2010年11月27日(土)

「ノーモアワイン」と言ったはなからまたやっちまったぜ・・・・・・。

ウォートラン演習で三重・四日市まで足を伸ばした本日。Sさんとの「萌え貢ぎプレイ」で「ハーネマン、辱めてやるーっ!」「キーッ!クーパーむかつくーっ!」なーんて心ゆくまで叫んだあとは、イタ飯屋にてガールズトーク。娘ほど年の離れた女子とでもナチュラルに話が通じるなんて、オタクでよかったと思うひととき。

けど、楽しすぎてワインをどんどこ頼んだせいで、あっという間にほろ酔いと化すオタクども。時間の観念を失って、7時の電車に乗るはずが、はっと気付くともう10時?

その結果、Sさんはきっちり電車を乗り過ごしてママのお迎え。すまんなSさん。
一方、Sさんがママのお小言をくらっている頃、私は一日の仕事を終えて、車庫で安らかに眠る電車たちを恨めしげに見上げながら、夜の街をひたひたと歩いていた。

・・・・・・というのは、阪神電鉄のハンパなダイヤのせいで、大阪に到着した時にはすでに最寄り駅まで行く電車はフィニッシュ!無慈悲にも夜中の1時に、6駅も手前でほおり出されたのだ。
いや、駅前にはタクシーが何台もスタンばってたから、それに乗れば済む話なんだけどさ、私鉄ダイヤを甘く見て招いたこの結果、ルーズな自分に罰を与えないと気が済まなかったのだ。

まあそこまでは酔ってはなかったので、限界まで歩けば家までいける?なんて思ったのもつかの間。限界、あっという間に訪れました・・・・・・。

一駅ちょっと歩いた時点で、ヒールの高さと外反母趾の痛みに負けて、迷いなく車道に向かって手を上げた・・・・・・のはいいが、家まで1500円くらい?と思ってたのに、夜間メーターっておそろしい。

あれよあれよという間に変わりゆくデジタル文字に恐れをなして、2千円手前で「こっ、ここで降ろしてくださいーっ!」と悲鳴を上げて、さらに家まで歩くこと30分。ほろ酔いだからこそ歩けたが、そうでなけりゃ泣いてたと思う。こんなことなら、四日市駅前のホテルに泊まって、次の日は犬友達に会えばよかったわい。

とにかくこれで身体に刻まれた。四日市に行ったら帰りは9時の特急がラスト!さもなくばスーパーホテルに泊まること!

それはそうと、四日市アピタのウォートランは白くてでっかいDX筐体の上、愛をたっぷり注いで管理してもらっているお陰で、照準バッチリ、ハラショーな状態。
これからも一月に一度は行ければなと思ってるので、いっしょに演習してみたいなー、という優しい方は、恐れず連絡ください(笑)

SFチックな近鉄特急(伊勢志摩ライナー?)の車内。二階建てで眺望グッド。窓から駅のホームにうごめく人々を見おろすと、急に自分が偉くなったみたいな気分になれる。

車窓から見おろされる、ダブルマックバーガーを主食に育ったようなダブルビッグ外人。男性のTシャツの胸には"TOO BIG TO FAIL"・・・・・・。
それにしても、外人観光客が榊原温泉みたいなマイナー温泉駅にいるなんて、時代はグローバル。

呉服屋さんにて。福助、あったかそうv隣のフクロウの包まれっぷりからしても、店主はあったかい心の持ち主と見た。いや、単になんでも包まないと気が済まない人かもしれないけど。

四日市の駅前アーケード街にて異様もとい威容を誇るおもちゃのぺんぎん。
変色したパンツァー戦車のプラモの隣に、遊戯王カードとしゃぼん玉セットが並んでいたりと、スペースを最大限に生かしたディスプレイは、眺めているとジュラ紀に飛ばされそうなカオスっぷりだ。

おそるおそる店をのぞきこむと、奥では頭部がさびしくなったスターゲートの番人が、黙々とほか弁を食べていた。

クリスマスディスプレイなんて、ぺんぎんにしてはタイムリーな!と思いきや、すすけたトナカイは夏まっさかりの時もここにいた。胸に「ニッポントナカイ?」と札を下げられて・・・・・・。

2010年11月26日(金)

近頃食前酒としてよく飲んでるラインヘッセンのアイスワイン。こんな細いボトルだからすぐなくなっちゃうかな?と思ったが心配ご無用。糖尿持ちなら生命の危機レベルで甘いのだ!

こんなもん、甘もの苦手な荒くれものに飲ませようものなら、たった一口で戦意喪失するのでは・・・と思うほど甘くてチビチビしか飲めないから、たとえ2980円と高めでもコスパはいい酒だ。

こんなこと言ったら生産者のフランス紳士に「それなら飲むな!」とブドウのつるでしばかれそうだが・・・・・・ボジョレ・ヌーヴォーってぶっちゃけ・・・・・・ま・・・ず・・・いものですか?(自分の舌に自信なくなってます)

島耕作のなんかムカつく愛人・大町久美子や、血がワインでできている川島なお美のような専門知識は皆無だが、外食でも晩酌用にも、日本酒や焼酎よりもジュース感覚で飲める関係上、ワインを選ぶことが多い管理人。

中でもお手軽価格でガブガブいける、ライトで爽やかなヌーヴォー(新酒)は好物で、毎年ボジョレ・ヌーヴォーが解禁になると、店頭から新酒が姿を消すまで晩酌のおともはワイン。メインディッシュが王将の餃子であろうと明星のチャルメラであろうとも、全てを無視してボジョレ・ヌーヴォーをもってきてしまう。

そんなこんなで巡りきた11月の第3木曜日(18日)。今年はいつもより奮発して、ちょっと割高なボジョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォーを9本も予約しちゃったのよ。うふふ。

なぜ9本かというと、行きつけの酒屋さんがボジョレ・ヌーヴォー3本につきひとつ付けてくれる、いろんなものがいっぱい入ったお楽しみ袋にまどわされて、うっかり3セット買っちゃったもんで、3x3=9本・・・・・・。私はおまけに弱い女。でも一家に3本もソムリエナイフはいりません。

銘柄についてはよく分からないし、美味しければなんでもいいんだけど、同じゼニ出すんならハズレは引きたくない。
だから今年はいつもみたいにラベルデザインと名前で「何となくよさげ」と選ぶのはやめて、ロバート・パーカーをはじめとするワイン評論家が、比較的高得点を付けた銘柄を9種類選択。プロの勧めるこの9本、マズけりゃ自分の舌の方が悪いってことよね。

写真右はニュースで騒がれていた「ペットボトル入りボジョレ・ヌーヴォー」。ダイエーで900円くらい。フランス人に「ペットボトルに入れて売るとはフランス文化の冒涜だ」たらなんたら文句言われてたのはこいつだな、と思って買ってみた。

中身の方はうーむ・・・・・・「独りで飲んでるとますます心寂しくなって誰かれかまわず電話をかけたくなる味」というべきか。けどボトルは軽くて持ち帰りやすいし、捨てやすくて便利。私はたとえフランス文化の冒涜にあたろうとも、安酒はペットボトルでも別にいいと思うな。重い酒ビンを捨てるのはこっちなんだしさー。

さて、最高金賞受賞のボジョレ・ヌーヴォーってどんなだろう?と、これまた張り切ってトアロード・デリカテッセンで揃えた生ハムとスモークサーモンと氷頭(ひず。 鮭の頭の軟骨をスライスして甘酢漬けにしたもの)、そしてロックフォール(ブルーチーズ)をテーブルに並べ、DVDプレイヤーにドリームワークスの「モンスターvsエイリアン」をインサート。

イスタンブールで買ってきたパシャバフチェのグラスに心まで明るくなるような新酒をそそいでグビッと一口・・・・・・とここまではよかったけれど、次の瞬間、頭の中は??マークで一杯に。

えっ?なにこれ?「モンスターvsエイリアン」が悪かったのかな?
「最高金賞」はいいけど、渋いばかりで美味しくない。それどころか・・・・・・・・・・・・
まずい。フランス紳士にブドウのつるでしばかれようと、まずいものはまずい

いやいや、これはきっとロバート・パーカーと私の好みの差の問題であって、他のやつはもっと美味しいはず!
そう気を取り直して、翌日からも毎晩一本づつ飲み続けた。だが、どれを開けてもピンとこない。

ワイン通に言わせれば「ボジョレ・ヌーヴォーなんかけっして美味いもんじゃない」という意見も多いみたいだけど、私はそこまで通ではない。少なくとも2,3年前までは一口飲むと「わあ!おいしー!」と幸せな気分になってたのに・・・・・・。

これは一体どうしたことか。貧血がすぎて舌が狂ってるのか?更年期で食の好みがガラッと変わったせい?それともいいこと続きで幸せを感じにくくなってるの?
でも、それなら一緒に飲んだ友人までが「ボジョレ・ヌーヴォーってこんな味だっけ?」って不満顔になるはずないしなあ。

ともあれ今日、最後の一本をやっとこさ飲み干した。ノーモアワイン、これから当分は日本酒でいくよ・・・・・・そして来年11月の第3木曜日には、4本目のソムリエナイフ、もういらない・・・・・・。

2010年11月25日(木)

誕生日のお祝いに友達がくれた「シャミー1000」。

これ、昨年のワンフェスで、「えっ?早く行かなくて大丈夫なのかって?いや、あんなマイナー作品の人形なんぞ、そうそう買う人いないよお。だからゆっくり行っても大丈夫。それより先に見よーぜ、パタリロの『狩られ狸』!」なんてナメてかかったら午前で完売。スペース前で崩れ落ちた。

制作者ご本人すらも「まさかこんなに出るとは思っても見ませんでしたよー」とびっくりの人気っぷりだったんだけど、それが今になって中野ブロードウェイではなく、オタクの妖怪アンテナを狂わせるミステリーゾーン・渋谷のオサレ系ショップで発見されるとは・・・・・・。

シャミー1000とは手塚治虫のマイナーSF作品。科学の進歩がすぎて、「愛」を失った星の住民シャミー族が、地球に「愛」のサンプルを求めてやってくるお話。一見すると二足歩行のシャムネコだけど、太ももとお腹についているのはファスナーで、スーツをぬぎっ、とすると中から顔だけネコのツンデレ宇宙人があらわれる。

主人公であるサンプル(男子高校生)と出会ったばかりの時は、「どうしようもなくバカで愚かな家畜!」としか思っていなかったのに、「愛」のデータを手に入れるにつれて、うっかりベタ惚れしちゃうシャミー1000。
最期は「愛」をひとりじめしようとした罪で主人公ともども消されるところを、身を投げ出して阻止するのだ。

「シャミー、とうとう出てきたわね。サンプルの人間はどこ?」「いうもんですかっ!さあ処刑おし。あの人を守るために・・・死んだって平気だわ!」「気が狂ったのね、シャミー」「狂ったのじゃないわ・・・これが・・・・・・愛のしるしなんだわ・・・・・・」

おおお、なんとけなげな!
だが一方主人公はといえば、シャミー族の調査団を壊滅させ、猫の子一匹残っていない跡地を見て、一連の事件は夢だったのか?と疑いつつも、コンクリートに焼き付いたシャミー1000のかすかな影を見るたびに、「なにか胸の奥に熱いものがこみあげてくるのだ」って・・・・・・えっ?その程度!?「夢かも」で流すなんて、死んだシャミーと比べると温度差ありすぎじゃねえの。

そういえば別れを決意して「もう一度抱きしめて」と望むネコ型宇宙人を、「こう?」ってテキトーな感じで抱っこする主人公、あれは単なる「頭のいいネコ」に対する態度で恋愛感情ナッシング。

それなのにシャミーときたらけなげに命まで投げ出して・・・・・・ちょっとこの男、君が自分を守ったから生きてられるなんてことに、もうぜんぜん気付いてないわよ?これじゃ犬死に・・・いやネコ死にだよー!と、小学生当時ですらシャミーの一方通行の愛にやるせなさを覚えて、なんだかたまらなく情けない気持ちになったものだ。

幼い私に愛とは時にむくわれないもの、と教えてくれたシャミー1000は、今、螺鈿細工のステージの上で、年末ジャンボを捧げられ、ツンと澄ました顔で立っている。
いや、彼女が届いた日からツキがぐんぐん上昇中なので、この上昇気流に乗って宝くじも当たらないかと・・・・・・って甘すぎか。

ただご覧の通り、立たせるには接地面が少なくてバランスが悪いので、「気付いたらひっくり返ってた」なんて縁起の悪い事態にならないように、当選番号発表日までしっぽの角度をちゃんと調整した上で、3億円長者の座をねらいたい。

2010年11月24日(水)

ねっ・・・(ホップ)・・・むっ・・・(ステップ)・・・いぃ──っっつ!!(ジャンプ)

うっかり2時間以上あった映画、サム・ペキンパー監督の「戦争のはらわた」(原題は"CROSS OF IRON"-鉄十字。すごい超訳だ)を見てから風呂に入り、風呂テレビでブリトニー・スピアーズの坊主頭なぞを眺めていると、ぐえっ?もう11時?!

いやー、土曜日から昨日までの4日間、母を老人ホームから一時帰宅させていたので、介護の疲れもたまってるんだろうなあ。
今ここが雪山で、「眠るな!眠ると死ぬぞっ!」とすごいイケメンにほっぺたをひっぱたかれようとも、「るせえハゲ!」と手をふりはらって寝てしまいそうなほど眠いので、これ以上のテキストの更新はあきらめて、死んでもいいからもう寝ます・・・・・・。

それにしてもスキンヘッドって誰がやっても似合うってもんでもないってこと、ブリトニーを見てつくづく思ったぜ。

あとはお茶にごしで「川崎工場夜景バスツアー」に行ったときの写真をば。

蛍光灯の残像を活用した現代アート?いいえ、ツアーのハイライトである「高速道路上から眺める工場夜景」

闇に浮かび上がる工場群は夢の中の光景みたいで、ゾクッとするほど美しかったんだけど、カメラの電源が入らなくてあせりまくった結果、写真は見事なブレブレベル。筆記体のnみたいなのがなんかキモい。じっと見てると陰陽師の術中におちいりそうだ。

工場の敷地内に引き込まれた線路。背景の工場とあいまって、たまらん胸キュンな雰囲気をかもしだしている。

この光景に心うたれた私と友人、「ロッセリーニの映画に出てきそうだね!」「手前に雑草を入れ込んで写してみようよ!」と地面にはいつくばってビシバシ連写したりとおおはしゃぎ。でもモノは線路。

おごそかに屹立するのは、夜なおはたらく建造物。
この中ではシュワちゃんやキアヌが、異世界から送り込まれた刺客と死闘を繰り広げているのだ。

♪はしれ〜はしれ〜いすずのトラック〜♪・・・ってCMソング歌えますか?友人が撮影した工場は、いすずのトラックとのカップリング。イクラウニ丼顔負けのゴージャスさ!

ツアーのために特別に開放されたビルの屋上から、なにかに憑かれたかのように工場を激写する人々。

ちょうどNHKも「工場萌え」を海外に紹介する番組の撮影に来ていたけど、外人さんに「ニホンジンってキモいわー!」と思われてないことを祈ります。

写真左の人たちが必死こいて撮っているのはこういう風景。このレベルならパンピー女子とのデートコースに選択しても、帰ってから即座に携帯を「受信拒否」に指定されなくてすみそうだ。

余剰ガスを燃やす炎で思い起こすのは、人類に火をもたらしたプロメテウスのことだろうか・・・・・・。いや、自分はコロンビア映画のオープニングを思い出したけどね。

へんてこな嗜好を持つ人々のため、屋上を開放している施設のエントランスには、なぜか巨大なホオジロザメのはくせいが。
川崎湾であがったから「かわジロー」て・・・・・・。海の殺し屋、泣いてます。

2010年11月22日(月)

あぶない!イコちゃん、思いっきりはさまれてます!

描画ツールの使い方をようやく会得した駅員さん、覚えたばかりのテクニックを惜しみなく披露した結果、ものすごく落ち着きのない作品を生み出してしまったようですね。


<お・し・ら・せよーん>

10月中旬から11月上旬にかけて、管理人のホットメールアドレス宛または、ミクシィ経由でメッセージを下さったみなさまへ。

10月30日から11月3日にかけて発生した、ホットメールの大トラブル期間のみならず、その1,2週間前と1週週間後くらいまで?は、当家のMacからログインするホットメールは非常に不安定で、文字化けする、送信しても返ってくる、頂いたメールがコピーされてそのまま送信主に添付・返信される・・・・・といったエラーが出たよ、との報告を最近になって数件受けております。

もし上記の期間にメッセージを送ってくださったのに返信がない、という方がいらっしゃいましたら、ひょっとするとメールが届いていない可能性があります。誠に申し訳ございませんが拙サイトのトップにあるメルフォよりご一報いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。<(_ _)>

迫力百2獣倍。肉食系男子2頭仲間入り!!

JR西日本の駅員さんが作った「すき間、ちゅうい」に対して、東のこちらはプロのデザイナーが生み出した落ち着きのない作品。東京メトロ車内にて捕獲。

まぁたしかにナマのシマウマでもバリバリかみ砕くという意味では、文句なしに肉食系男子だが・・・・・・と言いつつも、このムダな迫力に気圧されて、肉食系男子、ちょっと見たくなったかもv

2010年11月21日(日)

銀座三越のウッディなトイレ。余裕で住めそうだ。

近所の銭湯、というかクアハウスが一ヶ月に一度の女性サービス「バラ風呂」をやっていたので、クレオパトラ気分を味わってやろうかね、とシャカシャカうるさいコンビニ袋にタオルとシャンプーひとつ放り込んで、つっかけ履きで行ってきた。

だが、浴場に一歩足を踏み入れたとたんに、へなへなにしおれる期待感。バラの量、少なっ!それになんだか造花っぽいなあ。

まぁここはアレキサンドリアのクレオパトラ邸じゃないんだから、バラのボリュームはいたしかたないとして、第一印象が「造花っぽい」のはいかなる訳か。

その理由は湯につかりながら花をいじくり回すうちに、何となく分かってきた。

お湯にぷかぷか浮いている花が、切り花に供されることの多い淡めのバラの色に比べると、ミカン色!レモン色!イチゴ色ーっ!といったパキッとした色ばかりなのに加えて、ガクはバラらしい深緑ではなく、ゆであげたばかりのサヤエンドウみたいな作り物めいた緑色で、それらはまるきりトイレの芳香剤カラーなのだ。

花びらの感触は、普通のバラよりもかなり堅くて、いためて食べてもイケる?と思うほどぶ厚かったから、ひょっとするとバラ風呂に適した品種というものがあって、そいつはよりタフに、より鮮やかに・・・・・・と熱湯との熱闘を繰り広げるうちに、うっかりトイレの芳香剤的な色彩の進化を遂げてしまったのかもしれない。

なーんてまたしてもどうでもいいことを考えつつ、バラの量の少なさにも毒々しい色にも目をつぶって、自由な心を妄想ワールドにインポートするとあーら不思議。自己暗示のたまものでプチ・クレオパトラ気分。シャンプーしながらハングル語でおしゃべりするオバちゃんたちが、ヌビア人の召使いに見えてくる。
なに、アントニウス様の奥方はバラの花がお嫌いなのかえ?ならば部屋一杯のトイレ芳香剤色のバラを贈っておやり。ほほほほほ・・・・・・。

・・・・・・と680円(チケットショップ価格)の入浴料を思いっきりエンジョイしようとしたものの、バラ風呂って楽しいのははじめの5分だけ。
みんな思うところは同じと見えて、バラ風呂から重曹風呂だとか打たせ湯だといった、よりダイレクトに効能がありそうな風呂へと、次々と移動してゆく裸女の群れ。

脳内クレオパトラプレイにあっさり飽きた私も、間もなく「ボジョレー風呂」(ワイン入り)に移動。不穏な感じで赤く染まった湯に身を浸して、「鋼鉄の処女」の犠牲となった乙女の血風呂で、若返りをもくろむ悪女エリザベートに思いをはせるのだった。

2010年11月20日(土)

近所の喫茶店で売られているフエルト製ミラバケッソ、もといアルパカさんは一匹800円。
「カワイイ」にはシビアな管理人ですが、このカワイさには秘孔を突かれて、迷うことなくグレーのやつを連れ帰りました。

嬉しくてさっそくテレビの上に置いてみました。けれど何だか寂しそう。そりゃそうよね、あんなにお友達いたんだものね。

そこで我が家にいた犬用ぬいぐるみを並べてみました。
あたらしいお友達は、イリの牙によって目も鼻ももぎ取られたイノシシと、マヤのよだれでカピカピになったザリガニと、頭の上にパラソルつけたアメコミ風のトリもどき・・・・・・。

ミラバケッソ、ちょっと顔、ひきつってますね。

こちらは南千住の電器屋さんのショーウィンドウに並べられていたおともだち。風鈴とクジラの土鈴と、折り紙製のペンギン一族。(一羽だけ南米密林系?)

地球温暖化対策会議をしているようなペンギンの向きといい、セルリアンブルーにかがやく南極海の表現といいなかなかの力作ですが、風鈴と土鈴のせいで季節感とか統一感といったものから1万光年ほど離れている点が惜しまれます。

K市下町探索にて。常連以外はまず気付かないのでは、と思うようなすごい路地裏に入ると、突如として絶賛営業中のお好み焼き屋さんと、爆睡する白い犬が出現しました。暑い夏には頭上にさしかけられるであろうパラソルに、飼い主の愛を感じます。

「起こすと可哀想だね」と抜き足差し足でわきを通ったのですが、大人が二人通っても目をさますどころか、寝顔を激写しようと全く気付かない爆睡っぷりで気遣いの必要なし!。
これで番犬としての職務をきちんと果たせているのか?と人ごと、いや犬ごとながら気になりました。


ものすごく寝ていますね。タオルの柄が気になります。E.YAZAWAとかだったらいいのに

相変わらず気付きません。この調子ではカミナリが落ちてカミナリ様にヘソを取られても起きなさそうです。

友人いわく、「本当ミキさん、手塚火の鳥のように、焔の中から、あの「どうです」的に出てくる感じなんだよねー」
ふーむ、そう言われればなんとなく分からないでもない。(それに確かに火の鳥復活のあのシーンは、
「どうです」って感じだよね。その表現、さすが手塚ファンのS崎氏だけあるわー!)

そこでさらに突っ込んだ意見を求めてみた。「じゃあ他の手塚キャラだと誰に近いと思う?」
かようなくだらない質問を、夜の12時にもなって40代の女が発するとは・・・・・・すまんS崎。しかしくだらないことの探求こそ我が人生。齢40だろうと50だろうと関係なしっ。

で、返ってきた答えはというと、きっぱり「ミキさん=七色いんこだよ!あと(手塚じゃないけど)ポニョのヘンな男爵いたじゃん、あれにも似てる」

おおおお!七色いんことイコールで結ばれても微妙だけど、「ポニョのへんな男爵」といえばフジモトさん?フジモト似とはなんたる光栄!、と言いたいところだが、フジモトさんも七色いんこも女としてはぎりぎりアウトかしらね。

振り返ってみればこれまでにも、チャーリー(チャーリーとチョコレート工場)とか、あしゅら男爵(マジンガーZ)とか、クセルクセス王(スリーハンドレッド)と・・・・・・指摘を受けたのはもれなくナルシスト変人系男子。女性としては喜ぶより怒った方がいいのか?と反応に悩むメンツぞろいである。

女に生まれたからには、たまにはメーテルとか峰不二子とかナウシカみたいvと言われてみたいのに、かろうじて「似てる」と言われた女性キャラといえば、デビルマンに登場する悪魔・サイコジェニーとは・・・・・・もはや人間ですらないし、顔、全身の半分以上あるし。

・・・・・・とまあそんな感じでヒマにまかせて記憶をたぐり寄せるうちに、フジモトさんと七色いんこと火の鳥とサイコジェニーその他大勢の間に、一つの共通項を見いだした。
それは「クドい」

そうだ、そういえば自分はかなりクドいタイプだった。顔が南方系でクドいとか、説教がクドいとかじゃなくて、雰囲気と行動パターンがなんとも言いしれず、異国的にクドいらしいのだ。

でも想像するに、ラムセス2世もクレオパトラの彼氏のアントニウスも岡本太郎も、「あいつクドいわー」と言われながらも愛されていたはず。
私もここまでクドキャラに似ていると言われる栄誉に浴したからには、これからは己のクドを全面的に受け入れて、愛され系のクドさを身につけるべく精進を重ねたい。

2010年11月15日(月)

逆立ちして鼻でピーナツ食べないと買えそうにない絨毯を見つめる管理人。目をこらすと背中に「恨みます」と書いているのが分かります(嘘)

ここがいくら世界の高級品が集結するタカビータウン・銀座とはいえ、専門店でもないのに特級品があるわけないよね、とは思いつつも、近所まで来たんだからちょっとペルシャ絨毯、見て行こーぜ、うへへ・・・・・・と訪れた大塚家具。

だが、どうせつまんないもんしかないでしょ、という予想に反して、ペルシャ絨毯ファンなら誰でも知っている工房──いわば絨毯界におけるシャネル・エルメス・ヴィトン・グッチ的な有名どころがそれなりに揃っていたから、顔をまっつあおにしてミキまっしぐら!

絨毯には興味ナッシングな連れにクドクドとうんちくを垂れる熟女を見て、お店の人は「こいつ、買ってくれそー」と勘違いしたのだろうか。
とっておきの微笑みを浮かべつつ、どういったものをお探しですか?と聞いてきたので、これならどうだ!とばかりに、ペルシャ絨毯界におけるチョモランマの名前を持ち出した。
「あー、セイラフィアンなんかないですよねー(薄笑い)」

だが店員、すかさずふところから携帯を取り出し、速すぎて止まって見えるほどのスピードでボタンを押しつつ、「こちらにはございませんが、たしか有明店に一枚だけあったかと・・・・・・」

えっ?ま、まずっ・・・・・・!マジであっちゃったりするわけ?

セイラフィアン、確かにファンなら一枚は持ちたい永遠のあこがれブランドだけど、一介のリーマンには逆立ちして鼻から万国旗を出しながらトランポリンしたって買えないブツだから、わざわざ調べてくれなくてもいいんスけど・・・・・・。
けれど有明店に何度も電話して、席をはずしている担当者を必死で呼び出そうとするメガネ男子の横顔を見ると、今さら「ちょっと言ってみただけよーん」と立ち去る勇気はとてもなし。

そして10分後・・・・・・。魔性のセイラフィアンちゃんは、450万の値札を付けられて新しいご主人を待っていると判明。
450万・・・・・・これからの食事を一生カップラーメンで済ませれば買えないこともないけど、たまにはお寿司も焼き肉も食べたいもんね。

いかがですか、有明店には週末など・・・・・・有明店にはたいそうペルシャ絨毯に詳しい担当がおりますので、きっとお話も合うかと存じます、と激しくプッシュしてくるメガネ男子ににっこりと微笑み、「そうですね、主人と相談してみますわ」と大嘘かました私は、しゃなりしゃなりと売り場をあとにした・・・・・・つもりだったが、やはりものすごい後ろ髪ひかれ隊と化していたようだ。

さっき友人から来たメールには、「今回の東京ツアーでは、ミキさんの大塚家具での挙動が一番楽しかった」とあったので、せいいっぱいの何気なさを装おうとも、もー欲しくて欲しくてたまらん!と暴風雨が吹き荒れる心の内側はバレバレだったようだ。

あー、なんかこうやって思い出すと、またしても悪い病気がよみがえりそう。いや、セイラフィアンは有明店で実物と対面しない限り、セイレーンの歌を聴いた船乗りのようには魅入られずに済むけど、銀座店で見たラジャビアン工房のブツが心を捕らえて離れないんだ。
でも290万だなんて、年収激減の私には、たとえ鼻からヒヨコを産んでも無理だ!・・・・・・いや待て、死ぬまで食事はのり弁にすれば・・・・・・。

日本では千人のうちの999人が「ぜんぜん理解できねえ」と言うであろう魔性の敷物に魅入られた私は、今後は銀座に行っても大塚家具の半径100メーター以内には近寄らないようにしなくちゃならん。

全く同じ文面をここまでベタベタ貼らんでも・・・・・・。横浜でのAPEC開催に際し、セキュリティー強化のため、全面的に使用中止と化したコインロッカー。

2010年11月12日(金)

4時に起きて準備をしたら、飛行機の時間までに楽々ここの更新もできるよね!と思っていたらもう6時。これから東京です。なにかあれば携帯に連絡を!

それじゃあたふた行ってきまーす!!

そうそう、ブラックサンダーはけっこう有名な菓子なのですね。

2010年11月11日(木)

ああーーーっ!気持ちが悪いーっ!さっき浴槽の中で唐突に思い出した映画のワンシーン、なんの映画だったかどうしても思い出せなくて、頭の中をゲジゲジがざわざわはい回ってるみたいだ。

タイトルはもちろんのこと、監督名、出演俳優、あらすじ、制作国・・・・・・一切合切忘れているからどうしようもねえ!
ただひとつ覚えているのは、「空を飛ぶ」だかなんだったか・・・・・・とにかく「空」や「風」に関係する、普通の人なら鼻で笑って済ませるような馬鹿げた夢を実現しようとする変人の爺さんと、何かのきっかけで彼に弟子入り?する青年との邂逅を描く、ミニシアター系の作品だったということ。

あと、あらすじを読んでかなりよさげだったものの、全編を通じてジジイの変人レベルがすごすぎて、さあ感動するぞ!と待ちかまえていた観客は置いていかれた・・・・・・そんなこともなんとなく覚えている。

で、さっき風呂につかりながら思い出したというのは、老人の死後、がらんとした粗末な部屋に戻った青年がふとしたきっかけで、ああ、そうか、あの人が探し求めていたのはこれだったんだ!と突然に、頭をぶん殴られたような感じで、「真理」とでも呼ぶべきもののかけらを見いだした瞬間のシーン。

その場面へ、ほんのひとつまばたきをするかしないかの短いショットで、死んだはずの老人の姿が挿入されるのだ。
いつものように部屋の片隅に座り、「やっと分かったのか、若造め」とでも言いたげに皮肉っぽく、それと同時に慈愛にも溢れた、泣き笑いにも見える、なんともいいしれない表情を浮かべて青年を見つめる偏屈老人の姿が。

タイトルには「光年」みたいな単語が使われていたような気がするけど、ぜんぜん違うかもしれない。
どなたか「ひょっとしてアレ?」と思うものがあったらぜひお知らせ下さい。いずれにせよ、今夜は気持ち悪くて眠れそうにないよ・・・・・・。

・・・・・・とここまで書いて、ふと「光年のかなた」でググったところ・・・・・・ビンゴー!これだ!これに違いない!
そうそう!高校生くらいの時に見たんだけど、当時はなーんか期待はずれだったなぁー、と思ったんだよね。

けれど映画であれ本であれ、数十年ぶりに見直すと、昔は映画館で60回見るほど感動したものがそれほどでもなくて(私の場合はスターウォーズ)、反対に昔はピンとこなかったものが、涙が出るほどよかったりするものだ。

あのヘンクツ爺さんの微笑を30年ぶりに、それもアルキメデスの「エウレカー!」じゃないけど風呂に入っている最中に唐突に思い出したということは、きっと再び見るべきなんだろう。旅行から帰ってきたらすぐ借りようっと。

とはいえ、タルコフスキーもソクーロフもアンゲロプロスも、御大フェリーニ作品ですら、古めの芸術系映画はびっくりするほどレンタルショップには置いてないので、カンヌの審査員特別賞受賞作とはいえ、果たして「光年のかなた」みたいなマイナー作品のDVDがTSUTAYAの在庫にあるか否か、それが問題だわぁ。

妹ヘボピーの本棚の上にあった自衛隊除染剤型 入浴剤by第三特殊武器防護隊 「心も体も無害化完了!業務用入浴剤を隊員が一つ一つ愛情を込めてボトル詰めにしたものです」

たぶん自衛隊駐屯地祭にてゲットしたんだろうけどさ、こんなものが化粧水や乳液と同レベルで、女性の部屋に並んでるってのもな・・・・・・。

なにげに配置された置物も、リラックマやチェブラーシカではなく、厳しいまなざしで子供をくわえるメスライオン。うーむ、闘争心だけは売るほどあるディスプレイですな。

2010年11月10日(水)

出勤途中に遭遇したダイキン工業の「ぴちょん君カー」。(ぴちょん君だよね?)たまたまポケットに携帯を入れていたのですれちがいざまに撮影できたものの、あわてすぎてモロに指、写ってます。

こんな脱力カーに朝っぱらから公道を走られては、わき見運転による事故が増えないかと心配になる。

髪、切りました。・・・とはいってもたったの10センチくらいなんだけど。

おいしいものを食べてる夢から目覚めて(美容院ではいつも爆睡)カットされて足元に散らばる大量の髪の毛に目をやると、それだけで悩める薄毛ボーイズのための部分カツラがゆうに5個は作れそうなボリュームだったもんで、えっ?どんだけ切ったの?!とドキドキしながら鏡を見たら、なーんだ、ビフォーアフター、さして変わってねえじゃん。自分の髪の量の多さ、忘れとったわ。

白か黒か、左か右か、好きかキライか、ロングか刈り上げか・・・・・・と極端から極端に走りがちな性格なもので、3年近く我慢をかさねてようやく肩の下まで伸びた髪だけど、えーいうざったい!どうせ切るんなら海兵隊の新兵とまではいかなくとも、せめて白い犬の奥さんレベルのショートにしよう、と思っていたのだ。

けれど、美容師に見せるために、樋口可南子とマトリックスのトリニティーの写真をせっせとプリントアウトしていたら、友人に「せっかくそこまで伸ばしたんだから、一気にバッサリいかない方がいいかもよ〜」と言われ、素直に忠告を受け入れた次第。

今日の美容室は、ホットペッパーで「水曜日割引」があると知って選んだお初の店。
よって美容師側からすれば、私の髪のクセのみならず、いかなる嗜好の持ち主で、人からどういう風に見られたいのか──守ってあげたくなるようなお嬢さんに見せたいのか、それともバリバリ仕事ができるタフな女ぶりたいのか?といった希望をのっけから見抜いてスタイルを作るのは難儀するはず。

それでも初回のわりにはそこそこいい仕事してくれたかな。
まぁ、どこのバンパイアハンターやねん?と言いたくなるようなへんてこなデザインの黒服に身を包んだ、職業不詳のオバはんが、待っている間にテーブルの上に重ねられた本からメープルソープの写真集を迷わず選び、口元にほのかな笑みを浮かべつつガン見。

「ご旅行だそうですね、どちらに行かれるんですか?」と話を振れば、「熱海に廃墟めぐりに行くんですよねvうへへへ」と不気味な答えが返ってくる・・・・・・となると、いかにスカポンタンな美容師であろうとも、こいつに「上品な女らしさの控えめなゆるふわフォーワードカール」をほどこそうとは思わんだろうて。

そんなこんなで秋田の刃物職人に特注したというご自慢のシザーズで作られたスタイルは、かなりの高等テクを駆使したと思われ、まぁ同じセミロングでもそこそこシャープでビフォーよりはまだ見られるかな・・・・・・と言いつつも、カットから3時間が経過した今、すでに・・・・・・飽きてきた(笑)。
5千円もかけたんだから今月いっぱいは我慢するけど、やっぱりこの長さは中途半端だね。12月に入ったらもうちょっと短くしてもらおう。

図書館で借りてきたヘアスタイルブックを開くと、なりたいイメージに修正ヘア 「可愛らしさUP」「大人っぽさUP」「トレンド感UP」「知的さUP」・・・・・・といろんな「なりたいイメージ」が存在するみたいね。

じゃあミキさんの希望は?というと、いわば野生の王国におけるヤマアラシにして毒キノコ。「『あー、こいつに関わったら、めんどくさそうだから避けとこう』と思ってもらえるヘア」、いうなれば「ややこしさUP」。

うーむ、今日髪を切ってくれたヒョウ柄チョッキのアンちゃんは、顧客のそんな特殊な要望をどこまでくみ取ってくれるだろう・・・・・・。
一度だけではまだよく分からないけど、少なくとも客を待たせるテーブルの上に、メープルソープとレンピッカの画集と「スターウォーズ・ポップアップブック」、そして小林よしのりの「天皇論」が同居するカオスっぷりからして、期待以上にややこしさをUPしてくれそうな、そんな予感でいっぱいだ。

2010年11月6日(土)

2005年/パチンコ屋で「CRギャートルズ」に2万4千円突っ込み、まっつあおになったところで8連チャン。この頃はまだかろうじて平和だったようだ・・・・・・。
2006年/母の介護で誕生日どころじゃなかったようです。
2007年/「身も心も疲れ果ててしまいましたので、ここの更新はしばらく滞るやもしれません

2008年/「この年になっての誕生日イコール冥土の旅の一里塚。特別に祝う気にもなれず、母のホームに面会に行ってきた」
2009年/「未来にどっしり腰を据えている悲しい出来ごとの動かしがたさを思って、誕生日を迎えても楽しいどころかたまらなく寂しい気分になってしまう」

そして2010年・・・・・・。

「生まれてきて よかったあぁああぁああーーーっ!!!!」
ロベルト・ベニーニの、あらゆる意味でものすごい実写版「ピノッキオ」を思い出しながらお読みください)

2005年から昨年まで、スターウォーズの予告編よろしく並べてみたのは、このサイトをはじめてから毎年11月6日前後に、日記に書いていたこと。

そう、本日11月6日はマイバースデー。さそり座B型、一白水星、霊合星の木星人。動物占いは黒ヒョウで、鏡リュウジの女神占いによれば「新しい刺激を求めて彷徨う、自由な狩人」アルテミスだ。(笑)

とにかく今こうして過去日記を開いてみて、自分でも驚くばかり。
2005年はいいとして、2006年から去年まで、運気が最高潮に盛り上がるはずの誕生日にすら、なんと鬱々としていたことか!まるで死に神に腕をつかまれていたみたい。

いや、死に神っていうのはまんざら冗談でもなくて、主に母の病のことが辛くて辛くて、もう、すべてジ・エンドにしようかと幾度も考えるほど追いつめられていたのも事実なんだけど・・・・・・。

まったくもってこんな陰気な日記、よく書いたもんだと己のダークサイド発現っぷりにびっくりだ。読まされる方はたまったもんじゃなかろうに、今まだこうして来てくださるみなさまには、心からの愛と感謝を捧げます。

で、今年はどうなのかといえば、「生まれてきて よかったあぁああぁああーーーっ!!!!」とベニーニ版ピノッキオになるほど幸せいっぱい。いやもう、成人してから3本の指にはいるほど満ち足りたバースデーだったよ。

いやー、ぶっちゃけると誕生日直前に愛犬マヤが「しでかして」ね・・・・・・。

ちょっとしたことからよその人、それもよりによって子供に噛みついてしまったので、まずくすればバースデーなんか吹っ飛ぶところだったんだけど、運の良さと人の情けが重なったお陰で大事に至らずに済み、晴れ晴れとした気持ちで迎えた朝。

まずはこの年まで無事に生きてこられたこと、そしてマヤのガブリ事件が大事にならなかったことに対してお礼を言おうと、いつもの神社に参拝。
緑に包まれた神域の空気にふれて、さらにさわやかUPして帰ったら、宅配ボックスに友人からの思いもかけない贈り物が・・・・・・。

それは手塚のマイナー作品・「シャミー1000」の人形で、ずっと前にイベントでゲットしそびれて、キーキー言って悔しがっていたことを覚えていてくれたのもびっくりだけど、あんなレアものを見つけ出すために払ったであろう、労力と心遣いにも感激MAX!初代セイラフィアンの絨毯をもらうよりも嬉しかったわあ。

また、他の方々からのお祝いメールも届いたり、ある方なんかロミオとジュリエットなクパハネ話をプレゼントしてくれたり、と人の優しさが心にしみて、あ〜!生まれてきて よかっ・・・・・・!(以下略)

そして夕方からは中学生のころもう大好きで、友人と妄想リレー小説なんぞ書いてたゴダイゴのコンサートへ。

OVER40のお父さんお母さんによって埋め尽くされた会場では、曲がはじまっても誰一人としてピクリともせず、一曲目からスタンディングがデフォルトのヘビメタやパンクのコンサートとの年齢層の違いをまざまざと見せつけたものの、さすがに「銀河鉄道333」のテーマソングでは、おっちゃんもおばちゃんも、腰の痛みもひざのつっぱりも忘れてエブリバディスタンダップ!
ラストの「威風堂々」まで、介護の憂鬱も子育てのストレスも、ぜーんぶ吹き飛ばして盛り上がるのだった。

このコンサートでは、私が一番好きだったベースのスティーブ(覚えてる人いるかな、背が高くてギョロ目でディープボイスの男前)から、「57才にしてパパになりました」報告も。
彼いわく、10年くらい前には色々キツくて死ぬことすら考えていたんだけど、今はこの上なく幸せだそうで、「人生、まったく何が起きるか予想もつかないもの」だと。

いやはや、まったく人生、なにが起きるか予想もつかないものだよね、としみじみ思いながら、無事に迎えられた誕生日に、私はなにかまったく新しい驚きをもってこれからの人生を眺めている。

それは映画「ベルリン天使の詩」のように肩ごしに囁きかけた天使の声にうながされて、ふと視線を上げたら、あれれ、世界ってまんざらでもないじゃん、と気付いたような、そんな気分。

来年の今日、この日記を見てどう思うかは分からないけど、願わくはああ、そういえばこのあたりからいろいろ楽になったんだなあ・・・・・・と明るい気持ちで振り返られるよう、やれることはやれるうちに、迷わずやりたいもんだ。

2010年11月5日(金)

会社の昼ごはん用に551のブタまんを買いにデパ地下に行った帰り、なんとなーく婦人小物コーナーに寄ったら、特設売り場にターラ・ブランカのストールが集結していた・・・・・・。

おおお!よけいな寄り道さえしなければ、出費はブタまんの320円だけで済んだというのに!

ターラ・ブランカはインドはカシミール地方の、100年の歴史ある工房。華やかな刺繍をほどこしたストールは、針を刺す力が人によって異なるため、一人の職人がはじめから終わりまで一枚を受け持ち完成させる、繊細な手仕事のたまものだそうだ。

それにしてもペルシャ絨毯といいターラ・ブランカといい、私はどうしてここまで刺繍、織物、螺鈿細工みたいな手がこんだ手工芸品に弱いのだろう。
物心ついた時から正倉院の螺鈿の琵琶や、ツタンカーメン王墓の遺物の写真を飽かずに眺めていたものだけど、己の収入をかえりみないこの執着っぷり、我ながら因縁めいたものを感じないでもない。

となると前世は贅を尽くした手工芸品大好きな、インドかペルシャの太守だったのかな?
いやいや、惨殺されてからも「いーちまぁーい、にまぁーい」、と皿に執着した「番町皿屋敷」のお菊さんが、けしてアンティークの皿コレクターではなかったように、刺繍がヘタで首になったことを恨み、腹いせまぎれにガンジスに身投げしたダメ職人あたりかも。

とにかくこれらのストール、写真を見ただけで「ミキさん好きそー」って分かるっしょ?
売り場に並んだストールはどれもこれも好みすぎて、ブタまんが冷めるのにも気付かないまま迷った末に、お安めのやつを3枚セレクト・・・・・・とは言ってもこれでも3枚で6万円ほどしたので、頭を冷やせばまったくもってお安くないんだけどね・・・・・・。
「あ、これいいわぁーっ!」と叫んで手に取ったものは、値札を見れば軒並み20万円とかだったから、己の審美眼に乾杯しつつ、記憶を「見なかった」ことに上書きした次第。

パンフを見ると、ターラ・ブランカの日本の本店は六本木にあるらしい。へええ、本店となるとあらゆるバージョンが勢揃いしてるんだろうなあ!
見たいな・・・・・・ちょうど今週末に東京、行くしなあ・・・・・・見るだけならタダだしね・・・・・・。

いかん!誘惑に弱い私を何があろうとも六本木に近寄らせないよう、連れにはハードに言い含めておかなきゃならん。


・・・・・・なんて浮かれている場合ではない。一時待避させていたマズい記憶が急によみがえったわ。

実は先週、ボーナスをあてにして買っちゃったんだよねー、ワンピース。それも禁断のヨシエ・イナバにて。お値段は・・・・・・胃液が上がってくるから言いたくない。

いや、値段よりも大きな問題は、自分がとうとうヨシエ・イナバを買うような、人生のファイナルステージに到達してしまった、という事実なのだ。

ヨシエ・イナバはジュン・アシダと並ぶ、国産オバちゃんブランドの最高峰。着物を着るほど堅苦しい場面じゃないけれど、いつもより若干きばってみせなきゃならない場面──子供のお受験、麻布の隠れ家レストランでお友達とランチ、結婚記念日に銀座でディナー、なーんてクソすかした・・・・・・いや失敬、華やかで大切な時間を過ごすには最適なブランドである。

けれどイナバ・ヨシエなんて、おなか回りのお肉やお尻の垂れが気になる保守的なオバちゃんが着るもの。ゴルチェやガリアーノみたいなアバンギャルドな服が好きな若いオイラには、あと30年ほど関係ねーわと思っていたのに・・・・・・。

はっと気付けば、「あら、これ素敵だわあ!」なんてオバちゃん丸出しで試着しているとは!人生は短く、そして速く過ぎ去ってしまう。byセネカ。

このワンピースを装着した鏡の中の自分は、世界一熟女に甘いフランス男ですら、「お若いですね」とは言ってくれないであろう、揺るぎなく、堂々とした、押し出し満点のオバちゃんっぷり。うへー!これが自分とは思いたくないし思えない。

試着室から出て開口一番、顔に斜線かけつつ「なんか参観日みたいですねえ」と言ったら、お店の人はぐっと息を呑んだきりどうコメントしたものかと困ってたけど、参観日どころか成人式の子供がいてもおかしくない自分の年を思い出し、東シナ海の天然ガス掘削井より深く反省。

でもまあ、「上品なマダムに見える」って意味では余裕で合格のデザインだから、次回アピシウスでご飯食べる時のためにも、こういうのを一枚持っておいてもいいかな、と購入を決意・・・・・・したはいいが、シンプルすぎるワンピにしては度胸が試されるプライスにつき、財布を開こうとする手が言うこと聞いてくれなくて困った。

そうこう言いつつ、「こういうのを一枚持っておいてもいいかなv」でワードローブのヨシエ・イナバがゴルチェを駆逐する日もそう遠くなさそうだ。
ならばその日までに「パッと見マダム」だと勘違いしてもらえるよう、年相応の落ち着きと品格を身につける・・・・・・フリくらいはしたい。

まったく関係ないけど、行きつけのディスカウントチケット屋でスタンプを集めるとくれる、ちょっと寂しいチョコウエハース。

「ブラックサンダー おいしさイナズマ級!」と名前負けがすぎるコピーはまだいいとして、「若い女性にヒット中!」て・・・・・・(涙)

でも、チケット屋が倒産品かなんかを仕入れてきた生産中止のレアものかと思いきや、先日K市観光に来た客人と入った駄菓子屋(行くなよ)でも、20円か30円の値札を付けられ販売されていたので、イナズマ級のおいしさは、すでに若い女性(小学生女子)の間でヒット中!なのかもしれない。

2010年11月4日(木)

「真希波・マリ・イラストリアスのハーフリングシフォンケーキ」(長いな!)と「レイとアスカのダブルクリームドーナツ」。

かようにヲタなものがご近所のローソン(言うまでもなく店内BGMは「残酷な天使のテーゼ」)でナチュラルに購入できるとは・・・・・・。ここは「いい時代になった」と素直に喜んどくべきかもしれないが、素直にもなれないような、と言いつつ買ってしまう私は、エヴァキャラにおいてはやっぱレイちゃんが好きですv

ちなみに劇場版最新作である「エヴァ/破」。ここで感想を述べさせると、9割方ネガティブなテキストが300行ほど続きそうなので自重するが、ひとつだけ言わせてもらうならば、あの選曲はねえよ!(ご覧になった方は私がどのあたりを指しているのかお分かりかと)友人といっしょに見ながらも、いたたまれなさのあまり消えてなくなりたい気分だったよ・・・・・・。

なお、自分が見る前から「ぜったい面白いから見れ!」とフライングで勧めちゃった友人(ジョジョファン64才)は、あれ以降、私のお勧めアニメは見てくれない。


人間だれしも「やっちゃった」ことは幾度となくあるだろう。いやむしろ毎日が「あちゃー!やっちまったー!」の連続、それが人生。

むろん私の「やっちゃった」経験も、数え上げると夜が明けるほど。思いこみが激しく、思い切りがよすぎるイラチな性格のせいで、マイやっちゃったっぷりは多分、日本人の平均点をやや上回るレベルだと思う。

中には金銭的、社会的に滅亡寸前レベルのやっちゃったも含まれており、自分が今、闇金ウシジマ君ワールドの住人でなくて済んでることを、神に感謝するばかり。

とまぁ、リーマンなりにやっちゃった経験はそこそこ豊富ながら、FXをやめてヒマをもてあます秋の夜長に「やっちゃった記憶」をたぐってみれば、激ヤバなクライシスをさしおいて、まっさきに思い出すのが、かつてクラブでバイトしていた時のささいな一件。
精一杯のお世辞を言ったつもりが、てんで見当違いの発言に空気はフリーズ……あちゃー!やっちまったー!ってやつだ。

あれは、親友という名の他人によって背負わされたウシジマ級(ほぼ返済不可能と言いたい)の借金を返すため、昼はOL、夜はクラブのおネエちゃん、土日はパチンコ屋のカウンター嬢……と、ああ野麦峠の女工さんばりに働いていたアラサーのある日。
夜のお勤め先に、土日のバイト先であるパチンコ屋、地元はそこそこ有名なチェーン店「ミリオン」の社長さんが友達といっしょに来てくれた。

その日の社長さんの上着は「おろしたてです」と書いてあるようなぴっかぴかのブレザー。胸ポケットには堂々たる「M」の刺繍。
M?なんのイニシャル?あ、そうだ!「ミリオン」のMかー!

そこであたくし、開口一番お世辞を一発。「わーっ!制服が新しくなったんですねぇ、ステキですねぇー!」
そう、ミリオンでは副店長以上はお店でブレザー着用につき、私はてっきり社長のそれもデザイン一新した制服だと勘違いしたのだ。

思いこみってまったくおそろしいもの。
たとえどれほど愛社精神が強かろうとも、高いゼニ払ってクラブに飲みに来る、これすなわち異性の前でええカッコするため。いったいどこの誰が店の制服なんぞ着てくるかよ!なんてちょっと考えれば分かることなのに・・・・・・。

社長の胸に輝く「M」は「パチンコ・ミリオン」の「M」じゃなくて、高級紳士服ブランド・ミラ・ショーンの「M」。
だが、イニシャルが示す意味に気付いた時には、すでに時遅し。引きつった笑いを浮かべた社長は、それからというものいつもの30パーセントくらいしかしゃべってくれなかった・・・・・・。
きっとせっかく高いゼニ出して買ったミラ・ショーンを制服呼ばわりされて、男心にくわえて友人の手前、プライドもかなり傷ついたのだろう。

私自身が「メンツを守る」ことに対して、中国人といい勝負するほどこだわる性格ゆえに、人前で社長のメンツを潰しちゃったことがこれほどまでに強く記憶に残っているのだろうか。
いや、他にももっともっとx一万倍ほど酷いことしてきたのに、「やっちゃった」でまっさきに思い出すのが社長の引きつった笑顔、って理由はよく分からない。

ともあれ、人ってものは知らないうちに傷つけ合ってるんですね・・・・・・なーんて昭和歌謡みたいなことを言いながら、今でもミリオンの前を通るたびにMマークのブレザーのことを思い出す。