2017年2月28日(火)

一、二週間ほど前から見る夢がやたらと鮮明で、詳細をメモしているときりがないのだが、今日の朝はちょっと覚えておきたいので備忘録として記しておく。

どこか知らない街の夜道を歩いていた私の目に留まったいがぐり頭の男の子。小学校5年生くらいだろうか、一心不乱に夜空を見上げているものだから、どうしたの?と尋ねたところ、おびえた顔をして空を指さした。

真っ暗な空には白く丸い光がいくつか輝いている。飛行機じゃないの?と目をこらしたそれらの光は大きく弧を描いたり突然スピードを上げたりと、明らかに飛行機ではない動きを見せている。あっ!これは人間が作ったものじゃない!震えて空を見上げているうちに、周囲の人たちもつられて上を向き、飛び回る発光体を唖然と見つめていた。

徐々に数を増やしたそれらの光はやがて集まってひとつの形を作った。それはイエス・キリストが磔刑に処されたシンボル──十字架。夜空に輝く十字架を見上げながら、とてつもなく不吉な予感に体の震えが止まらなかった。きっと睡眠中の肉体にはものすごいストレスがかかっていたことだろう。

口をぽかんと開いたまま夜空を見上げていた人々だったが、すぐに正気に返ったように騒ぎ出した。「大変だ!こんなことしてる場合じゃない!早く帰って家族と過ごさなきゃ!」そして三々五々駆けていった。

まるで蜘蛛の子を散らすみたいに人々が消え失せたあと、残された私は一人、ただ呆然と立ちすくむばかり。私には駆け戻って共に過ごすべき家族がもういない。
寂しくて悲しくてしくしく泣いていると、道ばたの掘っ建て小屋から興味深げにのぞいていたベトナム人の子供達の中から一人の少女が進み出てきて、何も言わず、ただ微笑みながら両手で私の手をしっかりと握りしめた。

独りぼっちじゃないよ、じっと見つめる目はそう語りかけていて私は安堵した。そして夢の中で思った。「血縁で結ばれた家族」という柵の中に自分は囚われていたのかもしれない……。

目覚めた今も少女の微笑みをはっきりと覚えている。その他にもメモしておきたいパートがあるけど、そろそろ出社しないとまずいので、続きは後日書かせてください。人の夢の話なんて面白くもないものを延々と書いてごめんちゃい。

2017年2月23日(木)

天国のひばり立腹物件

大丸デパートからこんな招待状を受け取った。この「等身大金箔貼り美空ひばり」は非売品なのか応相談なのか分からないけど、「24金 悲しき口笛」(子役時代のひばり主演映画ね)129万6千円とか、「24金 阿弥陀如来像」940万円とかが煌めいている招待状はありがたみと俗悪さが同居しており、人はなぜこの山吹色の金属に惹かれるのだろう……?と黄金にまつわる血塗られた人類史に、朝っぱらから思いを馳せている。


この「大黄金展」をはじめとして、ピアジェだカルティエだパティックだと、このところ大丸からリッチマン向けDMが立て続けに届いている。それはきっと、去年お高い時計を買ったことで「金を遣ってくれそうな客 梅クラス」の名簿にリストアップされたせいだろう。

何度もここでぼやいている通り、カナが他界したのをきっかけに、「消費」や「高級品の所有」というものがつくづくアホくさくなって、人が変わったような清貧生活を送る私は、丸2年というもの消費活動の鬼ヶ島であるデパートには足先すら踏み入れなくなっていた。

バブルの頃からコツコツ集めていた自動巻きの時計については、カナが去る一ヶ月ほど前に、どうしてそんなことをしたのか今となっては天の神さましか分からないことだけれど、たった一本を残してあとは全てリサイクルショップに、買値の三分の一以下で売り飛ばしてしまった。

だというのに去年の秋、最後のロレックス(うちに入った空き巣があわてて逃げる時に現場に落としていった時計だから、ラッキーアイテムみたいに残していたんだ)をメンテナンスに出すために、大丸のショップに行った時、ほんの「なんとなく」ショーウィンドウにあったこれを手にとって、店を出る時には王冠マークの入った紙袋を下げていた。

ステンレスと18金のコンビに10ポイントダイヤ+ヒスイのフェイス。ロレックスのクラスとしては中の下〜中の中あたりの位置付けで、天然石のフェイスは通常のシャンパンカラーとかよりは少ないとはいえ、びっくりするほどのレアものでもない。

しかしバブル時代には人気だった天然石フェイスは現在は生産中止らしくて、これはスイスのロレックス本社の倉庫に二本だけ残っていたやつを、たまたま日本のショップに持ってきたんですよ……と、いかにも高級店の店員らしい物腰柔らかな若い男性は、客の購買意欲をピンポイントでそそる説明をした。

そんなセールストークにあっさり乗って購入に至った次第だが、断捨離中なのに……とあとから軽く自己嫌悪に陥った。また、ロレックスに限ったことではないが、円安、金相場の上昇、新興国の需要激増に伴う高級品の価格上昇などの影響で、私が時計をよく買っていた頃に比べると、同じモデルが1.5倍の価格になっていたのもしゃくにさわる。

でも、「こんなん買っちゃったよ〜」とヘボピーに見せたところ、なじられると思いきや意外な言葉がかえってきたから驚いた。「前の元気なちゃあちゃに戻ったみたいでなんか嬉しかった」。また、「カナも格好いいちゃあちゃが戻ってきて喜んでると思う」ともヘボピーは言ったものだから、安堵すると同時にとても嬉しくなった。

それに、緑色は最近の私のラッキーカラーでもあるので(この話は長くなるので別の機会に)これは「あの人お金持ちなのね」と人を勘違いさせて煙に巻くための煙幕グッズとしてではなくて(私が高級品を持つ理由はほぼこれだ)、心の奥底にある何かを刺激されたラッキーアイテムとして、長く愛用するつもりだ。

2017年2月23日(木)

さっき盗み食いした玉子焼きとハッピーターンが入った悪いぽんぽん。

13年半前のまやちゃん。子犬はなんでも可愛いものだが、骨格は細いし毛吹きは悪いし、正直言ってあんまし可愛くなかった。
私はぜんぜん別の子犬──ショータイプの白と黒の女の子を予約していて、あとは連れて帰るだけだったんだ。

でも、一緒に行った母が「これがいいなあ」とガラスケースの中でふてくされている子犬を指さしたものだから、どうでもよくなってマヤにした。
なぜ母がそんな事を言ったか今となっては分からないけど、あの時指さされなければ、この子犬は売れ残っていたかもしれない。

子犬の頃は痩せていたけどその後どんどんふくらんで、獣医さんにダイエットを命じられるほどふてぶてしく成長したのでした。(15キロ)

宇宙船に乗って「惑星・犬」に帰るまやちゃん。

2017年2月21日(火)

昔はゴルチェとコムデギャルソンのとんがったファッションをしていたし、身につけるものといえば黒やブルーグレーといったダークカラーばかり。レザーとメタル素材を愛する私にとって、パステルカラーやふわふわコットンは出エジプト記におけるラムセスとモーセのように対立する存在だった。

だが、これが加齢というものなのだろうか……?最近めっぽうフワフワに目がないのだ!
それは硬派ミリタリマニアのヘボピーも同様で、「めっちゃ癒される!」と言いながらピンク地にネコちゃんがついたようなふわふわ素材の毛布なんかを選ぶようになったのは最近のこと。

先日も淡いブラウンのふわふわ素材に、天使の羽根をつけたキラキラお目目の子猫を「これでどないや!」という勢いで散りばめたパジャマを買ってきたものだから、「あざとすぎるやろ!」と爆笑しつつも10秒後には羨ましくなっていた。

すると数日後、「これ、やるわ」と、無骨な鉄道員のようにヘボピーが差し出した紙袋。開いてみるとヘボのと同じ羽根つきネコちゃんのピンクヴァージョン!うわー!ふわっふわー!(=´ω`=)

その夜、ピンクのふわふわネコちゃんパジャマに包まれて夢を見た。
私の友達ジェフとグレッグ(もちろん現実世界の人じゃない!)はピカピカの大胸筋がまぶしい美ボディの超イケメン。金髪のジェフと黒髪のグレッグはゲイカップルで、私たちは大の仲良しだ。
三人でキメポーズしてセルフィーしたり、ビーチでキャッキャいってるイケメン二人を「よしよし」って感じで眺めたり、それはもう天国みたいにハッピーだった。

目覚めた時の感想はたった一言、「イケメンは正義」。イケメンと一緒にいることがあれほど心の栄養になるものだとは!
これまでイケメンイケメン言ってる若人のこと、「アホちゃうか」と冷ややかに眺めてたけど、今はシンプルに同感できる。あれってなんかこう、そばにいるだけで意味なく幸せになってくるものなんだねー。(=´ω`=)

繰り返す。「イケメンは正義」、加えて「ふわふわは正義」。今夜も天使の翼のついたネコちゃんパジャマを着て、金髪イケメンとたわむれるふわっふわな夢を見る気満々だ。

2017年2月16日(木)

草木も眠る丑三つ時、ちょっとした拍子に後悔モードにスイッチが入ってしまったらもういけない。カナがもうこの世にいないことが悲しくて残念でたまらなくて、朝の4時まで布団の中で悶々としていた。こんなことを繰り返していると気力がごっそり奪われて、夜明けと共に肉体が灰になって飛んで行っちゃいそうだ。

しかし眠りに落ちる直前まで悲しいことを考えていたからといって、夢まで悲しいとは限らない。昨日は先っぽに恐竜の頭の骨がついたスコップを手に、命を駆けた闘いを繰り広げる格闘家と警官を見物しながら腹を抱えて大爆笑してたよ……。
闘いの先に待つものはDEATH 一択だというのに、爆笑するだなんてお前は剣闘士の殺し合いを見物するローマ市民か。パンとサーカスか。でも、真剣そのものの男二人が握りしめたスコップの先で、恐竜の骨がカチッ……カチッ……と歯を鳴らして威嚇している絵がマヌケすぎて、ついつい笑っちゃったんだ。

死にゆく者に敬意を払わない、けしからん私が次に飛ばされた舞台は、純白のロン毛、鷹に似た容貌の、映画的にありがちルックスの爺さんが主催するリッチマンの秘密パーティー。

シャンデリアの下を熱帯魚のようにたゆたう人々の背後では、古いフランス歌謡めいた甘ったるい声で歌うレコードが、発狂しそうなくらいのエンドレスっぷりで流れている。♪ネコちゃん〜 ネコちゃん〜 ネコちゃんを抱きしめて チューしちゃうの〜 ネコちゃんはめいわく顔〜 ネコちゃん〜 ネコちゃん〜♪ ちなみにネコちゃんの歌は現実世界に存在する曲ではない。私の脳内オリジナルだ。

洗練されたパーティーにどうしてこんな変てこな曲?といぶかしく思いながらも、いっけなーい!時間に遅れちゃう!と向かった先はこの秘密クラブのバックヤード。そう、今日からこの施設でサービス係として働くのだ。

先に来ていた美少年たちは、すでに制服──水兵帽子に水兵ルックのヒラヒラがついたへそ出しピチT、そしてビキニパンツorホットパンツというエロウェアで勢揃いしている。どうやらここはゲイ限定の歓楽施設らしい。
そしていつの間にやら美少年と化した私は先輩に導かれるままに大きな姿見の前に立ち、口と尻にミステリアスなプラスチック製の何か(現実世界では見たことのないもの)をくわえて、日課である体操を始めるのだ。

「パラップルップ ピー! パラップルップ ピー!」 かけ声に合わせてしなを作り、思いっきり寄り目にして全身をクネクネさせる私たち。
「ダメよおっ!もっと腰をひねって!」「唇はもっと突きだしてっ!」 先輩に叱咤激励されながら、何かに憑依されたように体を揺らす私たち。パラップルップ ピー! パラップルップ ピー! パラップルップ ピー! パラップルップ ピー!

そうこうするうちに突然体操は終了。私は人目を盗んでなにかよからぬことをやっている。持ち出し禁止の、とある秘密の道具の写真を写そうとしているらしい。
その道具というのは形状はエアコンのリモコンにそっくり。でもその正体は風俗産業に革命をもたらす、詳細はぜんぜん分からないけど危険を冒してでも情報を得たい、とんでもない発明品なのであーる!……と用途も使用方法も不明で設定があやふやなあたり、機械音痴の見る夢の限界を感じるのだが。

早くしないと誰か来る!あせればあせるほどガラケーのカメラは上手くフォーカスしてくれなくて、撮っても撮ってもブレブレ。もーガラケーカメラ、イヤッ!とキーッとなったところで目が覚めた。折しも隣の布団ではヘボピーが「……ううっ……うっ、うっ……うえぇええぇん……(ふごふごっ)」と眠りながら泣いていた。またしてもマヤが中国製ウズラ卵を食べて死ぬ夢でも見ているのかもしれない。

……とまあそんなわけで、眠れない夜を過ごしたことが馬鹿馬鹿しくなるような脱力夢だった。それでも「これは夢である」ことを認識しながら見るせいか、細部の設定まで鮮明なことには我ながらびっくりする。才能あるのかな。「自ら構築した夢にダイブする」ストーリーの映画「インセプション」のサブキャラで活躍できるかな。

ただ残念なのは、♪ネコちゃん〜 ネコちゃん〜♪の歌詞&メロディーや、パラップルップ ピー体操のポーズを必死で覚えようとしても、記憶は波に洗われる浜辺の文字のように徐々に薄くなってやがて消えてしまった点である。

特に気になるのが、秘密倶楽部でピチピチのホットパンツのポケットにクネクネ・スタッフが突っ込んでいたメモ帳(客のオーダーを書き込むためのものと思われる)の表紙──パープル地に散らされたバラの花のイラストの横に書き添えられた言葉である。

「○○は薔薇にして甘露 アナルに天の声をもたらす」

夢を見ながら「○○」何かすごく大切な言葉だ!と思って、夢を見ながら必死で覚えたのだが、目覚めてメモしようとペンを持った瞬間に記憶から飛び立ってしまった。
固有名詞ではあったけれど、人名か物の名前か、それすら覚えていないんだ……。まあ分かってみたらどうせパラップルップ ピー!並みに死ぬほどどうでもいいことなんだろうけど。

2017年2月14日(火)

キュルンとしてるが目は笑ってないタイプ。

押しも押されもせぬ老犬ならではのどっしり味。

いらすとやさんから素材をお借りして、ようやくサイトの入り口を「自走式お芋二号」に変更したよ。「シシー・カニバリスム」というタイトルで長年やってきたけれど、今や拙サイトは「カニバリスム」(人食い)なんて単語を使うようなカラーじゃない。

そもそも「厨二かよ……」と内心突っ込まれそうなタイトルにした理由は、初めて同人を始めた時のコミックの推しキャラが「シシカバ」という名前だったから。でも連載終了後15年ほど経過したその作品の、今では二次創作すら置いていないこのサイトで「カニバリスム」はちょっと苦しい。

そんなこんなでこれから黒っぽいサイトが少しづつピンクになっても、けして狂ったわけではありませんので心配しないでください。

2017年2月10日(金)

今にはじまったことじゃないけどマヤが可愛い。日を追ってどんどん可愛くなってくる。こんなに大好きでどないしよう……と心配になるくらい可愛い。

先日もとても可愛かった。子供部屋で片づけをしていると、背後からトテトテトテ……という足音が聞こえてきたから、あっマヤが捜しに来たなとのぞいていたら、私に気が付かないまま廊下から玄関を眺めていたマヤ、トテトテトテ……とトイレを調べに行って、そこにもいないと分かって子供部屋に来て私とばったり。その時の喜びようときたら!
ひっくり返ってハガガガ……とうなりながらぐりんぐりん転げ回って、アンタ5分前に会ったばかりやろ?と呆れながらも、「可愛い」が胸の底からぐぐっとせりあがって息が苦しくなるほどだった。

このところまたカナの事でしんどくてたまらなくて、これ以上生き続けることにうんざりきていて、いつまでこんなに苦しまなきゃならないんだ?と頭をかきむしりたくなる日々が続いている。
そんな中にあってもマヤの存在を思い出すと心の「愛情」の部分が起動して、ほっこり穏やかな気持ちになるから、マヤはやっぱり私にとって天使みたいなものなんだ。

ミキ家のてんちも14才になりました。

赤いべべを着せるとカチカチ山のタヌキみたい。

ふかふかしたものに意地でも座る。

2017年2月7日(火)

ある明け方のこと。布団を並べて寝ているヘボピーから「……ううっ……マヤあぁああ……うっ、うっ……マヤあぁあぁあ……」といううめき声が聞こえてきた。
あっ、こいつまた悲しい夢を見てるなと起きてきた時に聞いてみたら、「アルツハイマーが進行した母が中国製のウズラ卵の缶詰をぶちまけて、それに飛びついて食べたネム(昔買っていた猫)とマヤがあっという間に泡を吹いて倒れて、目を開いたまま死んでしまった」らしい。どんな殺傷能力だよ中国製。

その他にもヘボピーはユニークな夢をたくさん見る。「家の向かいの横断歩道をランドセルをしょったサルやタヌキが渡っていた」なんて想像しただけでもほっこり幸せな気分になるし、「お母さんの生首」だって楽しそう。母の生首といってもおどろおどろしいものではなくて、ふざけて豆絞りをかぶると端をちょいとくわえて役者の真似なんかをしてみせる、なんとも朗らかな生首だったらしいから。

そんなヘボピーを、私は歯噛みして眺めるばかり。……というのは以前の私の夢の舞台はナルニア国のような幽玄の森や、崩壊に貧した世界。だというのに近頃は日常生活のほんの一部だけがわずかに差し替えられた、面白みに欠ける夢しか見なくなっているからだ。これってストレスのせい?それともストレスがなさすぎるせい?

どういう風に普通かというと、会社で知らない人(ただ知らないというだけでどこにでもいる30代日本女性)に「ココアはあったかしら?」と尋ねられるだけの夢。んなもん知らんがな!(怒)

また、海外ツアーで意気投合した人とささいなことでケンカになるとか、数種類の味のポッキーと焼き鳥の串を、5,6枚の皿にいかに公平に盛りつけるか悩んでいるとか……。
ポッキーはビターチョコとマンゴーとブルーベリーとストロベリーとオレンジ味、焼き鳥はつくねと鶏皮ともも(タレ)ともも(塩)があった。でも、そんなの夢で見なくてもいい。

そんなことを思っていると天に願いが通じたのだろうか。先日やや現実味に欠ける夢を見た。「豚の種付けを見学させてください!」と養豚農家に頼み込むのだ。いやー、夢を見ながら「自分欲求不満なのか?」とちょっと悩んだわ。

これから種付けするんだと見せてもらった雌豚の名前は「花子」。頭が私の身長と同じくらいの巨大な豚。それがお尻をつけて座ってしまってびくとも動かないものだから、鼻先でニンジンをふり回して立たせようとする私。
養豚業者が見ている手前、豚を立たせるくらいのことはやっとかないと頼みを聞いてもらった立場として立つ瀬がない!と思ってしまうあたり、夢でも他人の目を気にしすぎだが。

そうこうするうちに花子は巨大な体をゆったりと起こし、みるみるうちに昔飼っていたサルーキ犬のキナに変身して、ニンジンをぱくっとくわえるや風のように走り出した。
そして「ああ、サルーキはやっぱりいいなあ」とうっとりする私を振り切って崖っぷちに到達したキナは、ニンジンをくわえたまま崖の下に落ちそうになって、私は犬を必死で引っ張り上げたのであった。

この夢で道がついたのだろうか。またしても「死者から何かのメッセージを『しっかり覚えておきなさい』と教えられるけど、起きてメモする前に忘れてしまった夢」やら、恒例の「世界が崩壊する夢」を見るようになった。
でも、そういうテーマはストレスフルで目覚めた時にぐったりくる。やっぱ夢で見るのは五色のポッキーくらいでいいや。

2017年2月3日(金)

♪かなしぃーことがぁーあるとぉー ひらくぅーまやのーしゃしーん♪

いつもと違った悲しいできごとがあったわけじゃないけど、今日はしんどくてたまらない。もう会社行くのやだ……。
通勤時間を含めると朝の7時から夜の7時まで会社に時間を捧げてるって、冷静に考えるとすごいことだよなあ。スーパーウーマンか。

睡眠時間7時間として残り5時間で自分のこと片づける日常の何とせかせかしていることか!……とぼやき心が埠頭を打つ波のように定期的に押し寄せるけれど、事務職の有効求人倍率は0.24の昨今、ホワイト企業で事務職をやっていられる有り難みを心に刻みながら、今日も会社行ってきます。
今日一日がんばったら休み!会社終わったらマヤちゃんと節分の豆まきしよーっと。

箱を見つけるとナチュラルに入る。

くつろぎのひととき。

自分で組み立てた箱でもないのにものすごく得意そうだ!

昔「お願い猫」ってものすごく媚びた置物があったよね。

2017年2月2日(木)

週に4日はマヤハウスに戻り、愛犬の世話をするのが私とヘボピーの約束なんだけど、昨夜は珍しく飲みに行かないというヘボピーが、ちゃあちゃは無理に帰ってこなくてもいいよと言ってくれたから、フリーな水曜日を満喫した。
私の顔を見ると大喜びしてぐりんぐりんするマヤちゃんを見たら元気は出るものの、一時間強かかるマヤハウスからの通勤に対して、自宅からだと10分弱。疲労感も違うってものなんだんだよね……。

突然与えられた退社(6時)から就寝(11時)までの5時間、何して過ごそう。サイトのトップ画像を作りたいからすぐに家に帰ろうかな。映画を見に行くのもいいけれど、腐女子に大人気のマグニフィセント7は西部劇というカテゴリーゆえにイマイチ乗り気にならないし、ちょうどいい上映時間のドクターストレンジは、会社のそばの映画館では3D上映しかやってない。

私は3Dに何の価値も見いだせないので(視力の左右差が大きすぎるせいでちっとも飛び出して見えないのだ)何があろうと2Dを選択する。しかし近頃の映画はどれもこれも3D上映推しだから、観たい映画に行けないままで終わることもしばしばである。

いつの間に3Dが当然になっちゃったのかな。2Dよりも鑑賞料金が300円高いから収益的に美味しいんだろうか?でも本当に3Dを望んでる観客はそう多くないのでは?そもそも撮る方だって「3D映えする映像」を求められるあまり、「はじめに高低差のあるシーンありき」で映画を制作せざるを得ないって不自然じゃない?……なーんて心の中でブツブツ言う間に退社時間が迫ってきた。えーい!もうドクターストレンジに行ったれ!!

無論3Dではない。2D求めて電車に乗って二駅先の映画館まで足を伸ばした。会社から5分のところにでかい劇場があるのにまったく……と内心苦々しい思いだったが、映画を観るとぼやきも吹き飛んだ。マッドマックスみたく40数回とまでは言わなくても、あと一回くらいは見直したくなる作品だったわ。

天賦の才に恵まれた主人公が赤マントをひらひらさせて正義と悪がガチンコ勝負する、マーベル(アメコミ)原作らしい映画ではある。
でも他のマーベル映画とひと味違うのは、ベースになる世界観が現代科学ではなくて、ヨガやマントラや多次元世界といったどえらくスピリチュアルなものに置かれている点なのである!!
でもってこのごろ急速に「そっちの世界」に親和性を覚えている私としては、「うっわー!『アストラル体』とか言っちゃってるよこのヒト!!(^ω^)」と座席に座って身をよじりながらも、二時間の間ものすごく楽しんだのだった。

ドクターストレンジのお陰かどうかは知らないが、昨夜はトイレに2回しか行かずに済んだし、瞑想する際に手こずっていた「身体の気の流れ」の把握の方法も、なにやらコツみたいなものが分かっておおーっ!って感じ。

そういえば私とは違う方面のスピリチュアル界に行った親友が「君の名は。」を観た時「これはサインだ!」と興奮していたのを「そんなもんかねー」と眺めていたけれど、今その気持ちが分かる。マーベルスタジオ!今、しっかと「ドクターストレンジ」からのサインを受け取ったぞ!(笑)

そんなわけで、ドクターストレンジに後押しされた私は、まずは図書館に行ってホルヘ・ルイス・ボルヘスの小説とチベット仏教関連書とオカルティズム史の本あたりを借りることから始めるつもりだ。思考の小道を迷走した先には、きっとメインロードにたどり着けることを信じながら。

2017年2月1日(水)

身体の正直さにびっくりしてる。……というのはこのところ足のむくみが酷くなっていて、夕方になるとズキズキ、ジンジン痛んで座っているのも辛いくらいだったから、退社後に会社の近くの足つぼマッサージに駆け込んだんだ。

近隣のリーマンでにぎわうその店のマッサージは40分2800円と激安で、スタッフは全員、片言の日本語を話す中国人。初めて行くまではなんや怪しい店だなあと思っていたけど、すごくツボを押さえたいいマッサージを時間びっちりしてくれるから、レスキューを求めて駆け込む店だ。

で、「身体の正直さにびっくりしてる」のは、40分の足つぼマッサージをしてもらった昨夜はトイレに一回しか起きなかったこと!いつもなら4,5回も目が覚めて「水も飲んでないのにどうしてだろう」とうんざりしながらふらふらトイレに行くんだけど、それがたったの一回ぽっち!びっくりもするってもんだ。

ネットで調べたところによれば、夜中の頻尿は足のむくみも一因で、昼間は足に溜まっている水が横になると上半身に上がってくるせいで、否応なく尿意をもよおすらしいね。それにしてもここまで歴然とした差が出るとは……。
かといって毎日2800円を払うわけにもいかない。今夜からは実験的に寝る前に自分で足つぼマッサージをしてみて、夜中にトイレに起きる回数が減少しないものか観察したいと思う。

近所のお好み焼き屋の豚ちゃんは私とヘボピーのアイドルで、通勤時にはそっとお尻に触れたりする。全体の丸みがマヤちゃんみたいなんだ。