+まよいひと+

おやすみなさい、と告げて王様の部屋を出たのはもう零時過ぎだった。
寮長と、そして何人かを巻き込んでついさっきまで王様の部屋で飲み会があったんだ。

・・・・で俺も巻き込まれた一人だった。

でも絶対に飲まされるって分かっていたから、警戒しながらチビチビ飲んでやり過ごした。
お酒に強いのは中嶋さん。
それから、成瀬さんと和希。

っていうか・・・和希なんて俺と同年齢なのに、ウィスキーのロックを平然とした顔で飲むっていうのは一体どういうことなんだろう・・。
一体どこでそんな強さを何時の間に手に入れていたんだろう・・・。
全くうらやましい限りだよ。

勿論、篠宮さんだって飲まされていた。
焼酎を割って飲んでいて、最初は寮長らしい発言が飛び交いつつも、会話に参加していたんだけど・・・。
段々静かになっていった。
こう・・・宙を見るようになった。

あきらかに目の焦点があってなくて・・・。
これはヤバイかもしれないと咄嗟に思った俺は、手遅れになる前に、篠宮さんを連れて出て、部屋に寝かせてあげようと思ったんだ。
で、行動を起こそうとした時に、タイミングよくお開きになって、片付け等を手伝って部屋から出た。


そして俺と篠宮さんは今、皆が寝静まった廊下を歩いている。
手を繋いで歩いている。
引っ張る俺の後ろを篠宮さんはただ黙ってついてきている。

王様の部屋で行った飲み会は結構夜遅くまでやっていたから、誰もいないこともあり、安心して手を繋ぐことが出来た。
消灯後である廊下は薄暗く、誰も出てくる者はいなかった。

篠宮さんは一言も語らない。
手を繋いで引っ張る俺のなすがまま、黙ってついてきた。
その手は暖かくて、微妙に熱を帯びていた。

篠宮さんの手というのは確かに暖かくて大きいけれど、熱っぽくなることは滅多に無い。
どちらかというと、いつもはじんわりとした暖かさだ。
手の様子からでも篠宮さんがいつもと違うことが分かる。
微妙に汗ばんでいるんだ。

「篠宮さん・・・大丈夫ですか?」

小さく聞いてみるけど、返答がない・・・。

考えてみればすごく飲んでいたから・・・。
大丈夫かな・・・二日酔いって辛いって父さんから聞いていたから・・・心配だよ・・・。
二日酔いってどんな感じなんだろう・・・・。
ぐるぐる大地が回るっていうけど・・。

静かに廊下を上がって、篠宮さんの部屋へと向かう。

「もうすぐ着きますからね」

非常灯の灯りだけが主張している廊下を歩き、そして篠宮さんの部屋の前に着いた。

「すみません、俺ドア開けちゃいますね」

勝手に開けるのも悪いから、一言添えてからドアを開けた。

室内は真っ暗で、外灯からの微かな光だけが唯一部屋の照明代わりになった。
明るいと篠宮さんの綺麗に片付けられた部屋が見られるんだけど、暗いと、せいぜい
机や窓、それからベッドの輪郭ぐらいしか見えない。

隣部屋の人に気付かれないように、そうっとドアを閉める。
囁くような声で篠宮さんを振り返って、告げた。

「着きました、篠宮さん・・・・・・・ぅわっ!」

ベッドでゆっくり寝てくださいね、と言おうとしたら、繋いでいた手を思いっきり引っ張られた。
いきなり強引にされたこともあり、バランスを崩す。
それを篠宮さんが支える。

「どうしたんですか・・・」

バランスを立て直して立ち上がった。
けれど、動けなかった。
俺はちょうど壁に背中をつけるようにして立ち、そして篠宮さんが目の前に立ってい
た。
手は、壁に添えられていたため、そこから抜け出せないんだ。

「篠宮さん・・・ってば・・・どう・・・」

突然唇が合わさる。

「んんっ・・・・」

えっ・・・・。
いきなり・・・なんでっ・・?

そんなことを思う前に篠宮さんが舌を入れてくる。

「んっ・・・・・ちょ・・・ちょっと・・・んぅ・・・・」

いつもはこんなに積極的にこないキス・・・・。
そしていつもは冷たいのに、やたらと熱っぽい唇・・・。

上唇を軽くついばんで、そして歯列を割って入り込んでくる舌・・・。
上顎の敏感な部分をなぞられて、だんだん余裕がなくなってくる・・・。

「ふ・・・・ぅ・・っ・・・・」

うっとりとしてしまった俺から篠宮さんの唇が離れる。
見えるのは熱っぽい篠宮さんの顔。
ほんのりと外灯から照らし出された秀麗な顔・・・。

「し・・・篠宮さん・・・・」

なんて言えばいいのか分からない俺に・・・篠宮さんは・・・今までなかったぐらい
・・・熱い声で・・・。

ただ一言・・・・言ったんだ。


「好きだ・・・・」


お酒で血の流れが速くなっているのか、熱っぽい篠宮さんが俺の頬を包む。

好きだと言ってきた口が、言葉を発しようとした俺の唇を塞いでくる。

「ん・・・・・・・・・・ふぅ・・・・・」

舌を掬い取られ絡めとられて・・・・。
腰がガクガクいってきて立ってられなくなる。
それに気付いたのか、片方の腕を俺の腰に回して、しっかり押さえてきた。

再び顔を離すと、今度は首にキスをしてくる。

「い・・・・っ・・・」

痛いぐらいに吸い上げられる。

どうしよう・・・ここ・・・ちょっと襟が動いたら痕が見えてしまうかもしれない・・・。
そんな残り僅かな理性でぼんやり考える。

「・・・伊藤」

囁く声は、いつもと変わらないのに・・・。
でも・・・・いつも以上に熱っぽい声で耳元に響いてくる。

これは・・・明らかに酔っている・・。
ダメだ・・・。
このままだったら俺まで流されてしまう!!

グイっと篠宮さんの身体を両手で押しのける。

「ダメですったら!!・・・篠宮さん、明日も早朝練習があるんでしょう?こんなに
夜更かししたら明日に響きます!!」

少しびっくりした顔で首をかしげた篠宮さんはもう一度俺の頬に触れようとしたのだ
ろう、右手を伸ばしてきた。
それをあわてて手首を握って阻止する。
でも俺の手って篠宮さんの手より勿論小さくて、手首を握っても完全に手首を
握りきれてなかったんだけど・・・。

「篠宮さん!寝ないとダメですってば!!
・・・俺も自分の部屋に戻りますから・・・・ね?」

そう言っているのにも関らず、右手に力が入って俺のほうに伸びてくる。
俺は食い止めるのに必死だ。

何も言わない篠宮さんはただぼんやりと俺を見ている。
ダメだ・・・いつもの篠宮さんじゃないよ・・・。
こんな篠宮さん・・・はじめてみた・・・。
完全に酔ってるんだ・・・。

力の入った手はどんどん俺に近付いてくる。
集中して力を押し戻そうと必死に対抗する。

その瞬間、フェイントで反対に引き寄せられた。
バランスを崩して篠宮さんの胸元に頭を思いっきり押し付ける形になった・・・。

危険だ・・・。
このシチュエーションは明らかに危険だ・・・。

「あ・・・・・・あの・・しの・・みやさん・・・?」

逃げられないようにがっちりと抱き込まれる。
痛いほど、強く強く。
耳元がちょうど胸にあたる。

「好きなんだ・・・」

耳に飛び込んでくる篠宮さんの声は低音で、心地よくて、俺が大好きな声で・・・。
そして篠宮さんの匂い・・。
篠宮さんって白檀のお香を部屋で焚いているんだけど、その匂いを嗅ぐと篠宮さん、って感じがする。
部屋の中も全て白檀の匂いで嗅ぐたびに落ち着く。

いつもなら落ち着いているんだけど・・・。

でも・・・俺・・・今とってもドキドキしている。

少しきつく抱いた腕を緩めて、空いた手で俺のネクタイを器用にほどいた。
ボタンも上から順番にはずしていく。

どうしよう・・・・俺・・・・どうしたらいいんだろう・・・。
大混乱している俺を置いて、篠宮さんは前が全部空いたシャツから右手を滑り込ませ、撫でてくる。
最初は腰のあたりを・・・。
やさしく・・・。
お腹のあたりを指で弧を描くように撫でると、そのまま上へと手を伸ばしてきた。
外気に晒された肌は突然体温が奪われたのと、気持ちよさで敏感になっている。
自分でも分かるんだけど・・・少し乳首が・・・立っていると思う・・。

上へ上へ・・・そして敏感になっている部分に指先があたった。

「・・・・・っ」

そのまま手のひら全体が俺の心臓の上で止まる。

鼓動が聞こえるのか・・・じっとしている。
その手のひらから伝わってくる熱が胸元を暖めていく。
俺の立っている乳首・・・・手のひらに当たっているんだろうな・・・。
そんなことを考えて恥ずかしくなって俯いてしまう。

手を離すと、今度は顔を首から下へ、キスをしてきた。
最初は痕がつけられた首に。
それから肩の鎖骨あたりに・・・。
そして・・・

「あ・・・・・!」

さっきから敏感になっている部分を口に含まれて、きつく吸われる。
舌で転がされて、俺は篠宮さんに必死にしがみつく。

俺・・・・もうダメだ・・・。

「・・・篠宮さん・・・俺・・・もうダメです・・・っぁ・・・・」

だから早く手遅れになる前に離して欲しい、と続けて言おうとしたら・・・

「ひ・・・・・あ・・・・・っ・・・・・・」

疼いて半ば勃っていた部分を肌越しで撫でられた。

「や・・・やだ・・・・篠宮さん・・・お願いだから・・・」

でも聞いてなくて・・・余計に撫でてくる。
反応していく自分が分かる・・・。
どうしよう・・・俺・・・このままだと・・・・。

しがみついた肩に力が入る。
ブレザーを握り締めてしまう。

「好きだ」

少し屈んで、俺の腰にキスをした。
カチャリとベルトをはずし、そうしてズボンも下着も、下に引き落とされた。
足元にたごまっている・・・。

完全に露わになったそこは、少し濡れていて・・・。

口をあけて近付いてきた。

「だ・・・・ダメです!!篠宮さん!!
きた・・ないから・・・!!!」

言っても意味なくって・・・近付いてきた篠宮さんは舌を突き出して、輪郭を確かめ
るように、なぞるように舐めてきた・・・・。

「・・・・い・・・いやだ・・・・篠宮さん!
・・・・・・あ・・・・・んんっ・・・・・・ぁ・・・・」

次第に俺自身の呼吸も荒くなる。
こんなことしちゃいけないのに・・・・・絶対にこんなことをしていたらいけないのに!!
なのに!!
横をつぅっと舐めると、軽く甘噛みしてくる。

「ひっ・・・・・・ぁっっ・・・・・・!」

そして先端を触れるか触れないかの舌加減で刺激する。
にじんできたものをくすぐるようにからめとって、そして裏筋に舌を滑らせていく。

「やだ・・・篠宮さん・・・篠宮さん・・・」

うわ言のように呟いても効果なく、俺自身ももうこの快感をどうにかしてしまいた
くって、無意識に腰が動いてしまう。

全体を口に含んで、やがて動き出して・・・・・

「・・・あ・・・っ・・・・・ぁあ・・・・んっ・・・・んん・・・・・・・・ああ
あっ!」

篠宮さんの口内我慢できずに射精してしまう。
ためらうことなく、それを飲みこんだ篠宮さんは少し俺の見る。

目元が優しく微笑んで見てくる。

「本当に・・・・好きだ」

この表情で、ノックアウトだ・・・。
どうしよう・・・・今度は俺が我慢できなくなってきた。

立ち上がって額に一度キスすると、俺の身体をくるりを回した。
篠宮さんに背を向けた感じになる。

「あ・・・・あの・・・篠宮さん?」

何も言わず、今度はうなじにキスをしてきた。
結構うなじのあたりって俺は弱くて、ダメなんだ・・。
くすぐったくて、吐息が触れてくるだけで、感じてしまう。

前がはだけられているため、背中も少しゆったりとしていたこともあって、背中の肩甲骨の少し上のあたりもキスしてきた。

俺は壁に手を付いて、必死に立つ。
しゃがんできた篠宮さんは、やんわりと俺の腰を揉んで、そして中心部に舌を近づけた。
それこそダメですってば!!

「絶対・・・ダメです!!
汚いですから・・・・・・・っ!!」
「いい・・・。構わない」

ぴちゃぴちゃと音が響く。
卑猥な音が響いてきて、それが耳元を刺激してきて、また俺のモノが反応し始める。
足を広げさせられて、舌が侵入してくる。
出ては入って・・・・。

「・・・・・い・・・・っ・・・っあ・・・・・あ・・ん・・・・・・」

必死に壁にしがみつく。

ふと唇が離れた。
背後で立つ音がして、カチャリとベルトを外す音やジッパーが下ろされる音が聞こえ
てきた。
そして背後から抱きつかれた。
篠宮さんの匂いがまた鼻を刺激してきた。

グイっと十分濡らされたそこに篠宮さんのモノが当たる。
でも篠宮さんのって・・・・・その・・・・大きいから・・・・
なかなか入らないし、痛みが走ることもあって、ついついこちらも力を入れてしまうんだ・・・。

「ひ・・・・」

篠宮さんは安心させるように・・・大丈夫だといわんばかりに、耳朶や、うなじを舐
めてくる。
そして再び勃った俺のモノを右手でやんわりと扱き始めた。

「あっ・・ふ・・・・・ん・・・・・・・は・・・・・っ・・・・」

ゆるゆると先端からにじみ出たものは篠宮さんの指に絡みついて、それが再びにちゃ
にちゃと音を立て始めて、羞恥心が快感に変わっていく。
力が抜けた部分にそうっとゆっくりゆっくり入ってきて、やがて完全に入る。

そして・・・ゆっくり動き出した。

「・・・・やだ・・・・篠宮さん・・・・ん・ぁ・・・・・・んんっ・・・・ん・・・・」

声が漏れると隣に聞こえるから、慌てて必死に自分の指を噛んで我慢する。
いやらしい音が部屋に充満して、それが耳を刺激してくる。

「ん・・・・・んんんっ!!!!・・・・・ぅ・・・・・・・んぅっ・・・・」

耐え切れなくなって、涙が流れてきて・・・・。
指を噛むことも忘れてしまって・・・・。

右手の扱いていた指が、先端の部分をグリっと刺激したのと同時に、再び射精し、熱
い物が内に放たれた。

「あ・・・・・あ・ぁ・・あ・・・っ・・・」

プッ・・・プッ・・・・・と射精すると力が抜けて座り込みそうになったところを篠
宮さんが抱きとめてくれた。

「好きだ」

そこで俺の意識もなくなった。


++++++++++++++++++++++++++++++


「・・・・と・・う・・・・・伊藤」

呼ばれた声がして、意識が急浮上した。

目を開けると日光が部屋中に降り注いでいる。

「ん・・・・・・・」

ここ・・・・白檀の匂い・・・。
そうだ・・・俺・・・昨日酔っ払った篠宮さんを部屋に送り届けようと来て・・・・
・。
そして・・・・
そ・・・・・・・・・・・・

そしてぇぇーーーーーーー!!!?

「し・・・・・篠宮さん!!!!!」
「すまない、伊藤!」

へ・・・?

完全に目の覚めた俺は篠宮さんをにらみつけると、篠宮さんはベッドの上で正座をし
て小さくなっていた。

「いや・・・・どうも俺は酔っ払ったらしいな・・・」
「・・・・・酔っ払ったどころの話じゃないと思いますが・・・」
「・・・何をやったのか・・・俺自身しっかり覚えている・・・」
「一部始終をですか・・」
「勿論だ・・・・」

顔を真っ赤にして俯いている篠宮さんは自分の部屋なのに居場所がないぐらいに小さ
くなっていた。

俺は布団をぐるぐるとみのむしのように身体に巻いて、ひたすら篠宮さんを睨んだ。

「・・・・・全くもう・・・俺の制服しわくちゃです!」
「・・・・本当に・・・本当に・・・すなまい!!」

そういって土下座しようとした・・・
わ・・・わわわ!!!
そんなことしなくても!!!

「いいんです!!そんなに頭下げないで下さい!!!」
「し・・・しかし・・・・」
「いいんです!!!本当に!!」
「・・・・いや・・・俺は悪いことをしたから、ここはしっかり謝らせてくれ・・・伊藤」
「ダメですってば!!だって・・・・」
「・・・・・・・・?」
「その・・・・・・・・・・・」
「・・・・伊藤?」
「だって・・・俺たち・・・恋人同士・・・でしょう?
・・・だから・・・こんなことがあるのは・・・・・多分・・・・当たり前なわけで・・・・」
「・・・・・・・・・」

さっきよりも篠宮さんの顔は真っ赤になって、俺のことをびっくりして見てきて、そんな篠宮さんの顔を見ていたら俺まで頬が熱くなって・・・。

「って・・・・・・・・って・・・・・何を言わせてるんですかーーーーー!!」

あまりに恥ずかしくなって枕を篠宮さんに投げつけた。

ボフっと顔に当たって、ぼたりと篠宮さんの膝に落ちた。

でもお互いが顔が赤いのはそのまま・・・。

あーーーもう!!
なんだか腹立ってきた!

「ああ・・・・・誰かさんのせいで俺・・・腰が痛いです」
「・・・・・・すまない・・・・・・」
「・・・・・俺・・・・・今日の朝ご飯は美味しいおにぎりが食べたいです」
「・・・・・・おにぎり・・」
「おかかおにぎりとたらこおにぎりがいいです。」
「・・・・・・・・・おかか・・・」
「ついでにお吸い物も無いといやです!!」
「・・・・・・・・・具は?」
「わかめと豆腐!」
「わかった・・・・作ろう」
「それから!!!!!」
「・・・・なんだ・・」
「しわくちゃになった制服全部ぱりっぱりにアイロンかけてください!」
「・・・・・・・・・わかった・・・」

少しして、穏やかに篠宮さんは微笑んだ。

「よかった・・・」
「・・・何がですかっ」
「昨日・・・・俺は何をやったか全部おぼえているとさっき言っただろう?」
「はい」
「・・・・・だから・・・」
「・・・?」

少し顔がまた赤く戻る。

「・・・・嫌われた、と少し思った」
「え?」
「結果的に・・・無理矢理抱いてしまっただろう?」
「・・・・・・・・・・・・」
「けれども、許してもらえて、嬉しかったんだ。
ありがとう・・・伊藤」
「・・・・・・そんなに改まって言われると照れます!」
「・・・・そ・・・・そうか・・・」


再び小さくなっていった篠宮さんが、なんだか可笑しくて・・・。

ゆっくり状態を起こした。
顔を近づけて頬にキスをした。

「・・・・・好きです、篠宮さん」

びっくりした目で俺を見たけど、気にするもんか。
昨日突然びっくりさせられたから、びっくり返しだ!


顔を真っ赤にして、それからしばらくして

「・・・・俺も、好きだ」

微笑んで言うと、唇を寄せて、重ねてきた。

昨日はびっくりしたけど、でも・・・
俺はやっぱり篠宮さんが好きだと再確認できた。

でも・・・・1つだけ篠宮さんには内緒にすることが出来てしまった・・。

・・・・昨日の篠宮さんがあまりに意外で、実は興奮してしまったんだよな・・・。

内緒内緒な真実はこれからもずっと篠宮さんに告げることはないだろう。


「じゃぁ・・・伊藤のために、おかかおにぎりとたらこおにぎりを作ろうか」
「・・・・あ、あと梅干も食べたいです」
「・・・・・ああ、沢山食べれるように作っておくよ」


そういうと正座を解いて、篠宮さんは部屋から出て行った。

怠惰な俺はもう少し寝ておこうと、ぽかぽか陽気を浴びたまま、もう一度目を閉じた。



大丈夫。
きっと、朝ご飯を持った篠宮さんが、起こしにきてくれるだろう。




じゃがさんの篠啓・・・エロ(強調・笑)!!
酔っぱらった篠宮が・・・ああああvvvvvvvvvv
っつーか、癖になったらどうするんでしょう啓太!!
正座してる篠宮が、ドラマCD裏ジャケのチビキャラ
っぽくて可愛いのです・・・くぅ!!
萌え萌えなお話を有難うございました!!ラヴーvvv