「きらめく太陽、紺碧の海、豊かな大地・・・。そんなスペインのおおらかな気風に包まれて、忘れかけていたゆとり、遊びごころ取り戻す・・・そんな“こころの再発見”のためのリゾート空間」 でも、遊び心を取り戻すにはべつにイタリア村やフランス村でもいいのでは?ひょっとすると志摩市の姉妹都市がスペインの某都市で、そこには自治体同士の黒い密約が!?と、いつものクセで深読みした私はウィキペディアで調べてみた。 だが、志摩市の姉妹都市はウィキペディアでは判明せず、その代わりに、この地にはブレイク戦隊ヘンタイジャーという自治体主導で編成されたチームが存在するという、どうでもいいんフォメーション(オヤジギャグ)が脳の海馬体に刻まれたのみ。 |
ドン・キホーテといえばセルバンテスの作品の主人公で、痩せ馬ロシナンテにまたがり、ダルシネア姫に恋いこがれ、風車をドラゴンと勘違いして突っ込んで行くおっさんだということはみなさまご存じなのではなかろうか。だが・・・ |
・・・ここスペイン村で展示されている「ドン・キホーテの冒険のあらすじ」によると、彼は単なる「夢見がちな勇み足オヤジ」といった生やさしい存在ではなく、回りの人々すべてを巻き込んでスペインをカオスに至らしめるほどの強力な妄想人であることが判明。 本人は至って真面目なのにはたから見るといかれポンチなその行動や発言には、同じ妄想族として身につまされるものがあり、私の笑顔も凍り付いた。 「ドン・キホーテの冒険」とは、騎士道物語を読みすぎた下級貴族が、自らを伝説の騎士・ドン・キホーテだと思いこんだことによって引き起こされた数々の騒動の顛末らしい。 |
高テンションをキープしたまま放浪を続けたドン・キホーテ。地方貴族の不在にどういう不都合があったのかは知らないが、ついには村人たちは罠にかけて捕らえたキホーテを木製の檻に入れ、村に引きずって帰ったというから随分な話だ。 風邪をひいて高熱を出した彼は、臨終のベッドで呟く。「今やっと分かった。私はドン・キホーテなどではなく、○○村の○○某だ。私は今まで狂っていた。だが、今こうして正気に戻って死んでいくのだ・・・」 ・・・ええっ!「ドン・キホーテの冒険」ってこんなに暗いお話だったの?!夢に出てきそうなバッドエンディングだ。最後までイカレたままならまだしも、最後に正気に戻られちゃなぁ・・・長年引っぱり回されたサンチョ・パンサ(写真)も立つ瀬がねぇ! |
![]() スペイン村の乗り物エリア。「急流すべり」の幽霊船?船内。 |
「お腹を切って引っぱり出した腸の端を船の柱に結びつけて、その回りをぐるぐる走らせる海賊の拷問があったんだって!」「うひょーっ!けど、それは拷問というよりむしろ死刑だよね!」「そうだなぁ。すぐ死んじゃいそうだもんね!」 楽しい会話を交わす私たちを見て、海賊船のマスコット・オオハシのキョロちゃん(違)も優しくうなずいていた。 |
![]() メモってないので名前は忘れたが、どこかスペインの貴族のキッチンをそのまま持ってきたらしい。びっしり描き込まれた脅迫観念的デコレーションに、メイドさんも続々と神経症になりそうだ。 |
森の語り部、クエントスじいさんが聞かせてくれる4つのスペイン童話を楽しみながら、のんびりと歩きたい「クエントスの森」。物語のワンシーンを再現した可愛い人形たちをみていると、まるで絵本の中に迷い込んだような気分。途中にはおしゃべりする不思議なゴミ箱もあるよ…探してみてね。(スペイン村HPより) 機嫌が悪かったのか私にはしゃべってくれなかった「しゃべるゴミ箱」。食虫植物だなんて何ちゅーアバンギャルド!と思っていたが、ひもが残っているヴァージョンを見ると、どうもズダ袋を表現しているらしい。 |
![]() 自分のお尻のサイズを忘れて木の根っこにひっかかった可哀相な熊の子。明日は我が身、みなさまも東大寺の柱の穴をくぐる時にはお尻のサイズに注意しましょう。 |
![]() これ、マヤっこのお尻にそっくり!「マヤだ!マヤちゃんがいる!」と家族一同おおはしゃぎ。旅先でくらい犬のこと忘れろと言いたいが犬飼いってそんなもの・・・ |
![]() 「働き者のガチョウと怠け者のキツネ」キツネは善良なガチョウを騙してパンでも巻き上げようと画策しているのだろう。だが、マリア様は見てた!神は怠けキツネの悪だくみを許さない! |
けど、干し草の山に隠れる姿はお世辞にも利口な犬には見えないのだが。 クエントスの森とは、こういう人形がただぱらぱらと配置されているだけの、大人にはちょっぴりキツい遊歩道である。言っちゃなんだが延々歩いて突然出現するのがこんな子供だましでは・・・前を行くカップルの笑顔が凍り付くのも当然というもの。 |