シャダ萌えエジプト旅行 <お買い物のまき>

昨年1月のエジプト初体験旅行では、もう当分エジプトには来られないかもしれない・・・だから欲しいモノは今買っておかなくては!とばかりに金製品からガラスの香水瓶、着もしないガラベーヤから、コミケのコスプレでしか使えないようなファラオチックなアクセサリーまで狂ったように買い物した記憶がかすかに・・・残っております。

しかしまさかその8ヶ月後、埃っぽい国に再び来ようとは!

二度目のエジプトでのお買い物は初体験の興奮が薄れたせいか、前回に比べて絞り込んで買い物できたような気がします。でも帰国後のカード会社からの請求は前回とタメはってたんであんまし威張れんか。

今回はシャダ萌えの旅にふさわしくアンクものを重点的に購入しました。

・・・とはいえ、ツタンカーメンとピラミッドそしてスフィンクスと並んで土産物としてありがちモチーフのアンク。
日本でならアンクのイヤリングが梅田の露天商で売ってたりしようものなら、歓喜の叫びと共に即買いなんでしょうが、なにせここはアンクの本場。
日本でごんぼ尻尾(短い尻尾)の三毛猫がニャーと寄ってきても「なんだこの野良猫は」と思うところが、外国では
「OH!ジャパニーズ・ボブテイル!v」と大喜びされるようなもんでしょうか。

とにかくどこの土産物屋でもアンクモチーフのアクセ、せんぬき、キーホルダー、壁掛け、果ては木製の子供用パズルまでそこかしこに溢れかえっており、「とりあえずツタンカーメンとアンクでいっとけ」というぞんざいな扱いで、千年錠もちっともありがたみがありません。

土産物市場がこのような状態ですので、千年錠の担い手マニアとしては高官の彼に相応しく、アンクの購入はジュエリーショップにて!と決めてお買い物いたしました。

・・・とはいえ、これは明らかにか・い・す・ぎ・か・も!

「二度目のエジプトなので絞り込みましたぁ!」などとエラソーに言ってるがアンクばっか買ってんじゃねーよ!バーカ!とか言われそうです。

でも素材と大きさが違うのぉv左からイエローゴールド、ピンクゴールド、イエローゴールと(ミニ)、それから今回のお買い物でチサトがいちばん気に入ってるプラチナにダイヤ並びなのぉv・・・・・・ぐあぁぁああっ!(殴)


磨いてないので指紋ベッタベタで汚れてますが、シルバー磨きで磨いてやるとシャダちんの千年錠みたいにピカッと輝く純銀のアンク。シャダも自室で「今日の反省」とかしながらごしごし磨いてたんでしょうか、千年錠を・・・

これを見つけた瞬間に「コミケでスペースに飾ろう!」と思いました。
日本から遠く離れた異国の地でとっさにコミケのことを思い出す自分がうれしはずかしです。

でもスペースのお飾りにしてはけっこう高くて200ドルだったかな。ジャンバルジャンに狙われそうですね(純銀なので)。だいいちこれって何に使うもの?ただの飾り?

私が買ってやらなければきっとあと20年はあの宝石屋の店頭にいたに違いありません。それくらい値段の割に遊戯王ファン以外にとってはしょーもないブツです。


このようにアンクをいっぱい買った私の次の狙いは、多分カズキ先生が千年錠のモデルにしたと思われる「アブシンベル神殿で監視人が持ってるアンク型キー」です(詳細は「マハ萌えエジプト旅行記のアブシンベル神殿の項に)2月の旅行ではぜひとも担い手のオヤジを口説き落としてゲットしたいものです。

正直なとこ、今回の買い物で私が一番後悔してるブツ。金にエナメルで彩色されたホルスさま。頭にのせてるのはラピスラズリ。
ホテルの宝石屋のショーウィンドウではキラキラ輝いて「これぜったいほしー!」とカードぶん投げたのですが・・・

エジプトで見ると惚れ惚れするほど美しかったこのペンダント。こんなデザイン、日本では絶対に手に入らないから買っておかなきゃ!と私は思いました。いや、上掲のダイヤ&プラチナのアンクに比べるとたしかにちょっと迷いはしたんですが・・・結局買っちまう私。

でも・・・エジプトでは美しかったコレ、日本でつけてみるとマット加工でない金にエナメルというコンビネーションがとてつもなくバッタもん臭いんです!
JR東京駅の銀の鈴の近くのワゴン販売で、天然石ネックレスとか一本780円のネクタイと並んで千円均一で売ってるアクセに見えます・・・

キャバクラの薄明かりでは絶世の美女に見えた女の子を口説いて店外デートしたはいいが、外で見ると思ってたほど綺麗じゃなかった・・・そんな気持ちです。


さて、貴金属はこの他に指輪をちょこっと買ったくらいなのでこのあたりにして・・・

こちらはアヌビス像。日本でも東急ハンズとかでプラスチック製のものは手に入りますが、あれはどうも顔が良くない。芸能人は歯が命、人形は顔が命!

このアヌビス様は顔もけっこういいし(男前ぶりではカイロ博物館のオリジナルの足元にも及ばないが・・・)本物の黒曜石(だったかな)だし、なによりお、重い!(4キロ)

これ一個のせいでスーツケースが一気に重量オーバー。重すぎてスーツケース引っ張る腕が伸びそうでした・・・

ところでこのアヌビス像には後日談がございまして・・・(ややオカルトなのでご注意下さい)

エジプトから帰国して、これをどこに置こうかと迷った私。
メラーデザインのサイドボードの上はトルコでぼられたタイル一枚五万円x2そしてボークス製のキューティーハニーと空山のサイボーグ女戦士のフィギュアの先客でいっぱいいっぱい。
ハズレブの飾り棚も大英博物館製ホルス神像のレプリカやヘレンドの陶器の動物とかで占められています。・・・となると玄関入ったところくらいしか置くところがありません。

別にこれといっていわくつきでもない新品だし、イヤなカンジがしないからこそ重いものをエジプトから持ち帰ったので、私はこの像がアヌビスであることについて全く深く考えていませんでした。

しかし、これを玄関の靴箱の上(今までは花瓶を置いていた)に置いてから数日間、夜中になると無性に怖くて何度も目が覚めるのです。そして目が覚めるといつも足元のドアの隙間から何か大きくて不定形のものが覗いてるかんじがする・・・

こういう事はイリが逝ってからというもの死にたいほど情緒不安定だった時期にしばしばあったのです。
その時は「ああ、こういうモノは人間の弱みにつけ込むんだなぁ」と思ったものですが、エジプトから帰国した頃はもう精神的に安定していたもので、どうしてこんなことが続くのかさっぱり思い当たるところがありませんでした。

そんな、電気を付けっぱなしにして寝る日が数日間続いたとき、ふと気付きました。「ひょっとしてアヌビスが原因かもしれない」。

なにせアヌビスは墓地と死者の守り手、ミイラの神、死者の霊魂を導く者、そして冥界での魂の計量にさいして、トトと共に死者を裁く者。
いくらこの石像が現代に作られた土産物であって、魔術的には空っぽの入れ物、形骸であっても、シンボリックなものに秘められた「かたち」のはらむ力というものは、余り軽んじるべきではないかもしれない・・・

そう思って、ちょうどその日に遊びに来たドクターKに「これこれこういう事があったんだけど、コレが原因かなぁ」と話してみると、彼女曰く、「そりゃダメですよミキさん!玄関は『お迎えするところ』ですから。その像はどこか『守って欲しいところ』へ置く方がいいんじゃないですか?」(ドクも別にオカルトには関係ない人間なんですが)

私は家の方位とかぜんぜん考えないもので、どこがこの家の押さえるべき場所なのか分からなかったのですが、取りあえずリビングのテレビの上に置いてみました。するとその夜からは全く何事もなくなったのです。

まぁ「何かが来ている」と感じるのは昔も今も時折あることですから、アヌビスだけが原因ではないのかもしれませんが、あらゆる魔術の源、ギリシア人やローマ人から「偉大なる魔術師の国」として尊敬を集めた古代エジプト世界のシンボルは、プリミティブでシンプルなだけあってやばいもんだなぁと改めて感じた一件でございました・・・


さて、話がマジになってしまいましたので、エジプトお買い物レポの最後はキュートな実用品でしめくくることにいたしましょう。

大きさ比較のためにアメリカ版少年ジャンプのおまけだった青眼白龍のカードを置いてみましたが(白龍ファンの方すみません)、さて、この赤い丸いものはなんでしょう。エジプトのダルマさん?いえいえ、エジプトのオッパイアイス?ーぜんぜんちがいます。

こちらエジプトの浣腸でございま〜す。

エジプトのこれは日本の浣腸のようにディスポーザルではなく、氷嚢のようにぶ厚いゴム製のコレに好きなだけグリセリンを注入してブスリとやるらしい。ものすごい大量のグリセリンが入りそうで本能的恐怖を感じる・・・

それにしてもコレ、浣腸コレクターとしてエジプトの薬局に入ったはいいのですが、「ポケットアラビア語会話」にはもちろん「浣腸」など載ってません。

仕方なく「イムサーク!イムサーク!(便秘)と絶叫すると奥から錠剤を出してきた店のねーちゃん。ちがう!欲しいのは浣腸なんだ!

そこで「イムサーク!」と叫びつつトルコで妹がやったように、尻にぶすりと浣腸を突き刺すポーズをすると、ねえちゃんもすぐに分かったようで、嬉しそうに微笑みながらほこりをかぶったコレを出してくれました。ボディランゲージは言葉の壁を越える。

・・・でもホテルで良く見ると、コレってメイドインイタリー。そういえばチョコレートもエジプトでは輸入品しかないと聞いたけど浣腸まで輸入品とは・・・

三千年前に栄華を誇った古代エジプトからは考えられないほど衰えた現代エジプトの国力に思いをはせて、一抹の寂しさを感じたお買い物でした。