2011年3月27日(日)

バブル時代の負の遺産・ヴェルサーチのガンダムスーツ。(Price:\250,000.-18年前の自分にゼニ返せと叫びたい!)

猫も杓子も前髪をトサカのように立て、こんなクレイジーなスーツで街を闊歩していたバブルという時代、日本人がどれだけイカレていたかいうことを雄弁に物語る歴史的サンプルだ。

でも、こんなありえないファッションでも、いつかまた流行が巡ってくるかもしれないよね!捨てるのもったいないし・・・と長らく押入の中でコールドスリープさせていたのだが、バブルから干支が一周+半周しても一向に流行る気配なし。うーむ、この調子では100年たっても無理っぽいなあ。

そういうわけで先日、こういうガンダムスーツを20枚近く、近所のリサイクルショップ(ゴミか売り物か判別に迷う雑多なブツを、店舗兼住宅の一階和室で商っている)のオバちゃんに、ごっそり引き取ってもらった。

でもタダでもおばちゃん、「みんなこんなのばかり持ってくるんや」って渋い顔。スーツも私も浮かばれない・・・・・・。


押入からバブルスーツといっしょに発掘された副葬品(→)エジプトの市場で見つけて「これしかない!」と飛びついて買いあさったおさかなボールペン。

この、エジプト製にしては繊細なうろこのグラディエーションと、日本製には見られないぬめり、そして焼いたらおいしそうな腹部のピチピチ感が気に入ったのだ。

だが、この手のおもしろグッズに大ウケするのは自分だけだったようで、土産に渡してもしらーっとされたから悲しくなって押入に突っ込んだまま忘れてたわ。ま、今見たら、こんな生臭そうなものを得意げに渡された人の気持ちがちょっと分かるけどね!


先日、行きつけのレディースバーのオーナーが、私と私の隣に座っていた常連さん(私と同年輩のボーイッシュ系)をしみじみ眺めていわく、「最近この二人がだんだんおすぎとピーコに見えてきた」

えっ?そうなのぉ?チャーリーとチョコレート工場のチャーリーとか、マッドマックス2のモヒカン、覚悟のススメの血髑髏に似ているとはよく言われるが(要するにキモキャラ)、おすぎとピーコは新しいパターンだ。

ならばどちらががピーコでどちらがおすぎを受け持つべきなのだろうか。女ティム・ガンを目指す身としては、「ピーコのファッションチェック」のピーコパートだろうけど、映画ファンとしてはおすぎパートを押さとくべきか?
まぁどっちもどっち、ゲイの双子に似ていると言われてもべつに嬉しかないけど、そう言われれば確かにどこか類似点はあると自分でも思う。

2011年3月26日(土)

ガス湯沸かし器用の単一電池が切れたから買いに行ったら、あらゆる店から単一と単二、ついでに懐中電灯もがきれいさっぱり消え去っとった・・・・・・。

関西でモノ不足に見まわれるとは思ってもみなかったからびっくりだ。おいおい〜みんな、ここは神戸だよ?阪神大震災の被災地どまん中だよ?
震災の体験を生かして、地元民なら電池や懐中電灯の準備は怠らないのが当然だと思っていたが、どうやら16年が経過して、恐怖の記憶もだんだん薄れてきたとみえる。ま、当時おぎゃーと生まれた赤ちゃんが高校生になるんだもんね、記憶が風化しても当然っちゃ当然なのだが。

一方、危機意識が過剰すぎる私は、「もしも」の時のための心構えは、静岡県民ばりに怠らない。
枕元には懐中電灯を二本常備、ガラスの破片を踏まないようにベッドサイドにはスリッパ、玄関にはスニーカーをセット。ぐらっときたらまっさきに玄関のドアを開ける気まんまんだ!

眠る際のスタイルにも気を配っている。靴下は装着、そのままでもコンビニに行ける程度の衣装も装着(しょっちゅう酔っぱらって着替えずそのまま寝てるしね・・・)、もちろんパンツも欠かせない。
なぜなら阪神大震災発生当時、「下着で身体をしめつけるのはよくないこと」と固く信じ込まされていた私は、下半身すっぽんぽん&上半身ぬくぬくトレーナーという「ノーパン健康法」を実行していたせいで、グラッときた時にまっくらな中、「パンツパンツ〜!」と手さぐりのパンツ探しでたいそう情けない思いをしたからである。

さて、寝室から台所に目を移すと、水のくみおきとカセットボンベと米数十キロ、そしてカロリーメイトが備蓄されている。
水は以前、無駄に広いベランダ(40平米)にまでペットボトルに入れたものを数十本ほど並べていたが、「ネコよけペットボトルを通して屈折した光で民家が火事になった」といううわさに恐れをなして自粛。
かわりにアフガニスタンで米軍が効果を実証!というマイオックス浄水器を買おうかと思ったが、2万3千円という価格にはばまれて未実現、自衛隊のレンジャーキット(浄水剤入り)で心を落ち着かせている。

付け加えるならば、枕元には懐中電灯の他にも、特殊警棒、スイスアーミー、催涙スプレーも準備万端・・・・・・とくると、あれ?ちょっと待って。特殊警棒ってそれなによと言われそうだよな。

そう、私の危機意識が強いのは、自然災害への備えというよりもむしろ、漠然とした「マッドマックス的世界」(もしくは北斗の拳的世界)への恐怖心のせいかもしれない。備えというよりむしろサバイバル。いやまぁ、空き巣に入られて以来しばらく、ノイローゼ気味だったってのもあるんだけどね・・・・・・。

小学3,4年生の頃から愛読していたのは、永井豪の「デビルマン」「バイオレンスジャック」、手塚治虫の「火の鳥(未来編)」、ともれなく人類滅亡ストーリー。
はじめてテレビで見た洋画は、突然攻めてきた宇宙人との絶望的な戦いを描いた「宇宙戦争」、はじめて映画館で見た映画は、人々が崩れた歩道橋からぼろぼろ落ちる「日本沈没」。(お陰で今でも歩道橋使いません)

米中ソの水爆実験の影響が日本にまでくるぞ!雨に濡れたら放射能汚染で髪が抜けるぞ!と雨が降るたびびびって育ち、天気がいいならいいで、光化学スモッグ発生で体育中止。光化学スモッグ警報とかなつかしい・・・・・・。
ニュースをつけるとそこでは水俣病の犠牲者が呻吟し、お気に入りの小説は公害問題を扱った有吉佐和子の「複合汚染」。

ついでに父は某大企業がまき散らす汚染物質のレベルを監視するエンジニア。私が中学生になる前に、元の家はその会社から比較的近いからと不便な奥地にお引っ越し・・・・・・と、成長過程の一連の流れを見ると、あー、こりゃ危機意識強くなっても当たり前だわ。

こうして振り返った今、私はようやくネガティブシンキングな自分でも愛おしく思えるようになった(笑)
どうなのだろう、ノストラダムス・エイジでかつ、永井豪と手塚治虫と小松左京で育った人間はみな、心のどこかに私と同じような末世観を隠し持っているのだろうか?
そして投資においても右肩上がりの経済成長が信じられなくて、どうしても「下がればお得」な空売りから入ってしまうのだろうか?

もしもたのしい仲間が見つかれば、1999年(ノストラダムス)や2000年(2千年問題)時にはあせりまくってどんな備えをしたのかとか、マッドマックス2の好きなキャラは誰か、などなど、朝まで酒場で語り明かしたいものだ。
もちろんそんな我々のカバンの中には、懐中電灯とサバイバルツールがひそんでいるのは言うまでもない、

2011年3月25日(金)

きたよ・・・きましたよ・・・・・・各国の政府機関から放射線検査の対象品目や検査内容の一覧が・・・・・・。

お陰で会社はハチの巣をつついたような大騒ぎ・・・・・・と言いたいところだが海外からのオーダーが完全に止まり、またたとえ冒険心と義侠心にあふれるジャパン大好きなバイヤーからオーダーが入ったとしても、主に包装資材の不足により関東のメーカーの生産が追いつかない状態なので、ハチの巣のハチども、すっかりお手上げ状態。ハチ採り名人に捕らわれ処分を待つ虫けらのように、電話も鳴らないオフィスで淡々と海外宛のメールを作成、うつろな目でライフアフター倒産に思いをはせている。

それにしても中国、えげつねーわ!
レアメタル問題発生の際の、いやがらせとしか言いようのない通関検査の話は同業者から耳にしたものだけど、この度の放射線汚染についても、毒野菜や毒ウナギや毒ギョーザの仕返しなんじゃね?としか思えないほど広範囲の対象に、どこの国よりもえげつない検査を求めてきた。あんなのぶっちゃけ、日本から輸出すんな!ってスパッと言われた方が簡潔だ。

いやはや、うちの会社は中国とは一切取引していないからいいとしても、このシビアな検査内容では、中国を主な輸出先とする小さな会社なんか、風評被害の沈静化を待たずしてタイタニックだろう・・・・・・友人の会社も何社か思いつくわ、合掌。
ま、倒産の時期が多少早いか遅いかだけの差、我々もあとから追いますわー。うひゃうひゃ。

・・・・・・と、原発問題が深刻化するに従って薄暗くなってきた世界の色。「あと20年近く長めの海外旅行には行けない。リーマンなんてもーイヤっ!」なんてぶーぶー言ってたお気楽な日々は遠い過去。人生は常に驚きに満ちているものだ(苦笑)

でもね、突如として変わってしまった世界を前にして、「夢であって欲しい」と思うのはみな同じとしても、自分はまだましだと己に言い聞かせている。
だって街も家も命もまだちゃんとあるんだから。

そう、テレビのニュースで、大切な家も家族もあっという間にすべてを失った人々の嘆きを目にすると、仕事を失う程度で大騒ぎしている自分が恥ずかしくなるんだよね・・・・・・。そしてこういう「自分だけがのうのうと暮らしている」といういたたまれなさは、震災の直接的被害に遭わなかった人々に共通する思いだろう。

いや、たしかに会社が倒産したらものすごく困るんだけさ、成人式の晴れ着を着た亡き一人娘の写真を抱きしめる母親や、流されていく幼い我が子たちをなすすべもなく見つめるしかなかった父親の慟哭を思い出すと・・・・・・いかん、また死ぬほど落ち込みそうだから思い出すのはやめておこう。(でも悲しむ人たちの姿が脳裏にこびりついて毎晩不眠気味なのだ!)

まぁ被災地の人々に胸を痛める思いはみな同じ。今はどこもかしこも不安と悲しみと怒りに覆われて、日本中が情緒不安定って感じだよね・・・・・・。
私はネガティブシンキングだから、原発問題も「一時はどうなるかと思いましたが『おわりよければすべてよし』ですなぁ、はっはっはっ」で片づきゃしない、あと一、二発、世界中が目ん玉ひんむくようなどえらいことが起きるんじゃないか?と思ってるしさー。

ラビット&ホーン(兎にも角にもと言いたい)、震災への思いや自分の会社については、これを最後に触れないことにする。
うん、明日からは震災に関係ないエロ・バカ・マヌケの三位一体に戻りますよ。だって悲惨なニュースは放っておいても目と耳に入ってくるんだから、わざわざ私がリフレインして、自分も人も暗くする必要ないものね。

今はただ、被災した人々──特に家族を失った人々が心の痛みに押しつぶされないように祈りつつ、どえらいトラブルを引き起こしたくせして、「入院中」とかぬかして表に出てこない東電社長に呪いをかけながら、コツコツ東京電力株を空売りでもするか。

2011年3月20日(日)

まずはこのたびの東北地方太平洋地震により、お亡くなりになった方々に深い哀悼の意を捧げ、被災された地域の皆様に心よりのお見舞いを申し上げます。
一日も早く被災地が復興し、我が国の人々が希望と自信を取り戻せますように。


地震発生が先週の金曜日だったなんてとても信じられない。この一週間は長かった・・・・・・。あれは一年くらい前のことの気がする。
地震発生当時には関西にある社屋で揺れは感じられず、私は呑気に為替のチャートを見ていたのだが(為替チェックもお仕事のうちです)、あれよあれよという間にH2ロケットのように駆け上がるドル円チャート。えっ?どしたの?一体なにがあったの?

北朝鮮が韓国か我が国に向かってテポドンを発射したのか、それとも日銀がドル買い介入したのか?でもこの円高レベルではやるはずねえ!と口から泡吹きながらヤフーを見たら、東北地方で地震発生、各地で津波警報発動とのニュース。

でもね、これまでは津波警報や注意報が出ても、波打ち際に押し寄せたのは高さ30センチ程度と、ホビット族でもせせら笑うミニサイズ。「ドラゴンが村を襲いに来るぞ!」と聞いて弓矢を磨いて決死の覚悟で身構えてたら、藪から出てきたのは丘イグアナ・・・・・・と肩すかし感は否めなかったせいで、瀬戸内海に面する港町住民としては、津波なんて大したことない、とナメきっていた。

だが、よもや こ れ ほ ど ま で の事態に陥るとは!

地震発生から3日間ほどは、震災の影響をなんら受けない関西人としては、被災地の速やかな復興を信じられたし、関西は無傷だからこそできることがたくさんあるよね、と思っていた。
工場は稼働を停止し、道路は寸断されて東北地方からの荷物は届かない。計画停電によって引き起こされる関東経済の疲弊も危惧された。でもたとえ日本のGNPが一時的に押し下げられることになろうとも、そう日を待たずに日本は元通りになると、被災地から離れた関西人としてはどこか気楽に感じていた。

けれども、原発問題が一行に終息しないあたりから雲行きが怪しくなってきた・・・・・・っつーか放射線汚染問題ですでにどしゃ降り。私、ハローワーク通いになるかもしれません。


ご存じの通り、この度の原発事故のニュースは海外メディアにも大きく取り上げられている。
そして我が社は輸出専門の商社。日本のものは放射性物質で汚染されている可能性があるからと、海外の取引先の多くが出荷停止を求めてきたのだ。

バイヤーの気持ちは分かる。誰だって売れないかもしれない在庫は抱えたくないよね。
放射性物質というものは目に見えないだけに、人々の漠然とした不安をかき立てやすいもの。いくら身体に害がないレベルだと言われても、「なんとなく気持ちが悪い」と思って購入を控えるのは消費者の権利。私だって中国製品は可能な限り買わないし。

ましてや空気中に飛び散った放射性物質の影響で、一部の地域の牛乳やホウレンソウに食品衛生基準法上の暫定基準値を超える放射線量が検出されたと聞いて、日本人ですら同じ国民が涙を流していると聞いてもなお、「なんとなく気持ちが悪い」と、自分可愛いやでコメなどの食品を避けはじめているそうだ。

日本人でこれなら、東北が日本のどこにあるかも知らない、いや、日本の場所すらよく分かってない外国人は何をかいわんや。メイドインジャパン商品に対するボイコットは近いうちに確実に起こるだろう。

もう、ホントーに!東電の上層部も政府もどえらい事態を招いてくれたなぁ!って首しめたい気分だ。地震は天災だけど、原発からの放射物質漏洩は、どう考えても人災だろ・・・・・・と腹立たしくて眠れないほど。

まぁ潰れちゃったものは仕方がない。今はただ、一日も早く事態が収まることと、現場に赴いて作業してくれているいる人たちの無事、そしてEUと並ぶ大市場であるアメリカの消費者に、ヨーロッパ人ほどの放射線アレルギーがないことを祈るばかりだ。


いやはや正直なところ、ドル円が70円台になったら会社ヤバいとは思ってたけど、まさか原発問題で倒産の危機に瀕するだなんてフェイントがすぎる。それもいきなりエイリアン2の「宇宙船自爆まであと○○秒」のレッドアラートが鳴り出したみたいなこの唐突感!

そんなわけで、さしものお気楽ゴクラクなリプリー(エイリアンのヒロインねv)も、GWのパキスタン旅行はスパッとやめました。
いや、直接のキャンセル原因は「被災者のことを思うと旅行どころじゃない」だったんだけど、キャンセルしてから会社倒産の危機がにわかに浮上、入金期限ぎりぎり前に決断してよかったわ。

「病気の母のことと更年期障害で、どうしても鬱状態から抜け出せないから海外で仕切直すよーんwww」だなんて、この危機的状況下においては甘ったれすぎな理由で恥ずかしい。冷たい海の中にまだたくさんの人がいると想像すると、たまらなく胸が痛んで辛い気分になる。

いや、洋服を買ったり美味しいものを食べたりといった日常的な消費は控える必要はない。被災者だって日本中がお通夜になることなんか望んじゃいないだろう。
でも、GWの海外旅行なんて単なるぜいたくだよね。50万円もの大金を金持ちの旅行会社に差し出すなら、もっとほかに使うべきところがあるだろう。

そう思ってキャンセルしたら、アホ高いGWシーズン以外でもガンガン海外に行ける、長期休暇という名の失職状態になりそうで泣き笑い。
ま、私に限らず日本国民のすべてが明日も今日と同じ日が来るものではない、と思い知ったであろうこの10日間。心にあるのは、今を明るく前向きに生きよう、それだけだ。

2011年3月8日(火)

ついに禁断の“利尻ヘアカラートリートメント”を買ってしまった・・・・・・。10秒に一本売れています!

犬においては長毛より短毛、白毛よりも黒毛の方が優性だとは知っているが、ヒトの場合は白髪vs黒髪(で薄毛)、どちらの遺伝子が強力なのだろう。イメージ的にはハゲ・・・もとい薄毛(で黒髪)は白髪を駆逐する気がする、なんとなく。

とにかく両親と祖父母4人、そのすべてが藤本義一ばりのふさふさ白髪で、末の妹なんぞ気の毒なことに20代からキレーに若白髪。
DNAにハゲ因子をほぼ含まない白髪界のサラブレッドである私が、この年になって白髪になるのは自然のことわり。・・・・・・とは分かっちゃいるけど、
毛染め、めんどくせー!(怒)

デザイナーのトム・フォード、戦場カメラマンのジェイムス・ナクトウェイ、ハーバード白熱教室のマイケル・サンデル教授(薄いけど)、アップルのスティーブ・ジョブズ(後退してるけど)、そして作家の藤本義一。
こうしてざっと見回しただけでも、「白髪」はこと殿方においては「知的」「落ち着いてる」「渋い」「ダンディー」と、あこがれをもって語られる魅力のひとつだと思う。

だがそれがことレディーとなると・・・・・・。「老けて見える」「貧乏くさい」「疲れてる」「やつれてる」「手抜きしてる」と世評は散々。
どうして女ばかりがそんなに外観を「若く」保たなきゃならないの?白髪でなにが悪いの?男女差別だ!!と腹を立てた私は、美容院代をケチりたい思惑もあり、一年近く白髪でがんばったこともある。

だが、頭が雪どけをむかえた阿多々良山脈のようなまばらな白髪になるにつれて、エセフェミニストの決意はどんどんぐらついてきた。
友人たちに「坂本龍一みたい(くすっ)」と言われて気分をよくしたりもしたものの、よく考えると坂本龍一から音楽の才能と知性を引いた私の白髪は、単なる「人生に疲れたオバちゃん」。友人の言葉は賞賛ではなく(くすっ)なんだと思い知った次の日に、美容院に駆け込み完膚無きまでに黒く染めあげた。

さて、そんなわけで二度と白髪を伸ばす勇気のない私にとって、激安チェーン店プラージュでヘアマニキュア3150円をしてもらうのは給料日直後のイベント。
でも、美容院で毎回2時間半もかけるのは時間のムダだし、なにより染めてもすぐに生えぎわが白くなって、一ヶ月に一度のペースでは間に合わないのよねー。

そんなある日、「この白髪染め、なんかよさそうやで」と新聞広告の切り抜きをたずさえてやってきたのが、ジョジョ&範馬刀牙ファンの老紳士(65才)
「白髪用利尻ヘアカラートリートメントで驚きの仕上がり!」「コツを覚えたら白髪が多い私でも簡単!(50代女性)」「めんどくさがりな私でも簡単に!(50代男性)」よけいなお世話じゃ!と新聞を破り捨てたいところだが、人の好意はありがたく受け取るべし。「あー、気が向いたら買ってみるわー」とテキトーに受け取ったまま、切り抜きは長らくテーブルの上に放置していた。
だが、ちかごろどんどんペースが早くなってきたのだ。白髪の伸びるペースが・・・・・・。(つづく)


白髪話だけでは色気がないので、2月に開催されたワンフェス(ワンダーフェスティバル)の写真をもうちっと。

ガチャガチャの景品用昆虫群。ムシ嫌いの人が見たらゲロ吐きかねないリアリティー。個人的には下段左のやつが破壊力抜群だと思います。

ワンフェスでは萌えフィギュアとプラモだけではなく、こういうものも売られちょるぞ!
動物の骨屋さんにてネズミを絞め殺すヘビ。玄関先に飾ろうものならもれなく怨霊が吸着しそうだ。

こんなニッチな造形物も。三種とも完売だったけど、皆さんこれをどういう風に使うのだろう。和式便所に高坂桐乃Figmaをしゃがませたりするかな?

わたしが一番欲しかったなにかよくわからないもの。よくわからないがそそられる造形。非売品だったのが残念。

右の写真と同じ工房の作品。本物の人物と見まちがえそうだが、この兵士達の身長はわずか数センチ。制作者さま(私と同年輩のお・じ・さ・ま)が命を削って作ったのがビシバシうかがえる。

個人的には前列向かって左のベルト締めてる兵隊さんに萌え。前列の二人だけにしてあげれば妖しいラプソディを奏でてくれそうだ。

小休止する兵士たち。誰と誰がデキてるなんて腐女子妄想しようものなら、命を削った制作者さんに切り捨て御免されますね。すびばせん。

末法じゃ、末法の世じゃ・・・・・・上の段も下の段も、右も左もJK、JK、JKーっ!その間にSDのJKーっ!日本では女子高生もデフレ気味。

人々が真理を見失い、悪が蔓延る末法の世に差す一条の光。三船敏郎/連合艦隊司令官ヴァージョーンンン!!!(木製机・太平洋地図特典付き)

たのしそうですね!ワンフェスはコミケで禁止されている長モノ可らしく、みなさん喜々として手作り大刀をふるってらっしゃいました。

お気に入りの一品にレンズを向ける飢狼たち。
赤外線サーモグラフィー装置で測定したら、そこら一面まっかっかなのは言うまでもなし。

レフ板と一体化したカメラを構えるカメラ小僧。熱ーいぜ、熱ーすぎるぜ、エキセントリック号♪

熱で溶解しそうなレンズを向けられているのは、かようなおなごたち。クイッと自慢するだけあってなかなかいいおケツですなぁ〜!

武士の魂でそんなことしちゃダメっ!

足がつりそう!モデルさんも大変ですねえ。

素直にカッチョいいこういうヒトも被写体になっていますので念のため。

かなり欲しかった美しすぎるフィギュア。見よ!この完璧なる肉体を!でもチ○コカバーのデザインがマイナス15点。

こいつらも欲しかったのだが、「どこに飾るの?」と自問自答したら答えはすぐ出た。カッコいいんだけどねー、いや、思想的にあらぬ深読みされそうだが。

ワンフェスのカオスぶりが如実に見て取れるディスプレイ。
セクスィー下着のねえちゃん(ボディー分断)と仲間の皮を着るウサギと生首ども。

生首とナチスの亡霊でささくれ立った心をこずえちゃんが癒してくれました。

でも悲壮感あふれる疎開少女と国防少女でまた哀しい心に逆戻り。

ヲタな私にもこれだけは理解不可能。ちょっと前にこの手のかぶりものアイドルがデビューしとったが、今はどうなったのだろう?

妙に肉感的なマージョさま。

可憐な白鳥のジュン。初の日本人ボンドガール!って感じのたたずまい。

幼い頃ひそかにあこがれていたシスタージル。無慈悲なほうれい線が刻まれている。制作者は熟女が憎いのかそれとも愛ゆえか?

ワンフェスは会場外でも気合い満点。『第9地区』の宇宙人みたいなツラがまえ。

すごい!思いっきりカスタマイズしてるのだろうか?素で戦隊モノに使えそうだ。
でもすごいゼニかけたであろうオーナーさんには悪いけど、こいつが二国を走る姿を想像するとなかなかにマヌケかも。

小さい頃、仏さまは「まんまんちゃん」だったけど、これぞまさに・・・・・・。ありがたやありがたや(合掌)

2011年3月5日(土)

<おしらせ>ここの更新がまばらなもんで、管理人の身を案じてツイッターをのぞいてくださる方も多いと聞いております。本当にありがたいことです。<(_ _)>

しかしツイッターのフォロワーさんには、政治、経済、国際情勢のツイートがメインの方もいらっしゃるもので、真面目なライムラインにお下劣ネタを流すのははばかられる・・・・・・。

・・・・・・ってことで、今使っているアカウント@horemheb_18に加えて、外からは見られない鍵つきアカウント@iryneferuを作りました。今後、萌えネタや知らない人に見せるには微妙なツイートはこちらに投下します。

鍵つきゆえリクエストが必要なので、ツイッターアカウントを持ってないと駄目なんですが、もし絡んでやっていいぜ、という優しい方がおられましたら、ツイッターのHPから@iryneferuを検索で探して、フォローリクエストを送って下され。


別窓でヤフーニュースを見ていたら、「メキシコ女子大生署長が亡命」という謎めいたヘッドライン。

署長/女子大生/.亡命のコンビネーションが違和感ありすぎて、メキシコのコスプレ一日署長がなぜ亡命?それがなぜはるか離れた極東の国のニュースに?といぶかしく思いつつクリックしたら、「警察署長だった現役女子大生マリソル・バジェスさん(20)が米国に避難、政治亡命を求めていることが4日までに明らかになった」と、名は体を表すストレートな内容に腰くだけに。

なぜ女子大生が警察署長をおおせつかったのか、そしてマリソルさんは日本でも有名だからこそ記事にしたのか、謎は多いが、リアルの世界も広大だわ・・・・・・と草薙素子の気分でつぶやいてみる。


リアル世界といえば、先日ちょっとだけ話した同い年の女性が、来月おばあちゃんになると聞いてショックを禁じ得ないあたくし。
まぁ確かに親の結婚が早ければ子も早いパターンが多いものだが、ふーん、40代でおばあちゃんかぁ・・・・・・。

子供を産むという選択は、人生でただの一度も己の選択肢に入れたことはなかったけれど、こういう話を聞くと「自分の生き方、これでよかったんだろうか・・・・・・」とブルーになることもしばしばだ。

まぁ人生、一つの道しか選べないもの。子供がいたらいたで「一人だったらどんなによかっただろう」と夢想してるかもしれないけどさ。

2011年3月4日(金)

ちかごろ何につけてもうじうじ鬱モードに入ってしまうので、一度心を初期化するべく、気力をふりしぼってゴールデンウィークの旅行を予約したよ。

さて、私はどこに行くのでしょう?
エジプト?──ラー、航空券取れませんでした。トルコ?──ハユル、飛行機満席でした。じゃあイラン?ナー、絨毯は欲しいけど、買い物だけのために旅費40万はキツいです。
・・・・・・ってことで、イスラム圏以外に選択肢はないんかいっ!と言われそうだが、こんどの旅はうへへへっ、パ・キ・ス・タ・ン。

いやはや、これまでノーチェックだったパキスタンの存在に、ある日突然はっ!と気付いた自分を誉めたい気分だわ。というのは、私がこの世で一番行きたい国であるアフガニスタンの光景に、比較的近い場所があるそうだから。


ものごころついた頃から飽きずながめていた「世界の国と人々」という、写真と地図がドッキングした全12冊ほどのシリーズ。フランスやイギリスやアメリカは記憶にすらないが、「エジプト」と「中央アジアの国々」にはなぜかしらないが激しく心引かれていた。

中でも「エジプト」のカイロ博物館所蔵のアヌビス像と、「中央アジアの国々」の、アフガニスタンの岩山でカラフルな民族衣装に身を包んでポーズを取る、ヒゲ面のオッサンたちを見るにつけ、なんともいい知れないあこがれを感じたものだ。いや、ヒゲ面ってポイントじゃなくて背後に広がる風景に・・・・・・。

ご存じの通りエジプトのアヌビスは、30過ぎてから夢がかなって何度か訪問を果たした。
一方、小学生の頃はまだギリギリ王政で、街をミニスカ女性が闊歩し、気持ちよくなるハッパ大好きな欧米人観光客が、ハチミツに突進するプーさんのごとく引き寄せられていたのも今は昔。ご存じの通りアフガニスタンは長きに渡って戦争状態。
たとえ「自己責任」で死を覚悟しようとも、なにかあったらニュースで一番ブサイクな写真と実年齢をさらされ、2ちゃんで祭られる図を思い描くと、そうそう行ける場所じゃない。

そんなわけで、この地球上で一番行きたい国ではあるが、一生旅行はかなわぬ夢だと思っていたアフガニスタン。
でも、よく考えると私が見たいのは、マイアイドル(なんて言うとバチがあたって口がくさりそうだが)である北部同盟の闘士、アフメド・シャー・マスード将軍の本拠地だった、ヒンズークシュ山脈を背後にいただく、パンジシール渓谷の光景。

そう、見たいものはヒンズークシュ山脈と渓谷なんだから、本家アフガニスタンの渓谷が無理なら、百歩譲って隣国パキスタンから見ればいいじゃないか?!

それに気付いた時には躍り上がらんばかりに嬉しかったなあ!
というのは、せっかく10日休みが取れるんだから10日かかるツアーを、と貧乏根性で調べた結果、「サハラ砂漠でご来光を拝める」につられてモロッコに決める寸前だったのだが、神戸から成田ードバイ経由のカサブランカまで、トランジット込みで28時間という、聞いただけでウエッとくるほど絶望的な移動時間に、いささか腰がひけていたのだ。

けれども、サハラ砂漠vsヒンズークシュ山脈では「見たいレベル」が段違い。
渓谷とそこを流れる清冽な川、アフガニスタンを舞台にした戦争映画で必ず映る、心がすさむような岩だらけの風景。そこを軍用ジープみたいな車で行けるのなら、たとえ成田発しかなかろうとも、ジープの振動でケツが4つに割れようとも我慢してみせるぜ!

・・・・・・ということで、4月の末までにパキスタンの子供たちの前でピンクレディーを踊ってみせられるくらいには気力、体力共にきちんと調整するべくこれからしばらくボク、頑張るよ。

2011年3月3日(木)

何十年も信じてきたものが、「実はそうではなかった」と長の年月の果てに判明した・・・・・・下で書いた私の靴サイズのケースとはちょっと違うが、先日いつものレディースバーで、教えらたウソを長らく信じ込んでいた気の毒、もといピュアな人々の話を耳にした。

一人は現在26才になるAさん。もういい加減大人になってから遊びに出かけた牧場で、茶色いウシをはじめて見た。
それまでは白と黒のホルスタイン種しか知らなかったAさんは、友達に「白と黒のウシは普通の牛乳だけど、あの茶色いウシはコーヒー牛乳を出すねんで!」と教えられて「へーっ!すごいなぁ!」と心底感心していたそうだ。

これって時々聞くネタだけど、「コーヒー牛乳って、そんなの本気にする人いるはずないよ!ただのネタでしょー?」と笑っていたが、近くにマジで信じる人がいたとは・・・・・・Aさん、26にもなって貴女のそのピュアさの方がびっくりよ。

もう一人のピュアレディーはバーのオーナーTさん。
若い頃(でもすでにりっぱな成人)に皇帝ペンギンを見たTさんは、「あのペンギン、成長したら2メーターくらいになるねんで。なんせ『エンペラーペンギン』っていうくらいやからね!」と吹き込まれた。

そしてその後、デートの際に堂々たる大人の皇帝ペンギンを前にして、「あ、あのペンギンはまだ子供やね!大人になったら2メーターくらいになるんだよっ!」とドヤ顔でカノジョに語ったそうだ・・・・・・合掌。

ちなみに19才になるまでトトロの存在を信じていたAさんは、ナウシカが何であるかを知らず、学校で「ナウシカってどんな鹿なんですか?」と質問して先生をのけぞらせ、Tさんはいまだにカノジョ(今ではパートナー)に皇帝ペンギンネタでなぶられるそうだ。

みなさんも「ちょっぴり怪しいかな」と思ってもあえてwikiで真相は確認せず、ネタが熟成するまで10年ほど放置してここぞという場面で開放すれば、10年後にも話題を提供できていいかもしれませんね!

2011年3月2日(水)

何十年も信じてきたものが、「実はそうではなかった」と判明することなんて、この年まで生きてるとそうそうあるもんじゃないと思ってた。
だが先日、私はデパートで生まれてはじめて知らされたのだ。自分の靴のサイズが22.5〜23センチだということを!

もちろん靴はデザインによって相当に変わるものなので、ものによっては大きめでもいけるかもしれないものの、先日シューフイッターのチェックのもとで試着したパンプスは、22.5センチでも無問題。
なんだか自分がちっちゃなガラスの靴をはくシンデレラ、はかせてくれるお姉さんが王子さまに見えてきて、うっかり恋に落ちそうに・・・・・・ヤベェよ。

今の今まで足のサイズは23.5〜24センチだと思いこんでいたことによって被った、これまでの損を返してくれ!って自分にクレームつけたい気分だよ。
セールではいちばん需要の多い23.5センチから売れていくから、いつも売り切れに泣いてきた。それなのに売れ残りの多い小さいサイズで十分いけたなんて・・・・・・ショック。

ひとまずは数十年の長きにわたり、これっぽちの疑いもなく大きめのサイズを、靴をカポカポいわせながらはいてきた己のピュアさ、いや思いこみの激しさに喝采しとく。ハラショー!

いや待て、ひょっとすると昔は24センチだったけど、年取って肉がしなびて足のサイズも縮んだのかもしれない。もしくは若い頃は常に足がむくんでたとか。
足が小さな女性=シンデレラ=可愛い系おんにゃのこ、という連想が働くもので、おんにゃのこの対極に位置する自分がやや小足、ってことが受け入れがたい。いや、セールの靴が買いやすくなって嬉しいっちゃ嬉しいのだが。

いずれにせよ、これからはまず23センチから試着せねば。
昨日買った安い靴も、23.5センチだとカポカポ。大丸くつ売り場のお姉さんの見立てが正しいことを証明した。次また大丸で靴を買うときにはあの人を指名することにしよう。(名前は携帯にメモ済み。下心ありげだ)

さて、これから何足かスニーカーを買ってみて、一番足に合うものをGWの旅行ではくようにせねば・・・・・・。足指の反り方にクセがある上に外反母趾なので、快適に歩行できる靴を探すのは一苦労だワン。

2011年3月1日(火)

日本人がパンやお菓子に求めるものは、なにをおいても「しっとり、ふわふわ、口溶けよし」。

世界一シビアな消費者の洗礼を受け、ジブリやメイドカフェと同じく日本らしい工夫を注入されて、独自の進化をとげた日本の甘モノども。そのクオリティーの高さたるや、小学校前の文具店でノートや鉛筆と並んで売られているブラックサンダー級の駄菓子ですら、ソニプラやカルディーの輸入菓子に比べればそのしっとり感、雲と泥のごとしであるのはご存じのとおり。

しかし私がさっき袋を開けた「大人のビターチョコリング」(山崎製パン)。こいつには一言言わせていただきたい。

ちょっとヤマザキさん!「春のパンまつり」で白い皿配るヒマがあったらちゃんとパン作ってちょうだいっ!(怒)

このパサパサさ&そっけなさは何かに似てると思ったら、イラン航空の機内食。
エンジントラブルで飛行機が5時間ほど遅延した際に「待たせてゴメンねv」とばかりに配られたパンのパサパサだったこと・・・・・・「こんなもんで騙されるか!」とよけいに怒りが増幅されたが、このチョコパンはメイドインイランといい勝負すると思う。

いやむしろ私がうんと幼い頃、王子動物園で食べた味──親にねだって買ってもらった、ゾウさんやシカさんにあげるエサに近いかもしれない。
先を争って私の手からふ菓子やくずパンをもぎとるシカどもを見て、へぇーそんなに美味しいものなんだ!と親の目を盗み、一口食べたら口内のつばきがすべて奪い去られるほどパサパサで、子供心ながらに口いやしい自分が悲しかった。

まさに「大人のビターチョコリング」。ちがった意味でビターがすぎる。
製造工程でパンをしっとりさせるためのなにかの材料が抜け落ちたのでは?と疑いを感じるほどのパサパサぶりに敗北して、さすがの「もったいない星人」の私も、残った半分は粉々にしてスズメにやるべくビニール袋に突っ込んだのだった。