6月30日(金)

←ベビーピンクとスカイブルーのラブリーな端切れ、一体なんだとお思いだろうか。

実はこれら、少し前に遊戯王のお友達O里さんがマッチョ好きな私の開運のためにと、地元の「はだか祭り」でゲットして下さった有り難いフンドシ?の切れっ端である。

この祭りは厄年の男どもが下帯姿でぶつかり合うという、G-menのバックナンバーを繰ればグラビアの2,3枚は確実に掲載されてそうな眼福なイベント。

飛び散る汗、食い込むフンドシ、ポロリもあるよ!なのは想像するだに楽しそうだが、地元ではヨボヨボのおじいちゃんも泣き虫なガキんちょも、ウエスト部分を折り曲げてスカート丈を短くした女子高生も、こぞって彼ら裸男が身につけた布を裂いてもらい、それをカバンや自転車に付けて厄よけとするという心温まる風習があるそうである。

とにかくそんな筋肉男どもの中からとりわけガッチリした人を選りすぐり、裂いてもらったというのが写真の布きれなのだ。
で、頂いてからここまでずっと、もったいなくてしまい込んでいたのだが、最近のアンラッキー波状攻撃でいよいよこいつらの出番と相成った。
健康で逞しい男は、この世に生まれて今そういう状態でいられるというだけでラッキーな存在。私もこのヒモを身につけてフンドシ男から放出されるオーラをガッチリ受け止め、チンケな災厄なんぞ成層圏の果てまで吹き飛ばしたい。

O里さん、暖かいお心遣いどうも有り難うございました!お便りにあった「介護にお仕事にゲーセンにいろいろと大変でしょうが・・・」の「ゲーセン」部分に爆笑です。
「介護」と「仕事」だけならば大変ね、お気の毒に・・・だというのに、「ゲーセン」で一気に悲壮感マイナス100ポイント。なんじゃ、こいつ
思いっきり遊んどるやんけ!

とにかく、頂いたヒモ、有り難く使わせていただきます。ちなみのこのヒモがガチムチ男のどのパーツを覆っていたものか、ご一報いただけると幸いです。(笑)
追伸・セクスィー・カイザーは必ずや贈らせていただきますので、どうぞもうちょこっとお待ち下さいませ。もちろん半裸でいいですよね?!


<一言メールお返事よん>

Xさま・・・犬トップ、昔心ときめかせたワンワン三銃士のアラミスかと一瞬郷愁に駆られました。

ワンワン三銃士、私も昔時折見ていた記憶があるのですが、アラミスはイケメンだったという記憶しか無くて、今ネットで調べたところ・・・http://diary.jp.aol.com/kuvhffcz/192.html いたいた!いましたこういう犬!
犬博士だった子供時代は「イングリッシュセッターだろ」と思ってたのですが、今見るとサルーキにも見えますね。

当時はアラミス以外の犬があまりにもダサダサに思えて(いや、今でもダサいと思う。なんたってダルタニアンが致命的!)、テレビをつけたらやってる時に見る程度でした。でも「アトス!ボルトス!アラミス!そしてダルタニアン!」と剣を交差させるシーンはすぐに脳裏に蘇ります。
犬といえば、ホームズの方がイケメン揃いですね。ハドソン夫人の色気はヤバい。犬なのに・・・

明治村解説楽しかったです。多分何度か行ったと思うけど、リトルワールドしか記憶にないです。隣県に「昭和村」というもっとだだっ広い施設もあるらしいです。お体お大事にー

入場料をケチったせいで、私はリトルワールドは行ったこと無いんですよ。アラブのコスプレした人がいたりするそうなので楽しそうだなとは思いつつも、場内の食事の値段にビビって。
昭和村というのは知りませんでした。駄菓子屋の前になにげにオート三輪があったりという、三丁目の夕日的な光景が広がってるんでしょうか。是非行ってみたいものです。ちなみに明治村が印象に残らないのは、自然に還りやすい木造建築が記憶の風景に溶け込んでしまうから。(笑)
有り難うございます、指はかなり良くなりました〜。ジムで上半身用のマシンが使えないので、下半身ばかりがムキムキになりそうで怖いですよ。

6月29日(木)

五月雨式に襲い来るトラブルに対しては、脳内アマゾネス妄想(サイバーSF風味)で敢然と立ち向かっていたのだが、指つめ事件でストレスがピークに達し、寺沢武一のヒロインはどこへやら。腐ったウミウシのようにグッタリしていたこの数日。
いかん、このままでは母子で神経外科のお世話になる羽目になる。
私に何か燃え&萌えるものを!!

・・・と思ってたところ、ヘボピーが買ってきたコミックを読んで「ひょっとして来るのか?」と啓蟄の予感。
その作品とは、少年シリウス連載の「ロボとうさ吉」。どなたか知ってる方いらっしゃいますかね・・・?新聞の書評に載ってたそうだからそこそこ有名なのかもしれないが、少なくともジャンプやサンデー連載じゃないからマイナー分類されちゃうかもなぁ。

絵柄は好みとは若干異なるのだが、話は正統派スペオペでなかなかに面白いし、少年マンガらしく元気があるのもいい。そして泣かせる場面では、私のようなひねくれた年増でもきっちりウルッとさせてくれる。何よりも未来の人類がウサギ、ネコ、犬などの数種の獣人タイプに分類されるという設定に、ケダモノ好きのツボを突かれた。
ただ、お気に入りがメインキャラではないのはいつもと同じ。スターウォーズで言うとジャバ・ザ・ハットみたいなポジションの小惑星のボスがいるんだが、そのジジィ(ネズミだが)が滅法カッコいいのだ。

問題は、そのジジィが溺愛するネコ型人間が、少年かそれとも少女かというその一点。
「ボク」って言ってるからはじめは
「ギャハハハ〜!いよいよ私もボーイズラブデビュー!(喜)」なーんて思ったが、頭を冷やして考えると「ボク」な女の子もいるから油断はできないよなぁ。男だったら同人始めそうなのだが。

ネコ耳・ネコ尻尾という典型的なラブリーキャラ・マナが男か女か。それが今の私にとって最大の悩みである。

6月27日(火)

最近あれこれツイてないもんだから、先祖供養や氏神詣であの世方面にもゴマすって加護を求めてみたりもしたんだが、ご先祖さまも神さまも夏コミ原稿中で、下々の者を気にかける余裕は無いと見える。
爽やかな週明けの朝、今度はドアに指つめた。

ちょっとした手間を惜しんだ結果の怪我って、すごい自己嫌悪に陥るよなぁ。
出社前に玄関先で忘れ物に気づき、靴を脱ぐのが邪魔くさいからドアの柱に左手を掛けつつ、右手を伸ばして荷物を取ろうとしたのだが・・・左手指先をうっかりドアのすき間に入れていたってあたり、完璧に注意力の欠如。
実家のトラブルで心ここにあらずになっていたとも言えるが、結果的にドアと柱の間で指をプレスされた。それもドアノブ側じゃなく、より圧力のかかるちょうつがいの側・・・あイタタぁーっ!

人間の体って意外なほど薄くなれるもんだな。顔面蒼白で引き抜いた己の指を見ると、骨の厚さギリギリまで薄くなっててびっくりした。真っ先に思い出したのは、ジェリーにトンカチで叩かれてぺたんこになったトムと、SFアメコミ「ファンタスティック・フォー」の伸びーる男。

一瞬「これで私もミュータント!」なんて思ったが、数秒後に猛烈な痛みが襲ってきてギャグどころじゃなくなった。
とにかくそのまま会社に行くあたりリーマンの鑑だが、レントゲンの結果、骨にヒビ入っててガックリ。

というわけでこの日記もしばらく短くなります。完全休養せえという声が聞こえてくるが、そうも出来ないのがせわしないSAGA。

6月25日(日)

今日こそトップを替えようと思ってたんだけどね、実家でちょっとしたトラブルがあって、それが今後どうなるのか心配で・・・帰宅後も気もそぞろにG-menのバックナンバーとかをパラパラ見ているうちに、もう夜の1時だから今日は寝る!(いつも同じこと言ってるが)
しこしこ作ったフォトショのカラーパレットが、パソのクラッシュによって初期設定に戻ってるってのも、いまいち絵を描く気にならない理由の一つかな。てなわけで、今日はちょっと前に撮った写真でお茶を濁します。

それにしてもG-menのこの特集・・・「タマ主義。」って・・・(「。」がポイント)タマの記事が読める雑誌はG-menだけ。
「総力特集・最後に残された野郎の神秘ー男のタマー二つのタマの深層に迫る!」なんて、思わず本を手に取りたくなるいい見出し!暴れん棒将軍に比べて軽んじられがちなパーツを相手に、どれだけ企画を膨らませてくれてるのか興味津々。

金沢監獄の独房にて。己をハメた宿敵に復讐を誓い、「ターミネーター2」のサラ・コナーばりに肉体鍛錬にいそしむ管理人。

98,99,100・・・ウオーッ!あと900回!!

看守の目を盗んでは鉄格子に夕食の味噌汁を流しかけ、鉄を腐食させようとする毎日・・・脱獄のXデーは近い。

・・・ウソです。歴史テーマパーク・明治村へ行った時の写真です。

明治村で独房生活にTRY!
お気楽ゴクラクなこの看板のノリ、限りなく第三セクターっぽいなぁ。
こんなとこでメシ食うヤツおるんか?と思ったが、いざ入ってみると無性にみそ汁のかかった麦飯が食べたくなったぞ。

日本初のレントゲンマシーン。被爆量はチェルノブイリ並みなんじゃ?と背筋が寒くなる・・・治療するフリしてこっそり人造人間でも製作してそうだ。
屋根に落ちた雷がこの電線を伝い、死体のパーツをつなぎ合わせた男に届く時、和の心を持ったフランケンシュタインが立ち上がる!

明治村 http://www.meijimura.com/ は愛知・名鉄犬山駅からバス20分の山の中に位置する屋外型博物館。ブロークバックマウンテンのように広大な敷地には、ラブラブのイネス&ジャックではなく、各地から運ばれてきた明治の建築物がみっしりと並べられている。

ハトロン紙並みの薄いプライドが邪魔して、ファミリー型テーマパークでは素直に楽しめないへそ曲がりの私も、明治村だけは大のお気に入り。
写真の独房体験だけじゃなく、古い小学校で実際に使われていた机に座って先生と学童プレイを楽しめたり、ゴッドオブ建築・フランク・ロイド・ライト設計の旧帝国ホテルで、モンロー&ディマジオごっこをしたり・・・と歴史の重みを感じるロケーションを提供してくれる明治村は、ヒストリア系妄想プレイヤーにとってはパラダイスのような空間なのだ

プレイに疲れたらバーで電気ブランを飲んでもよし、大井肉店で牛鍋(スキヤキ)をつついてもよし、ワガママな彼女が「ヒールのかかとが高くて足が疲れた」なんて言い出したら、馬車に押し込んでの村内散策もよし・・・とごっこ遊び以外にもいろんな楽しみ方が出来そうなので、古い建築物が好きな人は是非一度足を運んで欲しい。
ただ、ノリがあまりに渋すぎるせいか、子供が楽しめる施設ではないようだ。いつ行っても地味な建物に飽きてぐずりまくるガキんちょに遭遇するのもまたたのし。

フランク・ロイド・ライト設計の帝国ホテル。
くおぉーっ!美しすぎる!萌える!萌えるぞ!萌えすぎる!!
エジプトの神殿しかり、私はとにかく左右対称の建物に弱い。この建物になら天井が落ちてきてつぶされても許す。

♪チャラリラ〜ん♪有名人のお宅拝見、今日は漱石先生のお宅どぇーーす。おやおや、縁側には可愛いネコちゃんが!先生のご愛猫でしょうか。チチチチ・・・なんていうお名前かなぁー?「フミャーッ!ワガハイは猫であるーっ!名前はまだないーーっ!」

・・・よく見るとぬいぐるみ。うへーっ!なんて余計なディプレイだ!
わざわざ置かれたぬいぐるみ、エンドレスで流れる「我が輩は猫である」の朗読・・・ここは全体的にシンプル&重厚な陳列法の明治村にあって、ワーストワンのアイタタポイントに認定。

コピー&ペーストのヒゲジジィが迫り来る。「探せ」とか言われてもなぁ、いーよ別に誰がヒロフミでも・・・という思いっきり投げやりな気持ちにさせられた。

手術用具。これで何を切断するんでしょう?ブタ?ウシ?それとも直立歩行の・・・そういえば昭和の女・戸川純(ヤプーズ)の肉屋さんはヒトの解体にチェーンソーを使ってましたね。♪骨まで響く振動に〜全身感じる恍惚〜♪

肉は刀で、骨はノコギリで。平成の世に生きる幸せを噛みしめる一瞬。「医療用ノコギリ」と聞くと、真っ先に思い出すのが「ブラックジャック」のブラッククイーン。ブルッ!あの先生、綺麗な顔して切断した足を大根みたいに扱うんだぜ!

6月24日(土)

<今日のエジプト番組のお知らせ>
昨夜遅くにエジプト同好会の会長さんから突然電話があり、本日夜7時から放映されるエジプト番組のことを教えてくださったよ。(チャンネルは忘れた。新聞見てください)
なんでも以前の講演会で電話番号を書いた人すべてに電話しておられるそうで・・・かなりお年しを召した方だというのに、あのマメさとフットワークの軽さにはいつもながら脱帽。

今日の番組はテーマが「クレオパトラ」なので、遊戯王モノの興味の対象とはちと異なろうが、今まであんまし表に出ることがなかったエジプト美術史の村治笙子先生の解説もあるとのこと。以前の講演会でテケヌウ(※)好きであることを知って大いに親近感を抱いた村治先生は、とても気さくで素敵な方だから私は大ファンなのだ。
意外な爆笑ネタが飛び出すかもしれないので、プトレマイオス朝はなぁ・・・なんておっしゃらずに、エジプトに興味がおありの方はぜひともご覧下さい。
※・・・「萌え萌えウォーカー」を読んでくださった方は覚えてらっしゃるかもしれない。葬送の列でそりに乗せられ、しずしず運ばれるあのミステリアスな黒い袋のこと。私が古代エジプトで最も心引かれるのがこのテケヌウだ。

エジプトといえば、最近では一時の情熱を失ないつつあるというのが正直なところ。まぁ一気にバーストしたからなぁ。私はじわじわ燃える石炭ではなく、パッと燃えあがるベンジンなのだ。
11月には何とか4日の有休を取れたので8日間の旅行へ行くつもりなのだが、エジプトにするべきか他の国にするべきか、かなり迷うあたりすでに熱がさめかけなのだろう。今年の5月には、オアシスの遺跡を見ながら砂漠を通ってルクソールまで出て、さらにはアブシンベルを目指す・・・というレンタカー・エジプト縦断を計画してたんだけどね。

・・・とは言いつつも、先日久々にエジプト本を買ってしまったよ。時折オーダーしていたイギリスの古書店が新着本のカタログを送ってきたのだが、その中でバーゲンセールになっていた一冊の本の題名に激しく心奪われたからである。

その本とは「エロス・オン・ザ・ナイル」・・・まんまである。
もう新しいエジプト本は買うつもりなかったのだが、エロとテケヌウは私にとっての古代エジプト最大のテーマ。今までエロティシズムやらセックスやらセクシャリティーという単語を含むエジプト本を、目をギラつかせ漁ってきた下世話な個人史からして、まだ持ってない本を見逃すことはこのオタク魂が許してくれない。まぁ送料込みで20ポンド弱だったら取りあえず買っといてもいいか。

だが、そこで私は逡巡した。創業○○○年の格調高い書店に「エロス」一冊だけ注文するってのもなぁ・・・
もし私が日本の古本屋ならば、北斎の春画だけピンポイントで注文してきた英国紳士を見たならば、きっと「ククク・・・紳士に見えても男はみんなス・ケ・ベv」なんて思っちゃうことだろう。
逆もまたしかり。ジャパニーズが「エロス・オン・ザ・ナイル」に的を絞って(バーゲン本ってのがまた微妙・・・)注文してきたら、店主にスケベな国民だと思われないだろうか?

そんなの確実に考えすぎX20乗だとは分かっているが、フスマ紙並みにペラペラの私の自尊心がエロス本一冊だけを注文することをかたくなに拒むのだ。今やっと「ラピタ」と「プレジデント」の間に「おっぱい倶楽部」をサンドイッチしてレジに向かう初老リーマンの気持ちが分かった。

・・・で、結局のところ、「エロス・オン・ザ・ナイル」は50ポンドもする英国学会誌と一緒に発注。ガッチャ!これでエロに対して学究的な目を向けてるようなポーズだけは作れたぜ!

それなのに、ああそれなのに・・・捜し求めている絵画資料(チューリンにあるエロパピルスの写真)掲載に一縷の望みをたくし、届いた小包をハァハァしながらほどいてみると・・・
アカン!
大・失・敗!

やっぱバーゲンになるだけあって、何の役にも立ちそうにない本だったよ。
くだんのエロパピルスが写真ではなく線画ってのは、他のどの本でもそうだからしょーがないとはいえ、一目見ただけでどこにある誰の何かが私にすら分かるような有名壁画にすら、"The viser and his wife watching a dance performance"みたいな小学生の教科書並みの情報しか載ってなくてさ・・・地名や人名といった固有名詞がほぼ皆無なんだもんなぁ。
カイロ博物館のアクエンアテンの像に、単に"Naked ruer with hermaphoroditix features"と説明が添えられているあたり、ちょっとエジプトに詳しい方ならば、いかに私がガッカリしたかをご想像頂けるのではなかろうか。

あ、こうやってウダウダ書いてると、自分のエジプト熱はまだまだ醒めきっていないように思えてきた。
すべてのはじまりは遊戯王だとはいえ、自分なりにリアルエジプトにも情熱を注いだから、そうキッパリ忘れられるものでもないのね・・・などと、まるでレディコミのうじうじ女みたいな事を言ってるうちにぼちぼち出発時刻と相成った。

今日は早起きしたのに時は矢のように飛んでいく。これから要介護の親と太ったコッカースパニエルが待つ実家に帰ります。できれば時間を見つけてセトアテ話でも書いてきますわ。

6月23日(金)

今年もまた東京国際ゲイ&レズビアン映画祭の季節がやってきた。

・・・なーんて知ったかブリっ子で書いたはいいが、今年で15回目を迎えるこの映画祭に私はまだ行ったことがない。ただ、毎年このイベントのレポで盛り上がるゲイ雑誌の映画コーナーを通して、会場から漏れ聞こえる楽しげな声に耳を澄ます程度であった。

だが今年は違う。今年は一本の上映作品が私のケチケチ心をあっさりマットに沈め、高い旅費&ホテル代を支払ってまで現地入りすることを決意させたのである。

そのグレートな映画とはマッパな俺たちメイキング・オブ・レジェンド・・・誰が付けたんだこんな邦題。(原題は"EXPOSED")

詳細は映画祭の公式サイト http://www.tokyo-lgff.org/2006/festival/program/index.html をご覧頂くとしてごくごく簡単に紹介してみると、「マッパな俺たち」とは、マッチョ男で有名な米国のビデオメーカー・コルトのゲイポルノ大作の制作過程を追った作品である。

ビデオの撮影現場そしてセクスィーな筋肉男たちを、95分もの時間をかけてみーんな裸にムイてくれるとあっては、外専(※)に生まれたからには、これを見に行かなきゃ天国のおばあちゃんに顔向けできない。
※・・・ビデオやヌード写真集を選ぶ際に、目隠ししても金髪娘や褐色男がのけぞってるパッケージに手が伸びる人のこと。

おまけに7月16日の上映前には、G-men編集さんがよい子に素敵なプレゼントを持ってきてくれるということで、私のAWATE心も一気にバースト。またしてもカゴにETを乗せて月に向かって飛んでいきそうな勢いでチャリをぶっとばし、最寄りのチケットぴあへと駆け込んだ。

しかし、厚いと思われがちな私のツラの皮は意外と薄くて、春巻きの皮並みにペラペラなのだ。
「ダビンチ・コード」や「ポセイドン」の鑑賞券を買いに来たバンピーな若者どもの注視を浴びつつ、「マッパな俺たち」のチケットを買うのは相当恥ずかしい。それにいつも人のまばらなチケピは今日に限ってものすごく混んでいる。これってマ神(※)の嫌がらせ?
※・・・マッスル神。「すごいよ!マサルさん」キャラだが皆覚えているだろうか・・・

「『マッパな俺たち』って映画のチケットが欲しいんですけど」と言うだけでもライト級羞恥プレイなのにさ、それがそんじょそこらで上映してるものとは違って、ここから500キロ以上離れた東京で、それもたった二回だけ上映される映画とあってはなぁ・・・すぐに買えると思いきや、窓口のネーちゃんが検索にやたらと手間取ってくれるのだ。
チケピの端末って、題名入れたらソッコー情報が出てくるもんだと思っていたが、どうやらそうではないらしい。

キーボードの上で指を踊らせていたカウンター担当女性、指を止めると顔を上げた。
「あの・・・題名をもう一度頂いてもよろしいでしょうか?」
「・・・
マ・ッ・パ・な俺たちっ!真っ裸のマッパ!(半分ヤケ)」
「(なのにまだ出てこない)・・・うーん、映画館の名前は分かりませんか?」
「それは分からないんですけど、映画祭の一プログラムなんです」
「なんという映画祭でしょう?」・・・
グウゥッ・・・そこまで言わせるか!!

だが背に腹は代えられぬ。私は最大級の微笑みを浮かべて言った。
「と、東京国際ゲイ&レ、レズビアン映画祭、です・・・」
微笑みのつもりのそれは、照れフィルターを通してスケベなニヤニヤ笑いと化し、きっと怪しさ5割り増しだったに違いない。一瞬カウンター嬢の瞳が当惑に揺れた気がした。

立てても転ばせても文句なくビアンに見えるこの風貌では、映画祭の名はあんまし出したくなかったのだが。けど、勇気を振り絞った甲斐あって約3分後にはカウンター嬢、ようやくマッパな映画を探し当てていた。
ハァァァ〜〜〜・・・長かった。私の後ろの若人たち、えらく待たせてすまなんだの。

今、私の手には二枚のチケットが握られている。お買いあげ計算書には「レズ&ゲイ映画祭」と、これまたどえらくはしょった名称が・・・「L&G映画祭」(←公式にはこっちが表示されるようだ)ってのもやや包み隠しすぎのような気もするが、「レズ&ゲイ」と突き放されるのもなんだかなぁ。

とにかく、これで「当日券は売り切れです」なんて言われて頭をかきむしる羽目になる心配はなくなった。
ついでと言っちゃあなんだが、東京へは慰安旅行も兼ね、親の介護で疲れ果てたヘボピー(妹)を伴って遠征してくる。そして自衛隊基地で特製プリクラを撮り、靖国神社で軍用犬の慰霊碑に花を捧げ、村上龍の「半島を出よ」で有名になったヤドクガエルの専門店(ヘボピーが所望)にも足を伸ばすのだ。

もちろん宿も取ってあるぞ。場所は都会のオアシス・歌舞伎町。二丁目で酔っぱらっても這って帰れる最高のロケーションでしょ?

6月20日(火)

すみません。先ほど帰宅したんですが、飲み過ぎでむっちゃくっちゃ体調悪いです。座ってるだけで先ほど食したブルーチーズのアンモニア臭が鼻腔の奥に蘇って、たまらなく胸がムカムカして死の一手前ゆえ、申し訳ありませんが今日はもう寝ます・・・超私信ですがちさろーさん、アシエさん、メールは明日いたしますので、どうぞお待ちくだれ・・・ウゲッ・・・ま、またトイレ・・・

太ったコッカースパニエル・マヤっこです。特技はペルシャ絨毯への下痢便投下。

ムシキングのコスプレをしてW杯に見入っているところです。マヤっこはオオクワガタのように強いからイングランドチームがいちばん好きだそうです。

ベッカムのフリーキックがパラグアイのガマラ選手の頭に当たってオウンゴール!まるでチームの一員のように喜んでいますね!

6月18日(日)

遊戯王イベントが終了してからはじめての日曜日。振り返るとたった一週間前のことだというのにはるか昔のことのように思えるのは、参加した皆さんも同じではなかろうか。
先週金〜土の記憶がほとんど無いのは、イベント当日までの一週間が濃ゆすぎたせいだろうか。せかせか動きすぎたせいで、一週間経ってもちっとも疲れが取れない。

8月末にならないと夏休みの宿題を始められないダメ小学生のように、イベント5日前になって着手した原稿&製本。
イベント前夜くらいはホテルで明日への鋭気を養えばいいのに、「東京までの交通費とホテルに払ったゼニをフル活用したい」という持ち前の貧乏性が顔を出し、短い時間に内容を詰め込みすぎた。着いていきなり新宿二丁目とフリチン本の重量で自分を痛めつけたのは大失敗。

おまけに、夜中1時からは一年会わない内に年収ン千万の社長さんへと華麗な変身を遂げた元ダンナと、朝4時まで会談してさ・・・
内容はといえば、7割はバカ話、残り2割は介護話(彼のご母堂も認知症なのだ)、残り1割はエジプト話なのだが、自分だけ再婚して小学生の子供までいる人間に「お前には自由が一番似合ってる」と言われるとなぁ・・・確かに独りが一番好きではあるが、そう言われるとなんかものすごく微妙な気分だわさ。これから親の病も進行するだろうし、この先このままでいいのか?自分?とたまーに心がペシミストモードに入って揺れ動く。

・・・いかん、うっかり暗くなるところだった。で、イベント当日はほとんど気楽なご挨拶回りだったものの、今日を逃すとなかなか会えない人たちばかりなので、ここは頑張らなきゃと脳味噌を振り絞って何とか意味の通る話をしたつもりなのだが・・・もしもよく分からない言葉を発していようとも、心優しい皆様のこと、そこはきっと聞かなかったフリをして下さるに違いない。とにかく、色々と楽しいイベントだったよ。

終了後は、絶賛修羅場中のS崎さんがパルテノン神殿をフリーハンドで描くことに疲れて、わざわざ浅草まで出張してくれたもので、近所のサ店でよもやま話に花を咲かせ、「次こそはレズバーで!」と固く誓い合ったのであった。

それから一週間・・・荷物も玄関に置いたまままだ開けていない。知り合いの皆様にご挨拶とお礼メールを・・・と思いつつまだ一通も出してない。
年を取ると疲れがじわじわやってくるのが困りものだが、参加されたお友達のサイトを覗きに行っても、たいがい「イベントお疲れさまでした!」のままほとんどいじって無かったりするもんで、あながち年のせいだけでもないのかもしれない。
皆さまこの一週間はイベント後の虚脱感で一杯だっただろうが、ぼちぼち夏コミに向けて再起動する方もいらっしゃるようなので、私も重い腰を上げ、まずはご挨拶メールと荷物の整理から始めたい。

なお、夏コミはサークル参加しないものの出来れば一般で行くつもりなので、会場でお友達にプレゼントすべく、なんちゃってエジプト小説・「子鰐物語」(セトアテ話)に早めに着手するつもりである。

6月17日(土)

またヤフオクで負けた!
逃した獲物は「G-men25冊セット」。他にライバルはいなかろうと決めつけて、スタート価格の5千円で入札。終了時間にはパソの前にくっついてるわけにもいかず実家に帰っていた。
で、今日は確実に落ちてると思いこんで、出品者さんからのメールに返事しなきゃならないなぁと早めに帰宅したというのに・・・「最高価格が更新されています」のメールが来てやんの!

G-menを出品する人は限りなく100%に近い確率で男性ゆえ、一冊一冊べつべつに出すのは邪魔臭いのだろうか。とにかくやっとヤフオクに出てきたと思ったら、20冊や30冊といった、配達のアンちゃんがギックリ腰になりそうな大量セットで出てくるのだ。(G-menは一冊約900グラムもある!)

少し前に出てきたやつなんか、創刊号〜90号までの90冊セット・2万7千円。重さにして筋肉男一人分よ・・・頼むからせめて10冊単位で出してくだせぇ!
だがこの時には、京都・河原町、大阪・心斎橋、東京・新宿二丁目・・・と飢狼の瞳でショップの本棚を渉猟するのに疲れた私は、たいそう迷ったものだ。どうしよう、これさえゲットすれば、G-men掲載のほぼ全ての大塚重雄作品が揃うことになるんだけどな・・・

だが、結局のところそれは入札せずじまいに終わった。なぜならば90冊組なんかを落としちゃうと、手元のG-men蔵書との合計は140冊OVER(※)。レンガの代わりにゲイ雑誌で三匹の子豚の家を造らなきゃなくなるので、泣く泣く断念したのだ。
※・・・今までたった一冊のためにセットものを何度か落札してきたので、激しくダブっているのだ。

で、今回の「25冊セット」も必要なのは2冊だけだったからね、ついケチが顔を出して5千円=一冊当たり2500円以上払う気になれなかったのだ。
でも、いざこうやって入手しそびれるとむちゃくちゃ悔しい!

「これで残りは88号を入手すればコンプリート」というアテがはずれてむしゃくしゃするので、夜の9時からジムへチャリを飛ばしてきた。
それがまた週末の夜9時10時だってのに、ひたすらトレーニングにいそしむ男女がわっさわっさ・・・
梅田のGジムなんて24時間営業というから、11時閉店のここはまだマシな方なんだろうが、まったく寂しい奴らだ!土曜の晩くらい筋肉を忘れてデートでもせい!

・・・とは言いつつも、疲れた体に重いウェイトがキツすぎて、「ヒィイ!残りあと○○回!」と数えるだけで精一杯。欲しいモノをライバルにかっさらわれて悔しい心は徐々に和らいできた。
オタクのドス黒い執着心をスポーツによって燃焼させる・・・とりあえずこれも一種の「昇華」と呼んでおきたい。

6月16日(金)

ナメクジはファーストキッスの味。

昨夜12時から公園でカルピスチューハイを飲みつつ、太ったコッカースパニエル(マヤ)を遊ばせていた。
その間わずか30分・・・だというのに野生の嗅覚はあなどれん。

ぼちぼち帰ろうかとチューハイの缶に口を付けると、唇にむにゅんっvという、古い記憶の小箱にしまったままだった懐かしい感触が・・・
缶を街灯にかざしてみると、飲み口に全長5センチのナメクジが貼り付いて小刻みに震えている。
故郷のお母さん・・・しっとりした湿り具合、プルンとした柔らかさ、生ナメクジの感触は人の唇そっくりなのですね・・・

これでまた一つ、べつに知らなくてもお嫁に行ける不要な知識を増やしてしまった。
まぁナメクジフォビアの人ならば、明石海峡を越えて淡路島まで届くような悲鳴を上げたことだろうが、幸い私は蛇やナメクジといった足のないものとゴキブリはさして怖くない。(ダメなのは足の多いもの。ムカデ&ゲジゲジは想像しただけでさぶいぼが・・・)幼い頃には「フランスではカタツムリが高級食材」と知ってカタツムリハンティングに精を出し、捕らえたやつらに菜っぱを与えて大量に飼育・観察していたのもあって、殻のないカタツムリ(ナメクジ)にも大したアレルギーは無いのだ。

確かに思いがけぬナメクジキッスには驚いたが、すぐに元グリーンベレーの鬼教官のような冷静さを取り戻し、柔らかな生き物はそっとアジサイの葉っぱに移動させておいた。驚くと言えばむしろ、たった30分の間にカルピスチューハイの甘い香りを嗅ぎつけて缶をよじのぼったナメクジのスピードの方だな。

今になって思えば、草むらからはるばる顔を出して缶によじ登るほど欲しいんだったら、チューハイの2,3滴ほど降りかけてやるべきだったのだろうか・・・そしたらある夜、「恩返しに参りました」と色白・肉厚リップの美女がうちにやってきて、目も当てられないほどゴチャゴチャな部屋の掃除くらいはしてくれたかもしれない。

6月16日(金)

夢の中でバイヤーとの待ち合わせに遅れそうになり、「つい出来心で」盗んだバイクで一路、秋田から東京へと向かっていた。

しかし、そのバイクがワイルド7のユキがまたがってるようなカッチョいいやつならば、喫茶ルノワールで待つバイヤーの元へ颯爽と乗り付けても絵になっただろうが、私が乗り逃げしたのはなぜかサーカスのチンパンジー愛用の豆バイク・・・

お猿のバイクでいくらチンタラ走ろうと、秋田圏内からすら脱出できるわけがない。おまけにサドルがギリギリ尻を乗せられるくらいのミニさなので、しょっちゅうカーブや砂利道でバランスを失い、転んではダラダラと流血するのだ。
「くそっ!このくらいじゃ負けないっ!」
って何度不屈の闘志で立ち上がってもなぁ・・・サルから盗んだバイクではちっとも絵にならん。

フラフラと安定を欠く豆バイクの横を、車がガンガン追い越してゆく。助手席からはギャルサーどもが私を指さして笑っている。あぁ、六本木交差点はまだ遙かに遠い・・・



さて、「東京のことはまたのちほど」と書いてはみたものの、思い起こせば時間的に慌ただしすぎて大したことやってないことに気が付いた。
せっかくイベント前夜の海闇お泊まり会へのお誘いを頂いていたというのに、東京到着が夜の9時と遅いのが気になって、シャダ並みに優柔不断な私はギリギリまで迷った挙げ句、お断りしてしまったのだ。
あの濃ゆいメンツで炸裂させる下ネタはさぞ楽しかったろうに・・・そしてここに書くべき匂い立つようなネタも色々ゲットできたろうに・・・と残念極まりない。もし夏コミ前に似たようなメンツが揃うなら、今度こそ参加させて頂きたいものですわ、Aさん。

その代わりと言っては何だが、東京へ着いてホテルにチェックイン後、返す刀で新宿二丁目へ行って来たよ。
いつもサイトでは不良ぶってエラソーなこと言ってるくせして、実は二丁目童貞だった私。今回こそ夜な夜なカリギュラの晩餐会が催されるという彼の地の爛熟した空気を吸い込みたいもんだと、夜の10時から地下鉄を乗り継ぎ向かったのである。

どうせなら己の経験値を少しでも高めるべく、町内をそぞろ歩くだけではなく、盟友S崎さんとレズバーに行く予定だったのだが、S崎、ギリシア本原稿のホワイト作業疲れでダウン。私も夜中1時半から六本木で10年以上前に別れた元ダンナとの手に汗握る会見を控えていたため、二丁目初体験はごくライトに流すことにした。

それにしても夜遅くの東京メトロって、電車が来るまでにえらく待たなきゃならないもんだねぇ!
田舎っぺの私はメトロポリス・東京の時刻表は、昼より夜の方が元気だと勝手に思いこんでたのだが・・・15分以上平気で待たせる。

あと、駅にエレベーターがぜんぜん無いのにもびっくり。構内の乗り継ぎに200メートルとか平気で歩かせるのにもびっくり。
「JR西日本は駅の整備にゼニをかけるが、東日本は安全管理のためにゼニをかける」と新聞で読んだ時には「ふふん、ダメだねぇ、JR西日本は!」なんて思っていたが、ここまで急階段の波状攻撃をされると、どちらがいいのか分からなくなってきた。これでは車椅子の人とかはかなり困るに違いない。

・・・いつものことだが話がそれた。
新宿三丁目駅で降り、胸を高鳴らせながら向かった二丁目は、予想に反してごくごく普通の下町。「ネオンと男女の欲望が、座礁した大型タンカーから海面に流れ出た重油のようにドロドロしている街」という予想はあっさり裏切られた。

マジソンスクエアガーデンもどきの場所を想像していたのだが、メインストリートには、贈答用リリーの桃缶がご神体のように大切にディスプレイされてそうな昔ながらの果物屋さんがあったり、ちょっと刺身を買う気にはなれないプチ食料品店があったりと、噂に高い「世界一のゲイタウン」はうちの近所と大差ないカンジだったな。

ただ、そこに居並ぶゲイバー・レズバーの密集度はもの凄いものがあるに違いない・・・っていうか、二丁目にノンケ向けの店なんかあるのだろうか・・・?そして街ゆく人々が、誰はばかることなく同性同士で手を握り合っているのが何ともナチュラルで気持ちいい。

で、私はG-menのバックナンバーを求めて、前もって広告をコピーしていたゲイショップに突撃、しらみつぶしに探したのだが、欲しい号は一冊も見つからなかったよ。
その代わりと言ってはなんだが、今では海外からも入手不可能なレアものアート系裸男の写真集(メープルソープとかね)が、半額の赤札をベタベタ貼られて、信じられないような豊富さで並んでいるのを発見!
メールフォトグラフィーについて必死こいて勉強中の私は(んなもん勉強せんでええという声が聞こえるが)、いきなり目の前に広げられた宝の地図にすっかり舞い上がり・・・15分後にはトータル重量20キロ近くの豪華本を抱え、うろんげな店員さんのお見送りを受けていた。

これから六本木に向かわなきゃならないってのに私の馬鹿野郎!でも深夜料金のタクシーには意地でも乗りたくない。
残る方法はただひとつ。歩くべし!歩くべし!歩くべしーっ!20キロのフリチン本を抱えてよろめきつつ地下鉄駅へ。三丁目→新宿→六本木の大江戸線の乗り換えは地獄のサブウェイだった・・・

結局のところ六本木まで行ったはいいが、20キロをホテルまで持って帰るとこの細腕が折れそうなので、「小包」という日本語が通じない(「宅急便」は通じた)中国娘が店番する六本木のコンビニでポテチの空き箱をゲット。フリチン本とゲイショップで買った話題のオナホールを無造作に詰め込み、会社宛に送付したのだった。

・・・あれーっ!!・・・すんません。ウダウダ書いてるともう八時半だ。
もう家を出なきゃジムが閉まるので、今日はこれにて。日曜日あたりにはさすがにトップ代えなきゃなんないと思ってます。

6月13日(火)

キーボードを叩きながらギネスの黒ビール(298円。ビールとしては清水の舞台プライス)のアテに生ハムを食べてるんだが、開封後ラップで巻かないまま冷蔵庫にうっちゃっていたせいで表面がパリンパリン・・・かなりマズい。

乾いた生ハムは表面が蛍光灯の光を反射する具合が、食物というよりもむしろ蝋細工。
そしてお味はといえば・・・うーむ、これは例えるならば、500年ぶりに地下のカタコンベを吹き抜ける爽やかな外界の風。中途半端に干からびた遺体を思わせる蝋の香りが鼻に抜けて何とも・・・
マズい!もう一枚っ!

いや、さすがにショーウィンドウの食品サンプルに食らいつくような食いしん坊万歳なことはやったことは無いのだが、カメヤマローソクを舐めた経験から推測するに、蝋細工の味もこんなもんだろうと思うのだ。

蝋細工で急に思い出した。「ベルリン・天使の歌」で人々を“感動の渦・しっかり洗い”でぐるぐる回したヴィム・ヴェンダース監督作品「東京画」。その中で写されていた東京のある食品サンプル会社のシーンを。

「東京画」はヴェンダースが東京の風物を通して、彼の尊敬する名監督・小津安二郎への滾る想いを綴る映画である。映画ファンの中にはけっこう高得点つける人もいたように記憶しているものの、所詮ミーハーである私には、この良さは全然分からんかった・・・いや、ぶっちゃけワンシーンを除いて映像すら記憶に残っていない。

わざわざ大阪の映画館まで出張したくせして、覚えているのはただ一つ。職人さんが超絶技巧でエビの天ぷらの蝋細工を作るシーンのみ・・・
なぜならば幼い頃に「蝋細工で一番製作がむつかしいのはエビの天ぷらです」と子供向け雑誌で知って覚えた感動が、十数年の時を経てこんなところでひょっこり顔を出したからである。ミーハーな幼心には「一番むつかしいテクニック」というものはいつでも「へーっ、良く分からんけどすごいなぁ!」と魅力的に映るものなのだ。

で、またまた古い記憶がひょっこり顔を出したのだが・・・皆さん、お金を舐めたことはあるだろうか。
でかい声では言いたかないが、私にはある。

あれは小学校低学の頃。まだ幼い私に今なおぬぐい去れないフェティシズムの種を植え付けた、手塚治虫の「バンパイヤ」。
その中で美形悪役・ロックが、トッポいオオカミ男・トッペイの鼻先に硬貨を投げるのだ。

「おいトッペイ、この匂いを嗅いでみろ」「(クンクン)・・・変な匂いがします」
「ふふっ・・・これには人間の恨み、悲しみ、羨望や憎しみが染みこんでるんだぜ」

悲しみの匂いがどんなものだか知りたくて、小遣いにもらった10円玉をクンクン匂ってみたのだが、オオカミ少女ではない私には当然ながらお金に染みこんだ匂いは嗅ぎ分けられない。
だからおそるおそる口に入れてみたのだ。銅貨だったせいかお金は血の味がした。

当然ながらその後、ゼニなんぞを舐めたことを親に知られた時には「そんな不潔なこと!」とどえらく叱られたものだ。
しかしさらにその少し後・・・今度はオオカミに変身したトッペイが、首に荒ナワを巻かれ縛められるシーンにグッときた私は、夜中にこっそり母の着物の腰ひもを自分の首に巻き付けてベッドに入り、ゼニ舐めの軽く20倍は叱られたことを付け加えておこう。

・・・すまん。遊戯王イベントに全てのエナジーを捧げたせいか、文章を書く集中力にどうも欠ける。今日は話がポンポン飛びすぎてちっともまとまらない。
全く日記にならないから(いつものことか)これ以上書くのはヤメっ!東京のことなど、続きはまた明日ということで。

6月11日(日)

さきほど東京より帰宅した。遊戯王イベントに参加された皆様、どうもお疲れさまでした!
やっぱり遊戯王同人はいいねぇ!イベントでしかお会いできない皆さんとお話しできて本当に楽しかったよ。遊戯王は実にユニークな人々が揃った素晴らしいジャンルだな。
それがまた、会う人みんなが口を揃えて発する質問が「あのビデオ(※)どうでした?」なんだよね・・・(笑)エロネタへの食いつきの良さには脱帽。
※・・・「勝敗はファックで決める!」アダルトDVD「チェイン・オブ・コマンド」の話である。(6月2日の日記)

昨日の朝から今までの40時間というもの、早回しのチャップリン映画のようにせわしなく動き続け、さしものタフガイも体力の限界突破寸前。
このくらい、特殊部隊の選考試験のハードさに比べれば保育園のお遊戯並みなんだ!と自分に言い聞かせてはみたものの、疲れ切った人間の前にそんな浮き世離れした比較対象を持ち出しても、ぜんぜん意味ない。

とにかく疲れすぎて鼻血が出そうなので、今日はとにかく寝かせて頂きます・・・おやすみなさいフランシス。

6月10日(土)

自分でも予想していたとおり、仮眠が熟睡となってしまった。
夢の中でG-menのアート情報ページを開き「ゲイにも大人気!歌姫ヴィエナ・コスモス」(そんな歌手、現実にはいない)のインタビュー記事を読んで、「CDジャケット写真のローマ剣闘士のコスプレがなかなかやのぉ・・・買ってみようかな」などとのんびりしていたところ、目覚まし時計のウォートランソング・「最終訓練」によって現実世界へを引き戻された。
その時すでに朝の9時。いかん。

それからというもの水も飲まずにフォトショとの激しい戦闘を繰り広げ、現在午後1時。無料本だという気楽さも相まってなんとか完成。あとは会場で製本だ。

ぶっちゃけ荷造りも終わってないので、これから殺人的にバタバタするよ。
いつもなら最終の新幹線に間に合えばいーや、とのんびりしてるのだが、今日は京都で途中下車して初心者向け生物分類学の講義を受けなきゃならないから、時間的・心理的に緊縛プレイ状態なのだ。

それでは私は旅立ちます。オンリーへ行かれる皆様は、当日なにとぞよろしくお願いします。

6月9日(金)

夕食を食べながらテレビをつけると、ディ○ニー・オン・アイスのCMが流れていたよ。
今年の演目は「ファインディング・ニモ」らしいが、あまりにものシュールさに脳味噌をシェイクされ、思わず吉牛の豚丼を吹きそうになった。

あのアニメが封切られた時、キャラの愛くるしさゆえクマノミが乱獲されたと聞くが、こっちのニモは乱獲どころか塩まいて退散願いたいデーモンである。こんなレビュー子供に見せようものなら、二本足のニモが夜な夜なよいこの夢枕に立っては、布団に西太平洋の海図を書かせちゃわないか心配だ。

だいたい魚キャラを人類が演じるのは、どう考えても構造的に無理ありすぎだろ・・・
魚体からど根性大根のような足がムッチリと突き出し、それがまたスケート靴はいて氷上をクルクル舞い踊るんだもんなぁ・・・シュールにもほどというものが。
あれではディズ○ー・ファンタジーというより、ヒエロニムス・ボス描く地獄のファンタジー。そういえばいたよな、「パブワ君」にこういうオネエなナマモノ。

それにしてもよくもまぁ「ニモ」をスケートでやろうぜ!という企画が通ったもんだ。毎年やっているイベントゆえネタが切れてくるのは理解できるが、お姫様ネタを使い果たしたからって、やおら異界へテレポーテーションして魚類はなかろうて。
企画会議で「今年はファインディング・ニモで行くぞ!」という案が出た時、誰かがぼそっと「ヒトにサカナは無理っスよ・・・」と突っ込んであげなかったのだろうか。

しかしまぁ考えてみると、初見で不気味さにフリーズした「パチンコ・海物語」CMのマリンちゃん&サムの着ぐるみでも、シリーズ三作目の今ではマリンちゃんにフラダンス踊られても違和感を感じないどころか「ラブリーv」とさえ感じるようになってきたもんなぁ。
言っても「ニモ」の仕掛け人は、パチンコメーカーSAN○YOの千倍の破壊力・・・いや、ドリームワーク力を誇る世界の○ィズ○ー。
夢のお国の魔法の力で、観客はアイスショーが終わる頃には「魚って二本足で歩く生き物だったよね!」だと勘違いしちゃうんだったら、それはそれで面白いかも。



さて、あさって11日の遊戯王イベントのためにぼちぼち荷造りしなくては。例によってぜんぜん何もやっていない。
そもそも、先日「コピー本を出せそうだ」と書いた新刊であるが、本文はとっくに出来ていたのに表紙を描く気がどうにも起こらなくて、金曜日の夜12時現在の時点でまだ白紙でうっちゃったままなのだ。

このままでは表紙が題名だけになってしまうが、それは「無料本でも全力投球」という己のポリシーに反する。だから眠くてたまらんがこれから徹夜で作業するよ。

しかし、眠さのあまりうっかり意識を手放して、右腕が「寄生獣」のミギーのように己の萌えのみで動こうものなら、目覚めるとデスクトップには米国特殊部隊・SEALsのコスプレをした古代エジプト人が・・・なんてドひんしゅくを買う事態に陥りそうだから、ここは手のひらにペンタブを突き刺してしっかりなくては。

・・・と言いつつも、さっきから意識がとぎれがちである。会社をひけて美容院へ行ってから、ついフラフラとゲーセンに吸い寄せられたのが運の尽き。
小憎らしいハゲ教官に最後の気力を捧げてしまって限界突破。太股にペンタブを突き立ててもダメなので、これから3,4時間仮眠するよ・・・


予定が二転三転した結果、日曜日のイベントに備えて明日の夕方から東京入りすることにしました。
土曜日には世界最大のゲイタウン・みんな大好き新宿二丁目へ、海外裸男本の価格相場データ収集に赴くつもりですが、どうせ行くなら気持ちよくなる水も多少は飲みたいと思います。

で、どなたかゲイ、レズ、ノンケどれでもオッケーのミックスバー&レズビアンバーでおすすめのお店をお持ちじゃないでしょうか?ネットで少し調べたんですが、表紙描かなきゃならんというあせりで腰が据わってないせいか、レズバーはともかくミックスバーが見つからない。
大人が集まる落ち着いたお店をご存じの方、どうぞご一報下さいませ。よろしくお願いいたします。

月7日(水)

夜中、ヘボピー(妹)から携帯メールが入っていた。また家族になにかイヤな事件が?!とドキドキしながら開いてみると・・・
「女もインキンタムシになるか知ってる?」知らんわそんなもん!!(怒)

やっとマヤっこが帰ってくれた。ペルシャ絨毯にさらなる下痢便跡を残して・・・(日曜日にまたまたやられたのだ)
これで犬のそわそわ(=便意)を気にせず原稿に集中できるが、そばにいないのはちょっと寂しいような。

現在朝の四時。マヤのいびきが聞こえない部屋で原稿中である。
管理人の目を盗んで犬の散歩に行くため超絶早起きのクセがついてしまったようだ。今日も3時半から目覚めたので、しょーがないからそのまま起きている。無駄に緊張しているせいか眠りも浅くて、気分は敵がうようよしているベトナムの密林、交代で仮眠する米軍兵士・・・

実のところ睡眠時間は短くても問題なくて、それよりも眠る時間がまちまちな方が体に悪いと耳にしたことがある。だが、理想的睡眠時間は7時間と言ってる人もいるしなぁ・・・
私はナポレオンと違って凡人だから、四時間睡眠はやっぱり無理があるようだ。絨毯ショックとパソコンショック、プラス睡眠不足でここしばらくの体調はガッタガタ。平地で三回連続転んだのはさすがにヤバいものを感じる。

しかしここ2日間(短っ!)の頑張りのおかげで、日曜日の遊戯王オンリーにはコピー本を出せそうだ。
サイトにあげていた書きかけSSを完成させて一冊にするという、物書きにあるまじき安易な方法を採用してしまったが、一年ぶりのイベントだから何もないよりはマシだと自分に言い聞かせている。

それにしても、やっぱり遊戯王原稿って楽しいね!それに、修羅場で自分を痛めつけるギリギリ感がまたたまらん・・・って、自分、少なくともサドではないとは思っていたが、それどころか実はマゾではなかろうかと思い始めた今日このごろ。

サディストといえば綺麗な女王様とかカッコいいボンテージを思い浮かべるが、マゾといえば人間椅子とか、乳牛みたいに鼻の穴おっ広げられてウヘウヘ喜んでるイメージしか浮かばないからなぁ・・・自分がマゾ寄りだなんて認めたくないんだが。

では原稿に戻ります。パソクラッシュによって、辞書の漢字変換機能も新生児に還ったからもう大変!「遊戯王」のレベルから登録してやらなきゃならないんだもんなぁ・・・そのくせ「イチモツ」を登録しようとすると「すでに登録されています」って、なぜかそういう記憶だけ残っているところはさすが我が愛機。

6月2日(金)

大事なペルシャ絨毯に下痢便され、管理人にはお小言をくらい、毎朝朝5時起きで、キーボードとマウスが壊れたと思ったら今度は本体がクラッシュして作りかけのデータが吹っ飛び、会社の飲み会では調子に乗りすぎて二日酔い・・・

一番最後のやつは単に自分が悪いんだが、とにかくここしばらくの不運続きと疲れでイライラの極地。きっと一歩公園に足を踏み入れただけで、私の怒気に危険を感じた公園のハトが、いっせいにバタバタ飛び立ったことだろう。

はぁぁぁああ〜〜〜〜〜・・・今日も片付けなきゃならないこと山積みなのに、ぜんぜんやる気が起こらないよ・・・
ストレートのウオッカで痛めつけられた胃をムカムカさせながら、家に戻って郵便受けを見ると、そこには白い小さなパッケージが。ネットで買い物した記憶もないのに誰からだろう。
差出人は・・・?・・・G-Project。

鬼教官VS軍人候補生 勝敗はファックでキメる!

上下関係が非常に厳しい軍事学校。鬼教官達の管理下におかれた軍人候補生の性欲が、鎖をはずされた猛獣のように暴走し始める・・・普段は絶対服従で逆らうことを許されない教官命令も、性の訓練所においては雄のうめき声となり響き渡るのみ・・・あなたはこの候補生達の鎖の呪縛から逃れることができるのだろうか・・・!?(パッケージより)

こ、これは・・・エロDVD?!
パッケージにはありえないほど鋭角なイチモツに、しっかりモザイクをかけられたマッチョな迷彩野郎ども。
まぁ迷彩野郎とはいってもマッパだったり白ブリーフ一丁だったり。胸から下げた認識票と背景の星条旗がなければ、軍隊モノだなんてぜんぜん分からないのは、古代エジプトゲイビデオ「ファラオの男風呂」と同様である

このDVD・"Chain of Command"、G-menのビデオ紹介ページで知り、ぜひとも見てみたかったのだが、自分で注文したわけじゃない。G-men編集部の優しいお兄さんが、読者アンケートに答えた私にプレゼントしてくれたのだ!

禍福はあざなえる縄の如し(人生には禍と福が入り交じって訪れるものだ)。不幸のウェーブに溺死寸前だったが、やっと波間に顔を出せた。
いつも読者アンケートの「希望商品」に何も書いてない人間が、この回だけは思いっきりDVDの番号書いてたから、よっぽど欲しいと思われたのかもしれない。懸賞担当はどなたかは存じませんが、ホントにありがとうございます。

あとはこのパッケージの一体誰が「雄のうめき声を響き渡らせる」ウケ教官役なのかが問題だ。
米国のゲイ雑誌・UNZHIPPEDのキュート系モデル・JAY VARELLAならいいのだが、少なくともこのデカブツ黒人ではないことを祈る。

とにかくG-menさんの粋なはからいに大感謝。お陰さまで、今の私は公園のハトが寄ってきそうな優しい気持ちである。
それにしても最近では「鬼教官」と聞いただけでグッときてしまうのだが、いい年こいたリーマンとしてこれでいいのだろうか・・・あと「軍曹」って単語にも過敏に反応。英語だとサージャント(軍曹)よりも、コーポラル(伍長)の方がなぜか耳に心地よい。

おっ、携帯に仕込んだアラーム(ウォートランのメインテーマ)が私に会社に行けと知らせている。
今夜はワイングラスを片手に、性の訓練所での鬼教官VS訓練候補生の試合に手に汗握ろうかね。グヘグヘ・・・