まず、初めに。

どなたかを誹謗中傷するような意図を持って、これを書いて
いるのではない、ということ。
あくまで、私が被るかもしれない謂れのない誤解を回避する
為に書くのだというコトを、申し上げておきます。







事の始まりは、今年・・・2002年の春先のこと。
人に聞いた話から、でした。
「浅生さんの書くSSに、文体がそっくりなサイトさんが
最近出来たんですけど・・・」
それを聞いた時には、「あはは、まっさかー」という感想
しかありませんでした。そんなコトが、出来るだなんて
思ってもみませんでしたし、そんなコトするような人が
いるはずないだろう、と。
その方の言葉を疑っていた訳ではありませんが、まさかね
・・・という思いが強かったのです。
取りあえず、URLを教えて頂いて、自分の目で見てみようと
そのサイトさんを覗かせて頂きまして。
・・・・・衝撃、でした。
本当に、驚きました。
私の文章の書き方、文体にはかなり強い個性、というか独特の
もので・・・特徴があるのを御存じかと思うのですが。
それは誰のモノでも無い私のオリジナリティとして存在する
ものだと、それを疑う余地すらなかったのですが。
目の前のモニター上に並ぶ文章は、私自身が拝見していて、
正直寒気がする程に、私がこれまでに書いてきた文章に似通った
ものでした。
それでも、無闇に人を疑うのは良くないという気持ちと、余り
騒ぎ立てるのは好ましくないのでは、という思いもありまして
・・・敢えて、何も申し上げないでおこうと決めました。
一応、何人かの方に実際に検証・・・というと大袈裟ですが、
見に行って貰ったりしたのですが、皆思ったコトは同じで、
非常に驚かれておりました。
そうこうしている内にも、「文体等が似ているサイトがある」
という御報告を幾つも頂くようになり、それらは全て前述の
サイトさんを指しておりました。
文章丸々、写したというのでしたら分かりやすいのでしょうが、
文体やフレーズ等・・・というのは、とても微妙ではありますし
沢山の方が疑惑の目を向けているからといって、100%疑って
しまうのも、どうかという気持ちもありました。
それに、このことを自分のサイトで話す事も躊躇われました。
閲覧者の方々にとっても、あまり楽しい内容ではありませんし
・・・真偽はどうであれ、私自身は余り気持ちの良いものでは
ありませんでしたが、揉め事は極力避けたかったですし。
ただ、「真似をされているかもしれない」というコトよりも
私が危惧していたコトは、「逆に、こちらが真似ている」と
いう誤解を、何方かにされてしまうのでは、ということでした。
勿論、私の方が活動自体も早くに始めておりますし、冷静に
考えて頂ければ、それは分かって頂けるコトなのですけど。
念のため、外法帖部屋だけではありますが、私のSSの更新日を
それぞれの作品に明記させて頂いたり、なるべく柔らかい表現を
心掛けてTOPに注意書きを入れてみたりと、小さなコトから不安を
取り除いていこうと試みました。
こんなコトしなくても、分かる人は分かってくれるものだと・・・
そういう祈りにも似た気持ちで、過ごしてきました。
そんな中で、たまたまネットサーフ中に前述のサイトさんを見つけ、
これは他人事ではないから、と・・・自分の痛みでもあるからと、
憤りと先方に抗議したい旨を訴えて頂いたり・・・ということも
何度かありました。お気持ちに、とても感謝しつつ・・・でも、
抗議という形をとって頂くことで、その方も少なからず傷を負って
しまうかもしれないと、それだけはあってはならないと、お気持ち
だけ頂戴させて頂いておりました。
モヤモヤしたものを抱えながらも、それでもやはり現時点では
『無視』という形が、良いであろうと思いました。
例え、抗議なりをして、何らかの結果が出たとしても、おそらく
私の中の何かが全て癒されるというものではないと、分かって
きていた・・・のかもしれません。

なのに、今回・・・今までサイト上にて申し上げる事を避けて
きた、というのを撤回して全て書こうと決めたのは、私が一番
危惧していた「誤解」が現実のモノになる可能性が少なからず
表面化したから、であります。
はっきりさせておきたい、と思いました。
先方がこちらを・・・というコトの真偽はともかく。
こちらが、先方を・・・というのは、あり得ないのだというコトを。
そういう誤解をされることは、言葉としてはやや強い表現になって
しまいますが・・・・・屈辱、です。
絵や、文章というものを楽しんで創作していくようになって、
「同人」というのを起点とするならば、15年を越えておりますが
それより前から培って来た、「私」というものが、このサイトの
作品の全てに存在します。それは、誰に侵されるものでもなく、
また逆も然りだと思っております。
件のサイトさんに対して、こちらからは・・・もう何も求めるものは
なかろうかと思います。
ただ、こちらが謂れのない誤解からの不利益なりを被るような事態に
なりましたら、その時にはそれなりの対応をさせて頂く心づもりで
おります。
・・・・・そうならぬよう、切に願っております。



ここまで、読んで下さって有り難うございました。
閲覧者の皆様を不快にさせぬようにとの配慮は、日頃から心掛けて
来ているつもりではありますが、もし至らぬ点がございましたら、
申し訳ございません。
これからも、これまでどおり楽しく作品を書(描)き続けていきますと
共に、皆様にも楽しく見て頂ければ幸いに思います。


                 2002.10.31 浅生霞月 拝