2014年3月28日(金) 図書館で予約していた本がようやく回ってきた。益田ミリの『キュンとしちゃだめですか?』である。柄にもなくね?という感想はひとまず忘れて頂くとして、問題はこの予約を入れたのは去年の10月だということなのだ。 本を開くとページの左半分はゆる系イラスト、という構成のこのライトエッセイ、当然あっという間に読める。読了までの所要時間は約30分。丸6ヶ月も待たされた末に30分……。あっけなさすぎる。 すると返ってきたメールにはあっさりこう書かれていた。「ごめん、もう読んだ」。 ……というのは、友人はK市に通勤しているけれど、自宅は二つ隣にあるH市。そして彼女の話によれば、K市図書館ではモリモリ予約が入っている本であっても、H市図書館だとあっさり回ってくるそうなのだ!ええ──っ?! そこで、我が町K市図書館ホームページの「マイページ」を開いてみた。そこには昨年夏から秋にかけて予約した本たちが、上限冊数である20冊、予約したきりほぼ不動のまま詰め込まれている。 日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル すると次の日……。 K市の人口、約154万人、H市は約27万人。かたや市内の図書館数はK市がたしか12,3で、H市には5つほどあるらしい。 市民税の高さはH市とは段違い、市役所職員の給料の高さにいたっては、全国の政令指定都市中、ナンバー2に位置するK市。 まあ、友人Mのお陰で読む本に事欠かなくなったので、今週末もひきこもり生活、続けますわ。
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2014年3月24日(月) 死んだように見えた木の枝の先から若芽が顔をのぞかせるこの時期は、人にとって肉体的、精神的にバランスを崩す危険なシーズンでもあると耳にするが、皆様すこやかにお過ごしだろうか。 かく言う私は絶不調である。相変わらずめんどくさい奴だが、カウンセラーになったつもりで話だけ聞いて欲しい。
でも、体のバランスがますます狂うから、ひざをかばって歩くのはよろしくないそうだ。 次の問題は歯痛。左の上の奥歯の痛みがおさまらない。 だから仕方なくシュミテクトを使ってはいるものの、このところ痛みが加速。カリッと焼いたトーストなんかが奥歯に当たろうものなら、脳天を痛みがつらぬいてギャ──ッ!なので、焼きたてパンの白い部分だけほじって食べている。白いパンにあこがれたハイジから見ればぜいたくだが。 みっつめの問題は視力の急激な低下。見え方がおかしいもので、すわ白内障か?と検査に行ったら、ここでも眼球そのものにはぜんぜん問題なし。ただ、視力が右4段階、左6段階も悪化しているという厳然たる事実のみが突きつけられた。 もともと左目は0.01にすら届かなくて、メガネがないと歩くことすらできないから、これはひょっとすると身障者手帳もらえるんじゃねえの?と役所に問い合わせた程度(※)には悪いのに、6段階ってアンタ……。 ※……電話はしてみたものの、「メガネで矯正できるレベルは対象外です」と即答。まあそりゃそうだな。 ただ一番の問題は精神面。ぶっちゃけると毎日ものすごく辛い。ふすまに赤いペンキでネガティブワードを書きなぐりたくなるほど辛い。このごろあの世が洒落にならないほど近く感じられる。 昨日もヘボピーに「これはもう精神科に行くべきかなあ」と弱音を吐いたところ、「何も考えられないくらいへとへとになるまで筋トレしてみたら?」というマッスルマニアなお答えが返ってきた。 うつ経験者の友人たちにアドバイスを求めると、半数は「かなり楽になるから軽い抗うつ剤を飲んでみれば」と通院に賛成し、半数は「薬を飲み始めると後戻りできなくなるから、可能なら他の方法でしのぐべきだよ」と反対される。 そもそも私は頭痛薬すら飲まないケミカル薬嫌い。もーどうしてもケミカルを飲みたくないとなると、抗うつ剤は不可避の精神科に行くわけにもいかない……と相も変わらぬ堂々めぐり。 そんなこんなで、せっかくの楽しい三連休にも、文章の一行も書くことができず、やることといえばマヤのお尻を激写するくらい。「ぐいーん」の兆候が見られるや否や、バッ!とカメラに手を伸ばして犬の背後に回り込むせいで、ひざがますますおかしくなった。もうアカン……。 だが「何もする気が起きなくて、マヤのお尻ばっかり写してたよ……」と友人にぼやいてみたら、「十分気力あるじゃないですか!」とクールに指摘された。そ、そうなのか?! まあ、「死」という手札は一度きりしか使えないから、易々と死ぬのももったいない。せっかく頂いた命、できるだけ有効利用できるように色々もがいてみますわ。 |
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2014年3月21日(金)
正確に言えばくぎ煮に使用するのは「シンコ」と呼ばれるイカナゴの稚魚。海の下では魚のお母さんが泣いてそうないたいけな稚魚を、しょうゆ、ザラメ、水あめ、ショウガでぐつぐつ煮て水分を飛ばせば、他県に贈るとやたらと喜ばれるお値段以上ニトリなギフトのできあがり。 漁がはじまって間がないものほど小さくて、高級感あるつくだにが作れるため、キロ千円を超える値段でも飛ぶように売れる。11時過ぎには「いかなご:本日の入荷分終了しました」という札がかかるのが、この時期の地元スーパーのお約束だ。 そして解禁から日がたつにつれて稚魚はぐんぐん成長する一方、魚体のサイズに反比例して価格はキロあたり4〜500円に暴落。購入者も減り、あまったシンコは湯がかれて、ワンパック100円程度という投げやりプライスで店頭に並ぶのである。 私はしょうゆと砂糖で甘辛くたいた料理があまり好きじゃないので、くぎ煮の季節になると市内の空気を茶色に染め上げるしょうゆの匂いで胃を壊しそうになる。いや、湯がいたシンコは大好物。大根おろしとポン酢と七味をかけると2パックはいけるのだが。 また、しょうゆ臭とショウガ臭のコラボだけではなく、季節限定ご当地ソングとして商店街やスーパーでエンドレスでかけられる「いかなごGo!Go! 」もくせ者なのだ。 ♪食べても いいかないいかな Go(Go!Go!) 踊っても いいかないいかな Go(Go!Go!)
いいかな いいかな いいかな Go! くぎ煮ダンスで Go!Go!Go! ♪♪ |
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2014年3月19日(水) マヤのお尻に凝っている。特に伸びをする時のお尻がもーかわいくてかわいくてたまらない(=´ω`=) だが、一日に4,5回は必ず目撃されるこの「ぐいーん」、写真を撮るとなると意外に難儀する。目覚めた時と、散歩に行く前に準備運動みたいに屈伸することは分かっているのに、兆候が見られてからあわててカメラを手に取っていては遅いのだ。 そのせいで、常に手の届くところにパワーONにした一番レフを置くようになった。ぐいーんの兆候を目撃すると同時にカメラを手に取り、ズザザザッ!と犬の背後にすべり込んで激写!激写!また激写!レンズがとらえるものが犬のケツばかりでは、キャノンの一眼レフも報われない。 それでも「これや!」と納得できる写真はまだ一枚も撮れていないから、最近は枕元にまでカメラを配置。犬が目覚めるタイミングを見計らって、布団の中からシャッターチャンスを狙うまでになった。 「記録すること」への異常なまでのこの情熱と執着心には、我ながらちょっと引く。そういえば中学生の頃にも、近所のネコのナイスショットを狙って日がな一日カメラ片手にスタンバっていたものだが、過剰な欲望を仕事に生かしてスクープカメラマンの道を歩んでいれば、今頃は『フライデー』の仕事をもらって食べて行けたかもしれない……。 そういうわけで、現時点でのおちり写真の一部をご覧下さい。理想の「ぐいーん」を手に入れる旅はまだまだ終わらない。
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2014年3月15日(土) 「街歩き」と呼ぶにはあまりにもありきたりな風景だけど、先週末、落ち込むあまり行くあてもなくさまよった須磨・一ノ谷の写真でも。
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2014年3月14日(金) ![]() 相も変わらずダウナーな日々の中で、せめてもの癒しにネギを育てている。料理する時、根っこの部分が一センチほど残ったやつをじっと見つめていると、なんだか蘇りそうだったから土に刺したら伸びてきたのだ。 「シナイ山」を追加しました。TRAVELの「エジプト」からどうじょ。 |
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2014年3月11日(火) 東日本大震災から3年。 下の日記を書いた後、あまりにも気が滅入るのでふと思った。震災で愛する者を失った人たちはみんな、三周忌を目前にしていくら悲しんでも悲しみ足りない、後悔しても後悔しきれない思いを抱いているはず。そして犠牲者数2万を超えるなら、亡き者を悼む人の数はその何倍もにもなるはずだ。 そのせいで私はこの一週間、悲しみがますますつのっているのかもしれない。巨大な東北の悲しみにシンクロしているのかもしれない、と考えたりする。 その夜、気仙沼の友人に長い電話をした。彼女は幸運なことに家族を一人も失わずに済んだけれど、東北から遠く離れた場所に住む者として思うところが色々あったので、そのあたりまた、日を改めて書かせていただきたい。 ともあれ、震災で命を失った人たち、大切な人やものを失った人たちに、安らかな日々が戻りますように。 |
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2014年3月9日(日) のっけから鬱陶しい話で申し訳ないが、この一週間というもの、気の滅入り方がひどくて苦しみ悶えている。特に昨日からは憂鬱に羽交い絞めされているようで、このままでは窒息死してしまいそう。いや、マジで冗談抜きで。 いつもなら朝起きて太陽の光を浴びると気分が回復して日常に戻って行けるのに、今回に限ってはどんな気晴らしも効きやしない。 あの時お母さんにあんなことをするんじゃなかった。どうしてお父さんにもっと優しくしなかったんだろう? なんていうのかな、人間すごろくのコマにされて、「はじめに戻る」のコマに止まったがために、一気にスタート地点に引き戻された……そんな感じを覚えるほど気が滅入ってもーアカン。 一日中後悔に心を占められているせいか、仕事でも私生活においても、母と同じ病気になっちゃったのかな?と不安になるようなポカが激増した。
それはマヤを美容院に預けた昨日のこと。 いまや全国的にほぼ絶滅状態のウォートランだが、落ち込んでいる信者を励ましてやろう、という神の計らいだろう。 それなのに、開店直後のくら寿司で冷や酒をあおってテンションを上げて向かったラウンドワン。一階入り口にかかげられていた「改装中につきご迷惑おかけします」の看板を目にした時には嫌な予感がしたのだが......。 きっとまだあるはず!と固く信じて上がった3階のゲームコーナーにモスグリーンの筐体が認められなかった時、かなり本気でマジで相当死にたくなった。
ああ、これって父の時とおんなじだわ。父も「長命の家系だし、頑健な人だから100歳まで生きる」だなんて理由もなく信じていたから、孝行なんていつでもできる、とばかりにほったらかしにしていた。
ガラガラの車内でやけに軽快な走行音を聞きながら(山陽電車の駅間走行速度は日本一速いそうですな)ぼんやり窓の外を見ていると、ずっと前から「こんなものすごい坂の上には何があるんだろう?」と不思議に思っていた場所を通り過ぎた。
......ということは、あまたもののふの霊魂がウロウロしているかもしれない。ただでさえ精神状態が悪いときに、こんなところ歩くとヤバいんじゃねえの?! 結果的には......うつ加速。今日なんかヘボピーに、「冗談抜きでもうアカン」と訴えるほど状態が悪化した。 そこはうんと昔、親戚の家によく遊びに行った街。そして7、8年前、すでに病魔にむしばまれて、夕闇の中にだんだんと姿を消しつつあるような母の手を引いて歩いた街だ。 アルツハイマーの患者は昔のことは覚えているとよく言うが、懐かしがるかもしれない、と連れてきたその街で、母も40年前の記憶をたどりながら私を先導して、親戚の家のあったあたり――震災で立て直されて、今や昔のおもかげはなかったけれど――へと見事にたどり着いた。 その時の母のうれしそうな顔!小走りに走ってゆき、「このあたりに○○という家がありませんでしたか」(震災後に引っ越してきたであろう人に、そんな昔のことを聞いても分かるはずがないのに!)と近所の家から顔を出した人に尋ねている姿は姿は、今でもまぶたの奥に焼きついている。 そういうことを考えていると、まずいわ。ますます落ち込んできたわ。 おおおお……私を現世につなぎとめてくれる楽しいことはないものだろうか……。あっ!そういえば、ロボットスーツHALを開発した筑波大学の山海教授が立ち上げたロボットベンチャー企業・サイバーダインが、マザーズ市場に上場するんだ! 昨年iPS細胞絡みで華々しい上場を果たし、しかし株価が高かったのは初日のみ、それ以降は右肩下がりのリプロセルの二の舞もあるかもしれない。 |
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2014年3月5日(水)
何がきっかけだったかは覚えていないのだが、先日ヘボピーとの会話の中で、私たちが幼い頃のものとして共有する、ある記憶がよみがえった。 あれは今の家に引っ越してくる前……ということは、私は小学3,4年生、ヘボピーは幼稚園くらいだろうか。父母と私たち姉妹三人が縁側で涼んでいると、オレンジ色に光る物体の群が天空をふわふわと横切ったのだ。 両親がひどく驚いていたから、大人の目でとらえても飛行機や流星とは異なった何かに見えたのだろう。 こういうことがあるにつけて、ああ、お父さんが生きていればなあ!という思いがわきあがって胸が潰れそうに苦しくなる。 普通は男性よりも女性の方が長生きで、老いた両親は父親の方から先に逝くことが多いだろう。だから多くの家庭では、思い出話は老いた母親から引き出せる。 だというのに私は父とぜんぜん話をしようとしなかった。特に最後の半年は「更年期性の憂鬱」にかこつけて、避けてすらいた。 うんと小さい私を寝かしつけるために父が毎晩してくれたおとぎ語──スペース桃太郎やら、私が主人公になって異世界を駆けめぐる物語はどういうものだったのか。 そんな事を考えていると、昨夜、夢に父が出てきた。自室からひょこひょこ出てきて、本の一ページに記された、何かの言葉を指し示したのだ。 目覚めた直後ははっきりと覚えていて、メモしなきゃ!と思ったけれどそのまま寝てしまったその言葉は、「人」と「世界」という文字を含んでいたことしか覚えていない。 もしそれを書き付けていれば、悲しみを乗り越えて進むための小さな道しるべにできたかもしれないのに……と残念だ。その夜からはまた、枕元にペンとメモ帳を置くようにした。 |
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2014年3月4日(火) もしも銃殺刑に処される前夜、人生最後のお菓子を食べることが許されたなら、あなたはどれを選ぶだろうか。 ......てなことを考えながらこたつに入ってホワイトロリータ(一本38Kcal。怖!)をバリバリやっていると、さっきから横に張り付いて私の手元に熱視線を注いでいたいたマヤが、ザッ!と身を起こすや否や、イルカ並みのハイジャンプでヘボピーに飛びかかった! ギャワン!ギャワン!ギャワワワ――ン!! ああ、こういう絵、どっかで見たことあるなあ。そう、雑誌「愛犬の友」の広告だ......。シェパードがマットでぐるぐる巻きにした訓練師の腕に、がぶりっ!と食らいついてるやつだ……。 だがここは警察犬学校ではなく、ヘボピーは犯人に扮した訓練師でもない。ただ、こたつの上のティッシュを取ろうとしただけなのに。 マヤが警察犬候補生ならグッドボーイ!とほめてやる場面だけれど、こいつが守るのは街の平和ではなくホワイトロリータ。単なるしつけのなってないダメダメわん公である。 まあ、犬の気持ちも分からないでもない。
それでもやっぱり11年もいっしょにいる家族のど笛を狙うだなんて、おねえちゃんとっても悲しくなるわあ。 バースデーパーチーで蝶ネクタイをしたマヤちゃん。きゅるん☆としている。私とヘボピーとヘボピーの友達、三人もの人間さまがこの写真に心をとろかされて、携帯の待ち受けにしている最高峰のきゅるん☆である。 こんなきゅるん☆としたワンちゃんが狂犬みたいになって人をガブるだなんて、そんなのイヤっ!信じられない!でも事実。 きゅるんとガブリはジキルとハイド、バナーとハルクみたいなもんだと諦めて、ただひたすら愛でております。 さて、話はかわる。先日途中まで書いてうっちゃったままの胃カメラ検診の件。 結論から言えば「異常なし」。 3ヶ月に渡ってあれほど胃が痛くて重くてムカムカしてるんだから、赤くただれた気の毒な器官が画面いっぱいに映し出されると思いきや、パソコンのモニタに広がった光景は、生物の内臓というよりむしろ、サハラ砂漠を彷彿とさせる。 風が砂に刻んだ自然の芸術――風紋を思わせるひだひだは、ほのかにピンクがかったクリーム色で、人体模型のプラスチック製みたい。 おおお!こんなにキレイだなんて! 貴重な有給を使った上に、検査に5千円も支払った私の労力はいったい......? 胃にチューブを突っ込まれて鼻水とよだれと涙の流れるまま、実験動物のように力なく横たわり、検査中ずっと背中をさすってくれた看護士さんのことを、つり橋効果でうっかり好きになりかけた私の恋心(=現実逃避)はいったい......?!! がん宣告すら覚悟して、保険証券のチェックまでしたのに肩すかし。いやもちろん「異常なし」ほどありがたいことはない。ありがたいけど、それなら今も続いているこの痛みの正体は.....? はいその通り。「ストレス性」の一言で片付けられたのでした。自分の場合、病院で検査受けるとたいていこれなんだよなー。
産院から帰ってきて数日後、赤子の首がひん曲がっていることに気づいた母と祖母が驚愕したゼロ歳時の頃から、私の体は気合が入ったねじれかたをしている。 だというのに、ここしばらく整骨院にかかる時間とお金を惜しんでほっぽってたら、「足の裏の皮が右足だけ水虫みたいにべろべろはがれる」「左ひざがパカパカいう」「口を開くと右あごに激痛が走る」「右手人差し指の側面だけががさがさになる」等々の、「あー、カラダ酷くなってんなー」と自分でも分かるねじれサインが出ていたのだ。 そんなこんなで、週に一度の整骨院通いを再開した。 |