4月30日(月)

ユズさんがミクシィの方で答えてらしたバトンを貰ってきた。ユズさんには超絶貴重なエジプト漫画(注文中。近日中に感想を書くよ)も紹介してもらったので、この場でお礼申し上げます。へへっ……サンキュな、ユズ。

■複数回答不可!! あなたの1番好きな…バトン

1.動物は?
犬! 親友で兄弟で家来でパートナー。最愛の存在。

2.お菓子は?
えび満月。えびの部分を残してかじって、えびは最後に食べるのだ。

3.料理は?
シシケバブ。羊肉の小片を串に刺して塩コショウだけで味を付け、炭火で焼いたもの。イスタンブールの専門店で食べたシシケバブは、思い出しただけで唾で出るほど美味しかったな。

4.缶ジュースは?
損した気分になるのでショート缶は買わない。好きなのはUCCの缶コーヒーかな。本物のコーヒーに近づけようという努力を放棄したすがすがしさに好感を覚える。

5.インスタント食品は?
カップヌードル。種類が色々出ているが、一番クラシックなモデルが一番美味しい。

6.寿司ネタは?
シャコ。でも寿司ネタになる前のおかしら付きの状態は、宇宙人みたいで怖い。

7.パンは?
コッペパンにハチミツとマーガリンがはさまったやつ。でもカロリー表示を見ると焼きそばUFO並みだったのにびびって、最近ほとんど食べてない。

8.ドンブリは?
ヘレカツ丼

9.お酒は?
ギネスの黒ビール。一本300円と普通のビールの1.5倍もするので、一日一本と決めている。

10.TV番組は?
NHKのプラネットアース。高い受信料を払っていることを納得させてくれる素晴らしい映像。

11.お花は?
散りぎわが潔いから桜

12.洋楽は?
ザ・ビートルズ。イントロ2秒で曲名が分かるよ

13.芸能人は?
今一番興味あるのはマグニートーでガンダルフでサー・リー(ダビンチ・コード)のサー・イアン・マッケラン。

14.歴史上の人物は?
18王朝最後のファラオ・ホルエムヘブ。
アメンホテップ三世〜アクエンアテン〜スメンカーラー〜ツタンカーメン〜アイという、18王朝の一番美味しいところを目撃して、最後に自分が王になって、次の王に部下のパラムセスを指名した、いろんな意味で妄想をかき立てくれる人。
王座についてから、不正を許さない統治をしたと言われる(自分で書いてる)厳格なところや、アビドスの王名表から自分の前の王4人をすっ飛ばした黒いところも好き。

15.作家は?
うーん、一人に絞るのはむつかしいけど、フィリップ・K・ディックかな。

16.言葉は?
禍福はあざなえる縄の如し

17.雑誌は?
G-menと言いたいところだがクーリエ・ジャポン

18.マンガは?
手塚治虫作品でこんな人間になりました。

19.映画は?
タルコフスキーかミレルかで激しく悩むが、癒しパワーでズデネック・ミレルの「しりたがりワンちゃん」シリーズ。あの情感、あの清らかさ!幼児向けアニメなのに、見るたびに滂沱の涙を流してしまう。

20.お店は?
最近の行きつけは大阪のレディースオンリーバー・ジェリーフィッシュ。料理が美味しいし、変なチャージを取らない経営方針が気に入っている。

21.洋服は?
サイバー系!あとレザー。X−メンとかマトリックスとかフィフス・エレメントに出て来るみたいなデザインに飛びついてしまう。トム・フォードの頃のグッチや、20年ほど前にマドンナのとんがりブラジャーをデザインした頃のゴルチェが好き。
でも好きと似合うは別問題なんだよね……。

22.靴は?
ブーツフェチ。ピカピカに磨き上げられたブーツより、泥で汚れたブーツに萌える。

23.香水は?
最近香水はつけてないけど……メンズしかしない。昔はシャネルのエゴイストでホスト臭をプンプンさせていたが、その後、名前に惹かれてファーレンハイト〜グッチのラッシュに至る。香りも好みだが、ラッシュって名前から連想するものがスケベっぽくて好き。

24.アウトドアスポーツは?
スポーツと呼べるのかな、犬連れのハイキング。イリが元気な頃はよく一緒に裏山に登っていた。けど今の犬(マヤっこ)はデブって体が重いせいで、すぐにへばって脱落してしまうのが残念。

25.インドアスポーツは?
黙々とマシントレーニング。

26.装飾品・貴金属品は?
ヒスイ。ただ、ババァ臭いことと、色のいいものはアホほど高いのが難点。一目惚れだった指輪を一つだけ持ってるけど、柔らかい石ゆえぶつけるのが怖くて、ほぼ年中お蔵入り。

27.季節は?
人は自分の生まれ月周辺の気候が好きだと言うけど、あれはホントなのかな。私も生まれ月の11月前後が好き。晩秋のどこかもの悲しい空気に触れると、我知らずヴェルレーヌを口ずさんでしまうのだ。(嘘)

28.落ち着く場所は?
ペルシャ絨毯のショールームみたいな自分の家のリビング。イランの織子さんの汗と涙の結晶の絨毯の上に寝ころんで、緑したたる楽園の夢を見るのが幸せ。

29.旅行先は?
ベニ・ハッサン〜エル・アマルナのあたりの中エジプト。何人ものツーリストポリスにべったり張り付かれ、ちょっとしたVIP気分を味わえる。

30.インターネットサイトは?
日本の古本屋。アマゾンやヤフオクでアホ高い値が付いた本でも、ここでは捨て値で出ていたりする。

31.必ず名指しで6人に回してください
あっという間に答えられると思いきや、意外に時間かかったよ……日記のネタに詰まった人はどうぞ。

4月29日(日)

ー鬱日記につきご注意!ー

イリが逝ってもうすぐ丸4年。今日は花束を抱えて霊園にお参りしてきた。
さすがに4年も経つと悲しみも記憶も薄れてくるんじゃないかと思っていたが、彼についての記憶だけは、時が経っても褪せそうにない。夢にも立て続けに出てきて、泣きすぎた私のまぶたを腫らさせたりする。

昨夜の夢で私は公園のベンチに座り、長い尻尾の絹毛を旗のように風になびかせて遊ぶイリを見守っている。私はイリが自由に遊ぶ姿を見るのが大好きで、共に山や川や公園に出掛けては、犬を眺めて過ごすのが日課だったのだ。
そこへ話しかけてきたのは、制服を着た女子高生。「綺麗な犬ですね。お姉さんの犬?」「うん、そう。でもこの犬、4年前に死んじゃってるの」「そうなんですか……」

夢の中のイリは、若くて元気な頃のほっそりとした姿。緑に映える白い犬を眺める私には、これは夢なんだと分かっている。
それでも夢の中でも再び会えたことが嬉しくて、また同時にもうこの世にはイリはいないんだと思うと辛くてたまらない。犬を呼び寄せると首を強く抱きしめ、頬をすり寄せて何度もイリ、イリ!と名を呼んだ。
その時、犬の体温と滑らかな被毛の感触が、まるで生きているかのように感じられて、懐かしさと寂しさで一杯になった私は、枕を涙でぐしょぐしょにして目が覚めた。

それよりもう少し前に見た夢では、私は病院の分娩室の前で待っている。一体誰の出産かは分からないのだが、そんな場所で待つような体験は、今までただの一度もしたことが無いから、分娩室のイメージは、ドラマでよくある「手術中」のシーンからの借り物である。

その時、重い音を立てて扉が開き、沈痛な面もちの医師が白いおくるみを胸に、分娩室から姿を現した。「お気の毒ですが……」

「そんなことがあるはずない!」声を荒立ててもぎ取ったおくるみには、人間ではなく白い仔犬が包まれていた。「イリだ、これはイリだ!」

直感的に思うと同時に、私は仔犬の鼻に口を当て、気管に詰まった羊水を吸い出した。そしてその数秒後……息を吹き返すと、キュンキュンと甲高い声で鳴き始めた仔犬。
その声を聞いた時、私はとまらない涙をぬぐいながら思ったのだ。ああ、この世のどこかで再びイリが生まれ出たんじゃなかろうか。

転生や霊魂の存在について、100%信じているわけじゃない。あるのかもしれないし無いのかもしれないとぼんやり思う程度である。
だが、ことイリの話となると、私はスピリチュアルなものを盲目的に信じる気分になってしまう。私はヒトでお前はイヌ。異なった種の間のソウルメイトなんてあり得るんだろうか。もしあるなら私たちはどこかで繋がっていて、いつかまた再び逢えるんだろうか。

イリが世を去ってから丸4年。言ってしまえばたかが犬に、何故ここまで執着するのか自分でもよく分からない。ーとはいえ、今まで生きてきた数十年において、一番愛しく慕わしく忘れがたい存在は、やはりあの美しい犬であるのも確かなのだ。

彼の命日は22日。その日までにはあと一度くらいは夢に出てくるかな。そうしたら、お姉さんはしっかり生きてるから心配は要らないよ、と安らかな気持ちで犬に言えるように準備しておきたい。

4月29日(日)

誕生日石というのを調べてみたら、私の石は「鎖」。違うそれ石とちゃう!(怒)
ちなみに石言葉は「束縛と隷属」。どマゾだと決めつけられたみたいでなんか悔しい。
http://www.j-tano.com/birthdaystone009.htm

ただ、はっきりと定められている12ヶ月の誕生石とは違って、誕生日石は資料によって若干分かれるようで、別のサイトさんhttp://stone7.blog10.fc2.com/で見てみると、11月6日は「ヘミモルファイト」となっていた。

なんじゃその総合ビタミン剤みたいな石は?と写真を見ると、えらくクリアなスカイブルーが目に飛び込んできた。ブルーは好きな色だけど、人間に例えるならば、白い歯をキラッと光らせたポロシャツ姿の青年のような爽やかな雰囲気は、キャラ的にクドくて黒い自分には似つかわしくない。

ただ、「古来より悪霊を祓う石として有名です」という点には心惹かれる。両親の病に自分のヒザの痛み、犬はキレやすくヘボピーは酔っぱらって買ったばかりのコンタクト紛失(笑)……とろくでもないことが続くので、開運のためにはワラをも掴む気分なのだ。

うーむ、お守りとして一つ買おうかな。名前すら聞いたことがないようなカラーストーンなら、どうせトルコ石並みに安いんだろうし……とネットショップで検索してみると……すまん、ナメてて。ルース(裸石)が2万〜8万円と意外なお値段。

悪霊よけならエジプト旅行の前にお友達が、「これを忘れずに持って行け!」と血相変えて(多分)送ってくれて、それ以降肌身離さず身につけているいわくつきの水晶の勾玉・愛称シャダちゃんがあるしなぁ。11月の誕生石ならトパーズも持ってることだし、これ以上アクセサリーを増やすのも無駄遣いっぽい。

だが、ショップのHPで見たヘミモルファイトの、美しく澄んだ空色が目に焼き付いて離れない。その空は、マグリットの描く白い雲を散らした、どこか不穏な青空だ。

ああ、「この誕生石の人は独占欲の強い人でしょう。細く長くを心がけましょう」というアドバイスが空しく響く。独占欲と物欲の強い私は今夜あたり、レム睡眠のまま楽天の「買い物かごに入れる」をクリックするのかもしれない。

4月28日(土)

どうしてあんなにカッコいいのだろう、モッズヘアCMの美容師は!

銃器の代わりにハサミやドライヤーを構えた美容師たちが、チャーリーズエンジェルばりのポーズをキメる昔のヴァージョンでは、後光が差すような男どもに「ええもん見せてもろて……」と思わず手を合わせて拝んだものだが、限りなくゲイチックな二人が登場する今の「シャンプー台Ver.」も、「うほっ!いい男!」とテレビ画面ににじり寄ってしまう。

一人は耳がでかくてギョロ目、もう一人はぬりかべ系ののっぺりした顔立ちだから、一般的な美意識からすると、彼らを「美形」に分類するのはちょっと苦しいのかもしれない。

だが、カンナやバーナーや警棒や契約書……商売道具を持った時、男は立ち食いそばのどんぶりや、ゲームコントローラーを持った時の5割り増しで輝くもの。ドライヤー片手にモデル女性に最後のお仕上げをほどこす美容師も、トップモデルばりにカッチョよく見えてくるのだ。

いいなぁ、パリやNYにはこんな美容師がいかなごの佃煮ほどいるんだろうなぁ。私も黒いシルクのシャツを着た美容師に、オネェな手つきで生え際のカミソリをゾリゾリとあてて欲しい……

……と考えると、急にいつもとは違う美容院に行きたくなってきた。次の海外旅行では目に入った美容院に飛び込んで、「今一番流行ってるスタイルにしてください!」と注文してみようかな。
それがウズベキスタンやモロッコの美容室で、出来上がったのは世界の国からこんにちは、1970年万博のコンパニオンもどきであっても、それはそれで面白いかもしんない。

ところで先日の美容院。パーマをあてると時間がかかって、ヒザの痛みに耐えられそうになかったので、ジルベール頭は先送り。ヘアカラーとカットだけに留めておいた。

だから喫茶&スナック「ツタンカーメン」のママにならずには済んだのだが、美容院から出てきた私の頭は、例えるならば悪い妖怪のリンチで髪を切られたウエンツ版ゲゲゲの鬼太郎……
今はワカメやコンブを食べながら、ただただ髪が伸びるのを待つ毎日である


<一言メールお返事よん>

Sさま・・・エージェントスミスとサリエリのカップルだなんて最高です。

もしくはエージェントスミスとマグニートー……うほっ!これは萌える!!(腐)
そういえば米国のゲイカルチャー雑誌、OUTの最新号は「グラス・クローゼット」特集でした。←購読申し込みしてないのになぜかサービスで送られてくる(笑)。
何故ハリウッドでは同性愛の俳優達がカミングアウトしないのか?という内容なんですが、ここでもサー・イアン登場。カミングアウト後も俳優としてのキャリアには何ら影響がなかった例として取り上げられてましたよ。
グラス・クローゼットについてサーがコメントした記事はこちら。
http://www.walkerplus.com/tokyo/latestmovie/news/news3262.html

それにしてもエルロンドxガンダルフなんてサイトさんは、果たして存在するのでしょうか?無いのなら自分でやらなきゃならない気分になってきます。
いやしかし、この広大な腐女子の世界、SさまやAさま
のような方もいらっしゃることですし、捜せばきっと見つかるのでしょう。

Aさま・・・指輪サーチで同志がみつからないという経験は私にもあります!ちなみに私の本命はスランドゥイル(レゴラスパパ)×エルロンドだったりするのですが…。

おおお!100人の同人女子がいれば100通りの……(以下略)はじめましてAさま、腐れサイトにようこそ!
スランドゥィル(今「すらん」で単語登録しました)とはエルフシーンでバックにいた人たちの中の一人でしょうか?それはまた美味しそうな!しかし聞くからにイバラそうな……(笑)

私はまだ指輪シリーズを一度きりしか見ていない上、原作も未読ゆえ、初回はストーリーを追うのに必死で細かい部分はまだまだ把握できてないのですが、エルフが3人以上集まるシーンには、何かとてつもなくよい香りを嗅ぎ取っておりました。「何?このありえない美形集団?巻き戻しで名前を調べなくては!」って感じで、ヲタ心が萌え勃ちましたよ。
超ロンゲは「機動性に欠ける」という理由から苦手だったはずなのに、「指輪」で知ったロンゲの魅力。特にオッサンの。(笑)

とにかく早急にDVDをもう一度借りてきて(買うべきですね)、エルフシーンを中心にチェック入れてみます。
一週間後に私が血眼でスランドゥィル/エルロンドを捜していたら、その時にはそっとアドバイス頂ければ幸いですv

4月27日(金)

昨日美容院から帰ってきて、睡魔と闘いながら書きかけた日記だが、文章がどうしてもまとまらなくて放置していたものを、今読み返してのけぞった。
“頭の上に小さな雨雲がくっついて来ているような、何とも言えないブルーな気分”って……オイオイ、いったいどこの思春期の娘なんだよ……おふざけもほどほどに、と自分に言いたい。

他の部分でもあそこが痛いここが痛いとエンドレスで愚痴たれてて、よくまぁこんな癇癪中年日記を人様の目に晒さなかったもんだと、ホッと胸をなでおろした。どうやら湿気と足腰の冷えは、人を否応なく後ろ向きな気分にさせるものらしい。

で、その足腰の冷えを撃退するため、数日前から飲み始めたのがショウガ紅茶。
いや、最近話題になっている「老化は体の乾燥が原因だった」という健康本を、ちかごろ老化が気になるカレに頼まれて買ってきたんだが、パラパラとめくってみると、めんどくさがりで酒飲みな私の心をくすぐることが書いてあるじゃないか。

なんたって、「朝は食べたくなければ無理に食べる必要はなし」というところと、「夜は和食を中心に好きなものを食べてもいいです。酒も飲んでも構いません」という部分が気に入った。
ただ、朝何も食べない代わりに、体液の流れを良くし、体の不要な水分を排出させるための、ショウガ紅茶やニンジンリンゴジュース(これは作るのがめんどくさいから私はやらない)を欠かしちゃならないそうで、だから私は喉が乾くとショウガ入り紅茶をがぶ飲みしているのだ。

作り方はお料理苦手な私にもできるくらい簡単。
1・熱い紅茶にすりおろしたショウガを加える。
2・黒砂糖かハチミツで甘みをつける 
3・喉が乾いたらそれを飲む

これを飲み始めて3,4日になるが、すごい!膝の痛みが消えた!……とまでは行くわけないが、ぱんぱんに腫れ上がって痛いほどだったふくらはぎのむくみが、かなり取れて楽になった。まぁこれは整骨院に行っている影響もあるかもしれないけど……

ただ、気になるのは紅茶に入れているハチミツの質。
値段につられてずいぶん前に買い置きしたままだった中国産を使っているのだが、ビンの中で白っぽい結晶と化しているこいつは、果たして本物のハチミツなのだろうか?
確かにビンのラベルには「純粋 蜂蜜」「原材料・ハチミツ」とあるものの、気にしだすと、ラベルの「純粋」の文字が「すみません、実は純粋じゃないんです……」と自信なさげに小さくなっているように見えてくる。

そもそも国産ハチミツなんか小さなビンで千円もするというのに、手元のこれは1200グラム入りが千円もしなかったことに、えもいえぬ不安を覚えるのだ。
おい、どうなのだ?お前は本当にハチミツなのか?ハチミツと信じて、私はチクロ(古)入りの液体を飲まされてるんじゃないのか?

そう考えると、せっかくのショウガ紅茶の効果も消え失せそうだ。
かといって使っても使ってもちっとも減らないLLサイズビンのハチミツを、一気果敢に下水に流し去るのも、MOTTAINAI精神が許してくれない。

どなたか食べるのには腰が引けるクオリティーのハチミツを、有効利用する方法をご存じないでしょうか。
もしも「体に塗ってベタベタするのを楽しむ」「キライな奴のデスクの引き出しに流し込む」以外に何かいいアイデアがあれば、是非ともメルフォからご一報下さいませ。

4月25日(水)

ヒザがようやく楽になってきたせいで気分も軽い。今夜は睡眠中にグキョッときて、痛みに呻いたりせずに済むんだろうか。
それにしてもこの時期、ヒトも含めた動物の体がゆるんで、いろんなところに異常が出てくるという医者の言葉は当たってるかもしれないなぁ。

実家ではマヤっこが凶暴化して家族を恐怖のどん底におとしいれ、スーパーに買い物に行くと、ブツブツ独り言を言いながら、おびえたカマキリもどきの攻撃的アクションを織り交ぜる人に遭遇。それも地階と一階に一人づつ……

病院は病院で、予約を入れようとしたら、ギックリ腰やむち打ちに襲われた人々が大挙して押し寄せたせいで、予約は夜の8時までビッチリ満杯!しょーがないから8時からの治療を受けて、帰宅したのは10時半になってしまった。

とはいえこの調子が続いてくれたら、明日は椅子に2,3時間座っていても平気みたいだから、久々に美容院にでも行こうかと思っている。今はショートとセミロングの中間地点といったところだけど、このハンパな頭をどうするかな。

真っ先に思い浮かんだヘアスタイルは、以前美容院で付けた注文、「ギリシアの少年風」……ワケわからん。
いや、オタク女子なら「ギリシアの少年」と聞くと、条件反射的に「風と木の詩」のジルベールの、セミロングにゆるくパーマがかかった頭がポヨ〜んと浮かぶかもしれないが、美容師のアンちゃんにとってはそんな気が狂ったオーダー、長州小力に「エビちゃんみたいな頭にしてくれ!」と言われると同じくらいイヤだと思う。

だが、かつてその上をゆく注文を付けた女子がいた。それはヘボピー、我が妹。

当時NHKで「COSMOS」という宇宙番組が放映されていたのだが、中学生だったヘボは、番組のホスト役、カール・セーガン博士の写真を切り抜いて床屋へ持って行き、「これと同じにしてください」と力強く注文……ってアンタそれは単なるオッサンや!

まぁ、成人してからというものは、ヘボピーはフェミニン路線をひた走り、キテレツな頭で良識ある人々の眉をしかめさせるのは、私の十八番になってしまったのだが。

ただ、ブチャラティのカット角度をより過激にして、手に突き刺さりそうなエッジを付けたボブヘアーや、サッカー選手が好みそうなカッチョいい刈り込み頭は、とかく管理に時間とお金がかかるので、その双方に事欠く今は避けた方が賢明。
……となると、ショートとセミロングの中間の長さの、ものすごいコシが強いこの髪の毛に適するのは、毛の勢いをパーマ液で削いだジルベールスタイルしか残されていないのである。

ただ、ジルベールは男の情炎をかきたてるアドニスの如き美少年、片や私はリーマンでありながらどことなくネオンの匂いのするオヤジ女。
ここにパーマを液とヘアカラー剤が加えられ化学反応が起こったなら、3時間後には喫茶&スナック・「ツタンカーメン」のママが出来てるかもしれない。

4月23日(月)

ヒザが痛むせいで手負いのサイのようにイライラしている。
おまけに、さっき10日ぶりに体重計に乗ったら、一気に3キロもデブっていて唖然愕然!足がむくむのはやっぱヒザのせいかなぁなんて思ってたんだが、単に太っただけだったとは……。

二度目のヒザずれからたった2週間弱だというのに……太るは易し、痩せるは難し。まぁ毎日少なくとも2時間は歩いていたのが限りなくゼロに近づいたんだから、太って当然といえば当然。
あーあ、あの夜寝違えさえしなければ……と、腹立ちのあまり壁にパンチしそうになったが、拳の骨を折るのが関の山なので、代わりにDHCのプロティンダイエットセット30袋入りを注文した。これから元の体重に戻るまで、鋼鉄の意志でダイエットするぞ。

ところで「指輪物語」。同人界が一体どういう事態になってるのか知りたくて、やっとサーチを探り当て、興味津々で覗き見たところ、うーむ、登録サイト983件って思ったより遙かに多い。指輪というジャンルには、むっさいヒゲとロンゲとオヤジと爺さんをものともしない、タフなおなごが多いと見える。

で、肝心の(笑)腐女子的人気デュオはといえば、私の予想では、無精ヒゲがワイルドなアラゴルンと、金髪ロンゲの繊細な美形だが、時折見せる黒さが光るエルフのレゴラスのカプが頭一つ抜けているかと思いきや、ボロミアとファラミアの執政官兄弟(双方ロンゲのヒゲ。むさい。)がびびるほどの人気で、同人女の業の深……いや着眼点の良さに脱帽しちゃったよ。

それにしても指輪って、当然のようにキャラ名がカタカナなだけあって、カップリング表記がまるで呪文のよう。
アラレゴ、ボロアラ、サルガン、ギルエル、ギムレゴ、ボロピピ……って
腐っとる!(笑)
でもきっと遊戯王でも、知らない人から見るとW遊戯だの表裏だのマリマリだの海闇だのと、ぜんぜんワケ分からないんだろうなぁ。

ただ一つ痛いほどに分かったことはといえば、同人女子の豊かすぎる妄想力と溢れる才能、そして「100人の同人女子がいれば、100通りの嗜好がある」ということだった。いやはやまったく、腐女子の世界は広大だわ……

ちなみに私が一番グッとくるカプはといえば、エルフの領主エルロンド(ヒューゴ・ウィービングは「マトリックス」でエージェント・スミスも演じている。萌!)X最終兵器王子、サー・イアンのガンダルフ爺なんだが、983サイトを擁する指輪サーチにおいてすら、何故かエル/ガンという文字は見あたらなかったのはちょっと寂しい。

4月22日(日)

久々に実家に帰らず終日在宅。コツコツと掃除を続けた甲斐あって、約2年ぶりにベッドルームの床を見たーっ!
さて、お次はリビングルームの番だね。(ここが又ヒデェのよ)

ただ、掃除をしたからといって、マンションの床面積が広がるわけじゃない。押入やクローゼットからあふれ出たガラクタを押し込むためには、今そこに入っているものを、涙を呑んで捨てなきゃならないのだ。

整理整頓のガイドブックには、「一年間使わなかったものは潔く捨てるべきです」とサラリと書いてあったが、それが出来たらみんな整理整頓の本なんぞ買わんっちゅーの!(怒)
かく言う私のクローゼットにも、10年越しで着ていないブランド衣料がうなっている。購入時にはそれなりの値段だったゆえ、もったいない精神発動でどうしても捨てきれない、半化石的年代物たちだ。

さすがにバブルの頃に買ったピンキー&ダイアンの、熱射病の熱帯魚がガンダムコスをしたかのような、目に痛い原色プラス浅野内匠頭のかみしも並みの肩パットがくっついたスーツや、クリーニング屋のオバちゃんに、「この服はどっちが上なのか?」と怒ったように質問された、コム・デ・ギャルソンの総絞り藍染めのドレスなどは、とうに荒ゴミで廃棄した。

それでもまだ、色デザイン共にオーソドックスだと(当時は)思われたイタリアブランドのスーツは、大きなつづら7.8個分がバブルを乗り越えてコールドスリープ中。いつか流行が一回りして、再びイケてるデザインとなって蘇る日を静かに待っている。

けどね、今日それらを3年ぶりに引っぱり出して見たところ……やっぱりこれを着るのは無理すぎるーっ!!

ああ、昔のスーツってどうしてあんなに肩パットが厚く、着丈が長く、パンツの幅が広いんだろう?!
特にパンツときたら、タックが前後に6本も入って、たくましい私の足ですら片方に2本入るほどの太さがある。まったく応援団員のボンタンじゃないんだからさぁ……生地の無駄遣いとしか言いようがない。

おおおお……!こんな使えないものに一着あたり数十万もの大金を、何の躊躇もなく支払っていたとは!後悔の余り頭皮がはがれるほど頭をかきむしりたくなる。
私が人生で最高にバブリーだったのは、なぜか世間でバブルがはじけた数年後だったのだが(同様の環境の人は意外に多いらしいけど)、洋服にそんなゼニを使うなんて、今じゃ夢の中ですら思いつかない愚行である。

ただ、言い訳じゃないけど、かつては「いいスーツは一生モノ」だなんて言われてたんだよね。そして私もその浮かれトークに乗せられて、カシミアの紺のスーツとかをバカスカ購入した阿呆の一人なのだが、振り返れば機械式の時計やエルメスのバッグならまだしも、洋服でそれは絶対にありえないこと。

だって皆さん、たった3年前に買った洋服ですら、色とかデザインとかなにかが微妙にカッコ悪くなってて、衣替えでプラスチックケースから出したはいいが、結局シーズン終わりまで袖を通さなかったりするでしょ?

女性として枯れてきたせいか、それとも単にゼニに困りがちなせいか、今ではファッションにはほとんど興味はないが、若い頃の着道楽を経て、私が今ようやく辿り着いたのは、時を越えて変わらず存在し続けるのは、ミリタリーとエスニックと宗教衣装、という結論である。

この大量の高級スーツは、週末にでもNGO系リサイクルショップに持っていって、タダで引き取ってもらうことにしよう。
明日の食事にも困っているような女性が、富める国から寄付されたシャネルやジバンシーの古着を着ている、というへんてこな現象がアフリカで見られると聞いた時には、なんともいえない気持ちになったものだが、NGO団体に寄付した私の洋服たちはいったいどこへ行くんだろうか。

そう考えるとモノフェチとして、己が一度は愛した洋服達の一生の幕引きは、いっそこの手でズタズタにして……なんて不埒な考えも、ふと頭をよぎったりして困ってしまう。

4月21日(土)

本日はキッチンハイター、カビキラーそしてマイペットと親交を深めたせいで、働き者の農婦みたいに手がガサガサ。
チューブにちいさな看護婦さんが描かれたハンドクリームを塗ってから、「休憩」と称したおサボリタイムに入っていると、なんだか急に「ガキでか」と「まことちゃん」それから「マカロニほうれん荘」を読みたくなってきた。私はこれら三作のギャグの洗礼を、まっ正面から受け留めた世代なのだ。

どうだろう、今でも絶版になってないのかな。そして何よりも成長しきった大人の今、少女の頃のように面白く感じるんだろうか。
もしも面白く思えなかったら、自分が年取ったのをひしひしと感じて、ちょっと寂しくなるかもしれない。
反対に、作者が精神的に疲弊して「マカロニほうれん荘」が打ち切りになる直前の、コマ割りは一ページ2コマ、ギャグも完璧に破綻していた時期の話には、子供心ながらえもいえぬ不安と目まいのような感覚を覚えたものだが、今あのあたりの回を今読み直すと、作者に共感する立場になってたりして。

さて、これから又ちょっくら掃除して、日が暮れたらくるくる寿司を食しに、はるばる大阪まで出張してくるよ。
メールのお返事もためまくってるし、明日にでも作るような大口叩いていた、ミクシィの古代エジプトフィクションコミュニティーの準備もぜんぜんなのだが、お掃除をがんばった己への褒美と称して、今日のところはひとまず欲望に正直に生きておく。


<一言メールお返事よん>

Sさま・・・美しきはげまゆなしダーリンの世界へ通じる逢引のゲートからウォートランが撤去されないよう、及ばずながら私もご飯の前にちょっぴり心の中で手をあわせておきますね。

おおおぉ!そういえばヒザを痛めてから、ぜんぜんダーリン(互いのフェチの方向性が合わず別居中)に遭ってない!いや、もしもウォートランのあったところにパックマンやインベーダーゲームがあったら……と思うと、恐ろしくて行けないのです。
だけど
逃げちゃダメだ!体の不調を言い訳にゲーセン詣でをサボるなんて、内縁の妻失格、このままじゃベルリンの家の庭に咲くバラが枯れ……(痛)。
うーん、明日にでもマシンの存在だけでも確認に行きたいと思います。

でも、もし無かったらどうしましょう……手に入らないとなるとますます欲しくなるという、成金のダメ息子のような粘着質の性格ゆえ、意地になって香港のゲーセンにまで教官追跡の旅に出たりして。
その際には、香港のネットカフェよりSさまに、微妙に文字化けしたメールを送ります。

Xさま・・・ベランダにもぐもぐ無表情なヤギ、と聞いて「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」的情景が浮かびました。
あの主人公と同じように管理人さんの心も疲れておられるのかもしれないですね…。
ヤギはストレスに弱いと聞いた気がします、子供の頃小学校で飼育しても長生きしなかったような覚えが。

さっき掃除で開けっ放しにしておいた窓を閉めに行ったら、窓から建築中の高層マンションが見えて、思わず「あんな眺めのよさそうなところに家買えるなんて、憎うっっっ!!」という妬みの心が。

人様の幸福を羨むのは心が疲れている証拠。今なら私も素でディック作品のキャラの仲間入りできそうな勢いです。それも「暗闇のスキャナー」あたりの、テンパリすぎて人格崩壊寸前のヒトたちの……(笑)。

こういう時には心の汚泥を洗い流す映画でも見て、リフレッシュすべきかもしれませんね!いや、「電気羊」の映画版・「ブレードランナー」は余計ダークになるからイヤです(笑)。どうでしょう、野生馬の青春アニメ、「スピリット・きれいな涙」あたりでお茶を濁しては。(それにしても「きれい」をダイレクトに題名に持ってくる度胸はすごい)

「電気羊」、お読みになられたのですね(喜)。私はラスト近く、主人公が「本物」のカエルと思われるモノを見つけてもすごードキドキするシーン、そしてそれもやっぱりアンドロイドだと分かった時の壮絶なガッカリ感が頭から離れません。
「あんな失望、私なら乗り越えられないないなぁ……」と思うと同時に、動物飼いとして、今身近にいるホントの生き物たちがたまらなく愛しくなり、世界中のナマモノに頬ずりしたい気分になったものです。

芝ヤギといえば数週間前、例のショップに見に行ったのですが、うつろな目をした無愛想な生き物の代わりに、ひょうきん者のアヒルがお尻ふってました。
ストレスが溜まりすぎて放逐された芝ヤギさん、今頃さびれた温泉地のレジャー施設で、ゆったりと静養しているといいのですけれど。

Nさま・・・ディップなんてオッシャレ〜なものではございませんが、アボガドの使い道にお困りの際どうぞ。
ワサビ醤油でアボガド。焼海苔で巻くとなおよろし、です。どっちかというと、ワインより焼酎のつまみですが(笑)
アボガドは変色しやすいので、すぐ召し上がって下さいね。

アボガドの海苔巻き、それは美味そー、作ってみます!寿司ネタではカリフォルニアロールが一番好きデース!という、日系アメリカ人の私が(嘘)、どうしてそんな美味しい調理法に思い至らなかったのでしょう。
ちょうど今、「あと半年は作らん!」と宣言したなお美風アボガドディップに再チャレンジするため、冷蔵庫には手榴弾大の黒い果実が3個ほど待機しております。

やっぱりアボガドは変色しやすいものなのですね。それをもっと早く言ってもらえれば!(笑)
確かにレモン汁をかけずに一日放置したアボガドの、あのドドメ色にはオーディンのディナーに招かれた歴戦の勇者すらドン引きしそうです。
次回からはアボガドとレモンをセットで買うこと、忘れずにおこうと思います。

>X−メンは映画(実写)も見たことがないのですけどマグニトーに扮したのはあのサリエリを演じた俳優さんだと知って、より納得!当時からそこはかとなくそれっぽい雰囲気のある、よい俳優さんでしたよね!?(^^)

>爺、わたしもかっこ可愛いと思います!それから お膝、お大事にしてくださいね。

サー・イアンがゲイだと知った時は、なぜかとても得した気分になって、思わずヘボピー(妹)にメールまでしてしまいましたよ……って、自分は別に“おこげ”ってわけじゃないんですけど、堂々とマイノリティー宣言する潔い人々には喝采を送りたくなります。

「指輪」のヒーローにしてヒロインはやっぱりガンダルフ!爺のくせしてええとこ持って行きすぎじゃ!もっと後進に道を譲らなくては(笑)。

それにしてもサー・イアン・マッケランといい、サー・アンソニー・ホプキンス(レクター博士)といい、「サー」の称号の付く英国の舞台出身俳優さんは、何故こんなにも腐れ女子の心を沸き立たせるのでしょう。
私はその萌えの元を辿るとシェイクスピアーあらゆる萌えの原点ーを演じてきたから?とこっそり推測しています。

ヒザのこと心配してくださって有り難うございます!大阪のくるくる寿司を食べるとちょっと良くなりました。
当分フカヒレと豚足をたくさん食べて、コラーゲンを補給したいと思います。。

>わーいTOP絵かっこいいカリム!
トップのカリム、健やかな体つきでいいですね!

ウッホほーいっ!自サイトのジャンルが一体何だったのか、忘れがちの今日この頃。初心に戻ってオカッパの君を描いてみたのですが、喜んで頂けてすんごく嬉しいですv
ただ、今回はつい肉付きを良くしすぎました。古代エジプト人の主食、パンとビールの代わりにプロティン飲んでそうな腕回り……。

今後、慈愛のカリム、まどろみのカリム、悲嘆のカリム、ねちこいカリム、ビンビンなカリム(……)など、いろんなカリムんに登場して頂きたいもんです。

4月21日(土)

我がヒザはますます悪化し、名高い整骨師ですら、これを完治せしめるにはいまだ至らぬ。←ミクシィのコミュ立ち上げのために、ミカ・ワルタリを読み直してるせいでつい文体が……(笑)

一ヶ月前の就寝中、はじめてヒザを寝違え?た時には、病院からの帰り道は、開店したばかりのパチンコ屋に急ぐご老人のようにシャカシャカ歩けたものだが、今回は治療が終わってもあまり状態は変わらないのには、己の将来への漠然とした不安を感じてしまう。どうしよう、このままヒザを曲げられないまま過ごさなきゃならなくなったら……。

整骨院によっては、体をバキバキ鳴らしながら整体していくところもあるが、私のかかりつけの先生は、体をバキッとやらないのがモットー。整体と気功をミックスしたようなソフトな治療を施してくれる。

だのに昨日の診察では、ヒザを何度もパキパキ鳴らさざるを得なかったようで、その度に苦痛のあまりあえぎが漏れた。まるで魔女裁判で自白を強要されて、焼けたやっとこで小指をひねられる乙女の気分だ。

ああ、近所のオバちゃんたちが、お天気の話みたいにヒザが痛いだの腰が悪いだのとグズグズ言っているのを、いつも「ふふん、きっと太りすぎが原因だね!」なんて小バカにしていた己が恥ずかしい。
実際にこうしてヒザを悪くしてみると、普通に動けないということが、いかに気力を奪い去るものかがよーーく分かった。闘争心だけは売るほどあって、常にグラディエイター気分だった私も、今じゃ戦士どころか海底のナマコ。

まっすぐに立っている限り全く痛みはないのだが、ヒザをある角度で曲げた瞬間、ズリッと地滑りを起こしそうな感じになって、「あぁぅあぅ〜!」とおびえきったアヒルのように慌ててしまう。こうして椅子に座っていても、だんだん足がしびれてくるから、長時間のパソプレイも禁物だ。

一番怖いのは就寝タイム。横になる時と起きる時は、ヒザが外れそうになるので細心の注意を払いつつ、ビル・ヴィオラのアートのように超スローモーションで動かなきゃなんない。
また、こんなにヒザを悪くしたきっかけの二度共が、就寝中に寝返りを打とうと、ごくナチュラルに身をよじった瞬間に起こったので、今では顔は天井を向き、両手両足をピンと伸ばすカメヤマローソク体勢で寝るようにしている。

こうやって寝ているといつも思い出すのが、現在神戸市立博物館で開催中の、「ミイラと古代エジプト展」のネスペルエンネブウのミイラ。
まっすぐ眠りについたつもりでも、眠っているうちにうっかり寝返りを打ってしまい、
「アヒィイイィっっ!」と痛みに目覚めたりする生者としては、カルトナージュ(石膏と布を交互に重ねて作ったミイラ棺他の素材)でガッチリ固められ動かぬ彼が、なんとなく羨ましく思えてくる。

うぉおお……ぼちぼち足がしびれてきたので、パソプレイは中断、立ってできる家事に戻る。
好む好まざるに関わらず、こうやって掃除をしなきゃならない羽目になったのも、天からの声だと受け取って、健康運を呼び戻せるようにがんばって家を綺麗にするよ。

4月18日(水)

変てこりんな夢を見るのはべつだん今に始まったことじゃないが、夢の中で人間として登場できるのはまだ序の口、正気の証拠。
先日はついにヤギになってしまった。

夢の中の私は白いヤギーそう、さびれた動物園の「いきものふれあい広場」で、悪ガキが差し出すティッシュペーパーを疑いもなく食しているような、なんの変哲もないヤギである。
そんなヤギの私は、人間に混じってヤギ家族と共に、地中海を臨むとある温泉地にバカンスに来ているのだ。

「あ〜、気持ちいいなぁ〜!」
濃紺の海に点々と浮かぶ小島を遠望するホテル。その屋上には20分でぐるり一周する大展望台兼大浴場がある。
そこで我々が湯につかり、ゆったりと頭にてぬぐいをのせて深い溜息をついた時……。
「グィイィイイイイ〜〜ンン」

ホテルから切り離された大浴場が、空飛ぶ円盤のようにふわりと浮き上がると、驚きに口をあんぐりと開けたままのヤギとヒトとを乗せたまま、沖合い目指してゆっくりと飛び上がった。

眼下の海上には緑の島の間を白い鳥のようなヨットが行き交い、豪華客船のデッキからは満面の笑みを浮かべ手を振る人々の姿が。
「ママぁ!あれ見て!ヤギが温泉に入ってるよぉ!」「あらあら、気持ちよさそうねぇ」……って、
そういう問題ちゃうやろ!(怒)

先日の日記に書いた芝ヤギさんの行方が気になってこんな夢を見たんだろうか。(先週行ったらヤギはいなかったのだよ……)それともストレスが喫水線を越える兆候なのだろうか……。

ヤバい、夢もここまで来るとちょっとヤバいかも、とブツブツと呟くヤギの私にはお構いなしに、空飛ぶ大浴場は何処とも知れぬ海の彼方へと、遠く我々を運び去ったのであった。


……とこんなことばっか書いてたら、ホントにヤバいんじゃあ……と心配されそうだが、大丈夫、まだそこまではいってませんのでご心配なく。いや、ヘボピーからのメールによると、どうやら母の病状が新局面に突入したようだし、ヒザはもうぜんぜん良くならないので、ストレスゼロのハッピーアワーとはけして言い切れないのだが。

でもまだ気力があるという証拠?に、今日は「指輪物語」の1と2を立て続けに鑑賞。
中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界にはそれほど興味がないもので、この作品、1〜3のどれもただの一度も見たことなかったのだが、いや〜、こんなに面白い作品だったなんて!今まで食わず嫌いで、(同人的に)一番盛り上がっていた時期に乗り遅れた己のアホさが恨めしい。

幼児並みに集中力に欠けるため、映画は1時間半を越えたあたりから落ち着きが無くなって、酒とアテを求めて台所を徘徊し始めるのだが、この作品には酒は無用。トイレに行くことすら忘れて見入っちゃったよ。

で、なぜ今頃になって「指輪」を見る気になったのか。
それは「X−メン」のマグニートー様ーマイ「マスターにしたいナンバーワン」ーを演ずるサー・イアン・マッケランが、「指輪」で魔法使いガンダルフをやってると聞いたからだ。

「X−メン」よりも「指輪」を先に見た友人は「ガンダルフの印象の方が強すぎて……」と言っていたが、実際に見てみると、うーむ、確かに世界を救おうとするよい魔法使い(ガンダルフ)と、人間を根絶しようとするわるいミュータント(マグニートー)ではキャラが正反対で、これはちょっとびびるやろなと納得。

また、マグニートー様がクールなマスターっぷりで心も体も痺れさせて下さったのに対し、ガンダルフの方はアルカイックスマイルを浮かべた白ヒゲのご老人だというのに、なんつーかもう「最終兵器王子」とでも呼びたくなるような底知れぬキュートさセクスィーさ。監督の真意を測りかねた私は、「ええんか?これは?!!」とただひたすらにおののくばかり。

私の一番のお気に入りは、"You have no power here, Gandalf the Grey!" (字幕「お前はここでは力を持たぬ、灰色のガンダルフよ!」)と敵が叫んだ瞬間に、ぶわっ!!とグレーのマントを脱ぎ捨てるシーン。
その下から現れ出でたるは、新雪も嫉妬するほどの真白い装束。
「し、白無垢?!!」

他にも、窮地に陥った善の軍団の眼前、フェラーリの跳ね駒のように後足で立ちあがった白馬にまたがって登場するシーンだの、白髪を輝かせて逆光で蘇るシーンだの、若いもんの活躍をきれいさっぱり忘れさせてしまうほどカッチョい……いや、チョーカッコ可愛い。

ワルの魔法使い(ヘアスタイルがアフガンハウンドそっくり!)とのvsの手に汗握る戦闘シーンなんぞ、引っ張り回されたり叩きつけられたり息も絶え絶えに喘いだりと、やたらヘヴィなセクスィーさをかもし出しており、「ええんか?これは?!爺なのに!!!!!!」と見ているこっちの方があせりまくった。

加えて、彼だけやたらとウインクが多いように思ったのだが……気のせいだろうか、いやきっと気のせいじゃない。同人ファンの中にはぜったい、「指輪三作を通じたガンダルフのウインク回数」を数えてるヒト、いると思う。
それがまたウインクがなんとも板についてるんだよなぁ!さすがオネ……いやゴホンゴホン。(サー・イアンはカミングアウト済みですよ)

「指輪物語」には人間やエルフの姫君も登場するが、マジシャンとプリンスとプリンセスとを兼任しているガンダルフは向かうところ敵なしーっ!
「萌え」という意味でははまることはなさそうだが、明晩シリーズ最終作の3を見るのがすごく楽しみよ。

……と言いつつも、同人的にはカップリングはどうなっているのか?一体何が主流カプなのか?と実のところ興味津々。
今週末あたりまんだらげで、目をぎらつかせて「指輪」の同人誌を漁っている自分がいそうな、そんな予感がするのがちょっと怖いな。

4月15日(日)

←今日の話題は微妙に薄暗いので、まずはお口汚しですが温泉饅頭でも……

映画好きだった母は、アルツハイマーのせいでもう字幕が読めない。だからビデオ屋で借りるのは、吹き替え付きじゃなくちゃならないのだが、母が好きそうでかつ吹き替え付きの作品を捜すのは、これまた結構むつかしい。

今一番喜んで見てくれるのは、眠りかけの脳を叩き起こすほどドラマチックな韓流ドラマ。起承転結がはっきりしており、キャラがクドすぎるほどに立っているのがいいらしい。

だが、韓流ドラマはどれも皆吹き替えアリだと思いきや、実際には意外と少なくて、店にある吹き替え付きドラマを棚の端から絨毯爆撃……もとい絨毯レンタルした結果、ほぼすべての全ての吹き替え付き韓流ドラマは借り尽くしてしまった。

お気に入りの「チャングムの誓い」といえども、さすがに5回目のレンタルともなると、母の脳内でへたった海馬にも「これは見たことがあるやつだぞ」とバレるらしい。
今やもう見せるべき韓流ドラマは借り尽くし、今後は洋画を絨毯レンタルしてみることにした。

だが現在の母に、キリストの秘密を解き明かす薄暗い作品や、私ですら頭がこんがらがる国際的陰謀アクション映画が理解できるはずもなく。
おまけに最近では他の感情に比べて、「怖い」「気持ち悪い」「イヤ」というダークサイドの感情ばかりが突出するようになってきているので、なんぼ筋立てにメリハリがきいているからとはいえ、「ハンニバル」や「13日の金曜日」を見せては永遠に悪夢から醒めなくなる。

かといってディズニーほどに全年齢層向けでは、さすがに敬愛する母を子供扱いしているようで、若干こちらの気が引ける……いや、正直なところ「ヘラクレス」ですら「怖い」と言われた時には、「じゃあ何ならええねーん!」とブチ切れてビデオデッキを破壊する寸前だったもんで、アニメにすら裏切られるのはもうノーサンキューなのだ。

かような次第で、TSUTAYA半額フェアになるといつも、母のためのビデオを求めてだだっ広い店内を、水族館のサバのように回遊するのが我が定め。

今日見せたのはまず、「チャーリーとチョコレート工場」。漫画っぽいけどジョニーファンの大人も喜んで見ていたので、ディズニーよりはいいかなと思ったのだが。
けど、“再生”を押して10分後にすでに「怖い」と言い出したので、結局私が一人で見るハメに。いや、確かにウンバルンバは私の目にもキモかったので、今回は母を責められないけどね……

ティム・バートンは確かに鬼才だとは思うものの、このテイストは私の好みとは違うんだよなぁ!と思いつつも、結構楽しく最後まで見せてもらった。もちろん一番好きなシーンはクルミをより分けるリスのシーン。あのどう猛な小動物には爆笑だ。

チョコレートはあまり、いやぜんぜん好きじゃないので、チョコの滝や川が登場するシーンでは、胃から黄色い液が逆流して、えずきそうになるのがちょっとキツかったが、ジョニー・ディップの完璧な歯並びで気を紛らわせているうちに、いつの間にかエンディングを迎えていた。

母向け映画としては、「チャーリーとチョコ工場」というチョイスは失敗だったが、もう一本借りてきた「風と共に去りぬ」(吹き替え版)、こちらは大成功!

アルツハイマーの人は、5分前のことは忘れても、50年前のことは覚えているものらしい。
さすがレッド・バトラーがあこがれの君だっただけある。キャラクターの名前はシーンなどはとても良く覚えていて、上下二本組の長い作品を、テレビに釘付けになって見ているすっかり縮んでしまった母の後ろ姿を見ると、ホッとするような嬉しいような、なにか寂しいような。

若い頃に見た映画なら母を喜ばせられるならば、これからは「懐かしの名画」のコーナーの吹き替え版を、端から掃射して行こう。ただ、毎度母にお付き合いして、一緒に吹き替え版を見ざるを得ない私としては、俳優さんの肉声が聞けないというのは難点だけどな。

←くつろぐマヤっこ。クチビルびろーん。ものすごくふてぶてしそうだ。

4月14日(土)

先日ようやく入院先から戻ってきた友人が、帰還早々、なお美もといアボガドディップの製造方法を知らせてくれたよ。
友人のくれたレシピを見てみると、自分が作ったディップが、一口食べただけで梅図かずおのホラーキャラになるほどにマズかったのは、やはり闇雲にコショウを振ったこと、そしてレモン汁をかけなかったことが原因だと判明した。

レモン汁は味を調えるばかりでなく、変色防止のためにもはずせないみたい。
だってあのとき「お前なんかもう見るのもイヤじゃ!」と冷蔵庫に放り込んだスライム色のペーストは、次の日に取り出すとさらに怪しさを増しており、難破船の飢えきった水兵すらスプーンを出すのを躊躇するような、ドドメ色の物体と化していたもんね。(でももったいないから食べた)

Kさん、病み上がりのダルい体にむち打って、早々にレシピ送ってくれてありがとう。ええ、次回作るときにはレモンを忘れないようにします。
でもそれは多分半年後のこと。スライム色の物体はもう当分、作るばかりか見るのもヤだ。


私はほとんどテレビを見ないのだが、たまーにつけると、迷える心に光明が差すような番組、己の奢りに気付かせてくれるような暗示的な場面に出会うことがよくある。

まぁこれについては、迷ったり悩みがある時には、ちょっとしたことにも何か解決の糸口を見つけようとする、人の心のなせるわざかもしれないが、古代エジプトやお気に入りの芸術家など、知らずにつけたテレビで、タイミング良く特集番組をやっていることもまた多い。

さっきはコンビニのおでんを食べながらたまたまつけたテレビに、モロッコのマラケシュが映し出されていた。
モロッコは一度行きたいと願いつつも、最低9日という微妙な日程の長さが邪魔をして、未だ訪問を果たせていない場所。番組では若い男優さん?が自動車でサハラ砂漠に乗り込むシーンが流れていた。

水溢れる湖畔、緑の山もいいけれど、私は今までに行ったことのある場所では、砂漠が一番好きだ。
地平線の果てまで見渡す限り砂ばかり、というサハラ砂漠やゴビ砂漠には、残念ながらまだ足を踏み入れたことはないが、エジプトのバハレイヤ・オアシスに行った時、4WDの運ちゃんが気を利かせて、私とヘボピーとガイドさんをデューンに連れて行ってくれた体験は忘れがたい。

デューンとは風のイタズラで今日はあそこ、明日はここと日々移動する、いわば大きな砂の山。遠くには街や岩山が見えたりと、本物の砂漠と比べると月とスッポンのしょぼさなのだが、それでも見渡す限りの金色の砂の上に寝転がって、砂の上を吹き抜ける風の音を聞きながら、真っ青な空を飛ぶ大きな鳥を見上げた時には、無上の幸福を感じたものだ。

その時の何ともいえない無常感、それと同時にいつまでもこうしていたくなるような心の安らかさは、あとにも先にも比べるものが無い。
人生の終わりは砂漠の砂の上で、こうやってたった一人で迎えたい。そして魂になった私を一番はじめに迎えに来てくれるのは、大きくて素晴らしく綺麗な白い犬ーイリだったらどんなにいいだろう。
エジプトの太陽に焼かれながらそう想像した時の、胸が痛くなるほどセンチメンタルな感覚は、今でも頭にこびりついて離れない。

折しもミキ家では、両親の葬儀と墓の件を討議中。ネットで散骨してくれる業者を調べていたら、「国内外問わず、貴方の希望の場所で散骨します」という広告を発見した。それだけではなく、希望に応じてペットの骨も一緒に持って行って撒いてくれるなんて!

なら私は犬たちと一緒にリビア砂漠まで運んでもらって……とちかごろ真剣に考えている。
それとも遠い異境の地に眠るよりは瀬戸内海に撒いてもらって、愛するコンテナ船や客船と一緒に生まれ育ったK市を眺める方がいいだろうか。

……とまぁ、明日にも命が尽きるような厭世的なこと言ってるが、こういう人間に限って長生きして、最後は火の鳥の生き血を飲んででもしぶとく生き延びてやると、ヒミコ様みたいに往生際悪くジタバタするのかもしれないな。

4月14日(土)

コンビニの雑誌コーナーで、若い女性向けファッション雑誌の表紙に、でかでかと印刷された白抜き文字に度肝を抜かれた。
「強欲ですが、なにか?」
……おお、世も末じゃ。

土曜日なので会社は休みだが、いつも通りの時間に起きて、久々に家の隅から隅まで掃除をする予定だった。
たまたま開いた雑誌で、自分が日常的にやってることが風水的には、あれも大凶これも大凶と禍々しい文字のオンパレードでは、さすがのお掃除嫌いも、「これ以上凶に来られては困る!」とあせってしまったのだ。

例えば、「玄関先に普段使わない大きなものを置いたり、ましてやゴミ袋を置くことは、風水的には『大凶』です」。……玄関に目をやると、コンバットマガジン3年分が詰まったでかい箱が鎮座しており、その横には出掛けるついでに捨てるつもりだったゴミ袋が山のように。
「キッチンのタオル類はこまめに洗濯を。汚れを取るべきふきん自体が
もしも汚れていたら「大凶」です」……っていや、「もしも」どころか、今うちのふきんが汚れているのは、カラスが黒いより明らかなんですけど。

だからベッドから起き出した直後から、まずは洗濯。そして端の部屋から掃除を始めるつもりだったのだが……TIME FRIESとはよく言ったもんだね。やらなきゃならないことが山積みの時の、時間がたつのがなんと早いこと!

また、掃除に入る前の一休みのつもりで、カレから頼まれたDVD数枚ををネットショップで注文しようとしたのも間違いだったよ。
我が家は最近光ファイバーに変わったので、接続速度は当然速くなると思いきや、ブラウザがエクスプローラー5では、光ファイバーでも意味ないどころか、パソコンの中のこびとさんたちが襲い来る大量のデータに対処できなくて、かえって遅くなるみたいだ。

楽天でたった1ページをめくるのに、白黒の風車が延々3分もぐるぐると回り続けるなんて、一体いつの時代のインターネット環境なんだよ!(怒)こりゃ、ぼちぼちネットのためだけに、ニューMacを買わなきゃならないのかなぁ。

そうこうしている内に、すでに時計の針は1時40分を指している。いかん!今日はヒエログリフ学校の日なので、あと20分で家を出なきゃならない。

朝起きてからまだ顔も洗ってない状態なので、これからバタバタ準備して出掛けます。早起きしても遅起きしても、いつも変わらずギリギリガールというのは一体どういうことだろう。

4月12日(木)

毎週整骨院に通い続けて、おそるおそるジムでのトレーニングを再会できるまでには回復していたヒザ。それをまたしても就寝中に痛めてしまった。

ベッドの中で伸びをしようと両手を上げたら、腰がズレそうな何とも嫌な感じになったので、あわてて体勢を立て直そうと体を左に向けた瞬間……左のヒザがたてた「ゴリッ」という不吉な音。「うぐぉうぉぉぅうおおおぉ!!!」
痛みのあまり、変身中の狼男のような呻きが漏れた。

もちろんソッコー整骨院には飛んで行ったんだが、一ヶ月前に初めてやっちゃった時に比べて、今回の状態ははるかに悪い。
前は整骨院に行ったらとりあえず痛みは治まったのだが、今回はさっき本棚の一番下の段にあるムキムキ男写真集を取ろうとしゃがんだだけで、またしても
「うぐぉうぉぉおおおぉ」と悶絶するハメになったよ……。

今こうやってパソ椅子に座っているだけで左足全体が痺れてきたので、今日はこれにて手じまいだ。アイタタタ……このまま長引いたらと想像すると憂鬱になる。

でも日記の長さがこれだけじゃ自分が寂しいから、売れて売れて困っちゃうという、愛犬家に大人気の犬カートに押し込まれたマヤっこの写真と、私のボーナスを支給の一時間後に奪い去った、黒くて憎い奴の写真をアップして行くよ。

犬カートに乗って喜ぶマヤっこ。このカート、ミニダックスなら2匹入るらしいが。マヤは一匹で溢れ出しそう。

女性に喜びと苦しみをお届けするシャネルの黒い悪魔・J12.素材はセラミック。時計というよりむしろ入れ歯素材。

重さの配分が上手くデザインされているせいか、見た目よりはずっと軽くて付け心地がいい。クオーツだから高価なメンテ料も不必要。今持ってる時計の中で一番使える奴かもしれない。(と自分に言い訳)

この時計を買った夜、時計輸入代理店の販促会議の夢を見た。まだ日本に紹介されていないスイスメイドの高級時計を、どう売り込んでいくかを社長以下一同が討議していたが、みんな眉間にしわを寄せ、頭を頭を抱えている。

「うーん、時計としてはいいんだが、メーカー名がマンゲじゃなぁ……」(もちろんそういう名前のメーカーは存在しません)

確かに、「おや、いい時計だね、どこのメーカー?」「ふふっ、マンゲよではちょっとイヤ。どんなに素敵な時計でも、マンゲに大枚はたく気には私もなれません。

4月11日(水)

以前は一番苦手なタイプだったのに、最近テレビ番組で軽井沢の別荘が紹介されていたせいで、ちょっと好きになりそうな女優、それは川島なお美さん。

40代後半ブリっ子フェロモン系は、枯淡を目指す私の道とは正反対ではあるものの、独り身の女でありながら軽井沢にあんなごっつい別荘を構えて、ワイン道楽、犬道楽を貫く姿はある意味女の鑑。一種すがすがしいものすら感じてしまう。
それと同時に、ぜったいに男より犬を信じてるなこのヒト!と思わせる愛犬の溺愛ぶりには、危険な親近感すら覚えてしまった……うーむ、やってくれるぜ、なお美!

で、なお美さんの強運のおこぼれを……ってわけでもないが、彼女が800本収納可能な自宅のウォークインワインセラーから取り出したワインに合わせて、「はぁ〜いvカニさん入りのアボガドディップでぇ〜すvv」と運んできた手作りの酒のアテを、今夜は私もワインならぬ発泡酒に合わせて作ってみた。

番組中では作り方は紹介されていなかったが、ディップなんて食材をペースト状に練れば済むことだろうと、放置プレイが長すぎて半分茶色くなったアボガドに、数年前に会社でもらったまま大事に取っておいたカニ缶(フレーク)を放り込み、そこへ塩コショウとマヨネーズを加え、泥からアダムを作るがごとく、ただひたすらに練りまくった。

だが、出来たものはなお美ディップとは雲泥の差!見るだけで食欲が減退してダイエットによさそうな代物だ。これじゃ酒のアテというよりも、マッドサイエンティストのラボから逃げ出してきた未知の生命体。

うーむ、アボガドが古くなっていたのがいけないのか、それともカニ身が安物すぎたんだろうか、それともコショウを振りすぎたんだろうか、それとも……。

なお美ディップはあんなに美味しそうだったのに、目の前にある超人ハルクの色をした物体は、自分で言うのも何だがびっくりするほどまずくて、さしものもったいない精神の持ち主も、一口食べるや、皿をストレートに三角コーナーに運びたい気持ちを押さえるのに必死だった。

「食べ物の中には神さまが住んでいるから、粗末にするとバチがあたる」というおばあちゃんの教育によって、かろうじて中身は廃棄せずにとどまったが、もうこれ以上食べたくないから取りあえず冷蔵庫に放り込んである。

アボガドのディップって、どうやって作ればいいのだろうか。あそこにレモン汁でも垂らせばLEONっぽい味になるのかな。
カニと塩コショウとマヨネーズ以外に何を入れるべきか、いいアドバイス頂ければ幸いです。
ただ、バジルとかローズマリーと言われても、うちの台所にそんなオシャレなものがあるわきゃないので、食材はワサビや醤油やせいぜいラー油……と、料理苦手な男子学生の台所にある範囲内で頼んます。

4月10日(火)

これから出社なのだが、取り急ぎ先日の誤りを正しておきたい。

先日書いた高年齢層向け雑誌の件なのだが、「LEON」の岸田一郎編集長が年収2000万層をターゲットに売り出した雑誌は、「Z」じゃなくて「ZINO」だったよ。今日書店で後者の創刊号が平台になっているのを見て、己の誤りに気付いたのでここに謹んで訂正いたします。_(_^_)_

いやまったく「みんなで粋になれ!」の「Z」がいかに可愛いものか思い知ったよ……。
「ZINO」を読むと「Z」が「サライ」に見えてくる。前者はページの隅から隅まで、すべての記事が「モテ」を指向しており、立ち読みしていると長時間強力な電磁波に当たった気分になって頭がクラクラしてきた。

もしも書店で笑福亭鶴瓶が表紙の、やたらとグロッシーな雑誌を見かけたら、是非一度開いて「どこの国の話や?」と呟いて頂きたい。
たとえワインセラーにロマネンコンティが無かろうとも、「洒落金男(リッチーノと読む)が小指に光らせるエメラルド入りのピンキーリングや、目がつぶれるほどの数のダイヤで固められたハリー・ウインストンの時計の、悪夢的悪趣味さに悪酔い出来ることは確実である。

4月6日(金)

最近人に言われた中で一番嬉しかった言葉、それは「ミキさんは伊達男ですね!」でへへへ、それは誉めすぎかと……(喜)。
その言葉に、己が中年期〜老年期に目指すべき道が見えたような気がして、書店で「LEON」を開いてみた。伊達男→いきなりLEONと飛ぶあたりの連想力はかなり恥ずかしいけど。

うーむ、どのページをめくっても、モデルはなぜか無精ひげの外国人ばかり。チョイ悪を「外国」というオブラートでくるまず日本人で表現しようとすると、単なるやりたがりオヤジだとバレちゃうからなのかな。

加えて行間から匂い立つのは「これ一体どこの国?ドバイそれともモナコ?」というような金持ち臭。まぁLEONの場合は確信犯的悪ノリのせいか、「家庭画報」ほどにはリッチ臭が鼻を刺さないが。
さすが年収1500万円層を対象に作ってあるというだけあるなぁ!この時代に年収1500万取ってる中年男性が、全就労男性の一体何パー存在するのかは別にして。

同じくLEONの元編集長が仕掛けたチョイ悪老人向け雑誌、「Z(ジー)」は年収2000万層をイメージしているそうだが、この時代に年収2000万取ってる爺さんが……(以下略)

見出しを見ると、「粋Zが賞賛するこの逸品! 」「粋Zのオキナワ-心の粋を解き放ち、みんなで粋になれ!」「密教の聖地、東寺で空海の教えを体感する!」「雄雄しい鹿児島で、人生の第2章を始める」等々と、エクスクラメーションマークに満ち満ちている。素直に枯れ切れない男のあがきが伝わってきて、読んでるだけでこっちが幽体離脱しそうだ。
そっかぁ、第二の人生に心に留め置くべきキーワードは
「粋」なんだね。みんなで粋になれ!!

伊達男になるってむつかしい。粋であるべしっ!とは常に心がけているものの、人生の折り返し地点にもまだ到達していない若輩者が、粋であろうと努力したって、単なる勘違いに終わってしまいそう。

ならば一足飛びに「伊達男」になるのは諦めて、ひとまずは女性のままで、美輪明宏さんがシャンソン界のムネーモシュネー、エディット・ピアフを賞賛した表現である「女ホモ」のレベルを目指せればいいなと思う。

4月5日(木)

ヘボピーと一緒にベネズエラ行きのツアーに入る夢を見ていた。だが、自由行動日に参加したオプショナルツアー、目的地に向かうバスの中で請求されたオプショナル料金は、なんと210万円!
カード不可、現金のみしか受付けませんと言われて、無情にも見知らぬ街で降ろされた。

しかたがないからタクシーを拾ってカラカスまで帰ろう。だがここはベネズエラの田舎町、タクシーなんか通らない。
弱り切った私たちにその時、古本屋のオヤジが親切にも声をかけてきた。
「困ってるのか?なんならうちの若いモンに送らせようか?」

異国で感じる人情の有り難み。うーん、これだから旅行は止められないね!
だが私の脳には、店内にいた若い者に耳打ちするオヤジのスペイン語が、なぜか日本語に翻訳されてダイレクトに響いてきた。
「車に乗せたらそのままスナッフビデオ(犠牲者を解体して死に至らしめる恐怖のアングラビデオ。ぶるっ……)の会社に売っぱらっちまえ」

あなおそろしや……スナッフビデオの存在は噂でしか聞いたことなかったが、まさか主役の供給源がこんな片田舎に存在したとは。

「いえ、カラカスは遠くて申し訳ないので、自分達で帰ります」こんなおっそろしい場所からは一刻も早く離れたい。
だが、山椒大夫の申し出を慇懃に断りながらも、私の目はオヤジの店の棚に並んだコミック本に釘付けになった。
て、手塚治虫の幻のコミックがどうしてこんなベネズエラの片田舎に?!

本を開くとアヌビスに似た犬型ロボットが主役となって、ページを縦横無尽に走り回っている。こ、これはほすぃ〜〜い!(実際にはそんな作品は存在しません)

だが胸の高鳴りを気取られまいと、クールな顔で「これおいくらかしら?」と尋ねると、打てば響くような「210万円」という答えが返ってきた。もちろんカード不可、キャッシュオンリー。おお、やっぱり世界中どこでも最強は現ナマかよ……。

「バブル期の芸人じゃあるまいし、普通そんなキャッシュは財布に入れんとらへんっつーの!」
埃っぽい田舎の農道を歩きながら、私は暑さで弱りかけのヘボピーに八つ当たりするばかりであった。

4月3日(火)

我が家はペット不可のマンションなのだが、なにか動物がいないと寂しいので、飼っていても外に分からない猫か鳥を飼おうかなとしばしば思う。

猫なら長毛種が好きなので、ヒマラヤンかスコッティッシュ・フォールドを、鳥ならばオウムが飼いごたえがあって楽しそうだが、病弱な深窓の令嬢のように、金色の鳥かごでさえずるカナリアに「あなたはいいわね、翼があって」と話しかけるのもいいかもしれない。

ただ、猫は命とウォートランのゲーセン用ポスターの、そのまた次に大事なペルシャ絨毯で迷いなく爪をとぐだろうし、小鳥はか弱くて、ちょっと留守にしただけで死んでしまいそうだ。

そんなところに先日、大竹昭子さんのスナネズミ飼育記、「きみのいる生活」(文藝春秋刊)を読んだのだが、ネズミもいいなと思えてきた。

ネコ型ロボットや女性の中には苦手な方もいらっしゃるようだが、私はもともとネズミが大好きだ。
さすがにドブ色の被毛の下にダニを山ほど飼っていそうなドブネズミは、お世辞にも可愛いとは言えないが、手の中におさまりそうなクマネズミは、見ただけでなんだかトクした気持ちになる。

長い尻尾を右に、左に揺らしながら線路の間をちょこちょこ走っている姿、地下街の隅っこで立ち上がって鼻をひくひくさせている姿なんぞを目撃すると、さっきまで泣きたくなるほど悲しかったときでも、急に人生が幸福に満ちたものに思えてくるのだ。

大竹昭子さんの小説によると、スナネズミはハムスターやモルモットよりもずっと天井裏のネズミに近い容貌で、とても表情豊かな上、プッと吹き出すような愉快なことを色々としでかしてくれるようで、彼らと一緒の生活はなんとも楽しそう。

ただ問題は、くさってもネズミ。カゴの外で遊ばせてやろうものなら、一生伸び続けるその前歯で、爪を持った猫族以上の甚大な被害をペルシャ絨毯に与えかねないこと。そして寿命が三年とえらく短いことである。

犬猫ならば最低10年は生きてくれるから、それまでに死に対する覚悟も多少は出来そうだが、たった3年で見取らなくちゃならないなんて、私はそんな短いサイクルでやってくる別れの悲しみには耐えられそうにない。

……とかあれこれ考えながら、いつものレディスバーに行く途中で、たまたま入ったペットショップ。
愛猫。サーバルキャット100万円」なんて怪しげなポスターが貼られた奥のエキゾチックアニマルスペースに、うつろな目で口をもぐもぐさせている奴がいた。

その生き物、芝ヤギ8万8千円也。

ヤギとはいってもハイジのユキちゃんみたく愛らしくない。それどころか、ユキちゃんと同じ種に属するとは、とても思えぬ冴えないルックスである。
「芝ヤギ」というだけあって、「芝生養生中です。入らないでください」と立て札をされた冬の公園の枯れ芝のような色の、茶色と黒がランダムに生えた被毛はぼさぼさで固そう。お尻は四角くケダモノ臭く、とてつもなく頑固そうな生き物(それも成獣)である。

だがどうやら私は彼もしくは彼女の、タテを向いたミステリアスな瞳の魔法にかかったようだ。
それからというものJバーに行くたびに、ついついヤギの様子伺いにショップに寄ってしまう。ああっ!この無愛想さが心をくすぐる!(ここしばらくブアイソ萌えモードなせいもあるかもしれないな)

うちのベランダは40平米とムダに広くて、荒ゴミ置き場の役割しか果たしていないが、ヤギを飼うならこの無意味な広さを有効活用できるよね。それに「ベランダでヤギを飼う」なんてちょっとセレブっぽいかも!(違)

ただ問題はベランダでメェメェ啼かないかってこと、またそれ以上に散歩も難儀しそう。
小さなコッカースパニエル(デブだが)であるマヤっこでさえ、散歩に連れて出るのに、テロリストのアジトに突入する特殊部隊員のようにコソコソしなきゃなんないってのにさ、ヤギが管理人に見とがめられないはずもなく。
……うーん、どう考えてもヤギは都会向けのペットじゃない。

まったくあの大阪繁華街のド真ん中にあるペットショップの店主ったら、何を考えて芝ヤギなんか仕入れたんだろう。
やはりここはあの、ヤギ特有のタテ向いたミステリアスな瞳に騙されたということにしておこうか。

4月1日(日)

来た!エイプリルフールにおニューの萌えが来たぞぉっ!

それは映画「X−メン」。……いや、「ウププッ!今さらかよ〜!」と吹かないで欲しい、私はかなり本気だ。映画版のマグニートー様に萌え死に寸前だ。

いや、1と2は封切り時にちゃーんと映画館で見てたんだけどね、あの時も「タイプだわーんv」とは思いつつも、ここまで猛烈に萌えはしなかった。
だが先週末と今日に分けて、SFアクションが好きな母のため、シリーズ#1〜3のDVDを一緒に見直していたのだが、途中からは母への解説(ウルヴァリンのことを「これ誰?」と10回も聞かれて同じことを答えなきゃなんない)も忘れて、クワッと見開かれた両眼は画面に釘付けに。
一体なんなんだ、このジジィの悪魔的な優雅さは!

早速ネットで軽く同人系のX−メンサイトを捜してみたら、アメコミの原作をベースとするサイトさんはちらほら発見された。
だが、原作と映画版のマグニートーには、アブシンベル神殿のラムセス二世像と、広隆寺の弥勒菩薩像ほどの開きがあり、私が好きなのは映画版のサー・イアン・マッケランーオックスフォード大卒のインテリジェントなゲイの俳優さんが演じる、枯山水風味(でも兇悪)のマグニートー様なのだよ。

映画版・・・http://www.excite.co.jp/event/X-MEN/03.dcg (左上のハゲじゃなくて右下の白髪の方ね)
原作版・・・http://www.hawk13.jp/dial_x/personnel/magneto.html
原作ファンには映画版マグニートーは不評のようであるが、気持ちは痛いほど分かる。私が原作からのファンでも、筋肉がこんなにしなびては怒ると思うぞ!

ただ、ヲタ活動にまで至るかどうかはまだ分からない。私の画力では、アウシュビッツの収容所に入ってたような、熟成完了した年齢の男をカッコよく描く自信がない。でもこっそり絵の一二枚にトライはしておきたい。

新たな萌えに出会ったこの興奮を、早速ヘボピーにメールしたところ、レスはといえば……。
「マイブームきてよかったな!マイブーム自慢X−メンVS硫黄島、イアン・マッケランVS栗林忠道、方向性の違いここに極まれり」。

いずれにせよ、これじゃお互い100年たっても嫁に行けそうにない。