通るとバリバリ営業中だった。ふところの広い薩摩隼人に乾杯!

2009年6月10日(水)

ティーンの頃にはまりまくって、妹ヘボピーと妄想ストーリーを書きまくった映画「アウトサイダー」をひさびさに見た。

この映画、「スクリーン」や「ロードショー」では「ヤングアダルト映画」なんてカテゴライズされてたんだっけ、アップタウンとダウンタウンの少年たちの対立と葛藤を描いた単純きわまりない青春ドラマなんだけど、当時は夢見るガールズに大人気。映画雑誌のグラビアは毎号が出演俳優のグラビアで飾られ、お便りコーナーではどのキャラが素敵だのとみんなキャーキャー言ってたものだ。

ぶっちゃけストーリーらしいストーリーはなくて、燃えまくっていた当時でさえ、ストーリーの痛さに触れることはタブーだった。監督はフランシス・フォード・コッポラなのだが、えーっ?これ、「ゴッドファーザー」や「地獄の黙示録」と同じ監督が撮ったの?名匠もたまにはやらかすもんなんだー(「ワン・フロム・ザ・ハート」もな!)、と変に感心したおぼえがある。

どういうストーリーかというと「ダウンタウンの少年(ラルフ・マッチオ)がもののはずみでアッパークラスの少年を刺殺してしまったことをきっかけに、友人(トーマス・ハウエル)と逃亡生活をはじめる。でもってその道すがら教会の火事に遭遇。逃げ遅れた子供たちを救って一躍英雄になるが、本人は火傷で死んじゃったせいで、彼の兄貴分(マット・ディロン)がこの世のやるせなさにブチ切れて、弾の入ってないピストル片手に強盗をやらかした挙げ句、警官に撃ち殺されてジ・エンド」って感じ。

お約束シーンがありえないほどにぎゅーぎゅー詰めのB級映画がなぜあれほど盛り上がったかというと、「キャラがイケメン揃いだったから」、これに尽きる。
上記の3人の他にも、パトリック・スウェイズ、ロブ・ロウ、ダイアン・レイン、エミリオ・エステベス、レイフ・ギャレット、でもってトム・クルーズ・・・今では見かけなくなってしまった人もいるものの、さあ、いろんなタイプのイケメンを揃えましたぜ、好きな子じゃんじゃん持ってってねー、とにこやかに差し出されてる感じに乙女は燃え上がったのだ。スティービー・ワンダー歌う主題歌「ステイ・ゴールド」にもキュンキュンきたしね。

当時いちばん好きだったのはラルフ・マッチオ演じるプエルトリコ系?のジョニー。当時は黒髪&浅黒い肌がマイブームで、そいでもってショタコンの気まであったようだ・・・・・・。
雨に打たれてぶるぶる震えている子犬ちゃんのような瞳にノックアウトされた私の脳内では、どうしようもない両親に絶望しているジョニーの姉代わりとなって、ダウンタウンの小汚いアパートで彼を世話してやる妄想がうずまいていた。

アラフォーとなった今、アウトサイダーのイケメンたちを見直すと、一番タイプなのは意味もなく脱ぎたがるナイスバディーの爽やかアンちゃん、一番ゲイ受けしそうなソーダポップ(ロブ・ロウ)か、黒いTシャツが異常に似合う真面目なムキムキ男・ダリー(パトリック・スゥエイズ)。パトリック・スゥエイズはたしか「地獄の7人」で軍曹を演じていたが、本職かと思うほど軍人役がはまってた。

この己の好みの変化には年を感じてしまったが、おどおどした瞳のジョニーを「なにがあっても守ってやる!」と鼻息荒く妄想していた当時のノリは、今もあんまし変わってない。そう、私は今も昔も「守ってあげたい病」。かつて「ミキさんはパトロン気質なんですよ!」と友人に指摘されたのを思い出した。

ストーリーは取るに足りないと言いつつも、少女の頃の甘酸っぱい記憶が蘇ってきて、なかなかに楽しめた「アウトサイダー」。数十年ぶりに昔はまったものを見直すのってけっこう面白い。
これからは映画だけじゃなくてマンガやアニメも見直してみようかな。じゃあまずは釣りキチ三平(鮎川魚紳と結婚妄想)とドカベン(弁慶高校のマネージャー妄想)とあしたのジョー2(須賀清のアシスタント妄想)あたりから始めるか!

<メルフォ私信よーん>
おおおTさま!お久しぶりです!元気してらっしゃいましたか?
うふふふっ、Tさまはスポック妄想だったのですね。女性にはダントツで人気でしたよね。あのクールさと時折覗かせる情熱に乙女胸キュン。
今見るとマッコイみたいな友人が欲しいというご意見には深くうなずきました。くせもの揃いのクルーの中で一番普通にいい人。いや、私は友人よりもやっぱ結婚したいですが。今なお理想の男です、ゼニはなさそうだけど。

え?マッコイとのシンデレラストーリーを公開しろって?ダメ!ぜったい!あれは書いた本人ですらぶっ倒れそうになるほど恥ずかしい代物ゆえお蔵入りっ!ウエディングドレス姿のイラストとかあるんですよ・・・少女の妄想って成人のそれとはケタが違いますよね。あそこまで妄想できた自分がまぶしすぎる。

2009年6月7日(日)

これまでに得たものをあっさり捨てて、どこか知らない街で心静かに人生を見つめ直したなんて思うこと、誰でも1度や2度はありそうだけど、皆さんにもそういう経験はおありだろうか?

私は家族、友人、仕事、家、金銭など、今持っているものを守りたいという執着心がやたらと強いせいか、これまでは根無し草的な生き方をしている人や、“ふらっと海外移住”できるような人は、変化を受け入れる度胸と許容心があって羨ましいなぁと思いこそすれ、自分がそうしたいだなんてただの一度も思ったこともなかった。

けれども今はなぜか、家は売り飛ばして仕事もすっぱりやめて、どこか異国で新しい生活を始めたい気分。
海外移住が無理ならとにかく仕事はやめて、2,3ヶ月ほど海外をぶらぶらしてからどこかで喫茶店でもはじめるとか、田舎で農業の手伝いさせてもらいたい・・・・・・。いやー、こう書くと我ながらものすごい煮詰まりっぷりだ!

職場は安月給に我慢しさえすれば、変人に優しく自由な環境がこの上なく快適なんだけど、この快適さに甘えて○○年の長きにわたってなんとなく働き続けた今、こんなことを65才まで続けるのか?と思うと、なんだか急に薄暗い気分になっちゃったんだよねー。いやホンマ、人生の折り返し地点にいるオッサンオバハンが、誰しもがぶち当たってそうな壁だな、これ。

とはいえ、突然性転換してゲイバーに勤めるほどではないものの、こんな先の見えないご時世、安定した仕事を捨てるには相当な覚悟が必要。でも、先が見えない今だからこそ、こんな妙な焦燥感を覚えてしまうにちがいない。

有名企業を退職してタイに移住したり、店をたたんでヨーロッパの学校に入学したりと、高収入や安定した暮らしをあっさり捨てて海外に飛び立った同年輩の知り合いを見るにつけ、自分も発作的に辞表を提出して、スーツケース片手に酒の機内サービスが無いエアラインに飛び乗りたくなる今日このごろ。

この閉塞感を打開するためには、一週間でいいからエジプトに行きたい。そして朝から晩まで目に優しくない砂と岩ばかりの風景の中をほっつき歩きまわりたい。そうすれば岩山の山頂でモーセのように天啓を受けて、あとは心安らかに日常に戻ってゆけるかも。

けど、今はたった1日休むのが精一杯なんだよねえ・・・・・・。いっそ行くか?2泊4日でエジプト旅行。カイロからちょっと車に乗ればないことはないから、人がほとんどいない砂漠。

今はとにかく見渡す限り誰もいないこういう荒涼とした土地で、独り静かに癒されたい。

(写真はルクソール・王家の谷のあたり。私がこれまで行った場所でベスト3にカウントされる好きな場所)

2009年6月5日(金)

スタートレック見てきたよ。
中学生時代の私の頭の中は、大半は犬(アフガンハウンド)とスタトレで占められており、勉強そっちのけで文献の蒐集や俳優さんへのファンレター書き、そしてテレビシリーズの台本おこしーテレビを録音したテープレコーダーを、ものすごいスピードで停めたり再生したりしながら台詞を書き取るのだーにいそしんでいた。

中でも皮肉屋で人情家のドクター・マッコイが大好きで、当時の日記帳にはドクターと結婚する妄想ストーリーなどが心のおもむくままに書きつづられており、今読み直すと体がかゆくなって、読破はどだい無理な話。
また、そんなドリーマーの行く末を案じたのだろう、「スタトレばっか見てるとスポックみたいに耳がとがってくるで!」と叱られたのがきっかけで、生まれて初めて母と大喧嘩したのも今となっては懐かしい想い出だ。

そんなこんなで今回封切られたスタートレックは、私がはまったファーストシリーズのキャラクターの若き日の話、と聞いて「これは一刻も早く見なくては!」と劇場にかけつけた次第。いや、そもそもこの作品のことを知ったきっかけは、某海外ゲイ雑誌に載っていた若者Ver.スポックのグラビアだったのだが・・・・・・。
(さっき若スポック=HEROSのサイラーと知ってびっくり。そういや濃かったわ、ヒゲの剃りあと。“世紀末リーダー伝たけし!”のたけしかと思った)

で、映画はどうだったかと言うと・・・うーむ、なんというか・・・微妙。映画というよりテレビドラマ的で、べつに高いゼニ出して映画にせんでも、テレビシリーズでべつによかったんじゃね?って感じ。
ぜんぜん面白くなかったってわけでもないものの、「燃えすぎて冬コミはスタトレで申し込んじゃったらどうしよう・・・」とブルっていた自分は考えすぎ。

ストーリー的にはタイムトラベルやパラレルワールドが絡んでくるあたりから、理解するのがめんどくさくなってきたもんで、ストーリーよりもキャラ萌えに特化して楽しむ姿勢に方向転換した。

だが、そっち方面でも不完全燃焼。
たしかにどのキャラクターも“若き日の誰それ”という雰囲気を持った俳優さんをうまく起用しており、「ほほぉ、これが若い日のマッコイかぁ。かんじ出てるよね。あっ、こっちはMr.カトウね・・・って、彼だけぜんぜん若こうないやんけ!(怒)」とそれなりに楽しめるものの、しょせんはそっくりさん探し。一瞬胸はキュンとするけれど、継続的な萌えには発展しない。

そもそもスポックが女とあんなにイチャイチャしちゃいかんだろ!(怒)あれは彼も男、若い頃は・・・ってこと?それともイチャイチャゼロでは、映画的にいかがなものかという配慮からだろうか。

私の記憶が正しければ、ウフーラはスポックに秘かな片思いだったはずなのに、デキっぷりがあまりにも堂々としてたもんで「こんなんスポックじゃねえー!」と肩も落ちるというもの。
なんつーか、あこがれの男子が歌舞伎町の風俗店から出てくるのを見つけたような裏切られ感よ。せっかくの誘い受けっぽい口半開きも、お宝の持ち腐れというやつだ・・・・・・。

そしてなによりも主演女優のエンタープライズ号!「登場シーンで感動のあまり号泣したらどうしよう」と心配したが、涙ひとつこぼれなかったのは我ながら不思議な感じ。

20年以上前に制作されたロバート・ワイズの映画版だと、エンタープライズの神々しいまでの美しさー特にラストでカメラが船体を下から舐めるシーンには、今見てもゾクゾクさせられるが、今回のエンタープライズは、ペラいというか神通力に欠けるというかスペシャルじゃないというかただの金属の固まりというか・・・イマイチ感動できなかったなー。(むしろ石油と煤煙がしみこんでそうなロミュラン船&オールスキンヘッドのロミュラン星人に萌えました)

ひょっとするとこれが監督のJ.Jエイブラハムの個性なの?LOSTやクローバーフィールドの監督は、エンタープライズ号もしょせんたくさんある軍艦のひとつにすぎない、って見せ方をしたかったの?それとも単にCGというものがミニチュアに比べてどこか重厚さに欠けるゆえだろうか。

よかった探しをするならば、敵の攻撃を受けて人がガンガン死んでゆく艦内の描写のリアリティーとか、破壊されて宇宙空間を漂うスペースシップの残骸がタマランチ!などなど・・・捜せばないこともない。
もちろん青春をスタートレックに捧げた元ファンとしては心から応援したいし、パンピー的にも腐女子的にも盛り上がればいいなぁとは願うものの、もう一度見たいかと問われれば、きっぱりノーと答えてそうだ。

いや、ホンマに製作のために投下した資金はできるだけ回収して欲しいんだけどさ、「さぁ!萌え&燃えるぞぉ!」と気合いマンマンで映画館に向かった元・トレッキーでこれだから、スタトレ世界のことをぜんぜん知らないヒトは楽しめるのかな?1800円損した!なんて思われなければいいんだけど・・・と、映画館を出る時、思わず隣の人の顔色をうかがってしまった。

2009年6月4日(木)

マンションの問題が一段落してホッとしたのと、先々週の東京遠征&先週の鹿児島遠征で疲れがたまってるせいなんだろう。ここしばらく夜12時になると眠くて眠くてたまらなくて、眠気ざましにFXやりつつもパソコンの前に座ったままウトウト、ぽたりと落ちた己のよだれにおののいて飛び起きる毎日だ。

こんな時は疲労回復のため、2,3日ほど家から一歩も出ずにまったりとクパハネのえっちい話でも書きたいところだけど、今週末はマンションの一件が片づいた報告のために、先祖供養に行く予定なのだ。いや、自分特に信心深いってわけじゃないんだけどさ、なにか問題が一段落した時にはひとまず神さまとご先祖に挨拶に行っとかないと、何かやり残した気分になっちゃうんだよねー。

そして来週末はといえば、以前から家に帰りたがっていた母を一時帰宅させるもんだから、車を仕立ててはるばるA島のホームまで送り迎え。
寝たきりの人を移動させるのは想像するだけでブルッちゃうほど大変なことだし、ましてや実家はエレベーターがないマンションの4階。腰痛もち(ヘボピー)とひざ痛もち(私)の女二人で母を持ち上げてホンマに大丈夫なんか?という恐怖心がないでもない。
でも、もうほとんど言葉を理解できなくなった母に「家に帰る?」と聞いた時だけははっきり「うん」とうなずくからには、今よりもっともっと病状が進行する前に、せめて願いをかなえてやらねば娘として悔いが残るよね、とヘボピーと相談して無理することに決めたのだ。

そう、今こそGジムで鍛えたマッチョ姉妹の真価を発揮せねば。もちろん母を運ぶ時には、死に瀕した血まみれの戦友を肩にかついで敵の浴びせる銃弾の雨の中を進むソルジャー妄想を脳内リプレイだ!

そいでもって母をホームに帰した次の週末は、手術明けでリハビリ中の叔父の見舞い。月末はコナミの株主総会でまたしても上京っ!コンマイ社長のツラいやご尊顔を拝みに行くついでに東京周辺の県に足を伸ばし、今なお生き残っているウォートランの筐体チェックするのだよ。

はぁーっ・・・こう書くとかなりキツいスケジュールかも。ちょっとは落ち着け自分!って気がしないでもないが、私は泳ぎ続けていないと窒息死してしまうシャーク・ウーマン。まったりするより足が地面につかないくらいバタバタする方が性に合っている。
それにマンションの問題がひとまず片づいた今、2泊4日でエジプトにだって飛べそうな気力があるから不思議(夜は眠いけど)・・・っていうか、どんだけ家のことがプレッシャーだったんだよ自分?!とただただ驚くばかりよ。

ええっと、鹿児島県国分市○町○ー○号・・・あのアパートだな。鬼瓦さーん、鬼瓦権蔵さーん!書留ですよー!

国分の田んぼの真ん中にラ・ボンボニエール・・・家主はどんな動機でネーミングしたのだろうか?少なくともツッパリや武闘派は住みたくなかろう。

ギャル曽根ならこんなのチョロいかな?鹿児島市・天文館通りの「むじゃき」店頭に鎮座していた30Lサイズの「白くま」。店の歴史と共に歩んできた巨大な蝋細工は、経年変化でちょっぴり薄汚れながらも、続々と店に吸い込まれてゆく甘党たちを優しく見守っている。

それにしても店名が「むじゃき」・・・うーむ、どこがどうとはうまく言えないのだが、表と裏の顔を使い分けてそうな、なんとも微妙なネーミングだと思うのは私だけだろうか。

今や全国的に有名になった白くまとはこういうもの。上から見るとたっぷりのフルーツが白くまの顔をかたどっているのが特徴だ。こいつはミニサイズなせいかちょっと病弱そうだけど。

フーフーしたくなる熱い丼物とみそ汁、そしてこめかみがキーンとするほど冷たいシロクマの1266円トリオ。見ているだけで腹が痛くなってくるが、きっと鹿児島のヒトの胃腸はタフなのだろう。

生者さえも天国に導かれそうな看板。運転中にこんなもんが目に入ろうものなら、うっかりハンドル操作を誤って霊界直行しそうだ。
「天国会館」って不思議とパチンコ屋に多い名前だけど、葬儀場につけるには勇気がいるよね。社名もダイレクトに「天国葬祭」って、うーむ、創業者は天然なのか?

左の看板に導かれた先に建っていたのはこの建物。爽やかなブルーが象徴するのは晴れ渡った冥界の空の青?それとも俗世の汚れを洗い流すみそぎの水の色?

なんにせよここで葬式するのはちょっとイヤかも・・・・・・。