2017年1月31日(火)

人間の年だと70才過ぎのおじいちゃん犬が、人間だと10才くらいの子犬と本気で遊んでいます。

2017年1月27日(金)

「しまった!」と思うとき。それは電気代をケチって早めに切った便座のスイッチ。出社前にもう一回行きたくなって、便座に座ったらヒヤッときて心臓発作で死ぬかと思った。
でもって冷たい尻をパンツに押し込んでパソコン部屋のエアコンを入れようとしたら、うんともすんとも言わないではないか!

さすがに寒さに耐えかねてこの冬初めてつけようとしたらこれ。いくら室温が下がろうと、ちっとも仕事をさせてもらえなかったエアコンの、ささやかなレジスタンスなのだろうか……とか優しく微笑んでいる場合じゃない。リモコン側のトラブルか、それともエアコン本体がぶっ壊れたのか?週明けに本気でチェックしないと最寒の2月を無傷で迎えらない。

ところで青汁、飲んでますか?(唐突) 野菜をあまり食べない私は身体に対する罪滅ぼし的な感じで青汁を愛用しているのだが、先日ショックな話を耳にしたのだ。
ドラッグストアの棚に並んでいる百花繚乱の青汁だけど、いい青汁と飲んでも意味がないどころか、時には毒にすらなりかねない青汁があるということを。

選ぶべき青汁は無農薬、合成着色料・保存料が無添加で、かつフリーズドライでケールを含む合計3種の野菜のいずれかから作られている(どういう三種だったかは忘れたからネットで「青汁の選びから」で調べてください)

合成着色料・保存料が無添加な点は意識して買ってるから大丈夫だとは思うけど、自分が飲んでる青汁はいい青汁かどうなのか、あわてて筺の裏を見てみたら……。ゲッ!「現在両名:大麦若葉エキス、水溶性食物繊維、デキストリン」。
おおおお……「薄めた野菜汁を固めたもの」をせっせと飲んでいたなんて!

聞いたことない中国資本っぽいメーカーの商品ではなくて、ヤクルト製品だったら大丈夫だろうと思ってたけど、そう毒にはならなさそうでも薬にもならなかったみたい。まあファンケルやユーグレナが一本あたり120円から200円するのの対して、「私の青汁」は60袋で1700円くらい。ちゃんとした青汁なはずないよなあ。

なんてガッカリしつつも一本120円のファンケル産を毎日飲む金銭的余裕はない。かといって水溶性食物繊維でごまかされたハッパのエキスを飲み続けるのも気色悪いから、今ある60本入りの箱が空っぽになったあとはがんばって本物の野菜を食べるようにするわ。

2017年1月24日(火)

髪を染めるのをやめてから丸二年。アンディ・ウォーホルかよ!とか教授やん!と言われたロマンスグレーの頭を久々に黒くした。
いや、回りの受けは悪くなかったんだ。おまけにある友人なんか「ミキさんそっくり!」と映画「アイ・イン・ザ・スカイ」の主演女優ヘレン・ミレンの写真を送ってくれて、ヘレンみたいな誇り高い雰囲気の老女があこがれの私は、「よしよし……ええ感じや……」とひとり悦に入っていた。(ヘレンは白髪ではなくてプラチナブロンドなんだろうけど)
それに「後ろから見たらおばあちゃん。でも前から見たらこのヒト、ろく……いや、ごじゅう……だい?」と人をけむに巻く白髪頭はけっこう気に入ってたんだけどさ。

そんなお気に入りをどうして染めたかといえば、このごろ性格的にソフトになった影響で、以前なら「ふん、一般的な意見やな」と一笑に付していた「まだ若いのに白髪にするなんて損だよぉ」という少数アドバイスに対して「そう言われたらそうかもしれない」と素直に思いはじめたせいである。

そもそもまだ50才そこそこで頑固に白髪を守り通した一番の理由は、「若さはいいことで老いはよくないこと」というありきたりの価値観に対する、ささやかな反対意見の表明。

でもハッと気付いたのだ。そんな形で意義を申し立てることは一見「黒髪=若い=いいこと、美しいこと」と捉える世間様と対極の場所にいるように見えても、結局のところは外観と年齢に価値基準を置く既成概念のとりこになっているにすぎないのでは?

……とめんどくさいこと言ってるけれど、つまるところ「飽きた」わけ。そこで思い立ったが吉日とばかりに会社を早退。これまでカットでしかお世話になっていなかった行きつけの美容室に駆け込んだ。

以前黒くしていた時は安もん美容チェーンのプラージュの三千円ヘアマニキュアをしていたけれど、あそこには「まっくろ」と「こいちゃいろ」と「うすちゃいろ」しか選択肢がない。2年ぶりのカラーリングは色のバラエティー豊かな高級美容室でケチらずいこう。

そして三時間と一万四千円を投入した結果、美容室の鏡には、排気ガスに曇った北京の空を通して見るボジョレヌーヴォー色の頭の自分が写っていた。カラー見本ではもうちょっと黒く染まるところが、丸2年カラーリングフリーだった毛髪は、そう簡単にはカラー剤に屈してくれなかったようだ。

でもまあ、白からいきなり真っ黒ってのも取り返しが付かないから、戻りたければいつでも白髪に戻せそうな今のカラーは精神的にはちょうどいい。背後から見た時に「おばあちゃん」から「髪を紫に染めたオシャレおばあちゃん」になっただけなのはしばらく横に置いておこう。

2017年1月18日(水)

ケチな私がついに便座の暖房を入れた日の翌朝、フレンド公園はうっすらと雪に覆われた。

手ぶらで散歩に出かけたけれど、公園に着いたら思ったよりも雪が残ってる。
白をバックにマヤを撮る機会なんてこれから先もうないかもしれない。カメラを取りに家に戻ろうか?
でもしんどいし外出の予定時間も迫ってる。どうしよう……とものすごく悩んだ。

でもここでやっとかないと絶対後悔する!と、むずがる犬を引っぱって帰宅。
重い一眼レフと石地蔵みたいに歩こうとしない犬を抱えて公園に走った。

燦々と差している日の光はあっという間に雪を溶かしてしまうだろう。
ちょっとでも雪が残っている間に公園に戻らなきゃ!……あわてた。死ぬかと思った。

でも戻って良かった。さっきまで地蔵と化していたマヤもはしゃぎまわっている。現金な奴だ。

白くて冷たくてしゃくしゃくしたものの上を、のっしのっしと歩いてる。

2017年1月12日(木)

これです!このかみからわるいにおいがします!!……と新入りの麻薬捜査犬みたいにキリッとしてるけど、みき・まやちゃんがくわえているのはコカインでもヘロインではなくて、単なる鼻をかんだあとのティッシュである。

ゴミ箱をほじくりかえして悪さをすることは、「レジャー」と総称されるマヤの重要な活動。ぜんぜんお利口ドッグじゃないんだよ。


それは2017年冒頭。ゆく年くる年アナウンサーの「明けましておめでとうございますっ!」というはきはきした挨拶によって、除夜の鐘の音のかもし出す厳粛な雰囲気がうち破られた直後のできごとであった。

「あけましておめでとう!」「おめでとう!」「マヤちゃんもおめでとう!今年も元気でお利口でいようね!」とえびす顔の私とヘボピー。だが、返事の代わりに足元から聞こえてきたのは、「カチャッ……カチャッ……」という不自然な、何者かがレゴをもて遊ぶような音ではないか。

音の正体はテーブルの下で静かに座したマヤが、一心不乱にねぶっているプラスチック製のサムシング。あちゃーっ!こいつ新年10秒後にまたしてもやらかしおった!

「マヤあぁっ!だめえぇ──っ!」と叫んで取りあげようとすると、かすかに「ううううっ」とうなっただけで、拍子抜けするほどあっさり渡したものは、私のマウスピース。就寝中に歯を噛みしめる癖があるせいで、 口内環境を守るために必ず装着するよう医者に命じられたものである。

テーブルの上に置いていたやつをタチイヌ(テーブル等につかまって後足で立つこと)で盗んだらしい。これ、オーダー品だから壊されたらむっちゃ面倒なんですけど……。

幸いにも発見が早かったおかげで、キバの跡がほんの少しついただけで原型崩壊までには至っていなかった。ホッ……。なんせ父も母も入れ歯を何度もマヤに破壊されていたからあせったわ。

しかし悪行はそれでは終わらず謹賀新年の乱れ打ち。朝起きて挨拶代わりのタチイヌでかまぼこ盗み食い。お手手でシンクの上のコップをパーン!とはたき落としてドッグフードを盗み食い。
そしてトドメは鶏手羽元盗難──カラスにやるつもりで置いていたちょっと古くなった鳥の手羽元を煮たやつに、ほんの5秒目を離した隙に食らいついていた。

ご存知の通り、火を加えた鶏の骨はタテに割れて食道や胃壁を傷つけるため、犬猫に鶏の骨をやるのはアウト。年明け早々救急わんわん病院に駆け込むことにはなりたくないので、顔色を変えて取りあげようとした。
だが、砂糖と醤油でじっくり煮込んで人間が食べても美味しい鶏の手羽元を、マウスピース並みにあっさり話すはずもなく、「グルルルル……
ワグッ!ワグッ!」と地獄の門番のように威嚇しつつ、頑として口を開けようとしない。やばい、下手したらガブられて人間が救急病院に行くパターンや……。

これはバックアップが不可欠だ!と「マミーっ!マヤが!マヤがあーっ!手袋取って!」と叫んで寝ているヘボピーをたたき起こすと、布団から不機嫌そうに起きてきたねぼけまなこのヘボピー。テーブルの下で繰り広げられている光景を目にするや、すぐさま状況を理解して手袋を取って手渡してくれた。二重にしたそれで手羽元のはしをしっかりつかみ、ぜったいに負けられないひっぱりっこ。

その隙に、冷蔵庫から出した肉切れを犬の鼻先に放つヘボピー。しかし0.2秒で投げられた肉を飲み込むや、0.4秒後には元のポジションに戻る犬。14才の老犬とは思えない瞬発力!……と感心している場合ではない。

「歯磨きガム出して!」「マヤっ!ガムだよ!おいちいよお!」とヘボピーはマヤの大好物の歯磨きガムを口にぐいぐい押し当てるも、「がるるるる……」のボリュームが上がったのみ。
口の右端には鶏手羽元、左端にはガムを無理矢理ねじ込まれたマヤの、ほっぺたがリスみたいにふくらんだものすごい顔がおかしくて、思わず手羽元の端をつかむ力がゆるみそうになった。いかんいかん。

もうなすすべはないのか?!タクシーでわんわん救急病院に駆け込む自分の姿が頭に浮かんだ時、部屋の隅に走ったヘボピーが叫んだ。「マヤ、これ怖がるから!」
ヘボピーが抱えてきたのは89式5.56mm小銃のモデルガン。自衛隊マニアのヘボがサバゲー用に使用しているものだ。おどかすのは可哀想だけど、背に腹は代えられない。

「マヤっ!こわいこわいやで!」……銃を見せてもぴくりともしない。果ては銃口を口にねじ込まれても頑として手羽元を放そうとはしない。昔の戦争映画なら「見上げた根性だ!」と敵味方の間で友情のひとつもはぐくまれそうなシーンだが、犬は敵意を示すのみ。
その瞬間、口の右端には鶏手羽元、左端には銃口をねじ込まれたマヤの真剣な顔を見てブーッと吹き出してしまった。力がゆるんで獲物は犬に奪われ、所要時間5秒でむさぼり食われたのだった。あーあ!

まあ、あわててネットで調べたところ、犬の胃酸は強力なので牛や豚ならいざしらず、鶏の骨くらいなら溶かしてしまうので心配ないよという記載も見られたので、しばらく様子を見ることにしたところ、犬はピンピンしたまま夜を迎え、腹を下すこともなくいつも通りのとってもいいフンを大量に垂れたのであった。

このようにして「口に銃口を突っ込まれたマヤ」ではじまった爆笑の2017年。今年も多少の悪さはしてもいいから、元気なじぃじぃワンワンでいて欲しいものだ。

2017年1月11日(水)

半年ほど前に撮った、目がしょぼしょぼのまやちゃん。
年を取ると引っ張り上げる筋肉が衰えて目が小さくなるのは犬も同じなんですね。

「くよくよしない」を年初の目標に定めて11日が経過。すでにくよくよレディーなあたくし。
このごろ夢か現実か分からなくなる夢を頻繁に見るせいで、父と母とカナ、時には亡き愛犬イリまでもが当たり前のように目の前にいる日常から、目覚めた後の寂しい日常に引き戻されてはひどいがっかり感に襲われて、そのたびに波頭に洗われるリアス式海岸のように、少しづつライフポイントを削られている感じがする。

だがいいことを思いついたのだ!夢を夢、現実を現実と認識するから辛いのであって、夢が現実で現実が夢だと思いこめばどうだろう?うぉおおっ?!なんとなくいけそうではないか!これぞ発想の逆転!THINK DIFFERENT♪ホールズ♪

……とそんな危険思想を抱いた翌日に、たまたま手に取った「インセプション」のDVD。夢を題材とし、人の夢に潜り共有・介入するこの映画は正に自分が目指していた世界を描いており、こいつぁグッドタイミング!と画面に見入っていたら、夢に耽溺した主人公の嫁が夢と現実の境目に迷い込んだあげく、黒いシュミーズ一丁でビルから飛び降りとったわ……。

これは「夢と現実の認識をひっくり返そうとするなんてやめときな」ってこと?それとも「辛かったら夢に逃げる手もあるんだよ」って思っていいのかな?……なんて考えながら眠りについた日の夢に登場したのは、父でも母でもカナでもなく、縞模様の部分が虹色のラメになってるシマウマだった。

あー、もうインセプション同人みたいな妄想はほどほどにして、リアルワールドのゴールデンウィークにトルクメニスタンかパキスタンのどっちに行くか、リアリスティックに考えますわ。

2017年1月6日(金)

元日は寝坊したもので、「その年最初に見る日の出が初日の出じゃ!」と2日に丘の上の「フレンド公園」から眺めた朝日。
(なぜフレンド公園と呼んでるかと言うと、マヤの犬フレンドが集まる公園だからだ!)
これ、スマホカメラで撮影したらもっと綺麗に撮れるんだろうなあ……とうらやまがりつつ、今年もまだまだガラケーユーザー。

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
みなさん、楽しいお正月は過ごせましたか?私はといえば、朝起きてマヤにごはんを食べさせて散歩に連れて行って、自分のご飯を食べてちょっとダラダラして風呂に入って寝ていただけで、あれよあれよと6日間の正月休みも最終日。

通勤電車に乗るのがもうイヤでイヤでたまらなくて、「なんとかして会社勤めせずに生きていける方法はないものか」と必死で考えたものの、「たくさん年金もらってる男と結婚する」「アラスカに移住する」「マタギに弟子入りする」「鳥になる」といったろくでもないアイデアしか浮かばなかったもので、腹をくくって仕事始めを迎えたのでした。まる。

年末に立てた正月計画では、このサイト用の原稿をたくさん書いて写真を整理して、いらすとやさんで借りてきた素材を使って「自走式おいも二号」のサイトトップを作ろうと思っていた。本だって思い切り読もうと図書館でいつもはなかなか読めないぶ厚い本をたっぷり借りてきたのに……ふたを明けてみると得たものは体重のみ。
強いてよかったことといえば、クレジットカードが使えなかったお陰でほとんどお金を使わなかったことである。ありがとう「気力・アジア・マニラ」!

そんなこんなで別段とりたてて変わらない新年を迎えられたこと、これは幸せなことなんだと感謝しつつ「くよくよしない」を一年の目標に掲げて、今年もせいいっぱい生きようと思います。みなさんにとっても実り多き年でありますように。

初日の出に照らされる自走式お芋一号

今年も元気に生きましょう!